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ファイナンシャルプランナー試験と日本FP協会の会員日を考察する

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May 01, 2025
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 ファイナンシャルプランナー試験と日本FP協会の会員日を考察する

ファイナンシャルプランニングの世界に興味をお持ちの皆様、そして日本FP協会の会員費に疑問を感じている方々へ。本プレゼンテーションでは、私が実際にAFP認定者として日本FP協会に所属し、その後退会に至るまでの経験と考察をお伝えします。
ファイナンシャルプランナーとしての資格取得のメリット・デメリット、そして日本FP協会の会員費は本当に価値があるのかを、実体験に基づいて率直にお話しします。これからFP試験に挑戦しようと考えている方、また現在会員費の負担に疑問を感じている方の参考になれば幸いです。

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西本豪

May 01, 2025
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Transcript

  1. 日本FP協会の年会費は高いのか? 10,000円 入会金 入会時に一度だけ必要 12,000円 年会費 毎年必要な維持費 数千円 継続教育費 資格維持に必要な講座受講料

    AFPの試験に合格すると、日本FP協会への加入が必要となります。正確には「AFP」および「CFP」は日本FP協会が認定するFP資 格であるため、協会を退会すると自動的にAFP認定も取り消されることになります。入会費および年会費については「高すぎる」 という意見が多く見られます。 保険会社や金融機関に勤務している場合は、会社が経費として負担してくれるケースもありますが、個人で不動産経営をしている ような場合は、すべての維持費が自己負担となります。この維持費の高さが、私が日本FP協会を退会した唯一の理由でした。
  2. AFP認定者になるメリットとは? 専門家としての信頼性向上 AFPの資格を持つことで、顧客からの信頼を 得やすくなります 最新情報の入手 FPジャーナルなどを通じて、業界の最新情報 が定期的に届きます 人脈形成 同じ志を持つ専門家との交流の機会が増えま す

    自己活用 得た知識を自分や家族のライフプランに活か せます AFPの認定者になることで期待されるメリットは上記の通りですが、これらの恩恵を実際に受けられるかどうかは、自分の職業や置かれている立場に よって大きく異なります。私自身は不動産投資家として少しでも勉強になればと思い、この分野に進みました。 AFPの資格取得難易度は公認会計士や税理士などの士業と比較すると簡単で、継続教育のハードルも低いというのが正直な感想です。しかし、依頼す る側からすれば、認定資格は一つの大きな信頼材料となることは間違いありません。
  3. FPジャーナルの価値 最新情報の自動入手 法改正や制度変更などの最新情報が 毎月自宅に届くため、常に知識をア ップデートできます。オンラインで は得られない体系的な情報が一冊に まとまっています。 実務に役立つ内容 実務家向けの具体的な事例解説やノ ウハウが掲載されており、顧客対応

    や提案書作成に直接活かせる内容が 豊富です。専門家による寄稿は質が 高いと評価できます。 年会費との費用対効果 事実上、日本FP協会の年会費はFPジ ャーナルの維持費に消費されている と言えます。情報収集の中心的な存 在になる一方で、年間12,000円とい う金額は個人によっては割高に感じ るでしょう。 日本FP協会に加入すると、毎月「FPジャーナル」という会報が郵送されてきます。ファイナンシャルプランナーの知識は法改正な どにより次々と更新されていきますし、社会情勢の変化により求められる役割も変わってくるため、常に最新情報を把握しておく ことが重要です。
  4. 勉強会や交流会の実態 人脈構築の限界 単に参加するだけでは有益な人脈を築く ことは難しく、自分から積極的に行動す る必要があります。また、地域によって 活動の活発さに差があります。 情報の質にばらつき セミナーや勉強会の内容は講師によって 質にばらつきがあり、必ずしも期待通り の学びが得られるとは限りません。

    情報発信の場 自分自身が情報を発信したい場合は、会 員向けセミナーの講師やFPジャーナルへ の寄稿など、活躍の場が広がる可能性が あります。 日本FP協会主催の勉強会や交流会に参加すれば必ず充実した知識が得られ、幅広い人脈を築けるわけではありません。私の場合、 不動産経営者として成果を出すことが目的だったため、「がんばる家主の会」や「マネ〜だ塾」などの不動産オーナー向けコミュ ニティに参加することが多かったです。 ただし、協会に所属することで、ファイナンシャルプランナーとして情報を発信する場は増えます。会員対象のセミナー講師やメ ディアでの情報発信機会も得られるため、積極的に情報発信を目指す方にはメリットがあるでしょう。
  5. 固定費削減の視点から考える会員費 固定費の見直し ファイナンシャルプランナーの基本方針 は、家計の出費の中でも固定費にメスを 入れることです。固定費を削減できれば 長期的に大きな節約効果が出るためです 。 費用対効果の検証 日本FP協会の年会費が自分にとって価値 があるかどうか、得られるメリットと支

    払う費用のバランスを冷静に検討する必 要があります。 代替手段の模索 協会に所属せずとも、他のコミュニティ や情報源から必要な知識や人脈を得る方 法を探すことが大切です。 皮肉なことに、ファイナンシャルプランナーとして顧客に提案する際の基本方針は、固定費の見直しによる支出削減です。長期的 に見れば大きな節約効果が期待できるからです。その視点で考えると、自分自身にとって費用対効果を感じられない日本FP協会の 年会費は、不必要な固定費であるという結論に至りました。 もちろん、仕事内容によっては費用対効果を十分に感じている方も多いでしょう。日本FP協会という組織を活用できるかどうかも 工夫次第なので、最終的には個人の状況に応じた判断が必要です。
  6. クローズドなコミュニティの価値 希少価値の高い情報 一般には公開されていない業界内部の情 報や実践的なノウハウ 質の高い人脈形成 同じ志や目的を持った仲間との深い関係 構築 信頼性の担保 参加者の質が一定以上に保たれた環境で の学び

    クローズドなコミュニティには、一般に公開されている勉強会やセミナーと比べて有益な情報が得られる可能性が高いことは確か です。無料セミナーは主催者側に何らかの思惑があるため不純な情報が混じることもありますが、有料のセミナーやコミュニティ では、より純粋な情報提供が期待できます。 例えば、2014年から所属している「がんばる家主の会」では、一般の無料セミナーでは中々聞けない貴重な情報を得ることができ ました。日本FP協会を退会した今も、予算の許す限り興味あるコミュニティには積極的に参加し、自分にとって本当に価値のある 場所を見極めていきたいと考えています。
  7. 最終的な判断と今後の展望 自己分析 自分の目標と現状を明確にする 費用対効果の評価 会員費と得られるメリットを比較検討 代替手段の検討 他の学習・交流手段の模索 決断と実行 自分に最適な選択を行う 日本FP協会を脱退し再度AFPの認定を受けるには、再度AFP認定研修を受講する必要があります。私の場合、現状の制度のままでは今後改めて日本FP協会に加入

    する可能性は低いと考えています。しかし、このような判断は個人の状況やキャリア目標によって大きく異なります。 最も重要なのは、自分の目標達成にとって何が最適かを冷静に判断することです。資格や肩書きよりも実質的な知識と経験を重視し、本当に価値のあるコミュニ ティに参加することで、ファイナンシャルプランナーとしても不動産投資家としても成長を続けていきたいと思います。皆さんも自分に合った道を選択し、着実 に歩んでいくことをお勧めします。