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AIが実装を自走する時代の認知負債との戦い

 AIが実装を自走する時代の認知負債との戦い

7月14日に開催したLINEヤフー Developer Meetup AIプロダクト開発者が語る!実践 AI-Driven Development Meetupで使用した資料です。#aidrivendevmeetup

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Transcript

  1. © LY Corporation Masami Yamate (aikawa) • Agent i コマース領域エージェントの開発を担当

    • 最近の悩みは、私生活がサブスクリプションの利用リミット と紐づいてしまっており寝不足です X(Twitter):aikawa_japan 2 2016~2019 ジョルダン株式会社:iOS App, Amazon Alexa 2019-2022 株式会社LIFULL:iOS App 2023~ LINEヤフー株式会社 :iOS App, Web
  2. © LY Corporation 3 AIが変えたのは「実装速度」だけではなく「開発の進め方」 サービス開発手法が大きく変わった1年 AI登場前 実装コストが高い → 作るものを慎重に選ぶ

    → 検証回数が限られる AI登場後 実装コストが低い → すぐ作って試せる → 検証回数を多く回せる • AIにより、機能開発だけでなく検証サイクルも高速化された • 結果、価値につながる機能を素早く見つけられるようになった
  3. © LY Corporation 4 LINEヤフーで進む、AIエージェント化への挑戦 AI Agent Prototyping TF タスクフォース概要

    • 急速に進化するAI環境に追従しつつ、 短期間でAIエージェントのプロトタイピングを開発 タスクフォースの特徴 • アイディアコンテストではなく、 実際のプロダクションリリースまで見据えて進行 • 経営陣レビュー、社内レビューなども実施
  4. © LY Corporation 6 プロトタイピングフェーズ Issues • 確定した仕様が存在せず、日々変化していく • 1ヶ月という短期間で、仕様確定・実装・テストをやり切らねばならない

    日々変わる仕様のなか、約1ヶ月で「Agent i」向けの新規エージェント開発をやり切る How • AIコーディングエージェント主導による開発 • 人間によるガイドレールの策定と導入 • レビュー・コーディング規約等の事前策定 Mission
  5. © LY Corporation 7 プロトタイピングフェーズ Good point • AI主導開発でスピードが大幅に向上し、短期間・仕様流動を乗り切れた •

    ガイドレールによって、AIに任せても一定品質の担保が実現できた スピードは出せたが、「人と人の意思疎通」に課題が多く残る結果であった Bad point • ボトルネックが「実装」からエンジニア間の「意思疎通」へ移った • コード量急増で、レビューが追いつかず全体像の把握が難しい • 認知負債によるスピードダウンが顕著であった Result
  6. © LY Corporation 8 本番品質を保つポイントは、認知負債の最小化 AIが実装を自走する時代の「認知負債」との戦い プロトタイピングで分かったこと • スピードはAIによって出せる。だが、速く作るほど「認知負債」が確実に溜まっていく •

    実装は AI に任せられても、何を・なぜ作っているかの全体像でチームが共通認識を保てないリ スクがあった • 本PJだけに限らず、どんなPJにおいても起こり得る課題 プロダクションフェーズのテーマ • 認知負債を最小化しながら本番品質の開発を進めること • 規模・期間・関係者が拡大するほど、認知負債は加速度的に深刻化する
  7. © LY Corporation 9 プロダクションフェーズ Issues • メンバー間の認識のズレが、AI によって高速に完成品になってしまう •

    コードを人間が読まない前提だから、放置すると何を・なぜ作っているかの共通理解が失われる 認知負債を最小化しながら、AI 主導で本番品質のサービスをローンチする How • コードでなく docs / Design Doc に「何を・なぜ」を残し、共通の前提をつくる • 決定を Design Doc → PR で追える形に残す • 読まずとも品質を担保するガードレールを敷く Mission
  8. © LY Corporation 10 コードでなく docs / Design Doc に「何を・なぜ」を残し、共通の前提をつくる

    意図を書き残す Point • コードを読まないなら、意図は必ず外に残す • 3つの層で意図を永続化する 効果 • AIも人間も同じ前提から動ける • 意図がコードでなく文書に残り、後から誰でも辿れる
  9. © LY Corporation 11 決定を Design Doc → PR で追える形に残す

    決定を追えるようにする Point • 決定を一本の線で残す 効果 • 誰が・いつ・なぜ決めたかを辿れるようにした • 決定がコードでなく履歴に残るので、認識のズレを 検証できる
  10. © LY Corporation 12 コードを読まなくても品質が崩れないよう、機械と規約で守る 任せても品質を保てる仕組み Point • 多層で品質を守る 効果

    • 人間がコードを読まなくても、品質の下限が保たれる • AIの意図しない挙動を仕組みで抑制する
  11. © LY Corporation 13 AI主導によるプロダクションサービスの開発は、実現性があることが分かった AI主導開発で、リリースまで走る 課題と対策 • 意図同期が Inception

    に集中 → 上流の合意を仕組み化する • 試行錯誤しつつであったため、運用フローが曖昧であったことが影響している Point • コードを見ずに、AI 主導で本番リリースまで到達できた • ただし、意図同期の負荷がすべて Inceptionに集中する
  12. © LY Corporation 14 まとめ • コードを見ずに、AI 主導で本番サービスをリリースできた • 速さは

    AI が、品質は ガードレール+bot レビュー自走 が担保した • ただし人間を実装から抜いたぶん、意図同期の負荷が Inceptionに集中した • 統率すべき最後の対象は AI ではなく、人間の意図同期 • 投資すべきはツールでなく 「立ち止まって合わせる規律・仕組み」