Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ディメンショナルモデリングのすすめ
Search
Ojima Hikaru
July 27, 2018
Technology
7
4.5k
ディメンショナルモデリングのすすめ
Developer Summit 2018 Summer
Ojima Hikaru
July 27, 2018
Tweet
Share
More Decks by Ojima Hikaru
See All by Ojima Hikaru
Podのオートスケーリングに苦戦し続けている話
ojima_h
1
280
モンスターストライクを支えるデータ分析基盤と準リアルタイム集計
ojima_h
6
5.6k
データ分析基盤の変遷とデータレイクの作り方
ojima_h
1
1.8k
Other Decks in Technology
See All in Technology
マルチモーダル理解と生成の統合 DeepSeek Janus, etc... / Multimodal Understanding and Generation Integration
hiroga
0
360
AndroidXR 開発ツールごとの できることできないこと
donabe3
0
110
トラシューアニマルになろう ~開発者だからこそできる、安定したサービス作りの秘訣~
jacopen
2
1.5k
組織貢献をするフリーランスエンジニアという生き方
n_takehata
1
1k
データ資産をシームレスに伝達するためのイベント駆動型アーキテクチャ
kakehashi
PRO
2
230
SCSAから学ぶセキュリティ管理
masakamayama
0
140
APIファーストで実現する運用性の高い IoT プラットフォーム: SORACOMのアプローチ
soracom
PRO
0
240
Data-centric AI入門第6章:Data-centric AIの実践例
x_ttyszk
1
370
WAF に頼りすぎない AWS WAF 運用術 meguro sec #1
izzii
0
460
2.5Dモデルのすべて
yu4u
2
610
エンジニアの育成を支える爆速フィードバック文化
sansantech
PRO
3
660
7日間でハッキングをはじめる本をはじめてみませんか?_ITエンジニア本大賞2025
nomizone
2
1.4k
Featured
See All Featured
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
45
2.3k
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
28
5.5k
Adopting Sorbet at Scale
ufuk
74
9.2k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
666
120k
Thoughts on Productivity
jonyablonski
69
4.5k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
68
10k
Designing Experiences People Love
moore
139
23k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
51
3k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
41
7.2k
Bootstrapping a Software Product
garrettdimon
PRO
305
110k
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
4
400
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
Transcript
©XFLAG ディメンショナル モデリングの勧め
©XFLAG About Me 生島 光 株式会社ミクシィ XFLAG スタジオ 解析グループ データ分析基盤の開発・運用
GitHub: ojima-h Twitter: @ojima_h Facebook: hikaru.ojima
©XFLAG © XFLAG
©XFLAG 今日話すこと 使いやすいデータウェアハウス を手に入れるために ディメンショナル・モデリング を取り入れてみたお話
©XFLAG Why Dimensional Modeling?
©XFLAG BEFORE DB App Redshift APIログ 抽出 そのまま 分析チーム 依頼
作業待ち
©XFLAG BEFORE DB App Redshift APIログ 抽出 そのまま 分析チーム Zeppelin
©XFLAG ステージのクリア数を数え たいんだけど それなら striker_stages っていうテーブルの state が 2 になってる行を数え
ればいいですよ なにそれ意味わかんない state の詳しい説明は サーバーの仕様書に書い てありますよ
©XFLAG PROBLEM • 仕様書を読まないと分析できない
©XFLAG ステージのカテゴリごとの プレイ数を数えたいんだ けど それなら stage_flag って いうカラムの 1ビット目を見たらわかり ますよ
なにそれ意味わかんない 詳しいことは サーバーのコード読めば わかるんですけどね
©XFLAG PROBLEM • 仕様書を読まないと分析できない • コードを読まないと分析できない
©XFLAG マルチプレイ数を数えたい んだけど それなら striker_stages テーブルを使えばいい ですね。 このテーブルは自己参 照テーブルになっている のでこのカラムで
Group By して自分自身 に結合クァwせdrftgyふ じこlp; ・・・
©XFLAG PROBLEM • 仕様書を読まないと分析できない • コードを読まないと分析できない • 複雑なテーブル構造
©XFLAG キャンペーン施策のROI の算出に必要な値が欲し い 結構大変そうなので、ク エリのテンプレート作って 後で調整できるようにして おきますね
©XFLAG 300行くらいの SQL
©XFLAG PROBLEM • 仕様書を読まないと分析できない • コードを読まないと分析できない • 複雑なテーブル構造 • 長すぎる
SQL
©XFLAG そうだ! サマリテーブルを作ろう!
©XFLAG 〇〇っていう分析がしたい わかりましたサマリテーブ ル作ります △△っていう分析がしたい この前作ったサマリテー ブルは使えなさそうです ね。 わかりましたサマリテーブ ル作ります
〜〜っていう分析がしたい この前作ったサマリテーブ ルは使えな(以下略
©XFLAG PROBLEM • 仕様書を読まないと分析できない • コードを読まないと分析できない • 複雑なテーブル構造 • 長すぎる
SQL • 乱立する謎のサマリデータ
©XFLAG BI ツールは 助けてくれない
©XFLAG PROBLEM • 仕様書を読まないと分析できない • コードを読まないと分析できない • 長すぎる SQL •
複雑なテーブル構造 • 乱立する謎のサマリデータ Dimensional Modeling が 解決してくれるかも
©XFLAG Introduction to Dimensional Modeling
©XFLAG データ分析の流れ ETL 整形 ロード 要件定義 目的 分析手法 ゴール データ収集
サーバーログ DB 分析 Σ 自動化 Data Warehouse Data Lake
©XFLAG Data Warehouse ◦ すぐに分析に取りかかれるデータ ◦ どんな分析にも使える柔軟性 業務用データベースとは求められるも のが違う (e.g.
正規化 )
©XFLAG Dimensional Modeling Data Warehouse の要件に合わせたテーブル設計
©XFLAG Dimensional Modeling is... ◦ Ralph Kimball さんが 20年以上前に提唱した DWH
の設計手法
©XFLAG FACT DIMENSIONS DIMENSIONS DIMENSIONS DIMENSIONS イベント 状態 e.g. ゲームのプレイログ
FACTに対する 説明 e.g プレイした ステージに関する情報 DIMENSIONS Star Schema
©XFLAG 現実世界 FACT DIMENSIONS DIMENSIONS DIMENSIONS DIMENSIONS Dimensional Modeling
©XFLAG 設計の手順
©XFLAG 1. ビジネスプロセスを選ぶ 2. 粒度を決める 3. Dimensionテーブルを決める 4. Factテーブルを決める 4
Steps
©XFLAG 1. ビジネスプロセスを選ぶ 2. 粒度を決める 3. Dimensionテーブルを決める 4. Factテーブルを決める 4
Steps
©XFLAG ビジネスプロセス = お客さんに提供しているサービス・機能(仮) 例)「ゲームをプレイする」 ◦ ビジネスプロセスの内容を言語化 ◦ 使えるデータを確認
©XFLAG 1. ビジネスプロセスを選ぶ 2. 粒度を決める 3. Dimensionテーブルを決める 4. Factテーブルを決める 4
Steps
©XFLAG 粒度 対象のビジネスプロセスをどこまで詳細 なレベルで分析するのか ビジネスの言葉で表現 イベント ファクトテーブルの1行 ?
©XFLAG 粒度の例 1人のユーザーが 1回ゲームをプレイした
©XFLAG 粒度の例 マルチプレイの場合 vs. 3レコード ユーザー に関する分析 1レコード ゲームプレイ に関する分析
©XFLAG 粒度 粒度の決め方によって 分析できる事柄も、その後の設計も 全然変わってくる
©XFLAG 1. ビジネスプロセスを選ぶ 2. 粒度を決める 3. Dimensionテーブルを決める 4. Factテーブルを決める 4
Steps
©XFLAG Dimensions WHEN WHERE WHO WHAT WHY HOW about Facts
ビジネスの 言葉で
©XFLAG 1. ビジネスプロセスを選ぶ 2. 粒度を決める 3. Dimensionテーブルを決める 4. Factテーブルを決める 4
Steps
©XFLAG Facts イベントに対する計測値 e.g. ◦ ゲームのクリア時間 ◦ ゲームのスコア ◦ 購入した商品の値段
足したり掛けたりできるもの
©XFLAG 1. ビジネスプロセスを選ぶ 2. 粒度を決める 3. Dimensionテーブルを決める 4. Factテーブルを決める 4
Steps
©XFLAG メリット
©XFLAG Good Points ◦ クエリのパフォーマンスが向上 ◦ JOIN が少なくなるため ◦ 分析軸を柔軟に追加できる
◦ Dimension テーブルを好きなだけ拡張 ◦ データを理解しやすい ◦ ビジネスプロセスを反映したテーブル設計
©XFLAG ディメンションテーブルが充実 分析がパワーアップ
©XFLAG Good Points ◦ クエリのパフォーマンスが向上 ◦ JOIN が少なくなるため ◦ 分析軸を柔軟に追加できる
◦ Dimension テーブルを好きなだけ拡張 ◦ データを理解しやすい ◦ ビジネスプロセスを反映したテーブル設計
©XFLAG データの理解 業務システム システムの実装を表現 データウェアハウス ビジネスプロセスを表現 ステージ ステージ グループ 1
N ステージ 非正規化 ゲーム開始 ゲーム終了 LEFT JOIN ゲームプレイ
©XFLAG やってみた
©XFLAG 課題 ◦ データを理解するのが難しい ◦ 汎用的のないサマリテーブルたち
©XFLAG 作戦 できるところからちょっとずつ 重要なビジネスプロセスから順番に着手していっ た
©XFLAG 大事だったこと ビジネスプロセスの分析や 粒度をきちんと決めたこと Data Warehouse 全体の整合性を保つ ことができた
©XFLAG (参考) ◦ Enterprise Bus Matrix ◦ Confirmed Dimensions
©XFLAG 結果 ◦ シンプルなテーブル構造 ◦ 汎用的なサマリテーブル ◦ セルフサービスなデータ分析
©XFLAG 体感では ½ 〜 ⅓ くらい
©XFLAG 結果 ◦ シンプルなテーブル構造 ◦ 汎用的なサマリテーブル ◦ セルフサービスなデータ分析
©XFLAG つらかったこと
©XFLAG つらかったこと ◦ 設計するの大変 ◦ 時間がかかりすぎるリスク ⇒ 設計コストと得られるメリットの比較 生データとの併用も
©XFLAG つらかったこと ◦ Hive や Redshift などでは難しい部分も ◦ データ更新 ◦
実行効率 ⇒ 妥協も大事
©XFLAG 美味しいところだけ いただくの精神
©XFLAG https://www.amazon.co.jp/dp/B00DRZX6XS 参考
©XFLAG テーブル設計は基礎体力 日々の分析業務や 機械学習プロジェクトを 加速させる
©XFLAG Thank You
©XFLAG Credits Special thanks to all the people who made
and released these awesome resources for free: ◦ Icon made by Freepik from flaticon ◦ Photographs by Unsplash