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コードを書いたら負けなのか?

 コードを書いたら負けなのか?

北海道LT大会で話した資料です

Masatoshi Itoh

April 15, 2023
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Transcript

  1. 自己紹介(一瞬) • いとうまさとし(Twitter: masatoshiitoh) • 株式会社セガ札幌スタジオ • セガサミーグループ歴10か月 • 今回のLTはセガサミーグループの技術スタックや開発・運営中

    のタイトルとは全く関係ありません(為念 • 過去作品 • Speed.rbbtoday.com(IRI-CT、現イード在籍当時に開発) • 最近のGist • Camel から Camel Vert.x component 経由でVert.xクラスタのイベントバスを読み書きする • とにかくApache Camelを動かしてみるための最初の手順
  2. Jakarta EE (Eclipse foundation) • (このへんからオーバーキル) • 何か大きめのアプリケーション作るときの定番(たぶん) • 昔のJava

    EE • 今から飛び込むには壁が高い(昔から飛び込みにくい • コンテナって何?アプリケーションサーバーって何? • DBアクセスするWebアプリを書いて動かしてみよう、ってい うだけでも大仕事になりがち。設定をアプリケーションサー バー側に寄せられるので、コードには処理だけ書けばいい、と いう構成になっているが、初学者には準備多すぎてツラい
  3. Eclipse Vert.x • Java用の非同期フレームワーク • Quarkusの非同期処理のベースとしても採用されるなど、実績強い • Starterサイトがあって始めやすい • 何でもコールバック

    • Vert.xでは自分のコードでIO待ち等のブロッキング処理を書くのは基本厳禁 • ブロッキング処理が必要なのでWorker Threadを自前で作って管理する、というの は負けパターン • Vert.xが提供する非同期クライアントライブラリ(DB/Redis/HTTP)の使いこなしが 正道 • DB、Redis、設定読み込み、、、何をするにもコールバック • 随所でコールバックヘルが爆誕
  4. Apache Camel • Enterprise Service Busのオープンソース実装 • よさそうなんだけど情報少ない、調査つらい • とはいえさすがに標準で含まれているコンポーネントは「動作する」

    • 動かない時は「使い方」「呼び方」が間違ってる • 接続や変換はDSLスタイルで定義。よい。 • from~~to~~でデータの流れを表現 • 多様なコンポーネント • 各コンポーネントについての情報量の差が大きい • たとえば、ActiveMQは割と充実しているっぽい • 一方、Vert.xコンポーネントはかなり少ない
  5. Apache Kafka • ストリーム基盤 • PubSubとかメッセージルーティングとかが強い • 永続化とかもしてくれる • 開発用にちょっと触るだけなら、Bitnamiのdocker

    compose 定義を使うのが一番簡単。PC1台で動くし。 • プロダクション運用に載せるのがすごとい大変そうに見える • 小規模で動かしてる分には、それほどでもないのかな、、、? • ChatworkのCQRS+ESの基盤に使われていると聞いて、「す ごそうだなー 便利そうだなー」レベルの理解でしかありませ ん、ちゃんと使ったことないです
  6. つなぐ方法も悩ましい • Kafka、MQ、ESB、HULFT、gRPC、Web API • ファイル渡し、DB渡し、Redis渡し • FTP、S3 • あとからどうとでもなる部分(毎週月曜朝にDBからCSV作っ

    て実績レポートにするとか)を考慮外にしても、割と大変 • 考慮外にした部分が牙をむいてくることも、たまに、、、
  7. 他にもいろいろ悩ましい • XMLとJSONとCSVと、、、 • 同期、非同期 • 1 to 1、PubSub •

    at lease once / at most once / exactly once • タイマー起動、イベント起動 • 定期的なデータ削除 • サーキットブレーカー、メンテナンスモード • メンテ時、ウェブサイトは止めていいけどAPIサーバーは止めちゃダメ、み たいな案件もありました。どっちも同じサーバーで動いてるんだけど、的な • インフラレベルで考慮してないとどうにもならない
  8. どうせ負けるなら、いっそモノリスに… • ツールの調査をする時間で作れるなら、作った方がいい? • データの流れはコードの流れで表現できるよね • 同一プロセス内ならデータの受け渡し速度がネットワーク経由の比 じゃない • フォーマット変換は「外との界面」でだけ発生させれば、、、

    • リカバリはそれでも問題になりがち • そもそもモノリスだと影響範囲確認が大変になりがち • 金融系でおこなわれているという「コピペしてきて不具合箇所を修正 (その修正されたコードはその処理フローでしか使われないことを担 保)」という方法が魅力的に見えてくる • 修正新規とか、コピー新規とか言われるらしいですね