Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Sign up for free
Menu
Search
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Pricing
Search
Sign in
Sign up for free
ペアプロの価値はコードを書くことだけじゃない
Search
コドモン開発チーム
PRO
September 07, 2026
Technology
410
0
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
ペアプロの価値はコードを書くことだけじゃない
コドモン開発チーム
PRO
September 07, 2026
More Decks by コドモン開発チーム
See All by コドモン開発チーム
夫婦で子育てするための育児標準化
codmoninc
PRO
0
210
関数型プログラミングに出会って考え方の幅が広がった話 / server_side_kotlin_meetup_20_functional_fujimura
codmoninc
PRO
0
10
無理せず続ける、子育てエンジニアの学び
codmoninc
PRO
0
730
スクラムで身についていた動き方を、XPで捉え直してみた
codmoninc
PRO
1
630
「正解の仕様」を求めて、決断する
codmoninc
PRO
0
99
AI時代のPHP開発にASTクエリツール で コードベースの地図を作る / ast-query-tool-php-codebase-map
codmoninc
PRO
0
470
コネクションをピン留めさせずに SELECTクエリのタイムアウトを設定した話
codmoninc
PRO
0
470
コドモンに入社してAI活用により、 設計がより重要だと感じた背景
codmoninc
PRO
0
150
実装・設計だけでなく、運用・保守にもAIを広げてみた / We Took AI Beyond Coding and Into Operations and Maintenance
codmoninc
PRO
0
120
Other Decks in Technology
See All in Technology
[JAWS-UG彩の国埼玉#12]そろそろ準備する?re:Invent2026をやさしく解説 / reinvent2026-sainokuni
sh_fk2
1
150
AIカンパニーへの転換を支えた、エンジニアの仕事の再定義
kworkdev
PRO
2
690
自作バイナリを動かす「入口」8選
puhitaku
2
1.3k
LocalStack を使ったサーバーレスアプリケーション開発 / Serverless Development with LocalStack
kakakakakku
1
430
go-sqletch
moznion
0
140
Claude Code本は、どのように執筆チームで書かれたか
oikon48
1
370
PagerDuty Tech Hub-鳴らすけれど、人は動かない
ezaki
0
130
Loop Engineering, beyond prompt, context, and harness engineering
glaforge
0
110
hackers_champloo_2026_tidb
makocchi
0
140
AIにシークレットを見せない、WSL2で安全な開発環境
yazm
0
170
しろおびから始める!ログ活用の第一歩
shumei_ito
0
920
日本語に強いオープンな大規模言語モデル「LLM-jp」
odashi
3
870
Featured
See All Featured
The Invisible Side of Design
smashingmag
301
52k
XXLCSS - How to scale CSS and keep your sanity
sugarenia
250
1.3M
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
16
2.2k
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
3
930
The SEO identity crisis: Don't let AI make you average
varn
0
590
Designing Powerful Visuals for Engaging Learning
tmiket
1
600
30 Presentation Tips
portentint
PRO
1
430
Money Talks: Using Revenue to Get Sh*t Done
nikkihalliwell
0
520
Pawsitive SEO: Lessons from My Dog (and Many Mistakes) on Thriving as a Consultant in the Age of AI
davidcarrasco
0
260
Darren the Foodie - Storyboard
khoart
PRO
4
4k
HTML-Aware ERB: The Path to Reactive Rendering @ RubyCon 2026, Rimini, Italy
marcoroth
5
810
End of SEO as We Know It (SMX Advanced Version)
ipullrank
3
4.4k
Transcript
XP祭り 2026 ペアプロの価値はコードを書くことだけじゃない 生成AI時代のペアプロ アプローチ再考 株式会社コドモン プロダクト開発部 友野 敬大 2026年09月05日
じゃない 2
話す人 友野 敬大 ともの あきひろ 金融系SIer、シリーズAスタートアップを経て、2025年コドモン。 エンジニア 兼 エンジニアリングマネージャー。 好きなものは、型システムと柄シャツとワイン。現職までXPは未経験。
所属 株式会社コドモン 「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」を ミッションに持つ保育・教育施設向けSaaSベンダー。 2021年ごろからXP導入。1日のうち、6〜7割ペアプロで開発。
アジェンダ - ペアプロの価値はコードを書くことだけじゃない • はじめに • ペアプロの価値を最大化するためのAI駆動開発ワークフローの紹介 • 会話を増やすために効いたアプローチ •
実践後の発見と伸びしろ • まとめ 4
はじめに 5
生成AI活用してますか? 6
ペアプロで 生成AI活用してますか? 7
思い返すこと1年前 8
生成AI活用で開発スピードは明確に上がった • ソロで生成AI活用を試してみる ◦ 保育施設(テナント)のオプション設定API ▪ ◦ PJで実績のないAWSサービスを使った開発 2,3日かかる見積もりが、0.5日で完了 •
コードの生成だけ見るとペアプロでやる必要が ないかもしれない ◦ ◦ 早くできる感覚 → ”ペアをソロに” の モチベーション でも、それでいいのか? アウトプット量は 間違いなく増える…! 9
人間が理解する速度は上がっていない • その時々の意思決定の説明が必要 ◦ ◦ 「テストどうするの?」「ローカルでの開発は?」 レビューを含め、ソロで完結する仕事はない • PR初見のメンバーには巨大Diffに よる高い認知負荷を強いる
◦ ◦ 理解を諦めるリスクすらある 実装コストが減る一方、説明 コストは増すばかり 10
before 生成AI:人間たちは会話をしていた • ペアプロの中心には会話がある ◦ 受入条件とスコープの確認 ◦ どうやって進めていくかの方針決め ◦ やるべきタスクの洗い出し
◦ タスクごとの実装(TDD) ◦ ペア交代時の引き継ぎ • ソロ × 生成AIには会話がない ◦ ペアプロは会話を通じて、小さく進めることで理解を深めていた 11
今日言いたいこと ペアプロの価値は コードを書くことだけじゃない 12
ペアプロの価値はコードを書くことだけじゃない • ペアプロは ◦ △: 2人で1つの画面を見て一緒にコードを書く ◦ ◯: なぜその設計なのかを会話・合意しながら実装を進める ペアプロの価値は、
実装がAIに移るほど、会話と合意形成に集約される 13
プロジェクトでの検証・再認識した価値として紹介 • 生成AI時代でもペアプロの価値を最大化するアプローチのひとつの例 ◦ 会話と意思決定機会を増やすため、合意を記録する ◦ 10ヶ月ほどのプロジェクトでの検証・再認識した価値として紹介 • GitHub IssueとClaudeのコマンド/スキルの組み合わせだが、同様
の機能があればツールは問わない 14
ペアプロの価値を最大化するための AI駆動開発ワークフローの紹介 15
AIと、人間のための仕様駆動開発 • 合意するには言語化が必要 ◦ 何を作るのか、なぜその設計なのか ◦ AIにこれらの文脈を渡す = 仕様駆動開発 ◦
人間同士のペアプロは自然にやっていた • 仮説:仕様駆動開発とペアプロは相性が良いのでは ◦ ペアでのフェーズ毎に情報を更新していくためにIssueを使う ▪ もともとIssue中心に開発する文化があった ▪ AIに合わせて働き方を変えるのではなく、従来の働き方に AIを迎え入れた 16
ペアのための仕様駆動開発ワークフロー • giro = GitHub Issue based Kiro ◦ ◦
◦ IssueとClaudeのコマンド/スキルの組み合わせ AIのアイデアを元に、ペアの会話・合意形成を促進するワークフロー Issue本文には現在の状態、コメントには意思決定を追跡可能な情報 <<Command>> <<Command>> <<Command>> <<Command>> /plan /tasks /impl /approve <<Issue>> 概要 受入条件 タスクリスト <<Issue comments>> 設計方針 意思決定ログ Q&Aサマリー 17
/plan: 設計方針の合意と意思決定ログによる記録 AIがやること • • • • ペアがやること 概要・受入条件の確認 既存コードの調査
ロバストネス分析によるイン タフェース設計 採用案/他候補と理由の記録 • AIによる設計方針のレビュー ◦ ◦ ◦ • 変更対象ファイル インタフェース定義 テストパターン 採用しない案まで確認する <<Command>> <<Command>> <<Command>> <<Command>> /plan /tasks /impl /approve <<Issue>> 概要 受入条件 タスクリスト <<Issue comments>> 設計方針 意思決定ログ Q&Aサマリー 18
/tasks: タスク順序と粒度の合意 AIがやること • ペアがやること タスクリストの作成 • ◦ 受入テスト(E2E) ◦
契約(インタフェース、モデル) ◦ 実装 ◦ 統合(受入テストのGreen確認) タスク粒度と順序の確認 ◦ ◦ 1タスクは1コミット粒度 =最小限の意味が通る単位 ロバストネス分析の1要素が目安 <<Command>> <<Command>> <<Command>> <<Command>> /plan /tasks /impl /approve <<Issue>> 概要 受入条件 タスクリスト <<Issue comments>> 設計方針 意思決定ログ Q&Aサマリー 19
/impl: タスク単位での変更とその合意 AIがやること • ペアがやること タスクの実装 • ◦ TDD ◦
タスクリストの上から1つずつ ◦ 人間がDiffを見やすいサイズで進 める 小さいDiffで実装内容の確認 ◦ タスクごとにTDDで進めるので そのテストケースも <<Command>> <<Command>> <<Command>> <<Command>> /plan /tasks /impl /approve <<Issue>> 概要 受入条件 タスクリスト <<Issue comments>> 設計方針 意思決定ログ Q&Aサマリー 20
/approve: レビュー通過の合意 AIがやること • テストの実行 ◦ • ペアがやること • Greenになったらタスクリストに
チェック レビュー通過の記録 • タスクを満足しているDiffがあ るか確認 変更がユニットテストを通過す るか確認 <<Command>> <<Command>> <<Command>> <<Command>> /plan /tasks /impl /approve <<Issue>> 概要 受入条件 タスクリスト <<Issue comments>> 設計方針 意思決定ログ Q&Aサマリー 21
ペアの会話は、減るどころか増えた • 意思決定に関する会話が、明確に増えた ◦ ◦ ◦ • 実装の話をしなくてよくなった分、設計の話をするようになった 人間同士が話すべきことがはっきりした 結果的に、品質向上、透明性担保に効いた
参考: トライアル後アンケート(n=8 / 2026年6月) ▪ ▪ 設計の質が上がった … 半数以上が最高評価 見通し・透明性 … 100% がポジティブ 22
会話を増やすために効いたアプローチ 23
会話を増やすために効いたアプローチ 1. 意思決定ポイントを意図的に増やす 2. 「不採用にした案」を残す 3. 1タスク=1つの意思決定の単位にする • 結局、XPで言っていることを実行すると効く ◦
◦ ◦ 小さく刻む フィードバックを高速に回す ふりかえる 24
判断①: 意思決定ポイントを意図的に増やす 1. 実装前の要件確認 2. 設計レビュー 3. タスクリスト確認 4. 1タスクごとのDiff確認
• AIのアイデアをペアが判断するサイクルの回数を増やす ◦ フィードバックループを短くする ◦ 判断の回数は、成長機会の数 25
判断②: 「不採用にした案」を残す 意思決定ログには、採用案と却下した選択肢とその理由を書く 【記録】としての価値 【学習】としての価値 ▪ペア交代しても同じ議論を繰り返さない ▪言語化した意思決定をふりかえり理解を深める ▪AIが同じ提案を二度してこない ▪交代時の「なぜこうしたの?」に答える ▪引き継ぎとコンテキスト渡しをひとつで解決
▪説明責任を果たすことで理解を確かめる その説明責任と意思決定を支えるのが、不採用案の履歴である 26
判断③: 1タスク=1つの意思決定の単位にする 1つの意思決定 = コミット1つ分 Diffが小さくなり 認知的降伏を防げる • 人間だけでなく、AIにもフレンドリー ◦
1タスクごとにコンテキストクリアしてもIssueを読めば次に何をすべ きか分かる ▪ context rot / lost in the middle が起きにくい • インタフェースを先に確定する意味 ◦ ◦ 変更コストが高い箇所を優先して、ペアで合意する 契約が決まっていれば、実装はリファクタリングしやすい 27
実践後の発見と伸びしろ 28
10ヶ月間の中での変化 • 実際の運用を進めていくうちに、想定と少し違う形に落ち着いた ◦ plan/tasksまでペア、方針合意後ソロで実装、PRをペアレビュー ◦ 「合意する必要性が特に高いところをペアでやる」に収束した ソロ ペア <<ペア>>
<<ペア>> <<ソロ>> <<ソロ>> <<ペア>> /plan /tasks /impl /approve PRレビュー 29
伸びしろ(今後の課題) • ペアプロ中の会話そのものはまだコンテキストにできていない ◦ 考える過程がトレースできると、さらに深い議論ができる ◦ AIをチームメンバーとして議論に迎える世界線 • タスクごとのレビューのあり方 ◦
開発スピード観点だけでいえば人間がボトルネック ◦ 理解する速さとデリバリーする速さのトレードオフ 30
まとめ 31
仕様駆動開発とペアプロは、同じ場所で重なる 仕様駆動開発 AIに 「何を作るか」を 伝える仕組み • • ペアプロ 合意の記録 人間同士で
「何を作るか」を 合意する場 AIが実装を担うほど、ペアがやるべきことは合意形成に集約される ペアプロはその合意形成の場として、会話を通じて価値を最大化する 32
AI時代のペアプロ STEP 01 ペアで会話と意思決定の機会を増やす 生成AIに問うべきなのは ▼ ✗ どれだけ速くコードを書けるか STEP 02
一人ひとりのベーススキルが上がる ▼ STEP 03 ◦ 意思決定の機会をどれだけ作れるか ◦ 考えを深める仕組みをどう作れるか チーム全体として速く・強くなる 33
AIは、いくらでも速くコードを書けるけれど 私たちはペアの会話以上の速さで 理解することはできない 理解の速度が、開発の速度になる 34
だから、ペアプロでの会話を増やしましょう! 35
コドモンでは一緒に働きたい仲間を募集しています! コドモン採用ページ 開発チームX 36
None