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郷土教育モデル事業(香川県小豆島町).pdf

B&G
March 20, 2025

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  1. 香川のブランド魚「オリーブハマチ」 オリーブハマチってどんな魚? ハマチの養殖は香川県の引田を発祥とし、その後全国に広がりました。それから80年。ハマチ養殖の 父、野網和三郎氏の生誕100年を迎える節目の年に、香川県の主導で記念事業として新たな製品を開発 する取り組みが進められました。 さまざまな研究や試行錯誤を重ね、ついに誕生したのが、オリーブの葉を使った香川県らしいブラン ドハマチ。 通常の養殖ハマチに比べて歯ごたえがよく、さっぱりした味わいに加え、女性にもうれしいヘルシー さを兼ね備えていて、これをオリーブハマチと呼ぶようになりました オリーブの葉の力でハマチの体質が改善

    鮮度が落ちにくく、健康でおいしいハマチに! オリーブの葉には抗酸化作用の強いポリフェノールの一種「オレウロペイン」が多く含まれています。 そのため、サプリメントや美容オイルなど、人間の美と健康に良いものとしても注目されています。 このオリーブの葉をハマチのエサとして与え続けることにより、ハマチが健康になり、肉質が改善されること が分かりました。 特に、抗酸化作用により、血合筋中にメトミオグロビンが抑制される効果が確認されています。 メトミオグロビンは、多く含まれると脂質酸化が促進され、品質の低下を招きます。 つまり、少なければ鮮度が落ちにくく、生でおいしく食べやすいハマチになるということになります。
  2. 小豆島オリーブの歴史 オリーブが農産物としての本格的な栽培が始まったのは明治41年(1908)のこと。 日露戦争に勝利して漁場が拡大したことで漁獲量が増加し、缶詰に用いるオリーブオイルが大量に必要 になりました。 そこで国をあげてオリーブ栽培に力を入れることになり、三重、鹿児島、そして香川で栽培試験がス タートしました。 このうち香川県小豆島のオリーブだけ結実に成功しました。 なぜ小豆島でオリーブ栽培は成功したの? 日本におけるオリーブの歴史 簡単に言うと小豆島が地中海の気候に一番似ていたからです。

    とはいえギリシャやイタリアなど地中海は冬季に降雨があり、夏季には雨が降らずにアフリカからの乾燥 した風が吹く気候。 一方、小豆島は冬も一定の降水量があり平均気温も似ているものの、全体的に湿度が高く夏は梅雨期があ り、台風もやってきます。完全に一致とはなりません。 くわえて東南アジアにしか生息しない害虫もいます。 当時の農家の人たちのたゆまぬ努力と工夫によってオリーブ栽培が成果を出したのです。
  3. 小豆島について 小豆島は、瀬戸内海国立公園の中心地で、広さはわが国で19番 目の島。20余の属島を含め、169.86㎢の面積をもつ。 人口は約2万5千人。(2024年現在) 古くは、吉備・備前の児 島郡に属したが、弥生時代から塩が生産され、御名代地や皇室、 神社などの塩荘園として発展した。瀬戸内海の要衝にあって、 漁業、造船、廻船業も盛んであったが、豊臣家の蔵入地となり、 さらに江戸幕府からも加子浦に指定された。 また、10世紀ご

    ろからこの島は海賊の拠点のひとつであったようで、紀州熊野 水軍や伊予村上水軍とも連携があった。近世に幕府などの直轄 地となったのは、島の水軍利用のためである。 江戸時代、良 質で知られた塩が生産過剰になると、醤油の産地に転換、素麺、 石材などとともに、島の経済を支えてきた。江戸中期には、讃 岐高松藩の預り地となり後期には、島の東部が伊予松山藩の預 り地になるなど、離島らしいいくつもの変遷がみられ た。 1838年には島の西部が美作津山藩領となったが、明治に なって香川県に所属、1878年に小豆郡を形成した。44を数え た村が次第に統合され、1957年に土庄町・内海町・池田町の3 町になった。2006年には内海町・池田町が合併して小豆島町が 発足し、現在は土庄町・小豆島町の2町から成る。
  4. 参加者の感想 ・今回一番楽しみにしていたのは釣りでした。釣りをしている最中にたまにごみが浮いているのを 見つけては拾いましたが釣れる魚よりごみが多かったです。 お魚教室が一番楽しかったです。オリーブハマチは聞いたことあったけど香川県がハマチの養殖を 世界で初めて成功したことや釣ってすぐと熟成させた魚の味の違いにびっくりしました。熟成させ た方が美味しかった。 (三木町海洋クラブ 中学1年生男子) ・いつもどこの素麺を食べていたのか分かんないけど小豆島のお素麺の歴史やルーツを聞いた後に 食べた小豆島のお素麺がめちゃくちゃおいしく感じた。

    ・お魚教室ではお醤油に魚の骨を入れて出汁をとったお醤油が美味しかった。家でもやってみたい と思いました。そして、魚の血抜きを始めてみたけどすごかったです。 (国分寺海洋クラブ 中学2年生女子) ・いつもリーダー研修やマリンスポーツ大会・お助け指導員で年に数回小豆島に来てますがオリーブ・素麺・お醤油など 詳しい歴史を知れたことで視点が変わった気がします。子供たちも、香川県のシンボルの県花、県木のオリーブや県魚の ハマチ、素麺の歴史を知ることで魚が苦手だと言っていた子供がオリーブハマチの刺身やカマの塩焼きを美味しいと言って 食べていたり、お素麺の美味しい茹で方を小豆島の指導員から熱心に教わったりしておりました。 そして「あれから子供がスパーで興味深く鮮魚コーナーで魚を見てる」「父親の刺身を強奪している」 「小豆島素麺を買わされた」などと保護者の声も聴いています。殆ど食べ物の事ですが成果は出たのではないかと思います。 (香川県B&G財団連絡協議会 指導員) ご清聴ありがとうございました