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Web工学とビジネスモデル - IVRyにおけるAI時代の新規事業開発 -

Web工学とビジネスモデル - IVRyにおけるAI時代の新規事業開発 -

東京大学「Web工学とビジネスモデル」講義にて、IVRyが登壇した特別講義の資料です。

■発表者
Head of Data 大曽根 圭輔
Product Marketing Manager 富士 茜音
Technical Product Manager 森谷 浩幸

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Transcript

  1. @IVRy Inc. All rights reserved. CONFIDENTIAL 2026年7⽉1⽇ 株式会社IVRy Head of

    Data ⼤曽根 圭輔 Product Marketing Manager 富⼠ 茜⾳ Technical Product Manager 森⾕ 浩幸 Web ⼯学とビジネスモデル - IVRy における AI 時代の新規事業開発 -
  2. ⾃⼰紹介 ▪ 学⽣時代: ⼤学院で博⼠(⼯学)  第⼆次ブームの終焉あたりにゲームAIの研究 ▪ 2012年: 株式会社サイバード  データ分析部⾨⽴ち上げ等を担当 ▪

    2015年: 株式会社Gunosy Chief Data Officer  ニュース記事配信アルゴリムの改善およびグノシー事業責任者 ▪ 2022年: 株式会社アダコテック Chief Development Officer  製造業向け外観検査プロダクトのエンジニアリングマネージャー ▪ 2024年: 株式会社IVRy  AI エージェント事業の事業開発 ⼤曽根 圭輔 2
  3. @IVRy Inc. All rights reserved. 5 株式会社IVRy(アイブリー) 〒108-0073東京都港区三⽥三丁⽬5-19 住友不動産東京三⽥ガーデンタワー10F 設⽴

    代表取締役 事業内容 従業員数 2019年3⽉ 奥⻄ 亮賀 (Ryoga Okunishi) 対話AIプラットフォーム「アイブリー」の運営 250名以上 (2026年4⽉末時点)
  4. @IVRy Inc. All rights reserved. 6 導⼊実績 累積発着信件数 1億件 2026年6月時点

    累計アカウント数 60,000 件 2026年4月末時点 2021 2022 2023 2024 2025 2026 ※出典:デロイト トーマツ ミック経済研究所「⾃動対話システム市場の現状と展望 2026年版(2024年度実績)」 デロイト トーマツ ミック経済研究所「⾃動対話システム市場の現状と展望 2025年版(2023年度実績)」 ※⽇本標準産業分類(令和5年)の中分類 99業界 98/99 業界 顧客満⾜度 ※2022年1⽉(⾃社調査)時点 導⼊数
  5. @IVRy Inc. All rights reserved. 8 対話型AI「アイブリー」とは ⾼い対話精度で処理やデータ連携もシームレス AI対話型の電話⾃動応答を軸に対話データの分析、SFA‧CRM‧データウェアハウスなどとの連携まで。 アイブリー独⾃のCTIの利⽤や既にご利⽤のPBX/CTIと併⽤し、コンタクトセンターでも活⽤頂けます。

    優れたデータ∕システム連携 AI⾳声回答 AI受付/Q&A SMS 録⾳ 電話転送 情報資産 データウェアハウス ユーザーの 発話を認識し 適切に振り分け 発話認識 AI通話分析 SFA/CRM システム連携 優れた対話精度、柔軟性 ⽂字起こし コンタクトセンター ご利⽤のPBX, CTI / IVRy独⾃のCTI 連携可能 ハルシネーション ゼロのAI対話
  6. @IVRy Inc. All rights reserved. 10 IVRy Data Hubとは IVRy

    Data Hubとは 企業が保有するコミュニケーションデータ(通話、メールなど)を一元的に統合・分析し、 AIの力で経営課題の解決を支援します。従来活 用が難しかった非構造なコミュニケーションデータを、 AIの力で「リスクの予防的検知」「業務プロセスの抜本的な自動化」「顧客価値 の戦略的な最大化」という3つの領域で活用可能なデータに変換します。
  7. @IVRy Inc. All rights reserved. 11 IVRy Data Hubとは「検索」 IVRy

    Data Hubとは IVRy Data Hubに集約されたデータに対して、⾃然⾔語で検索をかけることができます。 網羅的に全てのデータを確認し、対象のコミュニケーションデータに絞って抽出や傾向分析ができます。 ⾃然⾔語で分析内容や分析軸を ⾃由に指定可能 実際の対話内容を元に 傾向分析や⽰唆出し 実際の対話履歴から⽂字起こしの確認が可能 アイブリーの通話データは⾳声確認も可能
  8. @IVRy Inc. All rights reserved. 12 重⼤クレームなど リスクの⾼い問い合わせを検知して通知 あらかじめ登録したプロンプトの回答を、毎朝9時など、 定期的に通知するように設定をしておくことができます。

    AIがコミュニケーションを監視し、アクション漏れや、 リスク事象(ハラスメント等)を検知して通知します。 最短で1時間に1回の分析/通知が可能です。 IVRy Data Hubとは「通知」 あらかじめ指定した条件に従って、定期的に分析を回す「レポート通知」や、 特定コミュニケーション発⽣時に通知を⾶ばす「アラート通知」のご利⽤が可能です。 (通知可能な社内SNS:Slack / Teams / Google Chat 等) IVRy Data Hubとは 電話解約が発⽣した件数と 原因の傾向をまとめたレポート通知 レポート通知 アラート通知
  9. @IVRy Inc. All rights reserved. 14 IVRy Data Hub の主なご活⽤⽬的

    IVRy Data Hubでは、主に以下4つの活⽤の価値があります。 ①オペレーションコストの削減 ②顧客体験の改善 レポーティングの負荷軽減と質向上 これまで⼈が時間をかけていた集計‧分析‧報告を ⾃動化し、⽂脈も踏まえた「客観的事実」として リアルタイムでレポートします。 顧客の⽣の声を可視化‧経営/企画へ伝達 お客様が不満に感じている⽣の声を可視化し、 適切な部⾨へ届け改善サイクルを加速させます。 ③収益機会の最⼤化(LTV向上) ④リスク管理 お客様数の拡⼤‧⽣産性の向上へ コンバージョンにいたるコミュニケーションの特徴 を顧客属性ごとに可視化し、CVRを改善します。 ブランド毀損や離職リスクの発⾒と軽減へ クレーム∕カスハラの検知や、法令遵守モニタ リング、対応漏れの防⽌などに寄与します。
  10. @IVRy Inc. All rights reserved. 17 参考にすべき書籍たち Peter Thiel, 2014

    競争を避けろ 1→N ではなく0→1 を作れ 独占的な価値を最初に検証せよ 「秘密」を持つ事業が生き残る
  11. @IVRy Inc. All rights reserved. 21 でも何を、どこまで検証すればいい? Confidence Level Itamar

    Gilad — "How Much Product Discovery Is Enough?" (2022) / Confidence Meter Assessment (0.1 < Confidence Level ≦ 0.5) 「売れそう」「市場がある」「戦略と合っている」 Anecdotal data (0.5 < Confidence Level ≦ 1) 1〜3件のユーザー要望 / 「良さそう」という反応 Tests and Experiments (3 < Confidence Level) プロトタイプ / PoC / 有償契約 Market data (1 < Confidence Level ≦ 3) インタビュー(多数) / 競合調査 / 市場データ / ログ 「売れそう」だけでローンチしてはいけない。 お⾦が動いて初めて証拠になる。
  12. @IVRy Inc. All rights reserved. 23 AI によって変わったこと / 変わらないこと

    LLM 以前 LLM 以後 プロトタイプの 構築コスト 仮説検証の数 変わらない原則 「顧客がすべてを知っている」— 現地現物‧有償検証の重要性はAI時代でも同じ 「作れてしまう」 誘惑 数ヶ⽉ 数百万円 数⽇‧数時間 ほぼゼロ 毎週‧毎⽇ コストが抑⽌⼒に 数ヶ⽉ 検証をサボる誘惑が増加
  13. @IVRy Inc. All rights reserved. 24 MVPコンセプト資料 + ヒアリング ⾃社イベント‧CABで顧客反応を確認

    Blank:まず外に出ろ 顧客の⽣の声を最速で集める IVRy Data Hub での実践 フレームワーク IVRy Data Hub での実際 LLMで「作る」が速くなった今こそ、「何を検証するか」の設計がすべてを決める
  14. @IVRy Inc. All rights reserved. 25 顧客データでのデモ駆動 商談でデモ→仮プライシングをぶつける Ries:Build-Measure-Learn デモを作って顧客データで動かす

    IVRy Data Hub での実践 フレームワーク IVRy Data Hub での実際 LLMで「作る」が速くなった今こそ、「何を検証するか」の設計がすべてを決める
  15. @IVRy Inc. All rights reserved. 26 プレスリリース後3ヶ⽉で5社有償 「意⾒」ではなく「⾏動」を重視 Gilad:有償PoCが最強の証拠 お⾦が動いて初めて検証完了

    IVRy Data Hub での実践 フレームワーク IVRy Data Hub での実際 LLMで「作る」が速くなった今こそ、「何を検証するか」の設計がすべてを決める
  16. ©Shinobu Miyahara. All rights reserved. 27 新規事業開発を成功に導く6つのステップ 01 02 03

    04 05 06 ターゲットセグメントの定義 MVPコンセプト資料の作成 センターピン顧客の選定 顧客ヒアリングの実施 有償PoCの提案‧獲得 事業開発計画の策定 BtoB SaaSにおける新規事業開発プロセス(ミライ塾ヒトコマ講座)より引用
  17. ©Shinobu Miyahara. All rights reserved. 28 02:MVPコンセプト資料の作成 CORE PRINCIPLE プロダクト構想を「実現したい世界」として可視化し、顧客との対話のきっかけを作るためのMVP(Minimum

    Viable Product:顧客に価値を提供できる最⼩限のプロダクト)としてのコンセプチュアルな資料を作成する。 KEY ACTIONS • AsIs/ToBeの対⽐ 顧客の現状(AsIs)と、プロダクトが実現する理想 像(ToBe)のギャップを視覚的に⽰し、価値を明 確にする • ⾃由な発想 現時点の機能に縛られず、しかし⾮現実的になりす ぎないバランスで、理想のソリューションを描く • 反復的な進化 資料は⼀度作って終わりではない。願客からの フィードバックを元に、常にアップデートを続ける GAP AsIs 現状 ToBe 理想像 宮原流ワンポイント • 現時点では「絵に描いた餅」でも構わない。まずは願客との会話を⽣み出すことが最優先 • この段階でフィードパックを得ることで、価値を⽣まないプロダクト開発のムダを未然に防ぐ BtoB SaaSにおける新規事業開発プロセス(ミライ塾ヒトコマ講座)より引用
  18. 蓄積されたデータから、「どのような問い合わせ傾向があるか」 や「通話でどのような会話がなされているか」を対話的に質問し、 回答することが可能になります。 通話データに対してのRAG(Retrieval Augmented Generation)の活⽤ RAGを⽤いた通話状況や問い合わせ傾向などの確認 ②AIがリアルタイムで通知 ‧カスハラ ‧コミュニケーションエラー

    etc クライアント IVRy DB (Communication Data Platform) 検索 情報 質問 回答 ①AIがわかりやすく要約 リアルタイム検索 Slack、メールなど 連携サービスのDB 通話⽂字起こし メールなど 検索条件を登録することによるリアルタイムでの通知 コミュニケーションエラーが発生した場合やお問い合わせの状況 を通知することが可能になります。
  19. @IVRy Inc. All rights reserved. ⾃⼰紹介 富⼠ 茜⾳ ▪ 学⽣時代:

    神⼾⼤学 経営学部 ▪ 2020年: 株式会社ガイアックス  旅⾏関連の新規事業を⽴ち上げ4年間運営 ▪ 2024年: 株式会社IVRy  セールスを経て、  PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)として  現在は主に「IVRy Data Hub」に従事 32 Product Marketing Manager
  20. @IVRy Inc. All rights reserved. 34 前提)私がチームに加わったタイミング IVRy の強み ①

    2万社を超える顧客基盤とデータ すでに電話⾃動応答サービス 「アイブリー」の利⽤顧客の 膨⼤な通話データが溜まっていた ② 技術の早期プロトタイプ化 RAG を使った分析の構想があり、 社内技術によって 実際に動く β版が出来上がっていた 当時の課題‧状況 ① 提供価値とのギャップ これまでのアイブリーの主な価値は 電話⾃動化による業務効率化であった ② ターゲットと「顧客の声」の不在 データ活⽤に興味を持つのは 経営に近い部⾨であることが 予想されたが、当時は「顧客の声」が あまり集まっていなかった
  21. @IVRy Inc. All rights reserved. デモは、できる限り本当に 利⽤される価値に近い状態とする やったこと 顧客に対してデモを⾒せて説明し、 お⾦を払ってくれるかを確認する

    ⾃社イベントを主催し コンセプトを顧客にぶつける 提供価値ごとの 刺さり度合いを確認 学び‧伝えたいこと まずはできる限り早く「顧客の声」を聞く (社内など近い⼈ではない⽅が良い) 「意⾒」ではなく「⾏動」を重視 (究極は「お⾦を払ってくれるか」をみる) 何が成功の要因だったか
  22. @IVRy Inc. All rights reserved. 41 社内でのテスト 「これいいね!使いたい」 無料だから⾔える優しい嘘 ビジネスの現場にいる顧客へのテスト

    「これにいくら 払えますか?」 お⾦を払う∕払わないの「⾏動」 ⽀払ったことによるコミットメント 「顧客の声」を聞く時は、 社内や友達など近い⼈ではない⽅が良い 何が成功の要因だったか
  23. @IVRy Inc. All rights reserved. 顧客⾃⾝の⽣データを流し込んだデモを⾒せると、顧客の⽬の⾊が変わった 「実際の通話データ」を流し込んだデモを⾒せる前 顧客の反応: 「なんか良さそう」 提案内容

    「LLMで通話データを解析して、要約できて、ハ ラスメント検知ができて……」 👉 顧客のホンネ 「へえ、すごい技術ですね。 でも、うちでそもそもハラスメントがどれくらい あるかもよく分からないし、 お⾦かけて使うイメージは沸かないな。」 「実際の通話データ」を流し込んだデモを⾒せた後 顧客の反応: 「お⾦を⽀払って利⽤したい」 提案内容 「これが、御社の昨⽇の通話データからAIが ⾃動検知した、重⼤クレームの実際の画⾯で す」 👉 顧客のホンネ 「え、これは本当に弊社のデータですか? これは⼤きな問題ですね」 何が成功の要因だったか
  24. @IVRy Inc. All rights reserved. ⾃⼰紹介 森⾕ 浩幸(もりや) ▪ 学⽣時代:

    東京⼤学 薬学部‧修⼠ ▪ 2018年: 中外製薬 / 2020年: DMM.com  データサイエンス組織の⽴ち上げ等に携わる。 ▪ 2022年: Microsoft Development  ソフトウェアエンジニアとしてBing / MSNの開発に取り組む。 ▪ 2024年: 株式会社IVRy  AI Engineerとして、新規プロダクト開発に取り組む。  現在は主にData Hubに従事 44 AI Engineer / technical PdM