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メドピアのValues2025 -もう一度スタートアップへ-

メドピアのValues2025 -もう一度スタートアップへ-

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MedPeer Inc. Recruit

April 23, 2025
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  1. ©MedPeer, Inc.  メドピア株式会社は、20期における構造改革と新経営体制の組成を持って「第二創業期」を迎えました。これが20周 年という節目におきたのは偶然なのですが、必然だったようにも感じます。  私たちはヘルステック企業です。その貢献対象とする日本医療はこれから20年、人口減少と少子高齢化が同時に進む 困難な時期を迎えます。一方、テクノロジーサイドでは、生成AIの登場によって技術革新が劇的なスピードで進んでいま す。生成AIがインターネット登場以来のイノベーションとなることは確実で、おそらくそれ以上のものとなるでしょう。 第二創業フェーズにおけるヘルステック企業としてのメドピアの使命は、この技術革新を医療における事業創造を通して 社会実装し、私たちのミッションを果たすこと、これに尽きると私は考えています。  いま起きている技術革新が社会を一変させることは確実ですが、どのように変えるかは不透明です。またそのスピード

    も信じられないほど速い。こうした不透明なまま進む激変期においては、企業のモードをチェンジしなければ凡庸な企業 となります。メドピアは非常にユニークな、極めて高いポテンシャルを持った企業です。そして、いまだその力を十分に 発揮していません。これだけ強いミッション(Supporting Doctors, Helping Patients.)と素晴らしい資産(人材、 ユーザー、クライアント、信頼)を持ったヘルステック企業は他にありません。メドピアを凡庸な企業にしてはいけな い。それは日本医療の未来のためにそうなのです。 第二創業期にあたって 3
  2. ©MedPeer, Inc.  企業のモードをチェンジしなければならない、と言いました。ではどのように?一言で言えば、メドピアを「もう一度 スタートアップへ」変えます。上場企業として王道を往く姿勢と、20年の事業活動における資産は引き続き、それ以外 のものはすべて「スタートアップ」のモードに変えていきます。そのモードを言語化したものが”Values2025”です。  2025としたのはこれからも変わり続けるからです。激動の中でValuesが固定的であることはありません。また、広く 議論を重ねて策定すべきという考えもあるかもしれませんが、これは経営陣で作成しました。モードをチェンジするレ バーは、まずはトップから引くしかないからです。最初に舵を切ったのは創業者の石見さんです。CEOの私がバトンを継 ぎ、経営陣がそのコンセプトを言語化しました。そして、これからモードを本当の意味でチェンジしていくのは、メドピ アのすべての社員一人一人です。

     大切なことなのでもう一度。メドピアを凡庸な企業にしてはなりません。これは日本医療の未来のためにそうなので す。AIが起こす技術革新は、社会を一変させます。産業革命が起こっています。メドピアの使命は、この技術革新を医療 における事業創造を通して社会実装し、私たちのミッションを果たすこと、です。とてつもない革新は起こっています が、行く先は不透明です。不透明な激動を乗り切るためにも、私たちは新しいモードに変わらなければならないのです。                                代表取締役 兼 執行役員社長 CEO 後藤 直樹 もう一度スタートアップへ 4
  3. ©MedPeer, Inc. 第二創業期にある私たちメドピアの行動指針。5つの領域に分けた20のValueで構成されています。 「両利きの経営」にある事業成長へのアプローチの概念を参考に、経営陣の生の言葉で表しています。 5つの領域 1. 大事なことにフォー   カスできているか 2.

    目の前の行動から   変える 3. タスクではなく   ミッション 4. きついことから   逃げない 5. 自分なりの言葉と   ストーリーを紡ぐ 6. 自分の背中には   誰もいない 7. やめる意思決定から   逃げない 8. ルールは作られた   ものだからこそ   変えられる 9. 対案なき  「できない」は悪 10. ルーティンは   改善できるから   社内でやる 11. 小さな違和感は   大抵正しい 12. 背景理解なく   完成させた仕事に   価値はない 13. 突き放した不安は   武器になる 14. スタンスをきると   言葉に力が宿る 15. 一寸先は闇だが   その先の視界は   開けている 16. トンボの目と   アリの目 17. 車輪の再発明は   社会に何も残さない 18. 表層で真似ず   深層で学ぶ 19. イノベーティブな   サービスは初め   強い反対を招く 20. 会社は同じ志を持つ   仲間が一人では出来   ないことを為す場 ①Real Change ②リーダーシップ ③守りという名の武器 ④丹力 ⑤異端の挑戦者 知の探索 知の深化 5
  4. ©MedPeer, Inc. 1. Real Change 2. リーダーシップ 3. 守りという名の武器 4.

    丹力 5. 異端の挑戦者 Values2025:①Real Change 7 Real Change  現状の延長線上に、私たちのやりたいことはないか ら、変化をし続けることをむしろ組織の定常にしたい。 変化はお題目ではなく、小さくてよいからリアルなもの を積み重ねる。小さなReal Changeの積み重ねの先に、 大きな変革がやってくる。
  5. ©MedPeer, Inc. 1. Real Change 2. リーダーシップ 3. 守りという名の武器 4.

    丹力 5. 異端の挑戦者 Values2025:②リーダーシップ 12 リーダーシップ  リーダーシップはリーダーだけのものでもない。フォ ロワーシップもリーダーシップの1つである。ここに書 いてあることは、役割としてのリーダーにもちろん向け られているものでもあるけど、それ以上にリーダーシッ プを胸に秘めるすべてのメンバーに向けた言葉である。
  6. ©MedPeer, Inc. 1. Real Change 2. リーダーシップ 3. 守りという名の武器 4.

    丹力 5. 異端の挑戦者 Values2025:③守りという名の武器 17 守りという名の武器  「王道を往く」姿勢は、スタートアップのモードに なっても変わらない。メドピアという企業に対する信頼 なくして、医療の世界で支持されるサービスを作ること は出来ず、むしろその重要性は増す。ただし、メドピア でいう「守り」とは堅守ではない。メドピアにおいて 「守り」とは、不確実性の高い激変期において「知の深 化」と「知の探索」の両輪が成立可能なものとするため に必要な基盤であり、事業を正しい方向に進化させるた めの「武器」である。
  7. ©MedPeer, Inc. 1. Real Change 2. リーダーシップ 3. 守りという名の武器 4.

    丹力 5. 異端の挑戦者 Values2025:④丹力 22 丹力  生成AIが中心に引き起こす技術革新を中心に、私たち を取り巻く環境の変化は、これまでよりもずっと早くな る。そのインパクトは巨大だが、どんな変化が起きるか の予測は困難だ。こうした不確実性の中で、意思決定を していくには、矛盾するようだが「ぶれない柔軟さ」が 必要になる。
  8. ©MedPeer, Inc. 1. Real Change 2. リーダーシップ 3. 守りという名の武器 4.

    丹力 5. 異端の挑戦者 Values2025:⑤異端の挑戦者 27 異端の挑戦者  10年以上ほど前に作られたメドピアのかつてのValue には「我々は異端の挑戦者である。」という項目があっ た。いい言葉だと思う。イノベーションは辺境からやっ てくる。生成AIの基盤となっているニューラルネット ワークも、一度は忘れられかけた技術を細々と研究を続 けてきたチームが、計算力の向上と共に劇的な性能を引 き起こすことを示し、今日の技術革新を引き起こすきっ かけとなった。「挑戦者」であることは社会的な評価も 得やすい気持ちのいい言葉だが、むしろこの「異端性」 をこそ私たちは大切にしたい。
  9. ©MedPeer, Inc. 「根を持つこと」 と 「翼を持つこと」  人間には本質的に異なる2つの欲求がある。一つは「根を持つこと」。自分自身のオリジン、足場のしっかりした、自身がい つも帰ってこられるホームグラウンド、家郷のようなもの。もう一つは「翼を持つこと」。まだ誰も見たことがない未踏の地に 対する憧れ。束縛のない自由に対する憧憬。この2つは根源的でありながら、矛盾する。だが、この2つを共に叶える方法があ る。それはすべての土地を家郷とすればよい。こういうことを言った人がいました。*  私には、生成AIの勃興によって起きている技術革新が、「根を持たない翼」に見える時があります。この技術革新が世界を

    一変させることを私は確信していますが、どう一変させるかを、その最先端で開発をしている当の企業や研究者・開発者が見え ているわけではない。「進撃の巨人」で、主人公のエレンが壁の外の世界への憧憬を止められず突き進む姿に似たものを感じま す。  Shiftが必要だということは、この技術革新、というよりOngoingの産業革命を目前にしたときに、企業が「生き残っていく ため」の要請でもあります。けれども、それだけではありません。MedPeerには変わらない「根」があるから、というもう一 つの理由があります。”Supporting Doctors, Helping Patients.”という、強固なミッション、私たちがいつも立ち返る「根」で す。私はいま起こっている技術革新、どこにたどり着くのか分からないこの「翼」には、強固な「根」が必要だと思っていま す。それを私たちは持っているからこそ、「翼」を持ち、根に安住しない飛翔が必要なのです。  MedPeerは、まだ誰も経験したことのない産業革命を起こすであろうこのAIにおける技術革新を、医療という私たちのドメ インでミッションに基づいてどう社会実装するのか。それが私たちが時代から問われている問いなのだと思っています。「根を もつこと」と「翼を持つこと」、この二つを両立する企業が今の時代ほど求められている時代はないのです。  そのために起こすShiftの羅針盤となるのが、この「Values2025」となると私は考えています。 35 *真木悠介「気流の鳴る音」