Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

経験やセンスに頼らずに成果を出すためのチームマネジメント実践ガイド / Team Manage...

Avatar for happy happy
December 05, 2024

経験やセンスに頼らずに成果を出すためのチームマネジメント実践ガイド / Team Management Without Relying on Experience or Intuition

「プロダクトマネージャーカンファレンス 2024」の登壇資料です。

## 参考書籍
・及川 卓也, 曽根原 春樹, 小城 久美子 著『プロダクトマネジメントのすべて』
・長村 禎庸 著『急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント』
・Matt LeMay 著, 永瀬 美穂, 吉羽 龍太郎, 原田 騎郎, 高橋 一貴 翻訳『プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド』
・森 一樹 著『アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット』

## 参考記事
・ALL STAR SAAS BLOG『ストレッチ目標を実現する鍵は「達成可能性70%」にある』
([https://blog.allstarsaas.com/posts/smarthr-coo-70percent)](https://blog.allstarsaas.com/posts/smarthr-coo-70percent%EF%BC%89)
・coevo「一次情報や二次情報とは?それぞれの特徴について詳しく解説」([https://stockmark.co.jp/coevo/primary-source)](https://stockmark.co.jp/coevo/primary-source%EF%BC%89)

Avatar for happy

happy

December 05, 2024
Tweet

More Decks by happy

Other Decks in Business

Transcript

  1. 株式会社リンケージ 15 喫煙・ 生活習慣病 婦人科 メンタル ヘルス等 オンライン禁煙プログラム オンライン特定保健指導プログラム(担当) オンライン糖尿病・高血圧重症化予防プログラム

    法人向け女性ヘルスケアサービス 法人向け保健相談サービス 医療保険者/企業負担で、 働く人々の健康を支援する座組み 働く人々に多い疾患領域をカバー 健康保険組合や企業を顧客として、その所属者に予防医療サービ スを提供することで、健康意識が高くない層にも健康支援を実施
  2. ※狭義/広義の「プロダクト」の使い分け参考図 出典:及川 卓也, 曽根原 春樹, 小城 久美子 著『プロダクトマネジメントのすべて』 p.13の図をもとに筆者作成 18

    事業 開発部署がつくるプロダクト • 営業 • PR • カスタマーサポート • マーケティング 広義のプロダクト 狭義のプロダクト • ソフトウェア
  3. 当時のチーム構成 • PM:1名(自分) • CS:5名 ◦ ユーザーへの健康支援やオペレーション、顧客対応を 担当 ◦ 広義の「プロダクト」におけるコアな価値提供を担う

    ◦ メンバーのパフォーマンスがプロダクトの品質や顧客 満足度に大きな影響を与える • エンジニア:4名(事業横断) 21
  4. 「マネジメントの地図」を軸にしたノウハウ 38 1. 役割 2. 基本動作 3. ピープルマネジメントの技術 4. 立ち位置と心得

    現状把握 役割/目 標/意義 の再定義 方針 /KPI/重 点施策の 策定 チーム体 制構築 システム 構築 初期の成 果/モメ ンタム 個人目標 設定/評 価 結果 学習 出典:長村 禎庸 著『急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント』p.34の図をもとに筆者作成
  5. 「マネジメントの地図」を軸にしたノウハウ 39 1. 役割 2. 基本動作 3. ピープルマネジメントの技術 4. 立ち位置と心得

    現状把握 役割/目 標/意義 の再定義 方針 /KPI/重 点施策の 策定 チーム体 制構築 システム 構築 初期の成 果/モメ ンタム 個人目標 設定/評 価 結果 学習 特に参考にした範囲 出典:長村 禎庸 著『急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント』p.34の図をもとに筆者作成
  6. PMの役割の定義 • PMは組織化する上で、都度の介入や監視を必要としな い、自己持続的な仕組みを作らなければならない • 行動指針「自らを不要にせよ」 42 出典:Matt LeMay 著,

    永瀬 美穂, 吉羽 龍太郎, 原田 騎郎, 高橋 一貴 翻訳『プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド』 1. 自身の役割を定義して理解する
  7. PMの役割の定義 43 →PMは自律したチームをつくる必要がある 1. 自身の役割を定義して理解する 出典:Matt LeMay 著, 永瀬 美穂,

    吉羽 龍太郎, 原田 騎郎, 高橋 一貴 翻訳『プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド』 • PMは組織化する上で、都度の介入や監視を必要としな い、自己持続的な仕組みを作らなければならない • 行動指針「自らを不要にせよ」
  8. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 53 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する
  9. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 54 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する → どこを目指していて → 何を達成するために   何をすればいいのか
  10. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 55 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する
  11. 2.1. 現状把握|ポイント2「一次情報を押さえる」 64 2. 基本動作を理解して実行する • 一次情報:自身が直接体験、または調査や実験をするこ とで得られた情報 ◦ メリット:信頼性や独自性の高い

    ◦ デメリット:取得にコストがかかりやすい • 二次情報:他人から聞いたり、書いたものを読んだりす ることで得られた情報 ◦ メリット:取得にコストがかかりにくい ◦ デメリット:信頼性や独自性の低い 出典:coevo「一次情報や二次情報とは?それぞれの特徴について詳しく解説」( https://stockmark.co.jp/coevo/primary-source)
  12. 一次情報を得るために意識したこと2つ 1. 当事者に対するリスペクト ◦ これまで積み上げてきた苦労と功績を忘れない (批判絶対NG) 2. 思わず話したくなる愛嬌 ◦ 笑顔

    ◦ 相手に対する興味・関心 ◦ 弟子入りするくらいの姿勢 2.1. 現状把握|ポイント2「一次情報を押さえる」 67 2. 基本動作を理解して実行する
  13. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 68 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する
  14. 2.2. 役割/目標/意義の定義|「役割」の定義 74 2. 基本動作を理解して実行する 会社の目標・課題 × CSの現状 = → 営業利益で会社に寄与するために顧客満足度

      を向上させつつ、効率的な体制を構築する CSの役割 → FY20xxまでに当期純利益xx円 → プロダクトのコアな価値を提供しているが、   顧客満足度の低下、収益の減少を引き起こす
  15. 2.2. 役割/目標/意義の定義|「目標」の定義 77 2. 基本動作を理解して実行する 野心的な目標とは • 手が届くギリギリのライン • 70%は達成方法の想像はつくが、30%は達成イメージが

    つかない程度 • 達成イメージがつかない部分が創意工夫に繋がる →FY20xxまでに営業利益率をxx%にするという目標を立てた
  16. ※目標設定の参考記事 SmartHRのCOO倉橋さんの目標設定についてのお話がとて も参考になる (先日の ALL STAR SAAS CONFERENCE 2024 では「達成可能性70%と言って

    いたが、1つの数値では表せず、チームによる」とおっしゃってましたが、、) 78 出典:ALL STAR SAAS BLOG『ストレッチ目標を実現する鍵は「達成可能性70%」にある』 (https://blog.allstarsaas.com/posts/smarthr-coo-70percent) 2. 基本動作を理解して実行する
  17. 2.2. 役割/目標/意義の定義|「意義」の定義 どのメンバーにも刺さるように、3つの軸で意義を決める • 社会軸:どういう貢献をするのか ◦ 例:xxな社会を実現する • 市場軸:市場においてどのような存在になるのか ◦

    例:xx市場でNo.1になる • 自社軸:社内においてどのような存在になるのか ◦ 例:xxができるようなチームになる 81 2. 基本動作を理解して実行する
  18. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 83 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する
  19. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 92 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する
  20. 2.4. アクションの遂行・記録|可視化の仕組みを作る 93 2. 基本動作を理解して実行する 3~5個 程度 1~2個 程度 1~3個

    程度 毎週の進捗状況につい て担当者がコメント 必要ならmtgを実施 方針・KPI・重要アクションともに、変 えるべきだと思ったら、新しいものを追 加して、古いものは躊躇なくグレーアウ トする 出典:長村 禎庸 著『急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント』p.112の図をもとに筆者作成
  21. 2.4. アクションの遂行・記録|可視化の仕組みを作る 96 2. 基本動作を理解して実行する 記録シートを管理するポイント3つ 1. 方針/KPI/アクションは、筋がよくないと感じたら、すぐ 変える 2.

    変わる可能性があることをあらかじめメンバーに伝えて おき心構えをしてもらう 3. 変える際は必ず理由を伝えて納得度を高める
  22. 2.4. アクションの遂行・記録|やってみての課題 99 2. 基本動作を理解して実行する • アクションの担当者を決めても、ボールが浮きがち →記録シートに「期限」の列を追加 • 全員にヌケモレなく進捗を記録してもらうのは難しい

    →MTGでリマンドして、率先してPM(自分)が書く →MTGの中で書く時間を設ける →MTGで担当者にヒアリングしながらPM(自分)が書く • 定例がある日まで困りごとを抱えてしまう  →毎朝Slackに困りごとを投稿してもらい、朝会で聞く
  23. 2.4. アクションの遂行・記録|やってみての課題 100 2. 基本動作を理解して実行する • アクションの担当者を決めても、ボールが浮きがち →記録シートに「期限」の列を追加 • 全員にヌケモレなく進捗を記録してもらうのは難しい

    →MTGでリマンドして、率先してPM(自分)が書く →MTGの中で書く時間を設ける →MTGで担当者にヒアリングしながらPM(自分)が書く • 定例がある日まで困りごとを抱えてしまう  →毎朝Slackに困りごとを投稿してもらい、朝会で聞く
  24. 1. 自身の役割を定義して理解する 2. 基本動作を理解して実行する 2.1. 現状把握 2.2. 役割/目標/意義の定義 2.3. 方針/KPI/アクションの策定

    2.4. アクションの遂行・記録 2.5. 体制構築 3. 実行した結果をふりかえり、改善するサイクルを回す 4. 初期の成果を出してモメンタムを生む 101 基本動作の流れ 2. 基本動作を理解して実行する
  25. まとめ • PMは自律したチームをつくることが仕事 • 自律したチームは ◦ どこを目指していて ◦ 何を達成するために ◦

    何をすればいいのか が明確になっている • 「マネジメントの型」を学ぶことで、経験やセンスがな くても自律したチームをつくって、成果を出せる 122