Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Laravelで作るWebアプリケーションの国際化
Search
fortkle
May 29, 2015
Technology
2
1.9k
Laravelで作るWebアプリケーションの国際化
2015/05/29 Laravel Tokyo LT #1 発表資料
fortkle
May 29, 2015
Tweet
Share
More Decks by fortkle
See All by fortkle
無駄な物をなるべく作らないリプレイス戦略 / replace-strategy-phperkaigi2021
fortkle
1
2.1k
フルリモート時代のカンバン運用 / kanban-operation-in-remote
fortkle
0
620
GitHub Actionsで始めるPHPアプリケーションのCI実践入門 / ga-phperkaigi2020
fortkle
3
4.1k
余裕を生み出すコードレビュー 〜レビュイー編〜 / code-review-phpcon-2019
fortkle
8
6.9k
「設計振り返り」を始めてみようと思っている話 / architecture reflection
fortkle
3
530
「ママ向けNo.1アプリ」の 更なる成長を支える仕組み / startup-engineer-night-connehito
fortkle
2
280
良いテストデータ、悪いテストデータ / testdata-antipattern
fortkle
4
6.7k
BackstopJSで始める CSSリグレッションテスト / backstopjs-css-test
fortkle
0
1.5k
PhpStorm導入アンチパターン / phpstorm-anti-pattern
fortkle
0
2k
Other Decks in Technology
See All in Technology
個人でもIAM Identity Centerを使おう!(アクセス管理編)
ryder472
4
230
DynamoDB でスロットリングが発生したとき/when_throttling_occurs_in_dynamodb_short
emiki
0
260
障害対応指揮の意思決定と情報共有における価値観 / Waroom Meetup #2
arthur1
5
480
Terraform Stacks入門 #HashiTalks
msato
0
360
EventHub Startup CTO of the year 2024 ピッチ資料
eventhub
0
120
飲食店データの分析事例とそれを支えるデータ基盤
kimujun
0
160
TypeScript、上達の瞬間
sadnessojisan
46
13k
RubyのWebアプリケーションを50倍速くする方法 / How to Make a Ruby Web Application 50 Times Faster
hogelog
3
950
100 名超が参加した日経グループ横断の競技型 AWS 学習イベント「Nikkei Group AWS GameDay」の紹介/mediajaws202411
nikkei_engineer_recruiting
1
170
Oracle Cloud Infrastructureデータベース・クラウド:各バージョンのサポート期間
oracle4engineer
PRO
28
13k
OCI Network Firewall 概要
oracle4engineer
PRO
0
4.2k
B2B SaaSから見た最近のC#/.NETの進化
sansantech
PRO
0
890
Featured
See All Featured
Designing for Performance
lara
604
68k
Side Projects
sachag
452
42k
Building Flexible Design Systems
yeseniaperezcruz
327
38k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
280
13k
Designing for humans not robots
tammielis
250
25k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
6.9k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
364
24k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
40
2.4k
Done Done
chrislema
181
16k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
82
5.2k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
73
5.3k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
191
16k
Transcript
Laravelで作る Webアプリケーションの国際化 Laravel Tokyo LT #1 @fortkle
自己紹介 • 高野福晃 – Istyle, inc. – Twitter: @fortkle –
Github: fortkle
国際化してますか? 英語 韓国語 中国語 http://us.cosme.net/
ある日突然、 「国際化しろ」って言われたら?
こうならないように少しだけでも 知っておきましょう
国際化の必要性 • 日本語だけでなく海外をターゲットにしたWeb サービスが増えてきている – 基本は英語。 – ビジネス的には中国語も。 • 最初の段階から国際化を意識しておくと吉
– 英語に対応するだけでも対象ユーザーがグッと増える – 言語切替ぐらいならそこまで時間はかからない
国際化の要素 • 一般的な国際化の対象項目 – 文字コード – 文字の方向性(左から右、右から左など) – 文言 –
書式 • 数値(小数点の文字、桁区切りの文字、区切る桁数など) • 日時(年月日の表記の仕方、イスラム暦/グレゴリオ暦/ユダヤ暦 /和暦など使用する暦の違い、他) – 日時情報の時差 – 通貨情報
国際化の要素 • 一般的な国際化の対象項目 – 文字コード – 文字の方向性(左から右、右から左など) – 文言 –
書式 • 数値(小数点の文字、桁区切りの文字、区切る桁数など) • 日時(年月日の表記の仕方、イスラム暦/グレゴリオ暦/ユダヤ暦 /和暦など使用する暦の違い、他) – 日時情報の時差 – 通貨情報 今日はここだけを取り上げます!
文言を国際化するには? • 色々あるけど、おすすめの方法は以下の2つ – 1. Laravel標準のLangファサードを使った国際化 – 2. Gettextを使った国際化
1.Langファサードを使った国際化 • 言語ファイル(キーと文字列のただの配列が書かれた phpファイル)を用意すれば準備完了! • 使い方は言語ファイルを用意して App::setLocale("言語") で言語を変更して Lang::get("ファイル名.キー") で文字列を取得!
• 個人制作、小~中規模のアプリケーションであればこ れで全く問題ない。 マニュアルに載っている情報で十分なぐらいシンプル! http://readouble.com/laravel/5/0/0/ja/localization.html
翻訳者「.phpと書かれたファイルを 開いて編集すればいいんです ね?」
非エンジニア(翻訳者)に 依頼するのが辛い
2.Gettextを使った国際化 • 多言語対応の処理を行うライブラリと、ソースコード からテキストを抽出したりするツール群。 • 良い点 – 多機能 – 関連ツールが豊富
– 枯れている(採用実績も多く、安定している) • Langファサードに比べ… – 開発者が翻訳環境についての補助ツールを作成する必要がほ とんどない – 翻訳者がシステムに強い必要がない(専用のGUIエディタやそ の他関連ツールが豊富)
「laravel-gettext」で国際化 • https://github.com/xinax/laravel-gettext • Laravelで作られたアプリケーションに対して国際化対応 のシンプルなサポートを提供してくれるライブラリ • 前述したGettextが簡単に使えるようになる
LaravelでGettextを使う 想定で説明
今回作りたいもの • 「Hello, World!」を表示するアプリケーション • 日本語と英語の2言語をサポートする • サブドメインでアプリケーションの言語設定を切り替える – ex.)
日本語:https://ja.hoge.com/ 、英語:https://en.hoge.com/ • 言語リソースの管理はgettextを使う
サンプルはこちら • Githubにアップしてます。参考にどうぞ。 • fortkle/laravel-gettext-sample
国際化の作業手順 • 作業手順 – 1. 環境準備 – 2. laravel-gettext のインストール
– 3. 設定の変更 – 4. 翻訳作業の一連の流れ – 5. 確認
1.環境準備 • 開発する環境に下記ツールがインストールされている か確認 – Laravel5 … https://github.com/laravel/laravel – GNU
Gettext … http://www.gnu.org/software/gettext/ – php-gettext … – Poedit(Poファイルエディタ)… http://poedit.net/ $ php -i | grep GetText GetText Support => enabled http://php.net/manual/ja/gettext.setup.php
2. laravel-gettext のインストール • パッケージを追加して保存 (composer.json) • アップデート (composer update)
{ "require": { "laravel/framework": "5.0.*", "xinax/laravel-gettext": "2.x" } } $ composer update Loading composer repositories with package …(略)
2. laravel-gettext のインストール • サービスプロバイダーに追加 (config/app.php) • ミドルウェアに追加 (app/Http/Kernel.php) 'providers'
=> array( 'Xinax¥LaravelGettext¥LaravelGettextServiceProvider', ) protected $middleware = [ 'Xinax¥LaravelGettext¥Middleware¥GettextMiddleware', ]
2. laravel-gettext のインストール • 設定ファイルを生成 (php artisan vendor:publish) $ php
artisan vendor:publish Copied File [/vendor/xinax/laravel- gettext/src/config/config.php] To [/config/laravel- gettext.php] Publishing Complete!
3. 設定の変更 • 先ほど生成した設定ファイルをアプリケーションに 合わせて修正 (config/laravel-gettext.php) 'supported-locales' => array( 'en_US',
'ja_JP', // supported-localesに日本語を追加 ), ※Localesに指定できるロケール名はコマンドラインから $locale -a で確認できます。 // 今回はroutesに文字リソースがあるのでroutes.phpも // 文字リソースを検索するように修正 'source-paths' => array( 'Http', '../resources/views', 'Commands' ),
3. 設定の変更 • 最後に .po ファイルを生成 上記コマンドによって、resources/lang/i18n 配下に 言語ファイル(poファイル)が生成されます。 $
php artisan gettext:create Locale directory created (../resources/lang/i18n/en_US) Locale directory created (../resources/lang/i18n/ja_JP) Done! 2 directories were created.
3. 設定の変更 • Poファイルは、原文と翻訳文を対応が書かれています。 日本語のpoファイル (resources/lang/i18n/ja_JP/LC_MESSAGES/message.po) 英語のpoファイル (resources/lang/i18n/en_US/LC_MESSAGES/message.po) (※実際はまだ翻訳文は書かれていません。これから登録します。) #:
Http/routes.php:25 #: ../storage/views/messages//171658b6baec069a518.php:25 msgid "routes.hello_world" msgstr "こんにちは、世界!" #: Http/routes.php:25 #: ../storage/views/messages//171658b6baec069a518.php:25 msgid "routes.hello_world" msgstr "Hello, World!"
4.翻訳作業の一連の流れ • まず、「Hello,World!」をgettext関数に置き換えま す。Gettext関数は _('メッセージID') です。 この時点で画面にアクセス すると右のようになります。 Route::get('/', function()
{ return _('routes.hello_world'); });
4.翻訳作業の一連の流れ • 次に文字リソースの変更をpoファイルに反映させます。 (resources/lang/i18n/en_US/LC_MESSAGES/messages. po)をPoeditで開き、「更新する」を押します。 すると、このように文字リソースを検索してくれます。
4.翻訳作業の一連の流れ • 翻訳を行い、保存ボタンを押します(Poeditで保存す ると自動でpoファイルをコンパイルしたmoファイルを 同じ階層に生成してくれます)。 ※同様に日本語も! ファイルの場所だけ教えれば非エンジニアも翻訳できる!
5.表示したい言語を選択して確認 • Http/Middleware等でロケールを設定します。 サブドメインでロケールを変更したい場合は、Web サーバーの環境変数などを見て切り替えます。 // $local_gettext = 'en_US'; //
$local_gettext = 'ja_JP'; LaravelGettext::setLocale($local_gettext);
5.表示したい言語を選択して確認 • サイトにアクセスして確認できたら成功です!
Gettextあるある • Q. 言語切替がうまくいかないんだけど? • A. キャッシュが効いている可能性が高いです – 1. LaravelのViewのキャッシュ
• storage/views/ 配下に生成されるGettextのキャッシュを消す – 2. メモリのキャッシュ • ビルドインサーバーであれば再実行 • Webサーバー(Apache等)であれば再起動
Gettextあるある • Q. PoeditというかWeb上から翻訳したい! • A. Pythonで書かれたフリーのオンライン翻訳 ツール「Pootle」などがあります!
まとめ • 大規模な多言語アプリケーションを作る場合は 枯れているけどgettextを使うのがおすすめ • Laravelでgettextを使うなら、 「xinax/laravel-gettext」 • Pootle等を使えばオンラインで翻訳もできる
ご静聴ありがとうございました