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はてなのSRE組織2024 / Road to SRE NEXT@福岡
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cohalz
May 24, 2024
Technology
2
1.6k
はてなのSRE組織2024 / Road to SRE NEXT@福岡
https://sre-lounge.connpass.com/event/314694/
の発表資料です
cohalz
May 24, 2024
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Transcript
はてなのSRE組織2024 id:cohalz / @cohalz Road to SRE NEXT@福岡 1
自己紹介 • こはる(@cohalz) • 株式会社はてな SRE ◦ ブックマーク・ブログ ◦ SRE関連ワーキンググループのオーナー
• 福岡移住して1年半 ◦ リモート勤務 2
今日話すこと • 最近のはてなのSREの取り組み • PlatformとEmbeddedと横断組織について • これからについて 3
4 はてなについて
はてなについて • 様々なサービスを運用しています ◦ ブログ、ブックマーク、Mackerel、マンガ、カクヨム... ◦ https://hatena.co.jp/information/product • SREの採用枠はPlatformとEmbeddedの2つ 5
6 上: Embedded SRE 下: Platform SRE https://speakerdeck.com/masayoshi/developers-summit-2021 -summer?slide=21
7 はてなにおける SRE活動の歴史
2018年まで • EC2/オンプレ環境をプロビジョニング ◦ アプリケーション・DB • サーバの構築・運用は全てインフラチームに ◦ DevとOpsが別れていた ◦
プロダクトの多様化・複雑化により見直すことに 8
2018年 • 職種がSREに変更 ◦ 以前はWebオペレーションエンジニア • 開発チームにSREを配置しはじめる ◦ Mackerel、ブックマーク ◦
開発チームで運用をできるようにしていく 9
2019年 • SRE横串のワーキンググループ(サブ会)が発足 • 多くのサービスがオンプレからAWS(EC2)へ ◦ 合わせてOSやミドルウェアのバージョンも更新 • AWSのマネージドサービスを使い始める ◦
新規サービスはECS/RDSも 10
2020年 • 全社で本格的にSREをやっていく流れに ◦ CTOからのメッセージを発信 ◦ 各チームのプロデューサー向けに説明会を実施 • SRE成熟度レベルや障害対応テンプレートの作成 ◦
SLI/SLO運用の開始 • チーム付きSREの採用が活発に ◦ 半数以上のチームでSREが配置された 11
2021年 • SREサブ会がSRE標準化委員会へ変更 ◦ 構築・運用に便利な社内OSSやドキュメントの作成 ◦ 社内の標準技術を作って提供していく • 既存サービスをECSやRDSに移行し始める ◦
ECSの構築・CI/CD用のモジュールを作成 12
2022年 • ブックマーク・ブログなど主要サービスで ECS/RDSへの移行が完了 • EKSを簡単に構築するためのモジュールを作成 • 採用枠をEmbedded/Platform SREに変更 ◦
今までの取り組みでうまくいくのがわかってきた 13
2023年 • オンプレから完全撤退完了 • ECSのリリースフローを標準化し改善 • AWS Organizationsの利用 ◦ 開発チームが安心してクラウドを利用できるように
• ジュニアSREの採用が活発に 14
2024年 • SRE標準化委員会のオーナーがcohalzに • SRE研修資料の作成 ◦ サービス構築 ◦ 障害対応研修 •
アウトプットを増やしていく取り組み 15
16 採用枠について
17 上: Embedded SRE 下: Platform SRE https://speakerdeck.com/masayoshi/developers-summit-2021 -summer?slide=21
採用枠について • Embedded/Platformどちらも職種としてはSRE ◦ 評価項目なども同じ • プロダクトの状況を見て何人開発チームに配属さ せるかを柔軟に変化させる ◦ Embedded/Platform間での異動も行われる
18
19 Platform SRE
Platform SREについて • 全社を見るSREチームのこと ◦ 以前はいわゆるインフラ・運用チームだった • プロビジョニングやオペレーションツールも作成 • 各チームでSREが足りていないところのヘルプ
◦ 各開発チームからの問い合わせ対応も 20
運用しつつやっていたこと • オンプレ撤退 ◦ 内部ツールのクラウド移行や解約など • クラウド・SaaSのガバナンス強化 ◦ セキュリティインシデントを防ぐ ◦
費用周りの集計や取りまとめも 21
Platform Engineeringっぽいことも • 複数の開発チームが必要とする技術を用意 • SaaSでは要件が満たせない物を自前で持つ ◦ メール、フォワードプロキシ、Terraform基盤など • 今後は開発者ポータルを作成してトイル削減を目
指す 22
23 Embedded SRE
Embedded SREについて • 開発チームの一員としてSREを配置する戦略 ◦ 各チームに1~3人配置する • SRE文化の浸透、システムの改善を狙う ◦ 開発チームの一員でチームの会議にも参加する
• 2018年頃からMackerel、ブックマークで開始 ◦ 最初は異動から始まり、直接の採用は2020年頃から ◦ うまく機能したので2022年に枠として新設 24
Embedded SREについて • 現在、夜間休日のオンコールは担当しない ◦ 今後どうなるかは未定 • その人だけが運用するわけではない ◦ チーム全体で運用できるよう「プロダクトオーナーシッ
プ」を推進 ◦ Platform SREとも協力することも 25
プロダクトオーナーシップ • 開発から運用までをチーム内で完結させることを 目指す取り組み ◦ ストリームアラインドなチームを目指す ◦ チームで信頼性を制御し開発速度を向上させるため • 2018年頃から各チームで実施
26
プロダクトオーナーシップ初期 (2018~2021) • 障害対応の一次対応をチームで行える、を目指す ◦ ペアオペ、ドキュメンテーションの実施 ◦ ホストの入れ替え、監視設定などからできる人を増やす • SREing文化の浸透
◦ SLI/SLOの説明などあるべき姿を説明する 27
プロダクトオーナーシップ後期(2021~) • 開発から運用までの大半をチームで完結させる ◦ 障害の一次対応だけではなく全てを行えるように • コンテナ・マネージド移行を進める • インフラ予算の予実管理もチームで行う 28
この体制によってもたらされたもの • SREの概念は各チームに浸透した ◦ 会話する機会が増えたことによるもの • チームで技術選定ができるように ◦ RIをどのくらい買うかとかもチームで判断 29
良かったことだけでもない • Embedded SRE同士の関わりが薄い ◦ 隣の開発チームと似たような技術スタックなのに知見を共 有できてない(再発明してしまう) • 仕事が多くSREの推進は想定より進まなかった ◦
Embedded SREが手薄なチームはより顕著 • 同期を行う仕組みが必要になってきた 30
31 SREの横串組織について
SREの横串組織 • 横串のワーキンググループを作れる制度がある ◦ SREに関するサブ会は2019年に発足 ◦ 他にはフロントエンド会、セキュリティ会など • SRE関連の技術共有やドキュメンテーション、 ガイドラインの作成、ツールの作成など行う
◦ 任意参加だが全社のSREの半数程度が参加 ◦ 最初はSRE文化の浸透を目指す 32
SREingの説明会を実施 • プロデューサー・ディレクター・テックリード向 けにSREingの概念を説明する会を実施 • テックリードにはSLI/SLO運用やシステムのヒア リングも実施 33
https://speakerdeck.com/masayoshi/developers-summi t-2021-summer?slide=13 34
サブ会からSRE標準化委員会へ • 2021年にSREサブ会から名称変更 • 動くツールをチームに提供していく場に ◦ 共有やドキュメンテーションよりもさらに便利な物を提供 ◦ 標準として基本は使って欲しいという立ち位置に 35
サブ会・委員会での成果物(一部) • SRE成熟度レベルというチェックリスト • 障害対応と振り返りのためのドキュメント • 監視設定周りのガイドライン • ECS/EKSの環境を構築するためのモジュール •
障害履歴から分析するツール • MySQLアップグレードのためのツール 36
37 これからについて
SRE標準化委員会のこれから • 採用、育成 • アウトプット • 運用の改善 38
採用の難しさ • Embedded SREの採用が難しい ◦ 1~3名のチームで仕事する即戦力が求められる • 最近はまずPlatform SREとして周りと働き、そ の後Embedded
SREチームにという流れに ◦ SRE用の研修を受けてもらう 39
育成用のSRE研修資料 • はてな固有の技術やフローを学ぶ • 構築研修 ◦ はてなで使われる技術のサブセットで構築 ◦ AWS/GitHub Actions/Terraform/ecspresso/…
• 障害対応研修 ◦ 各チームの過去の障害を元に追体験してもらう 40
アウトプットを増やす • 登壇やブログで採用・育成に繋げる • 今年からSRE連載を開始 ◦ https://developer.hatenastaff.com/archive/category/SRE 41
運用の改善 • 構築に関してはモジュールを作成し導入も進んだ • 監視周りやSLO運用などもっと健全にやっていく ◦ カヤックさんがいくつかツールを作っているので検証 ◦ 今後は自分たちでも作っていく 42
Platform SREに求められていくもの • 技術力、主にコードを書く能力も上げていく ◦ 全てをSaaSでが難しくなってきた(円安...) ◦ 運用だけでなくコードを書くことが正解になるように • クラウドの知識
◦ 主にセキュリティなど • よりPlatform Engineeringをやっていく 43
Embedded SREに求められていくもの • 開発速度の向上 ◦ アプリケーションのコードに手を加える ◦ 開発プロセスの改善 • うまくいった取り組みを輸出していく
◦ チーム外だけでなく社外にも 44
まとめ • SREのやることは日々変化しています ◦ レガシーからの撤退も進みようやくスタートラインに • SRE文化は社内に浸透したと言って良い ◦ SLI/SLOといった用語は非エンジニアにも通じるように •
今後はより技術を持って改善していくのでは 45
参考になる資料 • はてなの技術組織2021 ◦ CTOからのメッセージ • Mackerel開発チームのリードSREが考える働き 方と組織作り ◦ SLO運用についてや歴史など
46
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6月10日(月)12:00 47