モデル駆動設計をやってみよう Modeling Forum2025ワークショップ/Let’s Try Model-Driven Design

MF2025 ワークショップ①『モデル駆動設計をやってみよう』（モデルをプログラミング言語で表現する体験学習）の資料です。

https://umtp-japan.org/event-seminar/mf2025/76609

Transcript

1. モデル駆動設計をやってみよう 〜モデルをプログラミング言語で 表現する体験学習 UMTP モデリングフォーラム 2025
2. 全体スケジュール(13:00-17:00) • 内容説明 13:00〜13:15 • モデリング 13:15〜16:30 • 全体振り返り 16:30〜17:00 2
3. 全体スケジュール(13:00-17:00) • 内容説明 13:00〜13:20 • モデリング 13:15〜16:30 • 全体振り返り 16:30〜17:00 3
5. 自己紹介（佐藤治夫） 5
6. ワークショップ内容説明 アジェンダ • モデル駆動設計とは • 本日のモデリングの進め方 • モデリングテーマ • 超シンプル版 • ビジネスルールの複雑化への対応 6
7. ワークショップ内容説明 アジェンダ • モデル駆動設計とは • 本日のモデリングの進め方 • モデリングテーマ • 超シンプル版 • ビジネスルールの複雑化への対応 7
8. 中核の業務領域 8 本日取り組む課題
9. 中核の業務領域とソフトウェア設計 9 • 競合他社との差別化につながる（大） • 頻繁に機能追加、変更が入る • 業務ロジックの複雑さ（大） • 開発に時間がかかりやすい、不具合になりやすい → 対策「変更しやすい設計」にする
10. 中核の業務領域のソフトウェアが 変更しやすい設計ではない場合 10 • 機能リリースの遅延（競争力の喪失） • 開発コストの増大（収益の圧迫） • 不具合の発生（顧客からの信頼低下、顧客離れ） →ソフトウェアの変更しやすさが、事業競争力に直結する →変更しやすい設計の1つの解=モデル駆動設計
11. モデル駆動設計 11 モデル駆動設計は、分析モデルと設計という二 分法を捨て去り、両方の目的に使える単一のモ デルを探し出す。 『ドメイン駆動設計』 2011年、 翔泳社 モデルと設計およびコードを単一の活動として 改良し続ける モデルと実装が密接に結びつくことによって、モ デルに対する分析が、最終成果物である実際に動 くプログラムに適用されることが保証される。 (p.3) (p.47) (p.48)
12. モデル駆動設計の価値 12 • モデルと実装が結びつくことによって、モデルに対す る分析が、最終成果物である実際に動くプログラムに 適用されることが保証される → 開発生産性の向上、品質の向上 • 分析と設計の両方の目的に使える単一のモデル → 開発生産性の向上、品質の向上 → 事業に貢献（競争力向上、収益の改善）
13. モデルと実装を結びつける手段 自然言語（会話） 自然言語（文章） 形式言語（UML、OCL、VDM++、…） プログラミング言語（アプリケーション特化のデータ型） プログラミング言語（プリミティブなデータ型） 13 × ◎ △ △ △
14. ワークショップ内容説明 アジェンダ • モデル駆動設計とは • 本日のモデリングの進め方 • モデリングテーマ • 超シンプル版 • ビジネスルールの複雑化への対応 14
15. 本日のモデリングの進め方 • 各自が得意な方法でモデル駆動設計をやってみる • 初期のモデルの表現手段は任意 自然言語、図、表、テスト駆動、コード駆動、テーブル駆動、… • 生成AIの利用も任意 • 動くコードでビジネスルールを表現できていることを目指す • 途中で数回（３０分に一回くらい）お互いのアプロー チと進み具合をグループ内で共有してみる • ペアやモブでやりたい人がいれば、それもあり • 休憩は各自の自由なタイミングで 15
16. ワークショップ内容説明 アジェンダ • モデル駆動設計とは • 本日のモデリングの進め方 • モデリングテーマ • シンプル版 • ビジネスルールの複雑化への対応 16
17. モデリングテーマ：日程調整 17
18. 18 候補日 佐藤さん 鈴木さん 高橋さん １２月３日 〇 〇 × １２月７日 〇 〇 〇 １２月８日 × 〇 〇 １２月７日に決定！ なぜ？
19. テーマ(シンプル版) １２月７日に決定するルールを、プログラミング言語で 表現してください ① 判断の元になる情報（日程調整表）を、プログラミン グ言語でどう表現するか？ ② 判定結果を、プログラミング言語でどう表現するか？ ③ 判定ロジックをどう記述するか？ 19
20. この情報（状態）をどう表現するか？ 20 候補日 佐藤さん 鈴木さん 高橋さん １２月３日 〇 〇 × １２月７日 〇 〇 〇 １２月８日 × 〇 〇
21. アプローチの選択肢 案１ プリミティブなデータ型を使って、変数名、メソッド名、 コメントで意図を説明する 案２ アプリケーション特化のデータ型を定義し、型名、メ ソッド名、メソッドの返す型の名前で意図を説明する 21
22. 判定結果の表現と判断ロジックの記述 案１ 実際に判定ロジックを書いてみる 案２ 判定方法を自然言語（コメント）で書いてみる 22
23. ワークショップ内容説明 アジェンダ • モデル駆動設計とは • 本日のモデリングの進め方 • モデリングテーマ • 超シンプル版 • ビジネスルールの複雑化への対応 23
24. ルール複雑化の影響を体験する • モデルの成長 • コードの成長 • モデルとコードの相互作用 24
25. 日程の決定ルールを少しずつ複雑に a. 全員参加できる候補日が複数あった場合の決定ルール （例えば、最早）を追加 b. 出欠回答に△（出席可能だができれば避けたい）を追 加し、◦△×を重みづけし参加可能人数の期待値が最 大の候補日に決定するルールを追加 c. 最大の期待値が一定以下の場合は再調整と判定する ルールを追加 25
26. 日程の決定ルールをさらに複雑に a. 参加メンバーに重みづけ（必須参加、任意参加）し、 期待値を計算するルールを追加 26
27. 参考情報 27
28. 用語例 候補日 proposed date(s) 参加者 member(s) 出欠 attendance 出欠表 attendance status table 確定 decided 最適な日付 most suitable date 再調整 reschedule required 28
29. モデル記述のプロミングモデルの選択例 プリミティブなデータ型＋手続き的なプログラミング • データクラス、ロジッククラス、変数名、コメント アプリケーション特化のデータ型＋メソッド • mutable huge object、変数名、メソッド名 • immutable small object(s)、型名、メソッド名 アプリケーション特化のデータ型＋関数的なプログラミング • 関数合成、型名、関数名 • パイプライン、型名、関数名 テーブル設計＋SQL • テーブル名、カラム名、AS句、コメント 29