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アジャイル・スクラム勉強会_バーンダウンチャート

 アジャイル・スクラム勉強会_バーンダウンチャート

Satoshi Harada

February 01, 2023
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  1. カンバンボードによる進捗管理 • 以下の2つの値を計算することで、スプリント内でタスクがどれくらい 完了しているかを把握できる ► スプリント内で実施するタスクの総時間数 ✔ スプリントの計画時に個々のタスクに対して見積もった時間の合計 ► スプリント内で完了したタスクの総時間数

    ✔ 完了しているタスクの見積もり時間の合計 • 毎日数えれば何となく進捗状況が分かるが、もっと視覚的にスプリント の進捗状況を掴めるようにしたい ► そのためのツールが“スプリント・バーンダウンチャート” ToDo Doing Review Done 全体のタスク見積もり 時間に対して、どれく らい完了しているかを 見ることでざっくりと 進捗状況がわかる。
  2. バーンダウンチャートとは? タスクをバーンダウン:焼き尽くす(全て完了にする)までにどのような経 過を辿ったのかを時間軸で可視化するグラフがスプリント・バーンダウン チャート。 ► 理想線 ✔ 順調にタスクが完了した場合の線 ► 実績線

    ✔ 実際にタスクが完了していった経過の線 • 理想線はスプリント計画時にわかるので、計 画完了後にプロットしておく • 実績線は毎朝、前日の未完了タスクの総時間 数を計算してプロットする ✔ 朝会で見れるようにしておくのが大事
  3. このチャートから何がわかるのか? • 時間軸で見たときのタスク完了までの問題点が可視化される ► 学生症候群 ► ボトルネック ► 追加タスク などなど… •

    以下の例だと、 ► 1日目〜2日目の実績線が理想線よりも上にある ✔ 期限まで時間があるので、1日目はゆっくり作業を行っていたとか ✔ 最初にとりかかるタスクの粒度が大きく、なかかなか完了にならなかったとか ► 3日目に実績線が急激に下がっている ✔ 追い込みをかけた ✔ 粒度の大きなタスクが完了し始めた などなど…
  4. 用法用量・取り扱い • 単にバーンダウンチャートを作成しているだけでは役に立たない ► 朝会で展開し、チームメンバーが進捗状況を把握する ► 実績線が計画線から著しく離れる場合は、スプリントの途中であって も何かしらのリカバリーを行う必要がある ✔ 技術的な課題でどハマリしてる?

    他のメンバーの作業を一旦止めて、ペアプロ・モブプロでリソースを集中させ て解決する、など ✔ タスクの粒度が大きすぎる? スプリントの途中でもタスクの再分解を行う、など ► 実績線が理想線と乖離したポイントについて、何かしらの理由がある はずなのでチーム内でヒアリングをして書き留めておく ✔ ふりかえり(反省会)での改善検討で役に立つ • バーンダウンチャートを評価に使ったり、未完了タスクが0にな らないことを叱責するのはNG ► あくまで改善のためのツールとして扱う ► 仮に未完了タスクが0にならなかったとしても、「改善して次はもっ と上手くやろう!」という流れにしたい
  5. プロダクト・バーンダウンチャート • スプリント・バーンダウンチャート ► これまで説明したとおり • プロダクト・バーンダウンチャート ► プロダクトの機能要望をバーンダウン:焼き尽くす(全て 完了になる)までどれくらい時間がかかりそうかを可視化

    するグラフ ✔ 大抵の場合、お客様の機能要望はプロジェクトの期間で実現で きることより多いので、「全て完了する」というよりは「どこ まで完了できそうか」をお客様と共有するために使う • 機能要望の規模総数が100ptだとして、スプリン ト7までで50pt消化できているとする • 1スプリントあたり10ptの消化がスプリント7時 点の実績となっている • プロジェクトの期間がスプリント10までの場 合、この流れだとプロジェクト終了時まであと 30pt分までは機能を実現できそう ✔ 残り20pt分については期間内に実現でき ないことをお客様と調整する ✔ この未来予想はプロジェクトの中盤〜終盤 までは行わないのがポイント(予想が安定 しないので)