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2024年度秋学期 画像情報処理 第3回 フーリエ級数とフーリエ変換 (2024. 10. 11)

2024年度秋学期 画像情報処理 第3回 フーリエ級数とフーリエ変換 (2024. 10. 11)

関西大学総合情報学部 画像情報処理(担当・浅野晃)
http://racco.mikeneko.jp/Kougi/2024a/IPPR/

Akira Asano

October 01, 2024
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Transcript

  1. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期関数を分解 3 ここからは1次元の波で考える 周期関数 … … もし,この周期関数が,三角関数の和で

    書けるとしたら? 周期(の長さ)L 波長 L 波長 L/2 波長 L/3 … 足されるのは波長 L / n(nは整数)のものに限る。 無限個の波の足し合わせだが,足し算(級数)で書ける。 波長 L /(1.5) 合う→足す 合う→足す 合わない 周期が合う→ 波が進んでも同期しているから足す → 波が進むとずれていってしまうから   足してはいけない 足されるのは,どの三角関数?
  2. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 「無限個だが,足し算で書ける」 4 周期関数 f(x) … … 周期関数

    f(x)が,三角関数の和で書けるとしたら,足されるのは 周期 L 波長 L 波長 L/3 … 足されるのは波長 L / n(nは整数)のものに限るから,   無限個の三角関数を足すのだけれども   このように「項」を並べることはできる f(x) = + 波長 L/2 + + … + + … 波長 L/n 「級数」という
  3. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期関数=三角関数の級数 5 なのですが… 三角関数は計算が面倒。 指数関数なら計算が簡単 f(x) =

    a0 + a1 cos(2π 1 L x) + a2 cos(2π 2 L x) + … + an cos(2π n L x) + … 波長 L 波長 L/2 波長 L/n cos x cos y = 1 2 {cos(x + y) + cos(x − y)} axay = ax+y かけ算=指数の足し算
  4. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 三角関数と指数関数の関係 6 オイラーの式 i2 = − 1

    虚数単位 exp(x) = ex (ex)′ = ex 微分しても変わらない e = 2.71828... exp(iω) = cos ω + i sin ω exp(−iω) = cos(−ω) + i sin(−ω) = cos ω − i sin ω exp(iω) + exp(−iω) = 2 cos ω exp(iω) − exp(−iω) = 2i sin ω 足し算すると 引き算すると cos ω = exp(iω) + exp(−iω) 2 exp(iω) = cos ω + i sin ω sin ω = exp(iω) − exp(−iω) 2i
  5. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期関数を指数関数の和で 8 周期 L の周期関数 f(x) は,波長

    L / n の波を足し合わせて はず。 波長 L / n の波は f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x と書ける exp(i2π n L x) exp(−i2π n L x) と の組 プラスもマイナスも∞
  6. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 10 一方,f(x) を構成する指数関数のいずれか(波長 L / m)は

    exp i2π m L x 波長 L / n の指数関数 exp i2π n L x f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x     から,波長 L / n の波に 対応する指数関数だけを切り出したい
  7. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる
  8. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる 波長 L / m 波長 L / n
  9. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる 波長 L / m 波長 L / n f(x) の1周期分だけ積分(積分については後半で)
  10. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる 波長 L / m 波長 L / n f(x) の1周期分だけ積分(積分については後半で) 複素共役
  11. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx この答は 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる 波長 L / m 波長 L / n f(x) の1周期分だけ積分(積分については後半で) 複素共役
  12. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx この答は 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる 波長 L / m 波長 L / n f(x) の1周期分だけ積分(積分については後半で) 複素共役 m と n が異なるとき(別の波長)  0 m と n が等しいとき(同じ波長)  L
  13. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 ある波長の波を切り出す 11 L 2 −L 2 exp

    i2π m L x exp −i2π n L x dx この答は 波長 L / m の指数関数と L / n の指数関数についてこういう計算をしてみる 波長 L / m 波長 L / n f(x) の1周期分だけ積分(積分については後半で) 複素共役 m と n が異なるとき(別の波長)  0 m と n が等しいとき(同じ波長)  L 指数関数はこの 「同期しないと積分が0」という性質をもつ 直交関数系
  14. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 そこで 1 L L 2

    −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので ある整数
  15. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 そこで 1 L L 2

    −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので ある整数
  16. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 そこで 1 L L 2

    −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので 1 L L 2 −L 2 ∞ n=−∞ an exp i2π n L x exp −i2π k L x dx ある整数
  17. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 級数の各項を積分すると,n = k の項だけは積分すると L そこで

    他の項は積分すると 0 1 L L 2 −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので 1 L L 2 −L 2 ∞ n=−∞ an exp i2π n L x exp −i2π k L x dx ある整数
  18. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 級数の各項を積分すると,n = k の項だけは積分すると L そこで

    他の項は積分すると 0 つまりこの積分の答は 1 L L 2 −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので 1 L L 2 −L 2 ∞ n=−∞ an exp i2π n L x exp −i2π k L x dx ある整数
  19. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 級数の各項を積分すると,n = k の項だけは積分すると L そこで

    他の項は積分すると 0 つまりこの積分の答は 1 L L 2 −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので 1 L L 2 −L 2 ∞ n=−∞ an exp i2π n L x exp −i2π k L x dx ある整数 1 L · Lak = ak
  20. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ級数展開とフーリエ係数 12 級数の各項を積分すると,n = k の項だけは積分すると L そこで

    他の項は積分すると 0 つまりこの積分の答は 1 L L 2 −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx を計算してみる f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x       なので 1 L L 2 −L 2 ∞ n=−∞ an exp i2π n L x exp −i2π k L x dx ある整数 1 L · Lak = ak 係数が求まった
  21. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 まとめ・フーリエ級数展開とフーリエ係数 13 周期 L の周期関数 f(x) は,

    f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x     という波の足し合わせ(級数)で表される(フーリエ級数展開) 係数 an (フーリエ係数)は an = という積分で表される 1 L L 2 − L 2 f(x) exp −i2π n L x dx
  22. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期関数は,フーリエ級数で表される 15 周期 L の周期関数 f(x) …

    … f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x という,波の足し合わせ(級数)で表される (フーリエ級数展開) 係数 ak (フーリエ係数)は 1 L L 2 −L 2 f(x) exp −i2π k L x dx ak = 周期 L
  23. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期 L が大きくなっていくと 17 フーリエ係数 周波数(1/波長) 1/L

    2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L L →大 1/L 2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L は周波数の差 これをΔν で表す 1/L = Δν→小 = Δν Δν
  24. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期 L が大きくなっていくと 17 フーリエ係数 周波数(1/波長) 1/L

    2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L L →大 L→∞ 1/L 2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L は周波数の差 これをΔν で表す 1/L = Δν→小 = Δν Δν
  25. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期 L が大きくなっていくと 17 フーリエ係数 周波数(1/波長) 1/L

    2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L L →大 L→∞ 1/L 2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L は周波数の差 これをΔν で表す 1/L = Δν→0 1/L = Δν→小 = Δν Δν
  26. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期 L が大きくなっていくと 17 フーリエ係数 周波数(1/波長) 1/L

    2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L L →大 L→∞ 1/L 2/L 0 3/L 4/L … … 間隔1/L は周波数の差 これをΔν で表す 1/L = Δν→0 1/L = Δν→小 = Δν Δν Δν ?
  27. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期 L が大きくなっていくと 17 フーリエ係数 周波数(1/波長) 1/L

    2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L L →大 L→∞ 1/L 2/L 0 3/L 4/L … … 間隔1/L は周波数の差 これをΔν で表す フーリエ係数が隙間なく並ぶ 1/L = Δν→0 1/L = Δν→小 = Δν Δν Δν ?
  28. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 周期 L が大きくなっていくと 17 フーリエ係数 周波数(1/波長) 1/L

    2/L 0 3/L 4/L … 間隔1/L L →大 L→∞ 1/L 2/L 0 3/L 4/L … … 間隔1/L は周波数の差 これをΔν で表す フーリエ係数が隙間なく並ぶ 1/L = Δν→0 もはや足し算はできない 1/L = Δν→小 = Δν Δν Δν ?
  29. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 18 周期 L の周期関数 f(x) は,

    f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x     an = 1 L L 2 − L 2 f(x) exp −i2π n L x dx 1/L =Δν と書き換える
  30. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 18 周期 L の周期関数 f(x) は,

    f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x     an = 1 L L 2 − L 2 f(x) exp −i2π n L x dx 1/L =Δν と書き換える f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx)
  31. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 18 周期 L の周期関数 f(x) は,

    f(x) = ∞ n=−∞ an exp i2π n L x     an = 1 L L 2 − L 2 f(x) exp −i2π n L x dx 1/L =Δν と書き換える f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) 紛らわしいので別の文字にしただけ
  32. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 19 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν
  33. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 19 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν
  34. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 19 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν ???😵😵
  35. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい f(x) x n−1

    k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a 短冊の面積の合計
  36. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a 短冊の面積の合計
  37. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a a 0 f(x)dx これが積分 短冊の面積の合計
  38. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a a 0 f(x)dx これが積分 短冊の面積の合計
  39. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a a 0 f(x)dx これが積分 短冊の面積の合計
  40. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a a 0 f(x)dx これが積分 短冊の面積の合計
  41. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a a 0 f(x)dx これが積分 短冊の面積の合計 ★ところで: 長方形の面積=縦×横?
  42. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 積分とは? 20 この面積を 求めたい Δx → 0 区切りを無限に細かく

    f(x) x n−1 k=0 f(k∆x)∆x f(x) x 0 Δx 2Δx nΔx 幅が Δx の 長方形で近似 高さ f(2Δx) 0 a a 0 f(x)dx これが積分 短冊の面積の合計 ★ところで: 長方形の面積=縦×横? 長方形の面積は,有限個の 正方形を敷き詰めたときの 正方形の面積の合計 (有限加法性) 正方形の面積は「定義」
  43. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 21 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν Δx → 0 区切りを無限に細かく n−1 k=0 f(k∆x)∆x a 0 f(x)dx
  44. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 21 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν Δx → 0 区切りを無限に細かく n−1 k=0 f(k∆x)∆x a 0 f(x)dx
  45. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 21 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν Δx → 0 区切りを無限に細かく n−1 k=0 f(k∆x)∆x a 0 f(x)dx
  46. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 21 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν Δx → 0 区切りを無限に細かく n−1 k=0 f(k∆x)∆x a 0 f(x)dx
  47. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 級数から積分へ 21 nΔν はある周波数を表すので,ν であらわす L→∞ のとき

    Δν→0 f(x) = ∞ n=−∞ ∆ν L 2 −L 2 f(τ) exp (−i2πn∆ντ) dτ exp (i2πn∆νx) という積分になる このとき のなかの総和(Σ)が, f(x) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν !!! 積分では, 幅 が大事です dν Δx → 0 区切りを無限に細かく n−1 k=0 f(k∆x)∆x a 0 f(x)dx
  48. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 22 f(x) = ∞ −∞ ∞

    −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν     F(ν) = ∞ −∞ f(x) exp (−i2πνx) dx     と分けて書く
  49. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 22 f(x) = ∞ −∞ ∞

    −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν     F(ν) = ∞ −∞ f(x) exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     と分けて書く
  50. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 22 f(x) = ∞ −∞ ∞

    −∞ f(τ) exp (−i2πντ) dτ exp (i2πνx) dν     F(ν) = ∞ −∞ f(x) exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     と分けて書く フーリエ変換対 という
  51. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 逆フーリエ変換
  52. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 関数 f(x) にどのような周波数の波がどれだけ含まれているか,「波を切り出す」 逆フーリエ変換
  53. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 関数 f(x) にどのような周波数の波がどれだけ含まれているか,「波を切り出す」 逆フーリエ変換 フーリエ係数の並びだったのが,周波数の間隔がどんどん小さくなって, ついにはひとつの関数 F(ν) になる
  54. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 関数 f(x) にどのような周波数の波がどれだけ含まれているか,「波を切り出す」 逆フーリエ変換 フーリエ係数の並びだったのが,周波数の間隔がどんどん小さくなって, ついにはひとつの関数 F(ν) になる 周波数 ν の波 exp(i2πxν) に,対応するフーリエ係数 F(ν) をかけたものを 合計(積分)すると f(x) に戻る
  55. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 関数 f(x) にどのような周波数の波がどれだけ含まれているか,「波を切り出す」 逆フーリエ変換 フーリエ係数の並びだったのが,周波数の間隔がどんどん小さくなって, ついにはひとつの関数 F(ν) になる 周波数 ν の波 exp(i2πxν) に,対応するフーリエ係数 F(ν) をかけたものを 合計(積分)すると f(x) に戻る 「位置」
  56. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 関数 f(x) にどのような周波数の波がどれだけ含まれているか,「波を切り出す」 逆フーリエ変換 フーリエ係数の並びだったのが,周波数の間隔がどんどん小さくなって, ついにはひとつの関数 F(ν) になる 周波数 ν の波 exp(i2πxν) に,対応するフーリエ係数 F(ν) をかけたものを 合計(積分)すると f(x) に戻る 「位置」 「周波数」
  57. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 フーリエ変換 23 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx     f(x) = ∞ −∞ F(ν) exp (i2πxν) dν     フーリエ変換 関数 f(x) にどのような周波数の波がどれだけ含まれているか,「波を切り出す」 逆フーリエ変換 フーリエ係数の並びだったのが,周波数の間隔がどんどん小さくなって, ついにはひとつの関数 F(ν) になる 周波数 ν の波 exp(i2πxν) に,対応するフーリエ係数 F(ν) をかけたものを 合計(積分)すると f(x) に戻る 「位置」 「周波数」 関数の表し方 [基底]が 変わっただけ (先で出てきます)
  58. 24 2024年度秋学期 画像情報処理 / 関西大学総合情報学部 浅野 晃 2次元の場合は 24 F(ν) = ∞ −∞ f(x)

    exp (−i2πνx) dx       1次元のフーリエ変換 この式は,x, y それぞれに1次元のフーリエ変換をしたことになっている 2次元のフーリエ変換 F(νx, νy) = ∞ −∞ f(x, y) exp{−i2π(νxx + νyy)}dxdy F(νx, νy) = ∞ −∞ ∞ −∞ f(x, y) exp(−i2πνxx)dx exp(−i2πνyy)dy exp(a + b) = exp(a) exp(b) 注: たし算 かけ算 この性質を[分離可能(separable)]であるという (あとで出てきます)