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RSGT2025をきっかけにインポスター症候群を知ることになった ~「ありのままのアジャイルコ...

RSGT2025をきっかけにインポスター症候群を知ることになった ~「ありのままのアジャイルコーチ」であるために~

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antmiyabin

May 09, 2025
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  1. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 Scrum Fest Niigata 2025

    RSGT2025をきっかけにインポスター症候群を知ることになった ~「ありのままのアジャイルコーチ」であるために~ 2025.05.10 NTTコムウェア株式会社 NTT IT戦略事業本部 DigitalDesign&DevelopmentCenter 鹿嶋 雅
  2. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 おねがい 2 Discordで「つぶやき・ささやき」をしてほしい! ◼

    気づいたこと ◼ 感じたこと ◼ 気になったこと ◼ 質問含めて何ごとでも ※「インポスター症候群」って言葉を知っていますか?
  3. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 3 鹿嶋 雅(かしま まさし)

    @antmiyabin NTTコムウェア株式会社 エバンジェリスト(Agile) NTTコムウェアのエバンジェリスト:https://www.nttcom.co.jp/evangelist/ ※他分野含めて現在5名 【属性】 #生まれと育ちは北海道 #2児(娘と娘)の父 #KASHIMA Antlers(Jリーグ) #渋谷ABEMAS(Mリーグ) #味噌ラーメン #drinking 【モットー】 柔らかな芯を持つ
  4. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 講演しました 4 福岡県(九州支店)勤務の社員による組織変革、 本社の巻き込みによる変革のキーパーソン創出

    ~Scrum Fest Fukuoka 2023~ https://confengine.com/conferences/scrum-fest-fukuoka- 2023/proposal/18097 アジャイルコーチとしてScrumTeamの支援に入る時に、 計画駆動で開始しようとしてしまったおはなし ~Scrum Fest Osaka 2024~ https://confengine.com/conferences/scrum-fest-osaka- 2024/proposal/20010/scrumteam 登壇資料はこちら https://speakerdeck.com/antmiyabin 謙虚なアジャイルコーチ ~「アダプティブ・ムーブ」による伴走支援 ~Scrum Fest Sendai 2024~ https://confengine.com/conferences/scrum-fest-sendai- 2024/proposal/20182
  5. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 会社紹介(2025年5月10日時点) 5 2022年1月よりNTTドコモグループの一員に 参考1:会社案内

    https://www.nttcom.co.jp/assets/pdf/corporate/outline/CorporateInformation_j.pdf 参考2:中期戦略 https://www.docomo.ne.jp/corporate/ir/binary/pdf/library/presentation/211025/presentation_newdocomogroupmediumtermstrategy.pdf 参考3:トップメッセージ https://www.docomo.ne.jp/corporate/philosophy_vision/message/ ステートメント つなごう。驚きを。幸せを
  6. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 おはなしすること 7 自信を失わずに「ありのままの自分」で(アジャイルコーチの) 業務を遂行するにあたっての(個人の経験から出した)考え方

    ◼ 想定ターゲット ◼ ケース1: 自信が持てない人、「自信をもってよいよ」というマネージャ等の言葉を 素直に受け止めることにためらいを感じる人 ◼ ケース2: 自信を持ってほしいメンバがチーム等にいる人 ※記載内容は個人の見解です
  7. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 インポスター症候群(Imposter Syndrome)とは 14 ◼

    「自分が思う自分の能力以上に、周りの人が自分の能力を高く評価している」と、 「人を騙しているような気持ち」になってしまう心理状態 (Imposter:詐欺師、偽物) ◼ 主なきっかけ ⚫ 会社で役職に就く ⚫ プロジェクトリーダー等に抜擢される ⚫ (部活などで)チームのキャプテンに任命される ⚫ 最近では、SNS時代の「バズる」で立場が一気に変わることでこの心理状態になる人も多いとされている ◼ 1978年の論文 “The imposter phenomenon in high achieving women “ で 初めて概念が提唱された。 (心理学者 ポーリン・R・クランス(Pauline Rose Clance),スザンヌ・A・アイムス(Suzanne Imes)) ◼ エマ・ワトソンさん、ナタリー・ポートマンさん、ミシェル・オバマ元大統領夫人等も経験を告白 ◼ 女性に多く見られるとされているが、誰にでも起こりうる ◼ 「7割の人が生涯に一度は経験する」という研究報告もある(程度に誰にでも起こりうる) ◼ 精神疾患ではない(判定基準もないし、スタンダードな克服方法もない)
  8. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 主な症状、思考、行動 15 ◼ 自己肯定感が弱くなる

    ◼ 自分のことを信じられなくなる ◼ 自信がなくなる ◼ 周りの評価とのGAPで苦しくなる ◼ 人から褒められても素直に喜べなくなる ◼ 偽りの自分を演じている感覚になる ◼ 偽物と思われないよう、一生懸命になる ◼ 毎日が楽しくなくなる ◼ 実力の無さがばれてしまうのでは?と不安になる ◼ やる気が起きなくなる ◼ 期待されることが怖くなり、自分自身の能力や知性をあえて隠す ◼ 自分の考えより、相手にとっての正解を言うようにしてしまう 診断などの基準ではないので注意
  9. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 陥りやすい背景 16 ◼ 成長、進化することへの抵抗感

    ◼ 周囲からの嫉妬、妬み、ハラスメントへの恐怖 ◼ 孤独になることへの恐怖 ◼ 失敗することや失敗したとラベリングされることへの恐れ ◼ 仕事量の増加やスキルアップへの不安 ◼ 高度な業務への抵抗感 ◼ ロールモデルがないことから覚える抵抗感 ◼ 同じであることが求められる教育 ◼ 自分の成功より他者やチーム、組織を尊重する自己犠牲的な精神 ◼ 謙虚さや奥ゆかしさが美徳とされる道徳観(「謙虚」と「卑下」の違い) ◼ ジェンダー感、アファーマティブアクション 上記とは別に「健康状態」も大事
  10. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 【ケース1】 自分自身の思考(Before) 18 会話、対話、議論、1on1

    講演を聴く 学習する 褒められる ネガティブなコトを言われる 自分なんて…という認識 自信 自分が?という疑い × 他者の「レベルの高さ」認識 = 「取り組み難易度の 高さ」の認識 「求められるスキルの 高さ」の認識 【凡例】 増加する 減少する この思考にならない 遅れて作用 (「自信が減る」が先行してしまう) ダニングクルーガー効果 「絶望の谷」
  11. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 【ケース1】 解決へのアプローチ 19 ◼

    自分を知る ◼ ネガティブな面も含めて全て受け入れる ◼ 心を構造化(言語化・可視化)する ◼ マズローの要求段階説(生理的要求、安全の要求、所属と愛の要求、承認の要求、自己実現の要求) ◼ 人の性格の4層構造(気質、人格、習慣的性格、役割性格) 【画像引用】 「マズローの欲求段階説」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。 2025年3月20日 (木) 16:38 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org 役割性格 習慣的性格 人格 気質
  12. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 【ケース1】 自分自身の思考:After 20 会話、対話、議論、1on1

    講演 学習する 褒められる ネガティブなコトを言われる 新たな情報 新たな自分の一面 自信 他者の「レベルの高さ」認識 「取り組み難易度の 高さ」の認識 「求められるスキルの 高さ」の認識 受け入れる まずは日頃の意識! 自信をつけるための トレーニング =
  13. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 【ケース1】 克服のヒント(経験則・主観含む) 21 ◼

    症状があった時に気づけるようにする ◼ リフレーミング(違う枠組みでとらえる) ◼ (小さな)成功を記録する ◼ 「完璧主義」から脱却する ◼ 「素の自分」に戻る時間を作る ◼ サポートネットワークを構築する ◼ 専門家に頼る(カウンセラー、コーチング) ◼ RGSTやスクフェスに参加し、積極的に交流する (やる気や自信に)満ち溢れている!!
  14. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 【ケース2】 ScrumTeamメンバに自信を持ってもらいたい 22 【パターン1】

    ◼ 「ありがとうございます!」 ◼ 表情もにこやかに ◼ 自信をもって取り組むように! ➔無事終了 【パターン2】 ◼ 「ありがとうございます。」 ◼ 表情は変わらず(不安がありそう) ◼ その後の取り組みも変わらない ➔継続対処が必要 ➔「自信もって大丈夫だよ」というフィードバック? ◼ ScrumTeamに貢献できているが、自信がなさそうなメンバがいる ◼ TeamのパフォーマンスをよくするためにもSMとして改善したい ◼ どうアプローチするか 「インポスター症候群」 の可能性を織り込む
  15. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 【ケース2】 具体的なアプローチ 23 【前提】

    ◼ 相手は自信がない。かつ、他の人をだましている感覚になっている。 【方向性】 ◼ ありのままを受け入れて自己肯定感をたかめることにつなげる →ノンバーバルコミュニケーションを含めて受容的な態度を! ◼ 全てが完璧な人など存在しないということも理解してもらう必要がある。 ※実際、自分自身もそう思っていた時期があった ◼ 相手の主観と自分が捉えた客観(的事実)から不一致を 伝えてあげ、相手を肯定する(1on1等で話題に出せるとチャンス)。 ◼ 注意として、共感はしても同感はしない ◼ 共感:あなたは不安な気持ちになったんですね(相手が軸) ◼ 同感:私も同じく不安な気持ちになりました(自分が軸) ※書籍紹介も手段の一つかも(例:自己肯定感の教科書) 「謙虚なアジャイルコーチ~「アダプティブ・ムーブ」による伴走支援」より もう一つの前提 適切な人間関係の構築 否定的な発言が続くことも… →SMとして忍耐が求められる。 受容して話を聞き、相手が事実を受け入れることを 待つ必要あり。 ※場合によって専門家の介入も必要 https://amzn.asia/d/cAHUpLW
  16. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 ありのままのアジャイルコーチ? 26 ◆ありのままのアジャイルコーチ →

    ありのままの自分自身 ◆「自己基盤」を確立しよう ◆ 自分自身をよく理解し、自分自身に対しての肯定的な思いを持ち、クライアント (他者)に開示できるだけの土台 ◆ 自己認識(強み・弱み・価値観の理解) ◆ 自己受容(ありのままの自分を受け入れる姿勢) ◆ 自己信頼(内側からの確かな自信) ◆ 人生の目的意識(自分の存在意義の明確化) ※「自己基盤」はコーチング用語になります。
  17. Copyright ©︎ NTT COMWARE CORPORATION 2025 参考:書籍について 28 ※「インポスター症候群」をキーワードに調べていたら目に入った2冊 ①:インポスター症候群

    https://amzn.asia/d/jhqElNr ②:自信 https://amzn.asia/d/5uq1QyC 【①:インポスター症候群】 • インポスター症候群を理解し、かつ、克服のための ヒントが書かれている書籍 ➔「もしかして自分も?」と思ったときに参考となる。 【②:自信】 • メインテーマは「自信」。Topicの一つに 「インポスター症候群」が取り上げられている。 ➔自分自身のみならず、他者を含めて「自信」に 関する課題や悩みを持つ場合はこちら ※①と②の読む順序は特におすすめ無しです