ドル売り介入で始まった5月。介入効果で瞬間152円割れまで下げ たものの、その後は緩やかに円安が進み、一時157.70円まで到達し た。依然潤沢にある日米金利差を狙ったドル買いが出る一方、介入 警戒感もあって積極的に160円をTRYする流れは起こらず。また米 経済指標及び利下げ織り込みもまちまちであるため、足元は155円 近辺で動意を失っている状況。 2. 介入警戒感はもとより、米経済指標の減速感が意識されることでドル の上値がさらに重くなりそう。とはいえ、経済指標次第という状況は不 変。ひとつ強い指標が発表されると相場の雰囲気が一変することを繰 り返しているため、方向感を決めつけず150円-160円のレンジ推移 を想定しておきたい。 1. 原則USDポジションをキープし、USD建運用のメリットを享受。 2. 各々の資産運用プラン(例:ドル建債券の購入)を実行するため に必要なドルの手当てについては積極的に進める。その際、購入する 資産の円高抵抗力の検証をすること、及び購入タイミングを分散する ことが重要。 3. 当面は152円近辺がドル購入の水準。その後円高が進行する場合 はタイミングを分散しながらドル調達をすることが望ましい。 外貨投資の原則 外貨投資においては、為替の方向感にベットして為替差益を狙うような投機的な取引はしない。あくまでも、円資産への集中リスクを回避するための長 期的な通貨分散、資産分散を目的とする。 よって、マーケットタイミングを判断するよりも、購入タイミングを分散することでリスクを軽減しながら、上記目的を達成することを推奨する。