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AIを共同作業者にして書籍を執筆する方法 / How to Write a Book with...
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ama-ch
April 20, 2026
Technology
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AIを共同作業者にして書籍を執筆する方法 / How to Write a Book with AI as a Co-Creator
こちらのイベントの登壇資料です
https://sebook.connpass.com/event/388019/
ama-ch
April 20, 2026
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Transcript
AIを共同作業者にして 書籍を執筆する方法 8ヶ月・785コミットの執筆プロジェクトから学んだこと 天野 祐介 / 翔泳社 技術書執筆部 2026.04.20
自己紹介 天野 祐介 @ama_ch 組織変革コーチ/変容実践家 ▸ 元サイボウズ ▸ スクラムマスター・アジャイルコーチ・マネージャー ▸
新卒から16年在籍し、2025年5月に退職・独立 ▸ スクラムフェス仙台/すくすくスクラム仙台 運営 ▸ 仙台在住 ▸ キャンプ、サウナ、クラフトビール、ランニング ▸ 最近作っているもの:AIパーソナルトレーナー
書いている本について 翔泳社・2026年刊行予定 ▸ サイボウズに16年勤めた著者が、一人の社員としてアジャイルの実践を綴ったドキュメンタリー ▸ 仕事はいつもギリギリで、負債が積み上がるばかりの現場を、アジャイルによって変えていく組織変 革の物語 ▸ スクラムマスターやエンジニアだけでなく、リーダーやマネージャーにもおすすめ ▸
IT業界の専門知識は不要。今の仕事や環境に「何かがおかしい」と感じている人の背中を押す一冊
AIで書籍を執筆するって どんなイメージがありますか? 楽して儲けようとしてる AIが全部書いてくれる プロンプト一発で本が完成 コピペで本ができる 著者の意味ある?
実際は 泥臭い作業の積み重ね でした
このプロジェクトの規模感 785 コミット 77 プルリクエスト 125,000 字 8 ヶ月 ソフトウェア開発と同じ方法論で書籍を運営した
実際にやっていたこと 執筆環境構築 原稿は章ごとにMarkdownで バージョン管理 textlintで原稿全体をチェック GitHub Actionsで自動実行 AIとのペアライティング 執筆作業全般のAI伴走 壁打ち・レビューの相談相手
章の再構成・エピソード拡充・ 校正などのワークフローを分解 Cursor Skillに固定 執筆補助ツールの実装 文字数・章の進捗を可視化する 進捗ダッシュボード MarkdownをGoogle Docsに同 期するツール 画像の一括リサイズツール レビュー用PDFの結合・組版 AIで本を書くことはエンジニアリングだった 執筆ツールを作り、ワークフローを設計し、品質を自動化する。それは開発プロジェクトそのものだった。
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8ヶ月間のAI活用の変遷 地ならし 2025年8月前半 量産 2025年8〜9月 壊して再設計 2025年10月 型の整備 2025年11〜12月 血肉を通す
2026年1〜2月 仕上げ 2026年3月〜 ★ ★
第1期「地ならし」 2025年8月前半 ▸ CLAUDE.md(AIへの指示書)を作成 ▸ WRITING.md(文体ガイド)を整備 ▸ textlint・進捗ダッシュボードを構築 ▸ 最初のコミット:
"Add CLAUDE.md for AI-assisted writing guidance" 本を書く前に、本を書くシステムを作った
第2期「量産」 2025年8〜9月 ▸ 箇条書きでアイデアをダンプ → Claude Codeで本文に展開 ▸ 過去のnote記事100本超でAIに文体を学習させた ▸
git logに「Claudeで下書き」コミットが並ぶ ▸ 箇条書き→本文展開でまず本書全体の骨格を確認 結果: 構造は使えたが、文体は全面的に書き直した 骨格はAI、血肉は人間
第3期「壊して再設計」 2025年10月 ▸ 原稿にじっくり向き合う以降のフェーズではCursorをメインに ▸ 「イマイチ」な章をAIに多角的・批判的レビューさせた ▸ 構成をゼロからリセット ▸ できた理由:
初期段階でAIベースの軽い本文にしていたから 修正コストを低く保つことが戦略だった AIへのプロンプト例(章の再構成依頼) 1. 現状の章を診断:実体験がどこにあるか、読者の感情にどう訴えているか 2. 全体構成の中での位置づけ:前後の章との関係、転換点としての機能 3. 大胆な再構成の提案:最も強力な実体験を軸に据えた構成案、 読者の心が動く配列、削除すべき要素と追加すべき要素
第4期「型の整備」 2025年11〜12月 Phase 1 時系列整合性 チェック Phase 2 章全体の構造 チェック
Phase 3 エピソード拡充・ 臨場感強化 Phase 4 最終校正(textlint 通過まで) 型を作ることで、品質が安定した
第5期「血肉を通す」 2026年1〜2月 AIをインタビュアーとして使い、記憶から感情・エピソードを引き出した PROMPT 第◦章の△△の節について。今の本文は事実の整理に寄っているので、インタビュアーに なって私の記憶から場面・会話・感情を引き出してから改訂案を出して。体験の創作や脚色 はしない。 AIの質問例: ▸ 「そのとき何を感じましたか?」
▸ 「具体的に覚えている会話はありますか?」 AIはインタビュアーになれる。平坦な文章に魂が宿った。
第6期「仕上げ」 2026年3月〜 編集者のフィードバックdiffをAIに読ませ、暗黙知をルールとして抽出した 追加されたルール例 ▸ 1〜2文だけの段落は前後に統合する(最高頻度ルール) ▸ 「〜と思いました」系の内面解説は最小限に。行動・事実で読者に推察させる ▸ 身体的反応の描写は章あたり1〜2回に抑える
編集者の暗黙知がWRITING.mdに変換された
デモ
AIにさせなかったこと ① 体験の創作はしない AIはインタビュアーとして記憶を引き出すのは得意。 しかし「こういうエピソードを作って」は一度も依頼しなかった。 自分の実体験だけが読者の心を動かせる。
AIにさせなかったこと ② 構成の最終判断は人間がする AIに多角的なレビューをさせて判断材料を増やす。 しかし「この章はこの構成でいく」と決めるのは自分。 執筆後半では、AIが提案する構成と自分の判断がよく対立して喧嘩に
AIにさせなかったこと ③ 「魂」は人間が注入する AIが生成した文体は「自分っぽい」けれど「自分の」ではない。 一文一文に熱量を込める作業は、最後まで手を抜かなかった。
8ヶ月から学んだこと ひとつのベストプラクティスはない ▸ フェーズによってAIの使い方は全然変わる ▸ 実際のプロジェクトの中で試行錯誤し続けることが大事 ▸ 今からゼロで始めたら、また全然違うやり方になると思う
自分の代わりにAIに書かせちゃダメ。 執筆は長い旅。その過程にこそ最大の価値がある。
ありがとうございました 感想やあなたのAI活用方法を教えてください #技術書執筆部 天野 祐介 X: @ama_ch / note: note.com/ama_ch
Q&A 12:35〜12:55