Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
UIデザイナーが500ページ超のヘルプを書いて得られたもの
Search
Keisuke Miyajima
July 07, 2020
Design
0
280
UIデザイナーが500ページ超のヘルプを書いて得られたもの
UX JAM Online #05 のLTの資料です。
Keisuke Miyajima
July 07, 2020
Tweet
Share
More Decks by Keisuke Miyajima
See All by Keisuke Miyajima
UXを視野に入れたUIリニューアルのプロセス
myzksk
1
730
Other Decks in Design
See All in Design
新しいemoji😄のアイデアをUnicodeが募集中‼️🏃♀️💨💨💨傾向を学んでみんな提案しよう💪
oguemon
2
690
開発チームの中心で心理的安全性をつくる、UXデザイナーの問いかけ方
takuto_yonemichi
2
580
Карта реализации историй — убийца USM
ashapiro
0
210
Improve a service workshop
mastervicedesign
1
110
【Designship 2024|10.13】デザイン組織を進化させるための仕組み化の要諦
payatsusan213
1
560
デザインスプリントを活かすチームの在り方
mixi_design
PRO
2
790
Осязаемый потребительский опыт. Ловим его за хвост с Картой процесса-опыта
ashapiro
2
220
共創するのはモノではなく価値 ── 日本の「はたらく」を変える挑戦 / Designship2024 MainStage
visional_engineering_and_design
1
480
志ある事業の種を社会に開花させるための挑戦/ Designship2024_Nishimura
root_recruit
0
180
みんなに知って欲しい 視覚過敏のアクセシビリティ
0opacity_
4
830
root COMPANY DECK / We are hiring!
root_recruit
1
15k
デザインレビューをできていなかったコムデチームが、 自分たちが続けられるレビューの仕組みをつくった話
tanasho
0
890
Featured
See All Featured
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
50
2.9k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
22
3.1k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
82
5.2k
The Myth of the Modular Monolith - Day 2 Keynote - Rails World 2024
eileencodes
16
2.1k
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
79
8.7k
Designing for Performance
lara
604
68k
Building Better People: How to give real-time feedback that sticks.
wjessup
364
19k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
4
130
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
27
4.3k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
133
8.9k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
PRO
28
8.2k
Unsuck your backbone
ammeep
668
57k
Transcript
UIデザイナーが500ページ超の ヘルプを書いて得られたもの 株式会社グラッドキューブ 宮島 敬右
宮島 敬右 Keisuke Miyajima UIデザイナー HCD-Net認定 ⼈間中⼼設計スペシャリスト 3級 テクニカルライティング
「SiTest (サイテス ト) 」 は、 ウェブサイ トの解析・改善によく⽤いられる 「ヒートマップ」 や 「A/Bテス
ト 」 などのツールを 『オールインワン』 で提供する、 SaaSのウェブアプリケーションです。
情報設計 ユーザー コンテンツ コンテキスト
情報設計 ユーザー コンテンツ コンテキスト
コンテキスト 背景 多機能なツールでありながら、 ヘル プページの情報量が少ない。 お問い合わせに対してヘルプに誘導 しにくいので、 利⽤者が増えるほど サポートコストも増える。 ヘルプとしての
「あたりまえ品質」 を 提供しなければならない。
コンテキスト ⽬的 品質の下⽀え →「サービス利⽤者」 の体験向上 お問い合わせ対応の⼯数削減 →「サービス提供者」 の体験向上 社員教育のための資料化 →「サービス提供者」
の体験向上
不安を抱かずに サービスを利⽤できる コンテキスト ゴール
情報設計 ユーザー コンテンツ コンテキスト
どのレベルの 「リテラシー」 の ユーザーが⽇常的に使⽤してい る⾔葉で書く? どのレベルの 「リテラシー」 の ユーザーが理解できる説明量で 書く?
ユーザー
カスタマーサポート担当者からの 情報をもとに 「初⼼者〜中級者」 に設定
サービス全体と各機能の 「利⽤ 前〜利⽤中〜利⽤後」 の時系列 「何を達成したいのか」 ・ 「何に 困っているのか」 ユーザー
利⽤の時系列とUIの画⾯構成に沿った サイ トの構成にする 「機能の説明」 と 「よくある質問」 を 分類する
情報設計 ユーザー コンテンツ コンテキスト
対象のドメインで⼀般的に通⽤ する⽤語・略語にもなるべく説 明をつける 「画⾯上の要素の説明」 と 「タス クの⼿順」 をそれぞれ⽤意する 「問題解決」 だけでなく、
機能か ら得られる 「価値」 も伝える コンテンツ
ヘルプもサービスの重要な タッチポイントと位置づけて、 利⽤のモチベーションが上がる コンテンツを⽬指す
UIとタスクのフローについては デザインした⾃分がすべて説明 できる (べき) 技術やユーザーとの契約に関す るは内容はエンジニアとセール ス担当者の協⼒が必要 コンテンツ
正確性の担保や抜け漏れの防⽌には 部⾨・役割を横断した コミュニケーションが不可⽋
3級テクニカルライ テ ィ ングの資格 コンテンツ
推薦図書を買って1回講習を受けて 10時間ほど勉強すれば、 わりと⾼い確率で合格できる 受験の費⽤は16,000円く らいで、 HCD認定のような更新の⼿続きもない
過剰にへり くだらない ✕:〜させていただきます。 ◦:〜できます。 修飾語の係り受け ✕:⼤幅に時間と費⽤を節約できます。 ◦:時間と費⽤を⼤幅に節約できます。 簡潔に ✕:〜することが可能になります。 ◦:〜できます。
なるべく肯定的に ✕:〜しないでください。 ◦:〜してください。 漢字をひらく ✕:頂く ◦:いただく ✕:下さい ◦:ください など ⼀⽂⼀義 ⽂⾔の統⼀
https://support.sitest.jp/hc/ja
成果 ヘルプページへのアクセスが増加 ヘルプの活⽤の頻度が向上して サポート⼯数が減少 カスタマーサポート担当者以外の 担当者も、 問い合わせに回答で きるようになった
※個⼈の感想です。 1. プロダクトとサービスに対する客観性 2. 説明の⽂章を考えるときのスピード 3. 簡潔に伝えるための⽂章⼒
テクニカルライテ ィ ングの基礎を学ぶのは、 UIデザインやコミ ュニケーショ ンの ち ょ っと したスキルア
ッ プにおすすめです ※個⼈の感想です。
参考にした書籍 『⽇本語スタイルガイド』 『ヘルプサイトの作り⽅』 『⽇本語の作⽂技術』 『実践・⽇本語の作⽂技術』 『分かりやすい表現の技術』 『理科系の作⽂技術』 テクニカルライティングの基礎を 学べる推薦図書 ヘルプサイトを作るプロセスと、
公開後の運⽤を学べる ⽇本語の作⽂の正しい⽂法・構成 を学べる 相⼿に伝わりやすい筋道の⽴て⽅ と、説明の表現や構成を学べる 38年前に出版された名著 「説明書」について⾔及している のは10ページほどだが、本質がす べて書かれている