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子どもたち創造的活動機会の必要性に関する提言/creativehub

 子どもたち創造的活動機会の必要性に関する提言/creativehub

特定非営利活動法人みんなのコードは、まだ誰も見たことのない未来を生きていく子どもたちが、どんな事情にあっても自身の未来を自由に描くことのできる社会を作るために、子どもたちが無料で新しいテクノロジーに触れながら自由な活動を行うことができる居場所を全国に普及させるべきだと考え、この提言を発表します。

みんなのコード

April 15, 2024
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  1. ‹#› ©2022 特定非営利活動法人みんなのコード 生成AIの 急速な普及 新たな感染症の流行 未来とは ? 世界がつながり、 変化の激しい時代。

    未来を予測できず、 未知の状況に振り回される。 地球環境 問題 少子高齢化 地方の過疎化 紛争の勃発 未来には 何が?
  2. 地域の差 家庭の経済格差 学校間格差 不登校の増加 貧困層の家庭        の中学生は、 収入水準が中央値以上の家庭の中学生と比較して、 学業成績下位層が2倍程度多い。 「創造する」はみんなにできるのか① 子どもたちの教育環境には、「創造する能力」を獲得するための機会を阻む、 様々な事情が存在している。

    •上の方、•やや上の方、•まん中あたり、•やや下の方、•下の方、•わからない 出所: 内閣府「子供の生活状況調査の分析 報告書」(2021.12公表)より作成 クラスの中での成績「あなたの成績は、クラスの中でどのくらいだと思いますか」 52% 26% (収入水準が中央値の1/2未満)
  3. •伸ばしたいが、伸ばすのは難しいと思う •伸ばしたいし、伸ばせると思う •伸ばしたいと思わない 自分の創造力の今後に対する自信 高校生の約78%「コロナ後の社会ではより創造力が 必要になると思う」 高校生の約45%「自分には創造力がないと思う」 うち6割強は小4〜中3で自信喪失 高校生の約37%「自分の創造力を伸ばしたいが、伸 ばすのは難しいと思う」

    周りと比べて絵が下手だ… もう手遅れだ… 伸ばし方が分からない… 創造力に関する意識調査によると、高校生の時点で創造力に対する意欲・自信 にばらつきが存在する。 「創造する」はみんなにできるのか② 出所: アドビ株式会社「日本の高校生の創造力(クリエイティビティ)に関する意識調査」(2020.11公表)より作成
  4. 技能が高い人 or 技能を磨く環境や 意欲が十分な人 それ以外 (多数派) 技能を磨いて 表現する 完成 技能不足で

    上手く表現できない テクロジーで 越境 あきらめる 更なる創作へ 「創造する」はみんなにできるのか③ 「価値を創造する」能力と意欲を育むための環境整備が必要。 その際、テクノロジーの活用が、創造のハードルを下げ、自身の可能性に気 付くチャンスを広げる可能性がある。 ※ 宮島衣瑛「生成AI 時代のプログラミング教育 つくること・学ぶことの歓びに向かって」東京大学GENEE シンポジウム(2023.10.9 ) アイデアを 思いつく アイデアを 思いつく
  5. ロボット✖️ プログラミング 1人で何種類もの楽器を 演奏しなくても自由に音 を試しながら、作りたい 音楽を表現できる テクノロジーの活用が、 自身の可能性に気付くチャンスを広げる例 楽曲制作に挑戦 いろいろなタッチで

    細部にもこだわり 頭の中の 動きが形に 音楽✖️ テクノロジー 絵✖️ テクノロジー 何度も描き 直せるから、 限られた時間でも 沢山の描き方を 試せる 手先が器用でなくても、 画面を拡大して容易に 塗り分けられる
  6. テクノロジー活用機会がある テクノロジー活用機会が不十分 将 来 地域間格差 貧困 「テクノロジーを活用する」はみんなにできるのか① テクノロジーがあらゆる場面で必要な時代となる中、子どものテクノロジー活用機 会の差により、次世代の格差が拡大する可能性がある。 (※)例えばパソコン普及率は、世帯年収300万円未満の世帯で51.4%、550万円以上750万円未満で87.5%、1200万円以上で93.9%であり、高所得世帯ではほぼ保有しているところ低所得世帯では約半数

    に留まる。また、県庁所在地市の世帯で74.3%、人口5万人未満の市町村の世帯で67.5%であり、様々なサービスへのアクセスが不便なはずの地域でこそ普及率が低い状況となっている。  (出典:いずれも内閣府「消費動向調査(令和5年3月調査)」より、「総世帯」の「主要耐久消費財等の普及・保有状況」) 現 在 情報技術の発達に伴い、 テクノロジー活用能力が 必須となった 次世代の 格差が拡大 テクノロジー活用能力 だけでなく、テクノロ ジー活用によって自身 の可能性に気付くチャ ンスの差も大きくなる etc. (※) テクノロジーを活用する機会を阻む要因例
  7. 88.0% 不登校児童生徒の 約4割は、学校内 外での相談・指導 を受けていない 9割近くの高校教員は、「半数以上の生徒が 中学校段階のプログラミングを 理解していない」と感じている 小中学生の不登校は 10年連続で増加。

    2022年度は過去最多の299,048人 中学校で学習してきたプログ ラミングの理解状況について の、高校教員の印象 不登校児童生徒数の推移 (1,000人当たり不登校児童生徒数) 「テクノロジーを活用する」はみんなにできるのか② GIGAスクール構想などを通じ、学校が子どもにテクノロジー活用機会を提供。 一方、不登校の増加、学校間格差の存在などもあるため、学校外の機会も重要。 (出典:文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の  諸課題に関する調査」2023年10月公表) (出典:特定非営利活動法人みんなのコード「2022年度 プログラミング教育・  高校「情報 Ⅰ」実態調査」2023年8月公表)
  8. 学校外での機会には地域差がある。 :体験申込数 :人口分布 :サイトに掲載されている教室数 (出典:コエテコ総研 byGMO「体験申し込みデータから見る民間子ども向けプログラミング教育の実態」2 022年4月公表) 全国約14,000件のプログラミング教室を掲載するポータルサイト「コエテコ byGMO」を通じて、 子ども向けプログラミング教室に体験申込みがなされた件数

    民間のプログラミング教室は、 関東と近畿に集中 (両地域で約6割) 人口割合と比べても、 地方(北海道・東北・中国・四国・九州)は 民間のプログラミング教室が少ない 実際の体験申込数は 関東に集中。 特に東京・神奈川 (19.5%) (11.2%) 「テクノロジーを活用する」はみんなにできるのか③ 企業は今後ますます 東京圏を市場と捉えて 東京圏に教室を開設する ことが予想される 少ない 少ない 特に 少ない https://www.gmo.media/archives/4152/
  9. コンピュータークラブハウス加賀 2019年開館/石川県加賀市 米ボストン発祥で20ヶ国に存在する コンピュータクラブハウスの日本第 一号 放課後等に「好きを追求できる居場 所」として加賀市が開設 加賀市は、消滅可能性都市の逆転劇 を目指し、学校教育でも全国に先駆 けてSTEAM教育に注力

    どの施設でも、3Dプリンタ、電子ドラム、撮影機材、PC・動画ソフト、VR機器など、 最新のデジタル機器・ソフトを自由に使って創造的な活動に取り組める。 先行施設 ミミミラボ 2021年開館/石川県金沢市 年間のべ3200人以上が来館 金沢で100年近く続く三谷産業株式 会社が出資 ミミミラボで練習・創作を重ねた子 どもたちが国際ロボットコンテスト WRO2022JAPAN決勝やMinecraftカッ プ等の大会で健闘 市内の大学、高校、フリースクール 等とも連携 てくテックすさき 2022年開館/高知県須崎市 不登校児童生徒を支援する教育支援 センターと連携 須崎市予算+財団補助金で運営 利用者である子どもたちがてくテッ クのルールや企画を話し合う「てく パ!」や地元企業と連携したお菓子 作りイベント等も実施 地域との繋がりや子どもたちの居場 所を志向 他に考えられ る居場所案 児童館内 10代の居場所になる 図書館内 ?が浮かんだら本へ 大学とコラボ 居場所の効果を可視化 ・・・など すべての子どもが、 創造的な活動に熱中できる居場所について②
  10. 不登校傾向だった生徒が学級委員長に:自己肯定感の涵養 初来館時、前髪で目を隠しており、コミュニケーションが苦手 「好き・得意」を共有できることが他の来館者とのコミュニケーションのきっかけに この施設での、学区・年齢の枠を超えた交流、スキルの獲得が自信となり登校再開 その後、学級委員長を務めるように 進学意欲が一切なかった生徒がAO入試に挑戦:多様な大人との関わり 中学在学時に不登校に→勉学が振るわず、第一志望ではない高校へ進学 「自分はバカだから」と常に自虐的だったが、この施設とIT企業との   共催イベントへの参加をきっかけに、課外活動へ積極的に参加するように

    やりたいことができない→映像を極めて慶應義塾大学SFC合格 「映像の道を極める」と決心するも、教わることのできる場・人に繋がれない状態 この施設を通じて、映像作家と出会い、活動を本格化 君の質問、 観点が すごくいいね! 共催した企業の 担当者より 先行施設での事例 デジタル・テクノロジーに触れつつ、安心して創造的な活動に熱中できる場を 得ることで、自身の可能性に気づき、行動し始めている。 ここで培ったものを生かして、外と繋がることができる。
  11. 現 状 全国に3施設 子どもが得られる機会 には、地域差、経済格 差等が存在 ありたい姿 全国各地に施設が存在 生まれ育った環境にかかわら ず、子どもたちが様々なきっ

    かけを得られる居場所が存在 子どもが無償で創造的な 活動に熱中できる場が 全国の市町村に 開設されている状態を 目指したい そのためには、 みんなのコードが運営して きた子どもの居場所を みんなが運営できる仕組みに 進化させる必要がある ①持続可能かつどのよう  な地域でも開設可能な  形態の実証 ②社会的インパクトに   関する調査・評価 を実施する必要 子どもが無償利用できる創造的な活動の場を、 みんながつくれる仕組みをつくる ①持続可能かつどのような  地域でも開設可能な形態  の実証 ②社会的インパクトに関す  る調査・評価