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50人の組織でAIエージェントを使う文化を作るためには / How to Create a C...
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YuitoSato
April 10, 2025
Technology
6
4k
50人の組織でAIエージェントを使う文化を作るためには / How to Create a Culture of Using AI Agents in a 50-Person Organization
YuitoSato
April 10, 2025
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Transcript
0 50人の組織でAIエージェント を使う文化を作るためには 2025.4.10 株式会社ログラス ソフトウェアエンジニア 佐藤有斗
1 佐藤 有斗(ゆいと) 株式会社ログラス プロダクト開発部 エンジニア 株式会社ログラスに2020年12月に入社。 主に新規事業の立ち上げを担当。得意分野は型と自動テストで、 技術情報誌やブログなどで色々発信してます。 Yuito
Sato n月刊ラムダノート Vol.4, No.3(2024) https://www.lambdanote.com/products/n-vol-4-no-3-2024
2 Cursorをエンジニア(50人)に配っている会社です 企業価値を向上する 経営管理クラウド ログラスについて
3
4 https://findy-code.io/blog/AI-company-20250326/ Findyさんによるアンケート調査: 「AI技術の導入・活用に積極的だと思う企業」にランクイン!
5 エンジニア全員にCursor!
6 中規模組織でAIエージェントを使う文化を作るためには 今日のテーマ
7 CursorのTipsというより、 組織のマインドをどう変えるかみたいな話です 今日のテーマ
8 1. ログラスのCursor導入の歩みと現状 2. 組織をAIエージェントReadyにするには a. トップダウン&ボトムアップによる推進 b. 初動で出し切る c.
発信して後に引けなくする 3. FAQ(おまけ) 今日話すこと
9 1. ログラスのCursor導入の歩みと現状
10 ログラスのCursor導入の歩み 時間軸 少数が実験的に 使い始める 🔥 11月~12月
11 ログラスのCursor導入の歩み 少数が実験的に 使い始める 1月 少しずつ普及活動 CodyやClineも触る Composerも 使い始める 🔥
🔥 11月~12月 時間軸
12 ログラスのCursor導入の歩み 少数が実験的に 使い始める 1月 少しずつ普及活動 CodyやClineも触る Composerも 使い始める 2月
エンジニア全員に Cursorを配布。 Cursor道場開始 🔥 🔥 🔥 🔥🔥 11月~12月 時間軸
13 ログラスのCursor導入の歩み 11月~12月 少数が実験的に 使い始める 1月 少しずつ普及活動 CodyやClineも触る Composerも 使い始める
2月 エンジニア全員に Cursorを配布。 Cursor道場開始 3月 全員に火がつき始める Cursor Rulesの 改善が一気に進む 🔥 🔥 🔥 🔥🔥 🔥 🔥🔥 🔥 🔥🔥 🔥 時間軸
14 ログラスのCursor導入の現状 • 明日からCursorが使えなくなったら困りますか?(4が最高値で「とても困る」)
15 ログラスのCursor導入の現状 • 週にどれくらいCursorを使いますか?
16 ログラスのCursor導入の現状 • Cursorを使って生産性は上がりましたか?(5が最高値。3が無風。1が悪化)
17 ログラスのCursor導入の現状 • Cursorを使ってどんなポジティブな効果が現れましたか? プレゼンテーション層やアプリケーション層に属する単 調なコードをCursorに任せられるようになり、ドメイン 層の設計にリソースを割けるようになった テストコードの自動生成、アラートログの分析、複雑な 実装からのざっくりとした仕様把握によく使っていま す。
とりあえず動作するコード、テストコードを爆速で作っ てくれる部分はすごく効率化されています。生成され たコードのレビューや影響範囲確認に時間がかかって いて、PR作成までのリードタイムでは 2倍いかないくら いの印象です。
18 2025年の2月から3月で AIエージェントとともに開発することは ログラスにとって「普通」となった。 次はよりハイレベルで使いこなすように ルールやコンテキスト、MCPを整備するフェーズに
19 2. 組織をAIエージェントReady にするには
20 この3カ月で色々やったことを話します
21 1. トップダウン&ボトムアップによる推進 2. 初動で出し切る 3. 発信して後に引けなくする 特に大事な3つ
22 1. トップダウン&ボトムアップによる推進 • 組織に対しての強いマインドチェンジにはトップダウンとボトムアップどちらも必要 ◦ トップダウン ▪ 強制力 &
スピーディな意思決定 ◦ ボトムアップ ▪ 現場感のある熱量の高いメンバー
23 1. トップダウン&ボトムアップによる推進 • 片方だけだとうまくいかない ◦ トップダウンのみ→現場感が少なくフォローしづらい ◦ ボトムアップのみ→広がりづらい。少数だけで盛り上がるまではいく
24 1. トップダウン&ボトムアップによる推進 • ビジョナリーなトップと熱量の高いメンバーが結託することで火が起こる
25 メッセージングで重要なこと 任意ではなく強制、選択肢ではなく上位互換 →やらねば時代に残されて致命傷になる というメッセージング 1. トップダウン&ボトムアップによる推進
26 メッセージングで重要なこと 1. トップダウン&ボトムアップによる推進 • ある日の全体勉強会での発表
27 ボトムアップで重要なこと 熱量高く踊り続けること🕺🕺🕺 (初動でついてこなくても絶対に諦めない🔥) 1. トップダウン&ボトムアップによる推進
28 ボトムアップで重要なこと 1. トップダウン&ボトムアップによる推進 • 業務が忙しくて人全然こないという時もあった ◦ →気にしないで改善しながら狂気的にやり続ける
29 2. 初動で出し切る • トップとボトムで足並みがそろったら1カ月以内にトレーニングまでやり切る ◦ とにかく早く全員に触ってもらう。講義はしない。 2/19(水) Cursor配るよ宣言 2/21(金)
Cursorアカウント 整備 2/25(月) Cursorトレーニング 開始
30 その他やったこと • Cursor道場 ◦ 初回は強制参加。以後週一の勉強会。業務の延長線上でよく、ただみんなで集まってノウハウを共有 しながらCursorにタスクをやってもらう時間 • Slackチャンネル z_dev_cursor
◦ Cursor専用の社内のチャンネル。ノウハウの共有 • Cursorの設定ドキュメント ◦ Cursor専用の社内のチャンネル。ノウハウの共有。IntellIjとの併用方法など 2. 初動で出し切る
31 Cursor道場 2. 初動で出し切る • 業務の延長線上で良いが、「自分でコードを書いてはいけ ない」という縛りを加えた開発時間 • みんなでわいわいやることでナレッジトランスファーをして いく
32 Cursor設定ドキュメント 2. 初動で出し切る • とりあえずこれを読んでおけば業務でギリギリ使えるレベ ルになるドキュメント ◦ IntelliJとの棲み分けやYOLOモードの設定など
33 3. 発信して後に引けなくする • 発信して内情がダメなら相当ダサい
34 3. FAQ(おまけ)
35 Q. ROIをどう提示すればいいですか?
36 Q. ROIをどう提示すればいいですか? A. 事前のROIより撤退ルールを決めるのが良い 開発生産性を測るのは難しく、それをReturnとするのが難しい。 それよりも導入を決めてからその後アンケートをとって訂正評価して このレベルだったら撤退するみたいなことを決めたほうがいいと思います。
37 Q. CursorとRoo Clineなどの選定はどう決めましたか?
38 Q. CursorとRoo Clineなどの選定はどう決めましたか? A. あまり深く考えないでGoしてます Cursorですが数ヶ月で廃れる可能性があり、 ベストプラクティスを模索している間に新しいプラクティスが生まれるので、 事前に考えるより何か一つ良さそうなものを選んで失敗した方がいいと思います。
39 Q. Cursorの勉強会的に皆来てくれません
40 Q. Cursorの勉強会的に皆来てくれません A. 「業務を強制的にCursorで進める時間」 とすると忙しくても来てくれます
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