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MUFGトランジション白書 / MUFG Transition White Paper

MUFG CN
September 22, 2023

MUFGトランジション白書 / MUFG Transition White Paper

MUFGトランジション白書
MUFG Transition White Paper

MUFG CN

September 22, 2023
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  1. 1 MUFGトランジション白書1.0 : 白書パートナー企業様との対話 2022年4月~8月 : 欧米政策関係者との対話 2022年9月~10月 : MUFGトランジション白書1.0発刊

    2022年10月 : COP27での発信 2022年11月 白書1.0のKey Take away • 地域特性 – 地域でCNのスタートポイント、方向性が異なる – エネルギー源、接続性、エネルギー安全保障、社会政 治要因で欧米日の地域を分析 • 産業の相互連関(Interdependency) – 個別セクター切り出しのCNでなく経済全体のCNが必要 – 産業は縦横で密接に連関-Interdependencyを考慮 して有効なCNレバーを認定 – 日本では「電気と熱」のCNが重要 • 再エネ導入最大化を主軸にした日本版 Managed Phase Out – 非効率火力は早期廃止した上で、高効率火力は短 期的には混焼、中長期的に専焼を目指す – 国内再エネを最大限導入しつつ、再エネ資源が海外 対比で限定的かつコスト高な実態を踏まえ、海外再エ ネ開発も拡大 – 海外再エネから得られるグリーン水素・アンモニアを海上 輸送し輸入。電力・鉄鋼・化学等の多様な産業での 利用によるCNを推進 1 2 3 1
  2. 2 MUFGの再生可能エネルギー事業への取組 MUFG再生可能エネルギープロジェクトファイナンス組成額累計 上記プロジェクトにおけるCO2削減効果累計 注) 各年度末時点での上記プロジェクトの発電量・設備利用率、排出計数より算出した削減効果 注) 組成額はマンデートリードアレンジャー額頭割りにて算出 (単位:億米ドル) (単位:百万t-CO2/年)

    ◼ 2010年度から2022年度の累計で再生可能エネルギー事業へのプロジェクトファイナンス組成額は616億米ドル。 ◼ CO2削減効果に換算すると、約257百万トンと日本の1年間の排出量(※)の約25%に相当。 (※)2020年。排出量が比較的近い国としては、ポーランド279百万トン、フランス267百万トン、タイ265百万トン、マレーシア245百万トン、 スペイン203百万トンが挙げられる。(出展:The World Bank) 日本国内初の洋上風力事業に FA ・MLAとして金融面で先導。 秋田県・洋上風力発電事業 案件事例 世界最大容量の太陽光発電事 業。中東の脱炭素化に貢献。 UAE・太陽光発電事業 国別CO2排出量(2020年実績、世銀) (単位:百万t-CO2) FA: フィナンシャル・アドバイザー、MLA: マンデートリードアレンジャー 出典: Refinintiv、The World Bank/CO2 Emissions 2 18 44 73 114 149 198 243 292 365 435 485 549 616 2 5 11 19 30 41 58 76 100 130 166 210 257 10,945 4,321 2,201 1,618 1,014 279 267 265 245
  3. 3 エグゼクティブサマリー • 各国、企業がカーボンニュートラル(CN)に向けた計画を公表しているが、トランジション計画には、信頼性(クレディビリティ)が必要である • また、CNに向けたイノベーションには多額の資金が必要であり、多排出産業とのエンゲージメントを通じて、資金調達の課題に対処していく必要 • MUFGは、トランジションに必要な資金を支援すべく、グローバルなトランジションファイナンスの枠組み作りを主導してきた • CN化の加速に向けては、産業間の相互連関性(Interdependency)を理解した上で、各地域の地政学的・社会政治的要因を考慮する必要

    がある • 日本が目指すCN化に向けたアプローチは、東南アジアでも適用できる可能性がある 日本とMUFGのカーボンニュートラル宣言 • 日本は、2050年のネットゼロを宣言、2030年についても、2013年比で46%を削減する中間目標を公表している • MUFGも、日本を代表する金融機関として、2050年に投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロと、2030年の当社自らのGHG排出量 ネットゼロを宣言 MUFGのカーボンニュートラルへの取組 • MUFGは、単純に売却を行うダイベストメントではなく、顧客とのエンゲージメントを通じて、顧客のCNを促進することを目指している (バランスシートの 「グリーン化」 が目的ではない) • 多排出産業を含むすべての部門の既存融資残高を考慮しながら、経済全体をCN化することが重要 • 銀行は、顧客との密接かつ長期的な関係を活用し、顧客の「非公開」情報にアクセスすることで、顧客のトランジション計画を理解し、 さらにはその計画が野心的でありながら達成可能であることを確認する役割を担うだろう 3 2 1 全体ストーリー(1/3) 3
  4. 4 トランジションファイナンスと計画 • Brownな経済から、よりGreenな経済に移行するためには、グリーンファイナンスだけではなく、トランジションファイナンスが重要である • MUFGは、トランジションファイナンスの議論を、(1)NZBAのトランジションファイナンスガイド策定WGの 議長として、また、(2)Asia Transition Finance Study

    Groupのリード行として、進めてきた • ISSB/EFRAG/SEC等もトランジション計画の開示の重要性について理解する一方で、計画の信頼性の評価が残された課題だとしている 白書の大きなメッセージ • MUFGは、顧客とのエンゲージメントを通じて、産業間の相互連関性(Interdependency)があり、 電力・熱源の排出削減が日本のCN化にとって非常に重要であることを認識 • 日本にとってのチャレンジは、地理的・社会政治的要因により、欧州や、米国と同じ方法だけではCN化が達成できないことである • 各国のCN戦略は、(1)エネルギー源、(2)接続性、(3)エネルギー安全保障、(4)社会政治的要因の4つの要素に大きく影響される • 上記内容を、日本の金融機関として、欧米政策関係者に対して発信し・理解していただく必要がある CN戦略に影響を与える4つの要素 • エネルギー源:各国の排出源や、既存インフラ、再エネポテンシャルには大きく差がある • 接続性:他国との電力系統接続や、天然ガスパイプラインの有無 • エネルギー安全保障:ウクライナ紛争等でも明らかになったように、エネルギーの供給を外国の政府に頼り過ぎると国家の安全保障リスクが 生じる • 社会政治的要因:原子力の賛否は国によって大きく異なる 6 5 4 全体ストーリー(2/3) 4
  5. 5 欧米と日本の状況比較 • 欧州・米国のアプローチと比較しながら、日本の状況を説明。欧州エネルギー危機や、米国の州レベルの政治(各州によって方針が大きく 異なる)状況についても議論 • 石炭火力の段階的廃止(managed phase-out)とアンモニア・水素について 相互連関性(Interdependency) •

    CNは単独セクターでの達成は困難であり、電気と熱、及び炭素の循環で密接に結びついたセクター間の相互連関性(Interdependency)の 理解が必要 各セクターのCN戦略 • エッセンシャルサービスである素材セクター(鉄鋼・セメント・化学・製紙・ガラス)、各産業に影響の大きい電力セクターの6つを取り上げ、取り組み 事例を紹介 東南アジアへの青写真となる可能性 • 日本は、日本固有の事情を反映し他国と異なる面もあるが、2050年のCN目標達成に向けて現実的なパスウェイを描いている • 日本の取組は、アジアのCN化に向けても青写真として貢献する可能性がある 10 8 9 7 全体ストーリー(3/3) 5
  6. 6 • 白書は大きく4ブロック、9章構成、各章10枚前後、合計≒100枚のボリューム エグゼクティブサマリー グローバルのカーボン・ニュートラルの潮流 • パリ協定以降のグローバルの取り組み • 各地域の特性(欧州、米国、日本) •

    各地域のカーボンニュートラルの取り組み(欧州、米国、日本) 電力 鉄鋼 セメント 化学 製紙・パルプ ガラス 結論 日本のCN化の道筋が東南アジアへの青写真になる可能性 全体要約 イントロダクション 気候変動対応 日本産業界の事例 結論 ブロック 章立て 電力 素材産業 日本のGHG排出の約70% 4 3 2 1 1 2 3 4 5 7 8 6 9 (参考)白書目次 (仮訳) 6
  7. 7 エネルギー源 エネルギー安全保障 他国との接続 社会政治的要因 • CN化の効果を最大化するためには、セクター間の相互連関性を捉えることが重要であり、特に電力セクターの排出量削減は重要(電 力セクターからの排出量が日本全体の約47%を占める) • 各国における電力セクターのCN化は、主にエネルギー源、接続性、エネルギー安全保障、社会/政治的要因

    という4つの主要ドライ バーによって形成される • CNには単一の道筋はなく、国の地域特性、時間軸に応じたイニシアティブの組み合わせが求められる。幅広い技術的な選択肢を持 つことで、CN化が前倒しできる可能性。最適な選択肢の組み合わせは、国ごと、時間軸で異なり、数年ごとに見直しされていくべきで ある (1)白書の大きなメッセージ 7
  8. 8 8 CO2排出量が大きいセクターの削減がカーボンニュートラルに向けて最も有効になる 国別のCO2排出源 (2019年) 33% 37% 13% 21% 36%

    48% 14% 15% 13% 9% 9% 18% 29% 25% 43% 35% 37% 19% 11% 14% 14% 19% 7% 12% 9% 18% 16% 11% 10% 60% 70% 40% 0% 50% 10% 20% 30% 80% 90% 100% 米国 フランス 欧州 ドイツ 英国 5% 日本 米国、ドイツ、日本=電力・熱源が30%超 特に日本は48%と最大 日本=電力・熱+産業(素材)で約70% 米国、英国、フランス=交通が高い ⇒車両の電動化+バイオ燃料政策 1 2 3 2 1 1 3 3 3 1 CO2 emissions by sector 出典: Data & Statistics - IEA 電力・熱 交通 産業 (素材) 居住用 その他 エネルギー源(1) (2-1)ドライバー①エネルギー源:各国の排出源 ⇒国毎に地域特性、カーボンニュートラルに 向けたレバーが大きく異なる
  9. 9 9 エネルギー源(2) • 削減施策は既存のインフラ構成に大きく影響を受ける • 日本は、①非効率石炭火力の廃止、②水素やアンモニア等の代替燃料による 既存高効率火力の低炭素化を通じた "Managed phase-out"を推進

    石炭火力の平均使用年数 石炭火力のエネルギー効率 5 0 15 10 20 25 30 35 40 45 Japan and Korea China Southeast Asia India South Africa Europe Russia United States 米国40年 欧州35年 日本20年 東南アジア 10年 30 34 32 36 42 40 38 Japan Nordic countries Germany France UK + Ireland Korea China India United States Australia Average age of infrastructure (years) Energy efficiency (%) 日本42% 欧州38~40% 米国37% 出典: 経産省、Carbon Brief資料よりBCG作成 (2-2)ドライバー①エネルギー源:既存インフラの構成
  10. 10 10 再エネ設置容量とポテンシャル ドイツ フランス 英国 米国 日本 太陽光 ①

    日射量 (kWh/kWp) 2.96 3.39 2.61 4.36 3.45 ② 土地面積km2 (% 平地割合) 380,000 69% 540,000 69% 240,000 88% 9,630,000 68% 380,000 34% 太陽光設置済容量 54 GW 12 GW 13 GW 76 GW 70 GW ③平地面積あたり太陽光導入量 (kW/km2) 180 27 62 10 431 風力 設置済容量 62 GW 17 GW 24 GW 118 GW 4 GW ④ 洋上風力ポテンシャル (%は浅瀬=着床式) 203 GW (100%) 623 GW (27%) 1,800 GW (24%) 5,259 GW (47%) 1,897 GW (6%) CCS ⑤ 貯蔵能力試算 (GT) 3021 812 8 出典: IEA、経産省、IRENA 等資料よりBCG作成 1 EU以外の国も含む (2-3)ドライバー①エネルギー源:再エネポテンシャル 世界1位 浮体式洋上 風力はコスト・ 技術的に課題
  11. 12 12 • 各国のCN戦略は、エネルギー安全保障の目的にも沿うことが必要 • 世界的に、電力系統は物理的な接続(パイプラインや電力グリッドなど)または貿易を通じて相互に接続。 物理的な接続は送電系統の需要と供給の変動を吸収しやすくする一方、エネルギーの供給を外国の政府に頼 り過ぎると国家の安全保障リスクが生じる • ウクライナ戦争でロシア産ガス・石油への依存による安全保障上のリスクが浮き彫り

    • ドイツでは廃止が予定されていた石炭・原子力の稼働延長を実施 • 新たに策定された「REPowerEU計画」は、欧州諸国のエネルギー安全保障の確保を目指す証左 欧州 • 自国のエネルギー資源が少ない(エネルギー自給率は10%以下) • エネルギー資源供給源の多様化が重要(日本はアジア諸国の大半と同様、化石燃料を輸入) • 近隣国(中国、北朝鮮、インド)の需要増は地政学上のコンフリクト、サプライチェーンの歪みをもたらすため。エネル ギー安全保障の観点からも、日本はエネルギーの調達元の分散を徹底している • 結果として・・・現在のLNGサプライチェーン⇒世界の安全保障へも貢献 日本 カーボンニュートラルとエネルギー安全保障を両立させるためには エネルギー政策を高い頻度で見直ししていく必要がある (2-5)ドライバー③エネルギー安全保障
  12. 13 13 • 世論や国内政治が、エネルギーの将来像に大きく影響を与えている • 原子力についても、各地域で反応は異なる – フランス:原子力比率は現状80%、世論も肯定的 – ドイツ:東日本大震災以降、原子力に対して否定的な意見が多数、2022年までに全基廃止予定

    – 米国:賛否が分かれる(賛成:51%、反対47%) – 日本:2030年まで原発稼働率の引上を予定、世論は賛否。但し、政府は2022年8月に次世代 革新炉の開発、安全審査通過済の7基の追加再稼働を検討する方針を発表 • 州レベル・国レベルの政治がそれぞれ政策に影響を及ぼす • 全米統一の考えはない。 例:カリフォルニア=再エネ推進、ウエストバージニア州=石炭支持 • 2022年8月に成立した「インフレ削減法(IRA)」が、トランジションに弾みをもたらす可能性 米国 • 資源小国のハードル • 個人レベルでエネルギー効率、環境管理・保全の文化が染みついている • 「もったいない精神」に代表される国民意識が政策に深く影響 日本 原子力 (2-6)ドライバー④社会政治的要因 気候変動 に関する 政策
  13. 14 14 • 欧州では、欧州全域で連携をしカーボンニュートラルの取組を進めてきたが、ウクライナ戦争によって安全保障上の 問題が浮き彫りに • 米国では、全米統一での思想はなく、各州で経済性・市場原理を活用した施策を推進 (※IRAにより変化の兆し も)日本では、欧米とは異なる環境を背景に、多面的・段階的なアプローチを推進 •

    国によって違いはあるが、再エネに対する国民の強い支持、風力/太陽光発電のポテンシャルの高さ、他国との 連系線を背景に、再エネ事業を中核に据えた施策が展開 • 電力送電線投資や国境炭素税など、欧州全域でカーボンニュートラルのゴールが共有されている • 欧州気候法やEU Taxonomy等の法規制によってCNが推進されている • 一方で、ウクライナ戦争によって、過度な外国政府への依存は安全保障上のリスクも顕在化している 欧州 • 各州の政策や削減目標、広大な土地と再エネ・ガスの豊富なポテンシャルより、経済性・市場原理を活用した 施策が推進されている(全米統一の思想はない) • 低コストでポテンシャルが豊富な再エネ・天然ガスへ移行が進む • 老朽化した石炭火力(平均使用年数:40年)は価格競争で段階的に廃止されていく • 交通セクターの排出が32%と高く、EVへのシフトが重要視されている 米国 • 欧米とは異なる環境(エネルギー源、接続性、世論など)=多面的、段階的なアプローチ(Multi-pronged approach)が求められる • これまで注力してきた省エネやサーキュラーエコノミー推進+再エネ・原子力の最大活用+ アンモニアや水素混焼(火力のManaged Phase-outの一環)+CCUSへの投資の組み合わせによりカーボン ニュートラルが目指される 日本 (3)4つのドライバーから見る日米欧の比較
  14. 15 15 • 日本は、2030年までに2013年比で46%のCO2削減、2050年には実質ゼロを達成することを宣言 • MUFGは、2050年までに投融資に係る排出をネットゼロにすることに取り組んでいる 日本のCO2排出状況と削減に向けた宣言 MUFGの2050年目標 MUFGカーボンニュートラル宣言 (2021年5月)

    2050年までの投融資ポート フォリオの温室効果ガス(GHG) 排出量ネットゼロ 2030年までの当社自らの GHG排出量ネットゼロ Carbon removal 2019 2050 2030 DACCS,Plantation Non-Electric power Electric power Consumer 0.11 billion tons Industry 0.28 billion tons Transport 0.20 billion tons Transport (▲35%) Industry (▲38%) Consumer (▲66%) Power 0.44 billion tons Power (▲47%) At least 46% cut from 2013 (Continue aiming for 50% cut) Virtually zero (with carbon removal) • Energy efficiency • Decarbonized electric sources • Fuel switching (e.g., ammonia biomass, hydrogen, synthetic fuels etc.) • Maximum use of CCUS/carbon recycling (incl. methanation) etc. in hard to decarbonize areas 菅首相による宣言 我が国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボン ニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします(令和2年10月26日) 2050年目標と整合的で、野心的な目標として、2030年度に、温室効果ガスを2013年度から46%削 減することを目指します。さらに、50%の高みに向けて、挑戦を続けてまいります。(令和3年4月22日) (4)日本及びMUFGのCNに向けた宣言
  15. 16 • CNは一つのセクターが単独で達成できるものではなく、電気と熱、及び炭素の循環で密接に結びついたセクター間の相互連関性 (Interdependency)の理解が必要 CCU • 高炉での還元剤利用 • CO2吸収型コンクリート •

    ・・・ • 川下の素材・最終製品まで全ての活動に使われるエネルギーを供給 • グリーンエネルギー活用やエネルギー製造プロセス改善で低炭素化を 目指す エネルギーを作る エネルギー エネルギーソース・キャリア 最終製品を使う 素材を作る • 高排出セクターだが、技術で排出量削減 • CO2を原料利用し削減 (化学・セメント等) • 高機能素材で川下の低炭素化に貢献 • 素材から社会生活・経済活動に不可欠な 製品を製造し供給 • 高機能素材を活用し低炭素化に貢献 CCS (CO2貯蔵) メタネー ション 鉄鋼1 ガラス セメント 化学2 紙 自動車 航空機 船舶 半導体・情報通信 住宅・建物 医療 原子力 再エネ 水素・アンモニア 石油 ガス 石炭 合成メタン 熱 電力 人工光合成 メタネー ション CO2 更にCO2削減 にも貢献 • 軽量化 • 電導性向上 • 断熱性向上 • ・・・ 社会・生活に 必要不可欠な 製品の素材を供給 1. 原料としての石油利用は、鉄鋼業界において限定的 2. 原料としての石炭利用は、化学業界において限定的 (5)経済全体をCN化するためのセクター間の相互連関性(Interdependency) エネルギー変換 エネルギー利用 原料利用 CO2回収・利用 16
  16. 17 • 東南アジアの1人当たりのエネルギー需要は経済成長に伴い増加 • 非効率な石炭火力発電所の廃止が進んでいる国もあるが、石炭火力の利用は全体として増加している – インドネシアとフィリピンでは、排出削減対策が取られていない石炭火力の新設を行わないことを表明 – ベトナムは、2050年までに石炭火力を段階的に廃止 –

    他方、東南アジアには約90GWの既存石炭火力があり、これらをうまく活用する必要がある • パリ協定に沿った排出削減目標をまだ設定していない国も多い エネルギー需要 石炭の使用量 200 500 0 400 100 300 OECD Philippinies World Southeast Asia Myammar Cambodia Lao PDR Indonesia Viet Nam Thailand Malaysia Singapore Brunei Darussalam Energy demand per capita (PJ) 2000 2019 2x 2000 2020 2010 1x 8x 3x 4x 5x 7x 6x 9x 10x 11x 12x 2005 2015 2025 Indonesia Japan Malaysia Thailand Philippines Vietnam Change in coal consumption since 2000 出典: IEA資料よりBCG作成 (6-1)アジアのCNへの青写真となる可能性 17
  17. 18 東南アジアの電源構成見通し 東南アジアの電力系統接続 • 日本のCNに向けた取り組みは、東南アジアでの排出削減の青写真となる可能性がある – 東南アジアの電源構成は、現状石炭火力が大半を占めている – また、電力送電系統は分断されており、電源の分散が安定供給の鍵を握る •

    日本は、政府のアジアゼロエミッション共同体・アジアCCUSネットワーク等の取組や、民間の水素・アンモニア サプライチェーン構築に向けた取組等を通じて、東南アジアのCN化に向けた協力を進めている 0 2,400 800 1,600 3,200 0% 15% 30% 45% 60% 2020 2030 2040 2050 STEPS SDS SDS Bioenergy Wind Other Solar PV Geothermal Hydro Ammonia Oil Unabated natural gas Unabated coal TWh 火力は2025年ピーク 石炭 天然ガス Variable renewables share 出典: IEA資料よりBCG作成 (6-2)アジアのCNへの青写真となる可能性 18
  18. 19 19 本プレゼンテーションにより、貴社と株式会社三菱UFJ銀行の間には何ら委任その他の契約関係が発生するものではなく、当行が一切法的な義務・責任を負うものではありません。 本資料は信頼できると考えられる各種データに基づいて作成されていますが、当行はその正確性、完全性を保証するものではありません。ここに示したすべての内容は、当行の現時点での判断を示しているに過ぎません。また、本資料に関 連して生じた一切の損害については、当行は責任を負いません。その他専門的知識に係る問題については、必ず貴社の弁護士、税理士、公認会計士等の専門家にご相談の上ご確認下さい。 株式会社三菱UFJ銀行と三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社は別法人です。本資料は三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が提供する商品・サービスについて説明するものではありません。また、株式会社三菱UFJ銀行の 役職員は三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社が提供する商品・サービスの勧誘行為をすることはできません。 本資料は当行の著作物であり、著作権法により保護されております。当行の事前の承諾なく、本資料の全部もしくは一部を引用または複製、転送等により使用することを禁じます。 Copyright 2023

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