Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ファイルを選択してZIPダウンロードする機能ってどうやって作るの? / phpcondo 2023
Search
meihei
January 12, 2024
Programming
1
650
ファイルを選択してZIPダウンロードする機能ってどうやって作るの? / phpcondo 2023
https://fortee.jp/phpcon-hokkaido-2024/proposal/569f0b56-276e-4aad-822f-29ccb72e86a8
meihei
January 12, 2024
Tweet
Share
More Decks by meihei
See All by meihei
改めて学ぶ Trait の使い方 / phpcon odawara 2025
meihei3
1
890
List とは何か? / PHPerKaigi 2025
meihei3
0
1.1k
WebアプリケーションにおけるPDOの使い方入門 / phpcon odawara 2024
meihei3
3
1.9k
PHPerライフをChrome拡張開発でちょっと便利に / PR TIMES x DMM.com
meihei3
1
380
New Relic CodeStreamを 使って、エラーを 加速的迅速に改修しよう! #NRUG Vol.8
meihei3
0
360
PHP8.2から見る、2つの配列 / PHP Conference Japan 2023
meihei3
0
2.1k
良いコードを書く 〜10年後のPR TIMESを作る〜 / LT会 in #PRTIMES_HACKATHON 2023
meihei3
2
240
月に一度の大規模リファクタリングでレガシーコードと向き合う取り組み / PHP Conference Fukuoka 2023
meihei3
4
1.1k
PHPの配列とデータ構造 / PHPerKaigi 2023
meihei3
3
2k
Other Decks in Programming
See All in Programming
#kanrk08 / 公開版 PicoRubyとマイコンでの自作トレーニング計測装置を用いたワークアウトの理想と現実
bash0c7
1
460
20250628_非エンジニアがバイブコーディングしてみた
ponponmikankan
0
440
Enterprise Web App. Development (2): Version Control Tool Training Ver. 5.1
knakagawa
1
120
Is Xcode slowly dying out in 2025?
uetyo
1
190
コードの90%をAIが書く世界で何が待っているのか / What awaits us in a world where 90% of the code is written by AI
rkaga
46
31k
ASP.NETアプリケーションのモダナイズ インフラ編
tomokusaba
1
410
GoのGenericsによるslice操作との付き合い方
syumai
3
690
たった 1 枚の PHP ファイルで実装する MCP サーバ / MCP Server with Vanilla PHP
okashoi
1
190
LINEヤフー データグループ紹介
lycorp_recruit_jp
0
890
既存デザインを変更せずにタップ領域を広げる方法
tahia910
1
240
Webの外へ飛び出せ NativePHPが切り拓くPHPの未来
takuyakatsusa
2
370
Azure AI Foundryではじめてのマルチエージェントワークフロー
seosoft
0
130
Featured
See All Featured
Music & Morning Musume
bryan
46
6.6k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
31
8.6k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
23
3.5k
Gamification - CAS2011
davidbonilla
81
5.3k
KATA
mclloyd
29
14k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
48
14k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
138
34k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
351
20k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
124
52k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
107
19k
Making Projects Easy
brettharned
116
6.3k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
Transcript
ファイルを選択して ZIPダウンロードする機能って どうやって作るの? PHPカンファレンス北海道2024 1
meihei / 江間 洋平 株式会社PR TIMES Backend Engineer (PHP/Python/Go) X:
@app1e_s GitHub: @meihei3 Bluesky: @meihei.bsky.social 直近の登壇 自己紹介 \推しカラーはホワイトです!/ 2
(宣伝)Run on PHP Playground 作りました • php.net 上のサンプルコードを php-play.dev で実行
できるボタンが追加される Chrome 拡張機能です 3
今日話すこと • 「Zipダウンロード機能」を題材に、AWSの 構成を考える話 • コードの話は出てきません 4
こんな機能です • 企業がアップロード したファイルを • ユーザーが複数選択 して • Zip圧縮してダウンロー ドできる機能
5
仕様を聞く 設計を考える 6
7
PdM ※実際のPdMは猫ではなく人間です。架空の人物という体なので見た目が猫になっています。 8
PdM Zipファイルのダウンロード 機能を作ります 9
仕様から考える1 Zipファイルをダウンロードできるようにする。 • ファイルが(ほぼ)変更が無いのであれば、S3に 置くだけでよい ◦ (例えば、管理者が用意したZipファイルを ダウンロードする) 10
設計イメージ1 11
PdM Zip圧縮する中身のファイル は、企業がアップロードした ものです Zipファイルのダウンロード 機能を作ります 12
仕様から考える2 Zip圧縮する中身のファイルは、企業がアップロードし たものです。 • 中身のファイルが更新されたら、生成し直す ◦ 動的に生成か、静的に生成か 13
仕様から考える2 Zip圧縮する中身のファイルは、企業がアップロードし たものです。 • 中身のファイルが更新されたら、生成し直す ◦ 動的に生成か、静的に生成か →サービス・機能の特徴に合わせる 14
アップロードからダウンロードまでの時間軸 15
静的になるようにZipファイルを事前に生成 16
静的になるようにZipファイルを事前に生成 →ダウンロード時に待ち時間が発生しない 17
動的にZipファイルを生成 18
動的にZipファイルを生成 →ダウンロード時に待ち時間が発生する 19
事前生成 vs 動的生成 メリット デメリット 事前生成 (静的ファイル) • サーバーの負荷が 少ない
• 高速なレスポンス • ストレージの上限 • 柔軟性に制限あり 動的生成 • 柔軟性がある • 内容が最新 • サーバーへの負荷 • レスポンス時間の 遅延 20
事前生成 vs 動的生成 メリット デメリット 事前生成 (静的ファイル) • サーバーの負荷が 少ない
• 高速なレスポンス • ストレージの上限 • 柔軟性に制限あり 動的生成 • 柔軟性がある • 内容が最新 • サーバーへの負荷 • レスポンス時間の 遅延 実際にそれがサービスに求められているか? 21
事前生成 vs 動的生成 メリット デメリット 事前生成 (静的ファイル) • サーバーの負荷が 少ない
• 高速なレスポンス • ストレージの上限 • 柔軟性に制限あり 動的生成 • 柔軟性がある • 内容が最新 • サーバーへの負荷 • レスポンス時間の 遅延 サービスにとって致命的になるか? 22
仕様から考える2 Zip圧縮する中身のファイルは、企業がアップロードし たものです。 • 中身のファイルが更新されたら、生成し直す ◦ 動的に生成か、静的に生成か • 検討事項 ◦
内容の変更頻度が多いか? ◦ その機能のアクセス数は多いか? 23
仕様から考える2 Zip圧縮する中身のファイルは、企業がアップロードし たものです。 • 中身のファイルが更新されたら、生成し直す ◦ 動的に生成か、静的に生成か • 検討事項 ◦
内容の変更頻度が多いか? →少ない ◦ その機能のアクセス数は多いか? →少ない 静的ファイルを作る方針 24
設計イメージ2 25
PdM 26
PdM Zip圧縮する中身のファイル は、企業がアップロードした ものです Zipファイルのダウンロード 機能を作ります 選択したファイルをZip圧縮 してダウンロード出来ます 27
仕様から考える3 選択したファイルをZip圧縮してダウンロード出来る。 • 静的ファイルを作るのは難しい ◦ 組み合わせ数が増大 • 動的に生成 ◦ 動的生成のデメリットを解消するか
28
仕様から考える3 選択したファイルをZip圧縮してダウンロード出来る。 • 静的ファイルを作るのは難しい ◦ 組み合わせ数が増大 • 動的に生成 ◦ 動的生成のデメリットを解消するか
→サービス・機能の特徴に合わせる 29
事前生成 vs 動的生成 メリット デメリット 事前生成 (静的ファイル) • サーバーの負荷が 少ない
• 高速なレスポンス • ストレージの上限 • 柔軟性に制限あり 動的生成 • 柔軟性がある • 内容が最新 • サーバーへの負荷 • レスポンス時間の 遅延 30
仕様から考える3 選択したファイルをZip圧縮してダウンロード出来る。 • 静的ファイルを作るのは難しい ◦ 組み合わせ数が増大 • 動的に生成 ◦ 動的生成のデメリットを解消するか
• 検討項目 ◦ サーバーへの負荷 ◦ パフォーマンス 31
仕様から考える3 選択したファイルをZip圧縮してダウンロード出来る。 • 静的ファイルを作るのは難しい ◦ 組み合わせ数が増大 • 動的に生成 ◦ 動的生成のデメリットを解消するか
• 検討項目 ◦ サーバーへの負荷 →どちらかというと重要 ◦ パフォーマンス →そこまで重要ではない 32
サーバーへの負荷を減らす • リクエストを受けるWebサーバーと、Zipファイルを 生成するBatchサーバーで分ける →非同期処理 • 2回目以降は生成処理を実行しないようにする ファイルキャッシュの仕組み ◦ 現段階では不要 •
(機能が独立しているならLambdaが便利) 33
設計イメージ3 34
設計イメージ3 Zipファイルの ダウンロード開始 35
36 非同期処理なのでファイルが 生成されているかわからない
非同期処理なのでファイルが 生成されているかわからない 37 ステータスを確認するために、ポーリング用のAPIを用意。
同期的なリクエストの場合 38
非同期的なリクエストの場合 39
設計イメージ4 40
設計イメージ4 ポーリング用のエンドポイント 41
「実行中の状態」と 「ファイルが見つからない状態」の 判別ができない 42
43 生成開始時に「実行中」の状態をINSERT 生成完了時に「完了」の状態へUPDATE 「実行中の状態」と 「ファイルが見つからない状態」の 判別ができない
設計イメージ5 44
設計イメージ5 生成開始とメイン の処理で分ける 45
PdM 46
まとめ • Zipファイルをダウンロードする機能のAWS構成につ いて一例を話しました ◦ サービス・機能の特徴を限定しないと、やり方はもっ とあります。 • 以下を繰り返す ◦
要件・仕様を聞く ◦ 出来る方法・Pros/Consを考える ◦ 作ってみて発生した問題を解消する 47
付録:ブログでも公開しています https://developers.prtimes.jp/2023/12/25/use_go_and_aws_to_build_press_kit_batch_download/ 48