Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
情報科学若手の会 2024 LT「WebAssemblyで拡張可能な軽量マークアップ言語の開発」
Search
Mutsuha Asada
September 15, 2024
Technology
0
6
情報科学若手の会 2024 LT「WebAssemblyで拡張可能な軽量マークアップ言語の開発」
Brackについての紹介
https://github.com/brack-lang/brack
Mutsuha Asada
September 15, 2024
Tweet
Share
More Decks by Mutsuha Asada
See All by Mutsuha Asada
Nixでつくるdotfiles
momeemt
0
4
情報特別演習I 最終発表「理工学の紙書籍を用いた学習の効率を向上させるインタフェース」
momeemt
0
14
SATySFi Conf 2023「SATySFiを使って学類新歓冊子を発行した」
momeemt
0
8
主専攻実験(深層学習を用いたCG・画像処理)最終成果報告
momeemt
0
10
情報科学類新歓2023 履修の組み方
momeemt
0
7
情報科学特別演習 最終発表「動画編集ソフトウェアフレームワーク: mock up」
momeemt
0
7
技育キャンプ ハッカソン vol.9「ギリギリ飯」
momeemt
0
9
PIXIV SUMMER BOOT CAMP 2022 成果発表「GIFから12倍速くする」
momeemt
0
5
SWEST22「Nimです、こんばんは」
momeemt
0
3
Other Decks in Technology
See All in Technology
dev 補講: プロダクトセキュリティ / Product security overview
wa6sn
1
2.3k
Python(PYNQ)がテーマのAMD主催のFPGAコンテストに参加してきた
iotengineer22
0
470
安心してください、日本語使えますよ―Ubuntu日本語Remix提供休止に寄せて― 2024-11-17
nobutomurata
1
990
SSMRunbook作成の勘所_20241120
koichiotomo
2
130
ノーコードデータ分析ツールで体験する時系列データ分析超入門
negi111111
0
410
Incident Response Practices: Waroom's Features and Future Challenges
rrreeeyyy
0
160
iOSチームとAndroidチームでブランチ運用が違ったので整理してます
sansantech
PRO
0
130
[CV勉強会@関東 ECCV2024 読み会] オンラインマッピング x トラッキング MapTracker: Tracking with Strided Memory Fusion for Consistent Vector HD Mapping (Chen+, ECCV24)
abemii
0
220
信頼性に挑む中で拡張できる・得られる1人のスキルセットとは?
ken5scal
2
530
DMARC 対応の話 - MIXI CTO オフィスアワー #04
bbqallstars
1
160
SREによる隣接領域への越境とその先の信頼性
shonansurvivors
2
520
IBC 2024 動画技術関連レポート / IBC 2024 Report
cyberagentdevelopers
PRO
0
110
Featured
See All Featured
The Language of Interfaces
destraynor
154
24k
Responsive Adventures: Dirty Tricks From The Dark Corners of Front-End
smashingmag
250
21k
Embracing the Ebb and Flow
colly
84
4.5k
Building Applications with DynamoDB
mza
90
6.1k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
109
49k
How GitHub (no longer) Works
holman
310
140k
Speed Design
sergeychernyshev
24
610
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
59
3.5k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
131
33k
A better future with KSS
kneath
238
17k
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
20
1.1k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
229
18k
Transcript
1 情報科学若手の会 2024 LT WebAssemblyで拡張可能な 軽量マークアップ言語の開発 浅田睦葉 GitHub: @momeemt
2 自己紹介 省略
・Markdownは統一された規格が無く、 CommonMarkやGitHub Flavored Markdown(GFM)などの後発の規格がいくつかある → 脚注はCommonMarkに定義されている?GFMには? → インライン脚注はpandocで変換できる? → リストの要素に見出しを含めてMarkdown.plで変換できる?CommonMark準拠だと?
→ MultiMarkdownを使うとルビを振ることはできる? ・人々はMarkdownの枠を超えた表現力をMarkdownに要求している 3 Markdownクイズ 😄 まあ確かに欲しいよな 知人のMarp製スライド pタグを省略できる JSXであるところのMDX
・Markdownの統一された規格は無く、CommonMarkやGitHub Flavored Markdownなどが乱 立している → 脚注はCommonMarkに定義されている?GFMには? → インライン脚注はpandocで変換できる? → リストの要素に見出しを含めてMarkdown.plで変換できる?
・人々はMarkdownの枠を超えた表現力をMarkdownに要求している 3 動機 まあ確かに欲しいよな 知人のMarp製スライド pタグを省略できるJSX 4 変換規則・対象を拡張することを 前提にしたマークアップ言語が欲しい
5 文法 ・文法を最小限にして、できるだけ簡単に拡張可能な言語仕様にする ・多くのマークアップ言語は拡張が処理系依存 ・Brackの重要な文法は1種類(厳密には3種類)だけ ・コマンド呼び出し構文 ・[module.ident arg1, arg2, ...,
argN] ・`[]`はインライン、`{}`はブロックで、 単なる置換メカニズム ・`<>`はマクロ
6 プラグイン① ・WebAssemblyバイナリをプラグインとして扱う ・現在はRustのみで書いているが、JavaScriptやGo、Cなどでも書ける ・HTMLターゲットのboldの実装は単純 ・[std.bold hello]はどう処理されるか 1. コンパイラが文字列“hello”をプラグインに渡す 2.
bタグで囲った文字列“<b>hello</b>”を返す ・インライン脚注は置換のみでは実現できない ・抽象構文木を操作可能なマクロを利用する ・文書のASTとIDを受け取る ・フッターに脚注を挿入するコードを書く
7 プラグイン② [展望] ・LSPも書いている(今は簡単なエラー報告ができる程度) ・プラグインがLSPの機能を実装できるように進める予定 ・型検査、補完、Inlay Hints、Code Actions、Semantic Tokensなど ソースコード
トークン列 具象構文木 (CST) 抽象構文木 (AST) 変換前表現 生成結果 tokenizer parser transformer → プラグインが定義したフォーマッタを呼び出す expander → プラグインが定義したマクロを呼び出す codegen → プラグインが定義したコマンドを呼び出す
8 ターゲット ・テキスト形式ならターゲットを自由に選べる ・先述したHTMLをはじめとして、pandoc ASTやはてな記法、JSON、XMLなど ・バイナリ形式だと少し大変そう ・フックを入れたい [展望] ・JSON形式に変換した後に、そのデータを利用して任意のプログラムを実行する ・既存のPDFバックエンド(typst/pdf-writerなど)を利用して直接PDFを出力する
・動画、画像、音声、その他?
9 何に使うの ・現状: 私のブログ(blog.momee.mt)はBrackで書かれています ・このスライドはCanvaで作りましたがBrackで書けるようになると嬉しい ・Marp、結局はHTMLの暴力になってしまう ・単一のファイルからPDF、Playground、講義動画の出力 ・今はマークアップ言語が主流ではない、文章主体の作業を効率化したい
まとめ 10 ・9月末にv0.1.0を出す予定です!興味があれば動かしてみていただけると嬉しいです ・Brackが使えそうな分野があればぜひ教えてください