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JavaでWebサービスを作り続けるための戦略と戦術
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Yu Watanabe
May 29, 2018
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JavaでWebサービスを作り続けるための戦略と戦術
Japan Java ユーザーグループ クロスコミュニティ カンファレンス 2018 Spring 登壇資料
Yu Watanabe
May 29, 2018
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Transcript
#ccc_g1 published JavaでWebサービスを作り続けるための 戦略と戦術 JJUG-CCC 2018 Spring ベルサール新宿 2018-05-26 Y.
Watanabe
#ccc_g1 published ストップウォッチスタート確認 2
#ccc_g1 published 3
#ccc_g1 published Webサービスを止めずに Webサービスを進化させ続けるには? 4
#ccc_g1 published Who? • 渡辺 祐 • (株)ビズリーチ • SREグループ
◦ Site Reliability Engeneering • twitter: @nabedge 5
#ccc_g1 published ビズリーチシステムとは • 創業事業かつ主力事業 2009〜 • 社内でもっとも古くから稼働している Javaアプリケーション群 6
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 7
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 8
#ccc_g1 published Q. 開発環境とは? A. そこでアプリケーションが動く けど、それは本番用ではないモノ すべてを指す PCだけ?エンジニアだけ? 9
#ccc_g1 published 「動くソフトウェアこそが 進捗の最も重要な尺度」 アジャイルソフトウェア開発宣言より 10
#ccc_g1 published • あるエンジニアのPCでなら動く • 他のエンジニアのPCでも動くけど 準備に時間がかかる • 検証環境でも動くけど、いま別のチームが テストのために検証環境にデプロイしているのは
別ブランチのコードなのでやっぱり動かない 逆に、なぜ ”動かない” のか? 11
#ccc_g1 published あるべき姿(ローカル開発環境編) 1. sh ./setup.sh でミドルウェアは全部入る 2. データ層へのテストデータ投入も 1に含まれている
3. システムAのローカル開発環境は システムBのそれと干渉しない 12
#ccc_g1 published 仮想OS on 仮想OS 13 OracleVirtualBox CentOS Docker (MySQL)
Docker (Redis) CentOS Docker (PgSQL) Docker (fakes3) Aサービス のコード Bサービス のコード 172.16.1.1 172.16.2.2 setup.sh setup.sh Mac OS
#ccc_g1 published あえて生dockerを使わなかった理由 • “その当時は”、Docker for Macが不安定だった • mysqlはlocalhost:3306だと他の環境とバッティング ◦
ex. 新人君が本を写経しようとして... 14
#ccc_g1 published setup.shがやってること 1. vagrant up 1.1. 仮想OS(CentOS)起動 1.2. yum
install docker-ce 2. vagrant ssh -c “docker-compose up -d” 2.1. mysql, solr, localstack, etc... 3. DBにテストデータをINSERTするスクリプト 15
#ccc_g1 published • あるエンジニアのPCでなら動く • 他のエンジニアのPCでも動くけど 準備に時間がかかる • 検証環境でも動くけど、いま別のチームが テストのために検証環境にデプロイしているのは
別ブランチのコードなのでやっぱり動かない 逆に、なぜ動かないのか?(再掲) 16
#ccc_g1 published • いま、ローカル開発環境用に作っている Dockerfileをそのまま検証環境、本番環境で 使えれば使いたい。使えるように書きたい。 • 少なくともDockerに関する知見を エンジニアが蓄積できる •
Dockerfileのメンテナはアプリケーションエンジニア。 17 Docker利用は将来構想に向けての布石でもある
#ccc_g1 published Eclipse -> IntelliJ IDEA 1. ライブラリプロジェクト、アプリケーションプロジェクトの絶対数 が増 a.
フラットなプロジェクトレイアウトが前提のEclipseだと何かと不都合 2. Python, TypeScript, Android Java... 3. Scalaのチームもいる 4. 全社の全エンジニアまとめてIntelliJ 18
#ccc_g1 published Maven -> Gradle • ライブラリプロジェクト、アプリケーションプロジェクトの絶対数 の増加 • CPUのコア数に合わせて並列ビルドできるほうが有利
• フロントエンドのビルドツールもろともgradleから制御したい • pom.xmlよりもbuild.gradleのほうが自由度が高いわりに読み やすい 19
#ccc_g1 published Jenkins1から2へ。そしてJenkinsfileへ 20 • Maven -> Gradle移行の過程でjenkinsジョブの 調整コストが増 •
全ソース, build.gradle, Jenkinsfile まで含め git管理するだけで楽勝。 • っていうのを見越してまず先にJenkins2に バージョンアップしていた
#ccc_g1 published 次に目指しているところ(構想) 1. プルリクエストひとつに対して それ専用の検証環境がひとつ自動構築される 2. pushされる都度mergedな状態のコードで 1の環境にビルド&デプロイされる 3.
非エンジニアが会議室のプロジェクタで 動くソフトウェアをいつでも確認できる 21
#ccc_g1 published • あるエンジニアのPCでなら動く • 他のエンジニアのPCでも動くけど 準備に時間がかかる • 検証環境でも動くけど、いま別のチームが テストのために検証環境にデプロイしているのは
別ブランチのコードなのでやっぱり動かない 逆に、なぜ動かないのか?(再掲) 22
#ccc_g1 published 以下は、その実現方法論にすぎない • イミュータブルインフラストラクチャ • Blue/Greenデプロイメント • 12-Factor App
23
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 24
#ccc_g1 published インストール型Tomcatはオワコン 25
#ccc_g1 published • tomcat(インストール前提)をどうやって 起動してますか? ◦ maven-tomcat-plugin ? ◦ WTP?
◦ sysdeo plugin? 26
#ccc_g1 published • “public static void main”ならIDEだろうと サーバ上のCLIだろうと、どうにでも動かせる 27 public
class AppStarter { public static void main(String args[] argv) { Tomcat tomcat = new Tomcat(); tomcat.start();
#ccc_g1 published Tomcatとは、インストールするものではなく、 new するもの。 参照:JJUG-CCC-2014 Fall 「JavaでやってみるThe Twelve Factor
App」 28
#ccc_g1 published JasperReportsはオワコン 29
#ccc_g1 published JasperReportはオワコン • PDF出力ライブラリ • Java8だとデザインツールが事実上動かない ◦ (2016年当時です。今は知らない) •
全体のJava8化を阻害する意外なボトルネックだった • flying-soucer-pdf でPDF関連機能を全部作り直し 30
#ccc_g1 published ポイントはJasperReportの話ではなくて... 31
#ccc_g1 published “JSESSIONID”はオワコン 32
#ccc_g1 published “JSESSIONID”はオワコン • サブシステムAは http://localhost:8001/ • サブシステムBは http://localhost:8002/ •
両方ともセッションCookie名が ”JSESSIONID” • ローカル開発環境でA, B同時に起動すると 片方でしかログイン状態を保てない • エンジニアの生産性低下 33
#ccc_g1 published 意外と知らない人がいるから念のため Tomcatで言えば6.0.28 (2010年)から実装済み <!-- web.xmlの場合 --> <session-config> <cookie-config>
<name>MY_HOGE_SESSIONID</name> </cookie-config> </session-config> 34
#ccc_g1 published // JavaConfigの場合 @WebListener public class SessionTrackingListener implements ServletContextListener
{ @Override public void contextInitialized(ServletContextEvent event) { SessionCookieConfig config = event.getServletContext().getSessionCookieConfig(); config.setName("MY_HOGE_SESSIONID"); config.setHttpOnly(true); 35
#ccc_g1 published でもなあ、セッションクッキー名が ”JSESSIONID”ではなくなります!って言うと、 L7ロードバランサのスティッキーセッションcookieも 設定変更しなきゃいけなくなって、 インフラ担当チームと調整しなきゃなんだよなあ。 36
#ccc_g1 published sticky-session-cookieもオワコン 37 1号機JVM 2号機JVM セッション ALB JSESSIONID=abc123.1
#ccc_g1 published sticky-session-cookieもオワコン • APサーバ2台の冗長構成だとして • リリースのときは1台ずつ止めてデプロイ • リリース中は片系統にアクセス集中 •
リリース後も片系統にアクセス集中したまま (sticky-session-cookieとはそういうもの) • 同時利用ユーザー数が増えると... !! 38
#ccc_g1 published sticky-session-cookieもオワコン • spring-session-redis のフィルタをかぶせるだけで、 javax.servlet.http.HttpSessionの取り回しをラッピング 39 1号機JVM 2号機JVM
ALB Redis セッション
#ccc_g1 published • L7ロードバランサ、お払い箱説。 • WAF的な機能は残るかもですが。 40
#ccc_g1 published セッションストアが JVMヒープでは無いということは? SerializationFailedExceptionを起こしやすくなる 41
#ccc_g1 published “設定ファイル.xml”はオワコン 42
#ccc_g1 published “設定ファイル.xml”はオワコン • xmlは修正ポイントがわかりにくい • JavaConfigならIDEで補完が効くのでミスりにくい • JavaConfigはif文、switch文なんでもOKで小回りが利く ◦
環境差分に対処しやすくなる ▪ 環境が無数にある場合に便利 ▪ さっき、プルリクエスト毎に専用環境が...って話 43
#ccc_g1 published おすすめの「JavaConfigはじめかた」 <beans xmlns:context="http://www.springframework.org/schema/context"> <context:component-scan base-package="jp.bizreach.foo"/> </beans> 44 package
jp.bizreach.foo @Configuration public BarConfig { @Bean public HogeService hogeService() {...} } xmlファイルにほんの数行だけ残しておく
#ccc_g1 published jspはオワコン 45
#ccc_g1 published jspはオワコン • 今さら自作カスタムタグのメンテだるい。 • リファクタリングしづらくてゴミになりがち • メールのテンプレートには使えない •
jspの単体テストはJUnitすら使えない ◦ apache cactus?そんなものもありましたね 46
#ccc_g1 published 断捨離、大切。 47
#ccc_g1 published そもそも”src/main/webapp”がオワコン 48
#ccc_g1 published src/main/webappの存在がオワコン • クラスパスではないからJUnitから読み込めない ◦ 単体テスト自動化を妨げる元凶 • MVCフレームワークの機能が中途半端だった時代の遺跡 ◦
ほとんどのMVC-FWは、”src/main/resources/static” に置 いた静的リソースをそのままレスポンスする機能が既にあ る。 ◦ TomcatのDefaultServletの出番はもはや無いのに、それ を使うためのディレクトリ構造を残すの? 49
#ccc_g1 published ├ build.gradle └ src/ ├ main/ │ ├
java/ │ ├ resources/ │ └ webapp/ │ └ WEB-INF/ └ test/ ├ java/ └ resources/ 普通のクラスパス テストのクラスパス ロストテクノロジー置き場 50
#ccc_g1 published 普及する前にオワコン化しそうな “META-INF配下のjsp” • Servlet3.0仕様的には jspをここに置くこともで きる。 • Tomcatなら7.0以降で
実装済み src/ ├ main/ │ ├ java/ │ └ resources/ │ └ META-INF/ │ └ foo.jsp 51
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 52
#ccc_g1 published ちょっと休憩 53 1. 水を飲む 2. 時間を確認 20分?
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 54
#ccc_g1 published フロントエンド ”技術” と仲良くする 55
#ccc_g1 published • IDEはもちろんIntelliJ IDEA ◦ Java, Scala, TypeScript, JavaScript,
Python 全部対応 • npm + gulp/webpack から yarn + gradle へ 56
#ccc_g1 published • わざわざgradleからyarnを呼ぶ理由 ◦ gradleのほうがなんでも書ける(groovy)わりに、bashより も読みやすい ◦ mavenではまず無理 ◦
並列実行ですばやくビルドできる ◦ 並列実行対象タスクを任意に設定しやすい ◦ Jenkinsfileが短くなる 57
#ccc_g1 published フロントエンド ”エンジニア” と仲良くする 58
#ccc_g1 published Swagger + SpringMVC 大好評 59
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 60
#ccc_g1 published お約束 61
#ccc_g1 published テストコードに価値はなく、 その実行結果を見たあとの行動に価値がある。 • 基本 ◦ プルリク作る前に手元でテストを実行 ◦ プルリクごとにJenkinsが自動テスト
• 理想 ◦ 自動テストが失敗したらプルリクの マージボタンが押せない 62
#ccc_g1 published テストの理想と現実 • 自動化に倒すべきなのは確か ◦ JUnit, spring-test, Selenium... •
「テスト項目表を書いての手動テスト」も 結局は存在し続けるだろう ◦ その良し悪しはともかく 63
#ccc_g1 published 「組織にテストを書く文化を根付かせる には年単位の取り組みが必要だ」 ◦ これは本当に本当! ◦ ゼロから初めて既に2年半が経過 ◦ テストコードを根気よく、少しずつ、皆で書く。
64
#ccc_g1 published 65
#ccc_g1 published • 良い兆候=ビズリーチシステムの現状 ◦ 若手のエンジニアが増、ソースコードの絶対量も増。 ◦ にも関わらずテストカバレッジ率は下がってない。 むしろジリジリと上がってる。 ◦
“@Test”メソッドの数は明らかに増えている • よくある悪い兆候 ◦ テストが書いてあるのに実行されてない。 ◦ ソース規模やカバレッジ率が 毎日測定&周知されてない or 不正確。 66
#ccc_g1 published 当面の目標 誰かがコードレビューするとマージ ボタンが活性化 Jenkinsでのテストが一部失 敗している SonarQubeのコーディング ルールチェックはOK テストコードの有無、カバレ
ジの低下傾向チェックもやり たい どれか一つでもXならマージボタンを押 せなくしたい! 67
#ccc_g1 published 手動テスト 68
#ccc_g1 published • あるエンジニアのPC上でなら動く • 他のエンジニアのPCでも動くけど 準備に時間がかかる • 検証環境でも動くけど、いま別のチームが テストのために検証環境にデプロイしているのは
別ブランチのコードなのでやっぱり動かない 「動くソフトウェアで進捗を確認せよ」 しかし、なぜ動かないのか?(再掲) 69
#ccc_g1 published • あるエンジニアのPC上でなら動く • 他のエンジニアのPCでも動くけど 準備に時間がかかる • 検証環境でも動くけど、いま別のチームが テストのために検証環境にデプロイしているのは
別ブランチのコードなのでやっぱり動かない 「動くソフトウェアで進捗を確認せよ」 しかし、なぜ動かないのか?(再掲) だから手動テストが面倒くさくなる 70
#ccc_g1 published 歴史を紐解いてみる • 2001年: アジャイルソフトウェア宣言 ◦ 「動くソフトウェアこそが最重要な進捗の尺度だ」 • 2004年:
レガシーコード改善ガイド ◦ 「レガシーコードとはテストが無いコードのことだ」 • 2005年: JUnit4 71
#ccc_g1 published 歴史を紐解いてみる • 2001年: アジャイルソフトウェア宣言 ◦ 「動くソフトウェアこそが最重要な進捗の尺度だ」 • 2004年:
レガシーコード改善ガイド ◦ 「レガシーコードとはテストが無いコードのことだ」 • 2005年: JUnit4 • この頃無かったもの ◦ 分散VCS(git), AWS-EC2, IaaC, Docker 72
#ccc_g1 published 2000年代前半に書かれたバイブルを片手に 2018年の”Cloud Native”の世界を生きる? 73
#ccc_g1 published 分散VCS, コンテナ, IaaC時代の手動テスト(案) 1. プルリクエスト毎にそれ専用の検証環境が 自動構築される 2. pushされる都度mergedな状態のコードで
1の環境にビルド&デプロイされる 3. そのプルリクに対するテストをいつでも誰でもできる a. エンジニア、デザイナー b. 社内の手すきの人員? c. クラウドソーシング? まだ出来てませんが、 目指すところです。 74
#ccc_g1 published ちょっと休憩 75 1. 水を飲む 2. 時間を確認 35-40分?
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 76
#ccc_g1 published • AWS-S3のバケットがうっかりpublic設定 • パスワードを平文でログ出力 • 割賦販売法改正, PCI-DSS…? •
AWSのシークレットキーを ソースコードに埋め込んだままn年変えてない • JRE/ライブラリ/フレームワークで 脆弱性報告からのバージョンアップ祭り 77
#ccc_g1 published AWSのシークレットキーをソースコードに 埋め込んだままn年変えてない問題 ※ビズリーチではこれから説明する内容で解決済みです 78
#ccc_g1 published • シークレットキーをローテーションするというより、 ローテーションしやすくするのがポイント • AWSに限らない。Twilioのアクセスキー, OAuth2 プロバイダのclient-secretも。 79
#ccc_g1 published • ベストなのはOS環境変数 • キーを変えたくなってもソースコードを変更する必 要をなくす。 • OS環境変数を変更してアプリケーションを再起動 するだけ。
• OS環境変数をどう管理するかは別途 ◦ Hashicorp Vault, AWSパラメータストア アプリケーションの外から差し替え可能にする 80
#ccc_g1 published それ、Spring3.1 (2011年)から普通にできるよ! $ export FOO_KEY=HOGE $ java -jar
application.jar @Component public class FooBean { @Value("${foo.key}") private String key; 1. FOO_KEY は foo.key プロパティに 当てられる 2. 変数 “key” に “HOGE” が入る See: SystemEnvironmentPropertySource.java 81
#ccc_g1 published 考え方 • 設定値の外部化は、セキュリティ確保とテスト容易性の両方に 関係する ◦ 「プルリクエストの数と同じだけの開発環境がある」をお忘 れなく •
デプロイ先の環境に合わせてビルドしなおしたら負け 82
#ccc_g1 published JRE/ライブラリ/フレームワークで 脆弱性報告からのバージョンアップ祭り 83
#ccc_g1 published xxxxxというJavaライブラリに脆弱性が発見されました 深刻度: important CVE-2018-xxx….. 84
#ccc_g1 published たとえばlogbackの脆弱性 • logback1.2.0未満にはシリアライゼーション機構に脆弱性が ある • SocketServer と ServerSocketReciever
要するにソケット通 信でログを中継する機能を使ってる場合は危険 • 逆にいうとそれを使っていなければ大丈夫そうだね 85
#ccc_g1 published たとえばJREの脆弱性 • JavaWebStartのサンドボックス機構が破られる脆弱性 • JavaWebStart使ってるのJenkinsしか見たことないよ 86
#ccc_g1 published たとえばTomcatの脆弱性 @WebServlet (name = "Root", urlPatterns = {
"/" }) @ServletSecurity( value=@HttpConstraint(rolesAllowed={"admin"}) ) public class HelloServlet extends HttpServlet { 最後に自前でサーブレットクラスを書いたのは いつだっけ?(遠い目) 87
#ccc_g1 published • ウチでは使ってない機能の脆弱性だから 今のバージョンのままでいい • そんな対応を続けると、どうなるか? 88
#ccc_g1 published 1.0.1 いま使っているバージョン 1.0.2 自分は使ってない機能での脆弱性Aに 対応したバージョン 1.1.0 便利な機能が増えましたバージョン 1.1.1
バグを直したバージョン ここで危険な脆弱性Bが発見される 1.1.2 脆弱性Bに対応したバージョン 89
#ccc_g1 published 1. 脆弱性Bはやばい!xxxライブラリを1.1.2まで バージョンアップしよう! 2. あれ?アプリケーションが 動かなくなった...だと?! 3. 1.1.0
の段階で自分たちが使っている メソッドの仕様が変更されてました。 「リリースノートやChangeLogに 全てが書いてあるなんて誰が言った?」 4. 詰んだ!\(^o^)/ 90
#ccc_g1 published 1. xxxライブラリのAという機能に脆弱性が 発見されたけど自分たちは使ってないから 問題ない 2. (半年後)新しい画面の開発のために xxxライブラリのAを活用しました(ドヤ顔) 91
#ccc_g1 published ❏ セキュリティに100%は無い。 ❏ サービス/開発の利便性とセキュリティを 両立させる有効な手段? ❏ 自分のプロダクトでの影響範囲を見極める ❏
一発で大きくバージョンアップ ❏ 複数回に分けて小さくバージョンアップ 92
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 93
#ccc_g1 published ライブラリ/フレームワークを バージョンアップする理由 1. セキュリティ的な理由で上げることになる。 Webサービスを開発している場合は特に。 2. そもそも、新しいバージョンの方が便利なんだから ありがたく乗って、作り続ける。
94
#ccc_g1 published ビズリーチシステムでは • Java6 -> Java8 • Spring 3.0
-> 3.2 -> 4.0 -> 4.1 -> 4.2 -> 4.3 -> 5.0 • Tomcat6(インストール方式) -> tomcat-embed-8.5 • Maven -> Gradle ◦ Mavenの基本は「先勝ち」でjarが入ってくるため 意図せず古いor新しいjarが使われることがある ◦ Gradleではデフォルト”Newest” 95
#ccc_g1 published ❏ サービス/開発の利便性とセキュリティを 両立させる有効な手段? ❏ 自分のプロダクトでの脆弱性の影響範囲を見 極める ❏ 一発で大きくバージョンアップ
❏ 複数回に分けて小さくバージョンアップ 96
#ccc_g1 published 絶え間ないバージョンアップを支えてくれたもの 少しずつ書き溜めた自動テスト • ビジネスロジックに対するJUnit • Model, View, Controller
の各レイヤー毎に わざとバラして書いたJUnit • Seleniumテスト ◦ メンテ工数大なので最小限 97
#ccc_g1 published 1. 開発環境とCI戦略 2. 老朽化した技術からの脱却 3. フロントエンドと仲良くする 4. 手動テストも、自動テストも。
5. セキュリティ 6. バージョンアップする 98 おっ、すべて語りきれたかな? 1. 水を飲む 2. 時間を確認 あと何分?
#ccc_g1 published 99 開発環境、CI、テスト、フロントエンド、 セキュリティ、絶え間ないバージョンアップ... これらすべてを支える最後の一手とは?
#ccc_g1 published ソフトウェアプロジェクトの世界では、その技術においても管理手 法においても、生産性、信頼性、容易性の飛躍的な改善を約束す る特効薬のような、 銀の弾丸など無い。 “No Silver Bullet” フレデリック・ブルックス
1987 “The Computer” IEEE 100
#ccc_g1 published 金の弾丸は実在する。 匿名エンジニア 2018 “The Twitter” 101
#ccc_g1 published 102 Mac Book Pro 3GHz Core i7 16GB
memory 250GB SSD Jet Brains All Products Pack ビズリーチのエンジニアとデザイナーの基本装備
#ccc_g1 published 「マシンパワーがエンジニアの能力を 最大限に引き出せてない事象が 発生している」 by CTO 103
#ccc_g1 published 104 iMac Pro 136台 Xeon 8コア メモリ 32G
#ccc_g1 published ノートパソコンじゃないと、 会議室に持っていけないから 不便じゃね? (とあるツイートより) 105
#ccc_g1 published A. MacBook Pro + 外付けディスプレイ B. iMac Pro
+ MacBook (Proじゃないやつ) 106 好きなほうを選べ。ってことになってます
#ccc_g1 published 107
#ccc_g1 published エンジニアの感想 • IntelliJ が vim のようにスムーズに...動くぞ! • sbt(scalaのビルド),
webpack, XCodeビルドを同時に動かし てもへっちゃら! 108
#ccc_g1 published まとめ 109 1. 時間を確認
#ccc_g1 published 作るのではなく、作り続けるために • ビッグリライト • リファクタリング 110
#ccc_g1 published リファクタリングとは(若干のこじつけあり) • オワコンは乗り換えるしかない • ゴミは断捨離するしかない • 新しい息吹を吹き込む ◦
フロントエンド技術、Python... • 遅くなってしまったものを速くする ◦ Maven -> Gradle • CIまで含めて管理しやすくする ◦ Jenkins2 と Jenkinsfile 111
#ccc_g1 published リファクタリングを支えるもの • setup.sh 一発で準備できるローカル開発環境 • 基本FW/ライブラリのこまめなバージョンアップ • 自動テストコード
• いつでも誰でも確実に手動テストできる環境 ◦ プルリクエストひとつに対して 検証環境ひとつ(を目指してます) 112
#ccc_g1 published 簡単かつ確実にセキュリティを維持する基本は • 「シークレット」「キー」と名のつく設定値を OS環境変数で書き換えられるようにしておく ◦ 検証環境がn個ある状態に耐えられるように なる副次効果あり •
こまめなバージョンアップ ◦ 巷の脆弱性情報の影響範囲を見極めたところで ちょっとした時間稼ぎにしかならない 113
#ccc_g1 published こまめなバージョンアップを支えるものは • 自動テストコード • 多種類の技術を束ねて並列高速ビルドするGradle • 自動テストを確実に実行するCIサーバ群 114
#ccc_g1 published 目指す世界線は? • プルリクエストひとつに対してその動作検証環境が ひとつ、自動的に構築される世界。 ◦ 誰でも、いつでも、安定的に、再現性高めに、 テスト=要求と実際の動作を比較する=を 可能にする世界。
115
#ccc_g1 published 目指す世界線のための布石は? • IaaCとコンテナ技術の知見を身につけておく ◦ ローカル開発環境でDockerを使ってみる ◦ vagrant, docker,
setup.shの存在理由が “ローカル開発環境構築手順書” (A4 15枚) の代替だけだと思ってると、もったいない。 116
#ccc_g1 published JJUG-CCC-2014 Fall 「JavaでやってみるThe Twelve Factor App」 Y.Watanabe JJUG-CCC-2015
Fall 「Java8移行から始まる技術的負債との戦い」 Daisuke.Sei JJUG-CCC-2016 Spring 「テストゼロからイチに進むための戦略と戦術」 Y.Watanabe JJUG-CCC-2018 Spring 「JavaでWebサービスを作り続けるための戦略と戦術」 Y.Watanabe 117
#ccc_g1 published 118
#ccc_g1 published この講演で語ったことのうち、自分一人だけで 思いついたことも成せたことも、何ひとつありません。 チームの同僚が助けてくれてこそのことです。 あらためて、同僚に感謝します。 助けてくれて、ありがとう。 119
#ccc_g1 published 120 ビズリーチでは エンジニアを募集しています