Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
“曖昧な検索” を実現するための Semantic Slot Filling
Search
ディップ株式会社
PRO
June 18, 2025
Technology
0
30
“曖昧な検索” を実現するための Semantic Slot Filling
ディップ株式会社
PRO
June 18, 2025
Tweet
Share
More Decks by ディップ株式会社
See All by ディップ株式会社
dipにおけるSRE変革の軌跡
dip_tech
PRO
0
62
DC卒業の話
dip_tech
PRO
0
5
【レコリン】音声録音AIサービス
dip_tech
PRO
0
5
Kiroを使ってAWS location service触ってみた
dip_tech
PRO
0
5
コンテナの可能性を極めてみた!一度ビルドしたら本番でも使うよ
dip_tech
PRO
0
6
知識ゼロの新人が研修で社内システムを構築した話
dip_tech
PRO
0
8
PHPでWebブラウザのレンダリングエンジンを実装する
dip_tech
PRO
0
330
MMMモデルを推定した。で、結局どうやって予算最適化すればいいの?
dip_tech
PRO
0
13
SFTPコンテナからファイルをダウンロードする
dip_tech
PRO
0
920
Other Decks in Technology
See All in Technology
robocopy の怖い話/scary-story-about-robocopy
emiki
0
410
【Λ(らむだ)】最近のアプデ情報 / RPALT20250729
lambda
0
130
2025/07/22_家族アルバム みてねのCRE における生成AI活用事例
masartz
2
150
手動からの解放!!Strands Agents で実現する総合テスト自動化
ideaws
3
400
【CEDEC2025】大規模言語モデルを活用したゲーム内会話パートのスクリプト作成支援への取り組み
cygames
PRO
1
400
M365アカウント侵害時の初動対応
lhazy
7
5.2k
MCPと認可まわりの話 / mcp_and_authorization
convto
2
310
【2025 Japan AWS Jr. Champions Ignition】点から線、線から面へ〜僕たちが起こすコラボレーション・ムーブメント〜
amixedcolor
1
110
データエンジニアがクラシルでやりたいことの現在地
gappy50
3
730
興味の胞子を育て 業務と技術に広がる”きのこ力”
fumiyasac0921
0
300
人と生成AIの協調意思決定/Co‑decision making by people and generative AI
moriyuya
0
190
Kiro Hookを Terraformで検証
ao_inoue
0
140
Featured
See All Featured
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
42
2.7k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
3.1k
The Pragmatic Product Professional
lauravandoore
35
6.8k
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
54
13k
BBQ
matthewcrist
89
9.8k
Building Applications with DynamoDB
mza
95
6.5k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
231
18k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
54
11k
How GitHub (no longer) Works
holman
314
140k
Speed Design
sergeychernyshev
32
1k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1031
460k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
70
11k
Transcript
“曖昧な検索” を実現するための Semantic Slot Filling ディップ株式会社 澤田悠暉 1
自己紹介 2 澤田 悠暉 経歴 • ディップ株式会社 第二バイトル開発部 AIEmbedded課 (2023/07
~ ) ◦ dipAI バックエンド テックリード ◦ 最近は生成AIや検索・レコメンドに従事 • xR/メタバース系 某スタートアップ (2020/04 ~ 2023/06)
dipAI 生成AIを活用した対話型バイト探しサービス • 対話型インターフェース • 曖昧な希望や潜在的な条件を引き出す • 面接の不安やキャリアの相談にものってくれる • バイト探しに関わらない話も聞いてくれる
3
dipAI ※ 重要でない箇所は簡略化しています バックエンドチームの担当領域 • APIサーバアプリケーションの実装 ◦ 検索処理の実装 ◦ プロンプトビルディング
• 求人データのベクトル化 4
”曖昧な検索” にどう対応するか? 5
当初の実装 : ベクトル検索 • アイテム : 求人の主要情報をベクトル化 • ユーザ :
会話履歴の要約をベクトル化 会話履歴 求人 類似度が近いものが 検索上位に来る 6
当初の実装 : ベクトル検索 • アイテム : 求人の主要情報をベクトル化 • ユーザ :
会話履歴の要約をベクトル化 会話履歴 求人 類似度が近いものが 検索上位に来る 当然なのですが 期待した求人が出てこない • ユーザにとって絶対的な条件(エリアや職種など)が フィルタできない • 雑談などがノイズになりやすい 検索型インターフェースの あたりまえ レベルの 機能が担保されずストレスが高い 7
ハイブリッド検索をどう実現するか? 8
Semantic Slot Filling ユーザ入力 構造化データ 自然言語の入力から スロット(意味的に重要な要素) を抽出・構造化 9
ユーザ入力 (自然言語) 構造化データ ハイブリッド検索の流れ ベクトルデータ (会話履歴の要約) Semantic Slot Filling ハイブリッド
クエリ ルールベース 定性的な検索の質が向上 10 エリアや職種など絶対条件に なりやすいものを構造化
副次的なメリット ベンダーロックインの回避 除外検索への対応 条件の重みづけへの対応 未実践 「ホールは嫌なんだよね」 「時給はちょっと安くても良いよ」 検索型インターフェースやベクトル検索でも 実現しづらかった課題に対応できる 検索エンジンを疎結合にできる
ユーザ入力 スロット抽出 Elasticsearch用の 検索クエリ生成 11
新たな課題 12 1. LLMの進歩に追いついていくのが大変 • コストを削減していきたいので、モデルを変更したいが、抽出精度に影響が出てしまう 2. フィルタ条件の影響が支配的 • ベクトル検索のうまみを活かせていない
• 思ったような求人を出そうとすると、どうしてもフィルタ条件が必要
Semantic Slot Filling を 他に転用できるか? 13
エージェントの返答の正確性の向上 エージェントの返答の正確性を向上させるのは 今の時代「RAG」だけじゃない ユーザ入力 (自然言語) 構造化データ スロット A スロット B
スロット C Semantic Slot Filling RAG MCP + DB Web Search スロットに適した手法を 採用できる! 「面接の準備って何すればいい?」 14
まとめ エージェント層 解釈・ツール層 データ層 新しい技術に早く移行するために 軽量 に実装 エージェントとツール・データが 疎結合 になるように実装
とても地味な作業が多いが コストをかけて整備 • OpenAI Agent SDK • Google ADK • LangGraph • Semantic Slot Filling • MCP • ユーザデータ • 求人データ • APIドキュメント 費用対効果 大 小 費用対効果が大きそうなところを優先的に実施していきたい! 15
ご清聴ありがとうございました!! バイトルの検索改善をしているメンバーも参加してます! 16