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エンジニアとPMのドメイン知識の溝をなくす、 AIネイティブな開発プロセス
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Michiru Kato
December 10, 2025
Technology
2
170
エンジニアとPMのドメイン知識の溝をなくす、 AIネイティブな開発プロセス
LayerX流 エンジニアとPMのドメイン知識の溝をなくす、AIネイティブな開発プロセス の登壇資料です。
https://offers-jp.connpass.com/event/376324/
Michiru Kato
December 10, 2025
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Transcript
AIはドメインの壁を壊せるか? エンジニアとPMのドメイン知識の溝をなくす、 AIネイティブな開発プロセス 株式会社LayerX 加藤みちる #Offers_DeepDive 2025/12/10
© LayerX Inc. 2 ⾃⼰紹介 加藤みちる michiru_da 株式会社LayerX CEO室 AI
BPOプロダクトマネージャー 略歴 • エンタープライズ 営業 • プロジェクトマネージャー • 新規事業企画‧⽴ち上げ @applism118 バクラク事業部 • カスタマーサクセス • プロダクトマネージャー プロジェクト マネージャー エンプラ営業 カスタマー サクセス バックグラウンド Podcast #マヂカル.fm を週2で配信中。 先⽇エピソード#200を記念し公開収録しました✌ • 開発経験ゼロのPMが語る、Cursor利用で変わった5つの業務 • 「全員プロダクトマネージャー」を実現する、 Cursorによる仕様検討の自動運転 • ビジネス出身PMが「AIのことはエンジニアにお任せ派」から 「PMもAIエージェントを自作しよう派」になるまで • その意思決定、まだ続けるんですか? ~痛みを超えて未来を作る、AI時 代の撤退とピボットの技術~ 2025 topics 趣味
3 © LayerX Inc. 3 バクラクとは 「バクラク」シリーズは、稟議、経費精算、法⼈カード、 請求書受取‧発⾏、勤怠管理などの業務を効率化する AIクラウドサービスです。 最先端のAIエージェントを組み込むことで、⼿⼊⼒や紙の管理などの
業務から解放し、従業員⼀⼈ひとりがコア業務に集中できる 新しい働き⽅を創造します。 中⼩企業から⼤企業まで、15,000社を超えるお客様の 働きやすい環境づくりと事業の成⻑を⽀援しています。 バックオフィスから 全社の⽣産性を⾼める
© LayerX Inc. 4 バクラクの事業領域 Coming Soon AIエージェント HCM領域 (人的資源管理)
稟議・ワークフロー 領域 BSM / ARM領域 (債権・債務管理) Payment 領域 (債権債務管理) Coming Soon
© LayerX Inc. 5 バクラク AI エージェント バクラクは技術で コーポレート領域の ⾃動運転を⽬指す
バクラク AI エージェントが⼈の代わりに ⾃律的にタスクを⾏う。 企業に⽋かせないコーポレート領域の仕事を再 定義します。 AI-Native SaaS として、 ソフトウェアトータルでの⾃動化体験を設計‧ 提供する。
6 バクラクの特徴「圧倒的な使いやすさ」 使いやすくて作業が楽に 業務の滞留を減らすあらゆる⼯夫 AIへのコミットメント Bet AI 特徴 1 特徴
2 特徴 3 他領域への拡張性 バックオフィスDX基盤を構築 • 「圧倒的に使いやすいプロダクト」を モットーに、多くのお客様から⽀持を頂く • 「利⽤者の気持ちがわかっている」と、 トライアルで体感頂くことが多い • ⽇本最⾼峰のAIエンジニアが複数名在籍 • 内製の⾼精度AI-OCRエンジンが強みだったと ころから、業務を⾃動化を推進するAI first Companyへ • 裏側のマスタやDBは共有で、会計システ ムや⼈事マスタへの連携も統⼀可能 • ユーザー視点でも⼀つの⼊⼝に統⼀出来る ため、⼀度導⼊すれば拡張‧展開がしやす い LayerXは、AIを10年に⼀度のパラダイムシフトと捉え この未来にBetする。 迷ったときこそAIの進化を信じ、AIに賭ける選択をしよう。
© LayerX Inc. 7 • 「圧倒的に使いやすいプロダクトを作 る」「ユーザーに使われるものを作る」 ⽂化が浸透 ◦ 良いものを作りたいと
強く思っているメンバーが多い • ⼀⽅で圧倒的に使いやすいものを 作るためにはドメイン理解が不可⽋ ◦ 役割とわずN1のお客様に会うこと、 ドメインエキスパートの採⽤、チームを 跨いだ仕様レビューなどで圧倒的な使い やすさをキープ なぜ「利⽤者の気持ちがわかっている」のか? カルチャーとドメイン解像度で 圧倒的な使いやすさを⽣み出してきた 開発速度が速い #とは
© LayerX Inc. 8 2025年12⽉現在の LayerX バクラク 開発現場のリアル ドメイン理解の壁 •
業務背景の解像度不⾜や法対応の知識がボトルネックに • PM以外のお客様接点が少ない開発メンバーが、課題の本質を掴めない状況が発⽣しやすい 組織拡⼤による痛みの増⼤ • 新⼊社員の増加に伴い、ドメイン知識のキャッチアップ課題が深刻化 • 古株社員による暗黙知だけでは限界もあり、エンジニアがPMの仕様を待つ状態が発⽣
© LayerX Inc. 9 • 本来、課題探索‧仕様検討は誰がやってもいいはず • 仕様検討をPM⼀⼈が巻き取ることで、チームの⽣産性の天井が決まってしまう • エンジニア‧デザイナーが「⾃分は詳細がわからないから、⾔われた通りに作ります」の
スタンスになることで、「圧倒的な使いやすさ」の毀損リスクも発⽣ 本当の損失は何か? PMの仕様検討がボトルネックで開発が遅れるのは表⾯的な問題 本質的な損失は、エンジニアが思考停⽌しやすい構造になること
© LayerX Inc. 10 AIネイティブな開発プロセスで全員がWhy~Whatを考えられるのでは? (過去の登壇資料から抜粋) デザイナ エンジニア context 既存実装
デザインガイドライン 要望 インタビュー ユースケース 理解‧ 課題整理 設計 ユーザー ストーリー 作成 実装 デザイン 作成 テスト PRD作成 Why What How CursorでドメインコンテキストとPMの暗黙知を組み合わせ、 機能開発における「Why〜What」もデザイナー‧エンジニアに移譲が可能に ユース ケース‧ 課題分類 検証仮説‧ 論点 洗い出し 既存実装か ら影響範囲 洗い出し ユーザース トーリー/仕 様作成 ガイドライ ン等からFB AI PM
© LayerX Inc. 11 2. 細かく始める 1. ⼩さく始める AIネイティブな開発プロセスを成功させる3つのポイント 3.
雑に始める
© LayerX Inc. 12 1. ⼩さく始める • 仕様検討のステップを分解、ステップごとのゴールを⾔語化 • ステップごとにアウトプットを⽣成するrulesやcommand(AI
PM)を作成 ◦ 最初から「いい感じの最終仕様ポン出しくん」は⽬指さない ユースケース 理解‧ 課題整理 検証仮説‧ 論点洗い出し データで ファクト確認 既存実装への 影響洗い出し ユーザー インタビュー ユーザー ストーリー、 仕様案作成 ガイドライン等 からFB プロト タイピング 仕様検討のステップを分解し、AI PMを作っていく
© LayerX Inc. 13 # 要望分析専⾨家 📋 - 課題とユースケース抽出ルール ##
概要 あなたは⼀流のプロダクトマネージャーです。 顧客要望リストから戦略的な課題分析とユースケース整理を⾏い、プロダクト開発や仕様検討に活⽤できる 構造化された分析レポートを⽣成します。 ## 適⽤条件 - 複数の顧客要望が記載されたファイルが⼊⼒として提供された場合 - 要望の背景や課題を深く理解し、開発戦略に活⽤したい場合 - 散在する要望を体系的に整理して本質的な課題を抽出したい場合 ## 分析フレームワーク ### 1. 本質的な課題の整理 要望を表⾯的な機能要求ではなく、根本的な課題として分類‧整理します。 **分析⼿順**: 1. 類似する要望をグルーピング 2. 各グループの共通する根本課題を特定 3. 課題の重要度を評価(要望の優先度‧頻度を基に) 4. 課題ごとに代表的な要望例を引⽤ **重要**: 要望数の集計は企業数ベースで⾏い、ファイルの⾏数や重複要望をカウントしないこと **課題分類の観点**: - 権限‧アクセス制御の課題 - 業務フロー‧プロセスの課題 - ユーザビリティ‧操作性の課題 - 組織‧運⽤の課題 - 統制‧監査対応の課題 **課題の定義**: - 経済的または情緒的な観点で⾏動の主体者が不利益を被っている状態、あるいはよりベターな状態が定義 可能な状態 1. ⼩さく始める Cursor rulesの例 ### 2. 主要ユースケースの抽出 業務背景や利⽤シーンから典型的なユースケースパターンを特定します。 **ユースケース定義項⽬**: - **ユースケース名**: 「〜を⾏う」「〜する」「〜させる」で終わる動詞形で記述 - **業務背景**: 誰の、どのような業務領域‧業種での課題か(動詞で終わる形式) - **発⽣条件**: 誰の、どのような状況‧条件で問題が発⽣するか - **該当企業例**: 具体的な要望元企業とその要望内容 - **業務特性**: その業務固有の特徴や制約 ### 3. 解決⽅式の分析 要望を実現するためのアプローチを技術的‧運⽤的観点から分析します。 **分析項⽬**: - **基本制御⽅式**: 静的な権限制御で解決できる範囲 - **動的制御⽅式**: 状態やフローに応じた動的制御が必要な範囲 - **技術的実装課題**: 実装上の主要な技術課題 - **運⽤⾯の考慮事項**: 運⽤‧保守での注意点 ## 出⼒フォーマット ### 推奨:課題‧技術課題はMarkdown表形式で1セル1⾏、区切りは「;」や「、」を使⽤ #### 【課題の分類と分析】 ```markdown | 課題カテゴリ名 | 課題の詳細な説明 | 課題が与える具体的な影響 | 要望件数 | ⾼優先度 | 中優先度 | 低優先度 | 該当企業の要望例 | |---|---|---|---|---|---|---|---| ```
© LayerX Inc. 14 • 分解した検討ステップごとに、適したコンテキスト参照させる • 必要なコンテキストを参照できる状態にしておく 2.細かく始める ステップごとに必要なコンテキストを参照する
ユースケース 理解‧ 課題整理 検証仮説‧ 論点洗い出し データで ファクト確認 既存実装への 影響洗い出し ユーザー インタビュー ユーザー ストーリー、 仕様案作成 ガイドライン等 からFB プロト タイピング 既存実装 デザインガイドライン お客様 要望 インタビュー ヘルプガイド ロードマップ 戦略資料 PRD 最適なコンテキストだけを参照させてアウトプットを⽣成
© LayerX Inc. 15 使い分けの例: • NotionAI ◦ 要望のグルーピング、雑なインサイト抽出 ◦
インタビューの観点⽣成 ◦ プロダクト戦略の壁打ちや⽉報の作成 • Cursor ◦ schemaや既存実装を参照しながら仕様検討 ◦ クエリの作成 ◦ 観点の抜け漏れチェック • Gem ◦ プロジェクトの振り返り、プレモーテムなど 3.雑に始める 綺麗なフローにこだわらない 綺麗なhowにこだわらず、まずは始める
AIだけで、ドメインの壁を壊せるか?
© LayerX Inc. 17 • 開発者も、商談録画を⾒るだけではなく 商談や訪問の現場に参加 • エンジニア⾃らお客様からの質問、 要望やフィードバックに責任を持って
回答。顧客との信頼構築にも有効 AI PMによる⾃動仕様検討 ”だけ” で、良いわけがない Slack botのRAGを活⽤したドメイン理解 • Slack botで、サポートガイドを 参照できるRAGを事業部で運⽤ • 質問者がその場でナレッジ追加もでき、 事業部全体ドメイン理解を向上 商談同席、現場訪問 AIの成果物をレビューする解像度が必要。⼈間も地道にキャッチアップする
© LayerX Inc. 18 ⼊社4ヶ⽉のエンジニアがAI機能の仕様検討から実装までリード • 成功要因: ◦ 既存のコードベースのschemaからクエリを⽣成、 現状の利⽤状況を即座にキャッチアップ
◦ 動くプロトタイプを複数パターン並列で作成‧ 使い勝⼿の詳細を意思決定 • リリース後の効果: ◦ 機能のユースケースに合わないお客様からも 「LayerXはAIの技術⼒がすごい」と営業時に好評価 エンジニアがメインでAI機能の仕様検討〜開発を進めた事例 建築、受託開発を経てLayerXで叶えた、ユーザー体験への徹底的なこだわり【Bet X】
© LayerX Inc. 19 ⼊社4ヶ⽉のエンジニアがAI機能の仕様検討から実装までリード • 成功要因: ◦ 既存のコードベースのschemaからクエリを⽣成、 現状の利⽤状況を即座にキャッチアップ
◦ 動くプロトタイプを複数パターン並列で作成‧ 使い勝⼿の詳細を意思決定 • リリース後の効果: ◦ 機能のユースケースに合わないお客様からも 「LayerXはAIの技術⼒がすごい」と営業時に好評価 エンジニアがメインでAI機能の仕様検討〜開発を進めた事例 建築、受託開発を経てLayerXで叶えた、ユーザー体験への徹底的なこだわり【Bet X】
© LayerX Inc. 20 エンジニアがメインで仕様検討〜開発を進めた事例 建築、受託開発を経てLayerXで叶えた、ユーザー体験への徹底的なこだわり【Bet X】 ⼊社4ヶ⽉のエンジニアが新機能の仕様検討から実装までリード • 成功要因:
◦ 既存のコードベースのschemaからクエリを⽣成、 現状の利⽤状況を即座にキャッチアップ ◦ 動くプロトタイプを複数パターン並列で作成‧ 使い勝⼿の詳細を意思決定 ◦ 使いやすいものづくりをしたい強い思い • 効果: ◦ ユースケースに合わないお客様であっても、 「LayerXはAIの技術⼒がすごい」と営業時に好評価 AIだけで、ドメインの壁を壊せるか?
© LayerX Inc. 21 エンジニアがメインで仕様検討〜開発を進めた事例 建築、受託開発を経てLayerXで叶えた、ユーザー体験への徹底的なこだわり【Bet X】 ⼊社4ヶ⽉のエンジニアが新機能の仕様検討から実装までリード • 成功要因:
◦ 既存のコードベースのschemaからクエリを⽣成、 現状の利⽤状況を即座にキャッチアップ ◦ 動くプロトタイプを複数パターン並列で作成‧ 使い勝⼿の詳細を意思決定 ◦ 使いやすいものづくりをしたい強い思い • 効果: ◦ ユースケースに合わないお客様であっても、 「LayerXはAIの技術⼒がすごい」と営業時に好評価 AIで基礎のドメイン理解は⽀援できるが、 尖ったプロダクトを⽣み出すのは ⼈間による、徹底的なこだわり
© LayerX Inc. 22 1. AIで機能開発における「Why〜What」もデザイナー‧エンジニアに移譲が可能 2. AIネイティブな開発プロセスは⼩さく‧細かく‧雑に始める 3. PMは役割、思いのある⼈が解像度を上げて尖ったプロダクトを作るべき
まとめ
© LayerX Inc. 23 具体のお悩みや運⽤事例について‧‧‧ 👇 アドベントカレンダーで具体TIPSが たくさん公開されています👇 LayerX 開発チーム
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