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就職せずに自己資本でクラスメソッドを起業して21年掛けて年商950億円になった話
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Satoshi7
October 17, 2025
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就職せずに自己資本でクラスメソッドを起業して21年掛けて年商950億円になった話
Satoshi7
October 17, 2025
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Transcript
就職せずに自己資本で クラスメソッドを起業して 21年掛けて年商950億円になった話 就職せずに自己資本で クラスメソッドを起業して 21年掛けて年商950億円になった話 代表取締役 横田 聡 クラスメソッド株式会社
2 本日話すこと • クラスメソッド20年間の軌跡 • 数々のしくじり • やっておいて良かったこと • やらなくて良かったこと
3 6年前のまとめ • 経営者は給与0円でも動ける身軽さと蓄えを持っておく • 経営に悩んだら企業理念とカルチャーの明文化 • 現場よりも先に責任者やマネージャを採用する • 社員が言うことはだいたい正しいから任せる
• 明日会社が潰れてもやっていける社員の輩出 • 事業は自分事の情熱と繰り返しの失敗と副産物がカギ • 無名な会社ほど情報発信に勝るマーケはない • 事業の成長はマーケットサイズに依存する • 謎のポジティブ思考はすべてを凌駕する • やはり売上はすべてを癒やす
4 本日のまとめ • ヒト・モノ・カネが揃ったとき、わたしはコトを成す • 10年後も変わらないものに10年以上注力する • 今後も社会を一変させるような変化が何度も起きる • うまくいっていないことは素直に認めて開示する
• 他人に期待しすぎると苦しいが、他人に夢や希望を持つと良い感じ • やっぱりカルチャー大事だけどアップデートも大事 • スキルセットよりもマインドセットとフィジカル大事
5 自己紹介 横田 聡 Yokota, Satoshi 1977年 東京都稲城市出身 / 4児父
/ バドミントン 2004年 クラスメソッド株式会社 創業 / 代表取締役 クラウドインテグレーションとデジタル支援 創業22年目、グループ従業員850名、年商950億円 国内8拠点、海外5拠点、グループ13社 100%自己資本と無借金で経営奮闘中 支援中の顧客5000社、YoY+600社 AWS Partner Awards SI Partner of the Year - 22’ GLOBAL / 23’ APJ テックメディア運営 記事20万本、会員15万人、300万UU、1500万PV FB: satoshi7 | X: @sato_shi
6 クラスメソッドの企業理念 オープンな発想と高い技術力によって With an open mind and high technology,
すべての人々の創造活動に貢献し続ける we continue to contribute to the creative activities of all people.
7 クラスメソッドの優先順位 1番目に、社員と家族 Firstly, Employee and Family 2番目に、顧客やファン Secondly, Customer
and Fan 3番目に、社会やコミュニティ Finally, Society and Community
8 クラスメソッドのカルチャー Classmethod Leadership Principle 価値観や行動規範を明文化 Clearly articulate values and
code of conduct
リーダーシップ Leadership プロフェッショナル Professionalism ダイバーシティ Diversity フィードバック Feedback 感謝 Appreciation
顧客視点 Customer Obsession パートナーシップ Partnership 情報発信 Output やってみる Start small 楽しむ Enjoyment
10 総売上の推移(5年前) (百万円) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 04
05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 売上高 15 55 149 268 503 480 439 437 365 399 685 1,469 2,585 4,433 7,413 13,199 21,678 創業 長いトンネルの10年間 大きく変わり始めた時期 覚醒 5年前 副産物
11 総売上の推移(5年前) (百万円) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 2003年
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 売上 15 55 149 268 503 480 439 437 365 399 685 1,469 2,585 4,433 7,413 13,199 21,500 創 業 期 停 滞 期 成 長 期 拡 大 期
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000
100,000 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 売上高 15 55 149 268 503 480 439 437 365 399 685 1,469 2,585 4,433 7,413 13,19921,67830,48642,71058,94077,19095,056 12 総売上の推移(2025年版) (百万円) 創業 長いトンネルの10年間 大きく変わり始めた時期 覚醒 副産物 プロが集まる企業になった
0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000
100,000 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 売上高 15 55 149 268 503 480 439 437 365 399 685 1,469 2,585 4,433 7,413 13,19921,67830,48642,71058,94077,19095,056 13 総売上の推移(2025年版) (百万円) 創業 長いトンネルの10年間 大きく変わり始めた時期 覚醒 副産物 プロが集まる企業になった 創 業 期 停 滞 期 成 長 期 拡 大 期 収 穫 期 覚 醒 期
14 P/LとB/Sの推移 年度 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 売上 15 55 149 268 503 480 439 437 365 399 685 1,469 2,5854,433 7,413 13,199 経常 利益 10 4 5 21 30 11 -7 4 1 0 11 40 81 158 345 1,138 純資産 10 3 7 21 41 46 38 43 44 44 53 73 76 179 443 1,240 総資産 10 35 63 126 225 251 239 234 191 232 277 549 1,2341,822 2,511 5,777 年齢 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 年目 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 (百万円) ピーク 赤字 再スタート
15 P/LとB/Sの推移 年度 2019 2020 2021 2022 2023 2024 売上
21,678 30,486 42,710 59,005 77,190 95,056 経常 利益 1739 3,057 4,407 5,103 7,139 7,913 純資産 2,615 4,727 7,702 11,080 15,973 21,154 総資産 9,186 12,722 18,458 23,541 33,247 34,249 年齢 41 42 43 44 45 46 年目 16 17 18 19 20 21 (百万円) あれから 6年経過
16 創業のきっかけ(〜0年目:2003年) • 家電量販店でアルバイトや人材育成(20歳) • 学生時からITベンチャーでアルバイト(21歳) • 多重派遣や多重下請け構造も体験(22歳) • 海外製ソフトウェアやコミュニティに興味(23歳)
• 大学院を卒業して個人事業主化(24歳) • 契約先の企業から法人成りを勧められる(25歳) • 貯めたお金を元手に会社設立(26歳) 創業期
17 数々のしくじり • まともな社会人経験ゼロ • 社労士に頼まずに自分で法人登記 • 貯金を全額自社に投資して後に生活が困窮 • いきなり高額なサーバー製品を買って困窮
• いきなり社員を3人雇って3ヶ月で困窮 • 明確なミッションやビジョンはまだ無い • 具体的な営業の仕方が分からない • 決算書の読み方が分からない • 期末に現金をほぼ使ってしまう(給与/賞与、家賃、税金) 創業期 資本金300万円 ソフト150万円 社員3人75万円
18 会社のお金が無くなってどうしたか • 社長が会社に貸付 • 役員報酬を現金でもらわないで会社に貸付 • 社長が物品を購入して会社に貸付 • 帳簿には役員貸付金として明細が残る
• 通常は黒字化したら返してもらうが • Debt Equity Swapという手法で債務の株式化 • 発行株式が増える • 入金は無いが税金は支払う必要あり生活が困窮 • 会社は無事に黒字で決算 創業期
19 会社のお金が無くなってどうしたか • 銀行に相談する • 窓口で新規の借り入れを相談 • 不動産等の担保・現預金・保証人・実績年数が必要 • 基本的には門前払いだと思う
• 国や地方自治体に相談する • 東京都(新宿区)の中小企業の制度融資に相談 • 面談後に制度融資に申し込み:700万円、担保・保証人不要 • 保証協会付き(多少の手数料)で銀行からスムーズに借り入れ • 日本政策金融公庫に相談 • 面談後に創業融資に申し込み:300万円、担保・保証人不要 創業期
20 やっておいて良かったこと • 誰にどんな価値を届けるか定義 • 事業会社向けにIT支援する会社 • 自宅兼オフィス • 身軽であることが生存期間を伸ばす
• 1期目から賞与支給 • すぐに潰れそうだったがお金は遅延なくしっかり払う • 支払いにだらしない会社は後に倒産すると確信 • 技術を絞って強みを出す • UI技術とサーバーサイドAPIに強い開発会社と設定 • 友人とその友人を集めて15名程 創業期
21 最初のオフィス兼自宅 創業期
22 やらなくて良かったこと • 複数の株主で創業(仲間や投資家など) • 柔軟にピボットできなくなる • Exitのタイミングが合わない • 責任の所在を明確にする
• 自分が動いて売上を立てない • 個人事業主時代と同じ仕事をすれば売上増だったが やったら起業の意味がなくなってしまう 創業期
23 やって申し訳なかったこと • 客先常駐でシステム開発 • 自分以外の全員が客先常駐 • 売上が超安定 • スタートアップに入ったつもりが、、、
• 違和感を感じて翌年に完全撤退 • お客様には大変お世話になったのに、、、 • チーム全員の翌月の仕事が決まっていない • 退路を絶って常駐や下請けを断ることにした 創業期
24 どうやって営業したら良いか分からない • お問い合わせメールしても無視される • 広告するお金が無い • とりあえず個人で技術ブログでも書いてみる • 特定の技術について毎日書く
• ネット上の反応が良い • 勉強会をやってみようという機運 • ユーザーグループの誕生 • 情報を発信すればするほどに反応がある • 仲間やお客様が向こうからやってくる好循環 創業期
25 5期目までの業績 0 100 200 300 400 500 600 2003年
2004年 2005年 2006年 2007年 売上 15 55 149 268 503 創業期
26 数々のしくじり(3期目:2006年) • ビジネス系人材がいない • 知人や友人を中心に優秀な現場エンジニアは多数集まった • リーダー&マネージャー人材がいない • 求人広告を出すも無名かつ給料が安すぎて誰も来ない
• エースをマネージャーにしてもパフォーマンス出ない • 新規受注優先で社内の体制が整っていない • 案件トラブル、超過残業、間接費増大 • 情報発信により仕事は増えるが利益は大して増えない • 経験を積んだエンジニアに還元できず • 社員も気づき始める「これ以上給料は増えそうにない」と 創業期
27 数々のしくじり(4期目:2007年) • 人事考課制度を整備した • ちゃんとした会社にしたいという思い • 社員にもっと成長して欲しいという思い • 就業規則もしっかり定義して厳密に運用
• コンピテンシー評価を軸に社員を数値化 • 社員から大不評 • 「A評価とB評価を違いを正しく説明できない」 • 「こんな評価を受けるために入った会社ではない」 • 「会社ごっこは止めましょう」 • しかも給料が伸びない(伸ばせない)ので評価が良くならない • エースから順番に会社を辞め始める 創業期
28 数々のしくじり(5期目:2008年) • 起死回生の新規事業投資 • B2B自社サービスの企画開発 • 売上5億で利益3千万円の会社が2億円の投資計画 • いきなりフルスロットルで体制確保
• 半年の開発で5千万円以上消費 • その後も数年間は黒字にならない予定 • 外部からの資本が入らないと続けられない雰囲気 • 当事者も社内も気持ちが入っていなかった • 「俺たちが稼いだお金が無駄に使われている」 • 「何をやっているかよく分からない」 • 「これって本当に世の中に必要なものなの?」 停滞期
29 数々のしくじり(6期目:2009年) • 高グレードのオフィスに引っ越し • 雑居ビルからオフィスビルへ • 損益分岐点が非常に高い会社になってしまっていた • 高い紹介フィーを払ってエンジニア以外の採用が進む
• ビジネスモデルは未だに受託システム開発だけ • ストックビジネスに全くなっていない • 大型案件を中心にしつつも納品したら終了 • 赤字決算をやってしまった • 銀行からの追加借り入れがNGになる • 役員報酬の返納 停滞期
30 社長は路線バスの運転手 入社 退職 社長はずっと同じ道を走り 社員は乗っても直ぐに降りてしまう 社員が乗組員ではなく、 一時乗車のお客さんになって しまっている状態を表現 停滞期
31 心身ともに体調が悪くなり始める • 体調に悪影響があったこと • 信頼していた社員がいつ辞めるのか心配 • 外面良く見せて中身が空っぽの恐怖感 • 実際に毎月1人ずつ社員が辞め始めて2年ほど続く…
• ビジネスモデルの行き詰まり(社員に還元できない) • 体調に悪影響がなかったこと • リーマンショックなどの不景気 • 銀行借り入れ増 • 案件トラブル(障害発生、契約内容) 停滞期
32 やっておいて良かったこと • 新規事業のチャレンジ • 新規事業そのものは失敗だったが反面教師となった • 低コストでスタートして繰り返しピボット • 情熱を持てる当事者を中心にメンバー集め
• 社内への透明性ある情報共有 • マーケットの将来性 • 販路 • 継続的な改善 • キャッシュアウトを支える基盤事業 • クラウド上でのサービス開発 • 2008年にAmazon EC2をはじめて使った 副産物 停滞期
33 やっておいて良かったこと • 2階建ての組織となる関連会社を設立 • 運用保守を中心としたサポート業務 • 社員の補佐などを中心に活動 • 障害者のスタッフ採用
• パートタイムや在宅勤務前提のスタッフ採用 • 働き方や生き方の見つめ直す再チャレンジの場所 停滞期
34 やっておいて良かったこと オープンな発想と高い技術力によって すべての人々の創造活動に貢献し続ける クラスメソッドの企業理念づくり 明文化して繰り返し発信 停滞期
35 やらなくて良かったこと • 外部からの出資による資金調達 • 未熟だが自分でコントロールしたい • ビジネスモデルが人数に依存していた • 上場やM&Aを目的として会社を作っていなかった
• まずコストカットをしたのが良かった 停滞期
36 数々のしくじり(7期目:2010年) • 主力技術が市場から締め出し • Flash技術がAppleに否定されて利用が減る傾向に • ユーザーグループ活動も停滞 • 新規のシステム開発が中心でワンショットのみ
• 継続保守開発などを取りに行かなかった • インフラの構築や運用に手を出さなかった • 以前使ったクラウド技術に魅了されたが • 社内のエンジニアは誰もやりたくなかった • 社員にうまくアピールできなかった 停滞期
37 数々のしくじり(8期目:2011年) • 初の大型リストラ • 初の事業縮小移転決定 • 将来の無い会社であることは明らか • 60人以上居たスタッフが32人に
• 初心に返って • 自社ブログサイトを立ち上げ「DevelopersIO」 停滞期
38 家族ができて救われる • 2010年に結婚 • 2011年に長女誕生 • 改めて家族と社員あっての会社だと気づく 停滞期
39 クラスメソッドの優先順位 1番目に、社員と家族 2番目に、顧客やファン 3番目に、社会やコミュニティ 成長期
40 数々のしくじり(9期目:2012年) • 2012年7月 • ほぼ全てがリセットされた状態からリスタート • 広さ1/2、家賃1/3、社員数1/2 • このままやっても会社は潰れるし好きなことを
思いっきりやろうという、謎のポジティブを発揮 • 事業を推進するときにインフラ周りは面倒 • あらゆる企業が面倒だと思っているのでは? • このスゴイ技術をもっと使いこなしたい! 成長期
41 やっておいて良かったこと • 社長一人部署スタート • 既存社員は既存ビジネスのみ担当(まだクラウド興味無し) • 情熱をもって取り組めるクラウドに特化 • そのうち気がついてくれたら嬉しいな程度
• クラウドのユーザーグループに参加 • インフラに詳しくないので宴会部長として活動 • クラウドやりたい人を中心に新規採用 成長期
42 クラウドに集中投資(10期目:2013年) • クラウドチームのマインドセット • 仕事を絶対に断らないで何でもやる • 売上ゼロでも顧客を支援して実績を積む • 売上ゼロでも仲間を新規採用
• 受託システム開発部門の支え • 月2000万円の営業利益を稼ぎ出す優秀なチーム • 月2000万円の赤字を垂れ流すクラウドチーム • 面白さや将来性を信じて集中投資 成長期
43 リープフロッグ現象 • 既存ビジネスが大きい大手IT企業 • 大手企業は自社でデータセンターを持っていた • 大手企業は自社のハードウェアを売っていた • クラウドはおもちゃ扱い
• クラスメソッドは何も持っていない • データセンターやっていない • ハードウェア売っていない • オンプレに詳しくない • インフラを買わずに使えることに感動 • 最初から全てクラウド上で完結していた 成長期
44 クラウドに集中投資(11期目:2014年) • 後の役員や部門長レベルが多数入社 • 自分以外の社員が多数のブログを執筆 • コミュニティやイベント登壇 • クラウドからシステム開発の相談に繋がる
• 日本を代表する企業から一本釣り • 社内の認識が変わっていった • クラウドをやったほうが良いのではと 成長期
45 やっておいて良かったこと(12期目:2015年) • Follow the sun 24時間365日の保守運用体制 • 米国からスタートして、カナダ、ドイツ、韓国、 インド、タイ、中国など、海外展開のキッカケに
• クラウドをインフラとしてみるだけでなく、 アプリケーションプラットフォームとして考える • DevOps、サーバレス、IoT、分析基盤などの 専門チームが多数立ち上がる 成長期
46 やっておいて良かったこと(12期目:2015年) • クラウドビジネスが立ち上がったため、 採用面接や人事面談にも同席しなくなった。 • 組織づくりや給与査定を部門毎に自由にした • 全てを任せても生き生きと働いてくれている。 •
売上が伸びている会社は、社内の様々な問題 を薄めてくれて前向きな気持で笑顔になれる。 • 売上は全てを癒やしてくれる 成長期
47 やっておいて良かったこと(13期目:2016年) • 社員の世帯収入最大化を狙って家族の雇用を推進 • 正社員+パートタイムで世帯収入1000万円を狙う • 身元がはっきりしている • 社員家族からのサポートがしやすい
• 社内には30組程度の家族社員が在籍している • 親子、夫婦、兄弟など • 子育て世代への支援を拡充 成長期
48 数々のしくじり(14期目:2017年) • 社員を正しく評価して給与に反映する部分がザル • 1on1、職務記述書、給与テーブル、キャリア希望など 押し付けではない相互理解する場を設けた • 制度を作ってもちゃんと運用しきれていない •
リーダーやマネージャーを育成する部分が弱い • 外部から経験者を採用して並走 • 事業が伸びているのはマーケットが伸びているから • 自分たちの力を過信してはいけない 成長期
49 数々のしくじり(14期目:2017年) • 財務的に行き詰まりそうになる • 年々倍々で成長していた • 出金(支払い)の数日後に口座に入金 • 銀行の借入枠を超過(2億円)
• 短期借入を繰り返してその場しのぎ • その後、複数銀行&信用金庫を組み合わせて解決 • 良い条件を引き出して借入上限がアップ • 社債発行、貸し越し枠、コミットメントなど活用 • 2020年現在、50億円程度の資金調達枠がある 成長期
50 やっておいて良かったこと(15期目:2018年) • クラスメソッドのカルチャーを定義した • リーダーシップ、パートナーシップ、ダイバーシティ、 プロフェッショナル、感謝、顧客視点、フィードバック、 情報発信、やってみる、楽しむの10か条 • 絶対的な採用基準であり評価基準であると宣言
• 情報発信を更に強く意識したマーケ活動 • 80人でre:inventに参加してレポート記事を500本執筆 • 1000人集めてイベント開催 • Day Oneの気持ちで新規事業を次々始める • ECプラットフォーム、AI/IoT技術、カフェオープン 成長期
51 アマゾンのカルチャーから学んだ 1. 机上で終わらせない/評論だけしない 2. 成功を保証しない/大胆に挑戦する 3. 多数の実験と失敗から多くを学ぶ 4. 失敗のコストを最小化する
5. 利用者に使ってもらいフィードバックを反映 6. 学習済みモデルと優れたソフトが残る 7. 上記を高速に繰り返す 成長期
52 やってみる 成長期
53 やってみる 成長期
54 やってみる 成長期
55 やってみる 成長期
56 やってみる 成長期
57 やってみる 成長期
58 やってみる 成長期
59 やってみる 成長期
60 情熱を持って取り組んでいく 拡大期 10年変わらないものに情熱を注げ! ・低価格、高性能、柔軟性、信頼性 ・迅速、広い選択肢 ・イノベーションしたい人を集めろ ・実験の速度を上げろ ・時間軸を変えて考えろ ・今の流行を追うな
・自分のやっていることに情熱を持て ・傭兵ではなく、宣教師になれ ・お客様を起点に始めて逆算しろ
61 コロナ禍で全て開発中止になったが 副産物 • 店舗開発 • 什器設計 • 決済端末連携 •
センサーとアクチュエータ • プリント基板開発 • 機械学習モデル開発 • 一気通貫の顧客体験設計 • やってみるカルチャーの体験と浸透 拡大期
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世界初の民間有人宇宙船打ち上げ成功
1981-2011 2020-
1992 Internet Service Provider(ISP) launched. 1999 - Mobile Internet service
launched. (i-mode)
2008 iPhone/Android released
社内ラジオ
69 やっておいて良かったこと(16期目:2019年) • 採用サイトで社内情報をオープンに • 3期分の決算書 • 平均給与、中央値、 • 離職率、残業時間、有給消化率
• バックオフィス部門の専任化 • それぞれ責任者レベルの人材を採用した • マーケ、労務人事、財務経理、法務、総務、情シス 拡大期
70 組織拡大による課題(17期目:2020年) • 社員数が増えていくなかでカルチャーを守る方法 • 2020年2月から在宅勤務中心 • 新入社員や中途入社社員と全く会えていない • コンフォートゾーンからの抜け出し
• 成長した社員が更に活躍できるフィールドの提供 • どこでもやっていける社員の育成と輩出 • 企業理念とカルチャーを体現する挑戦を続ける 拡大期
71 ビジネス拡大による課題( 18期目:2021年) 拡大期 • 既存顧客へのフォローアップ不足 • マーケティング施策のやりっぱなし • サイロ化したサービス
• 部門間の風通しの悪さ • 仕事の作業化 • 顧客満足追求の薄れ • 経営と現場の距離感 • ミドルマネージャーへの負担
72 足りないところを伸ばす( 19期目:2022年) 拡大期 • 営業統括組織を作って全部門連携 • 既存顧客重視の方針 • インサイドセールス
• アカウントセールス • 顧客満足度調査と改善サイクル • セキュリティやガバナンスの強化 • データ集約によるデータ駆動な意思決定 • ミドルマネージャーの社内コミュニティ
73 変化が起きる/変化を起こす • Zennの買収 • 愛されるサービスの育成 • AWS SI Partner
of the Year – GLOBAL受賞 • グローバルでの認知を獲得、外国本社とMTGが当たり前に • 本社移転を決定(秋葉原から日比谷へ) • 身の丈に合っていないオフィスへ • 出社推奨方針を出す • フルリモートしたい人が退職する • 無借金となる • 遺言書を書く 拡大期
74 顧客の期待に答える( 20期目:2023年) 覚醒期 • 運用保守メニューの充実 • 事業会社出身者の事業コンサルチーム • 複数クラウドのインテグレーション
• ロイヤリティプログラム • フリーランス人材の派遣 • 若手人材の育成プログラム • 既存システムの巻き取り • グローバル案件対応
75 自社のビジネスを変え続ける 開発 90% 過去 保守 10% 開発したシステムを 納品する事業 ワンショット
継続 販売・サポート 80% 現在 開発 10% 長期継続的に 顧客を支える事業 継続 継続 運用 10% 継続 多数のお客様事業を継続的に支える事業の最大化を目指しています 販売・サポート 70% 未来 開発 10% 顧客の中に入って とことん付き合う 継続 継続 運用 20% 継続 覚醒期
76 前に突き進む( 21期目:2024年) • 世界を一変させるテクノロジーの民主化 • AI(生成AIとフィジカルAI)によって働くことの定義が変わってくる • 人間にしかできないことに注力すべき時代の始まり •
日比谷フォートタワーの新オフィス • 全面ガラス張りで透明性を出す • 他拠点もリニューアル • 縦割りと横串の組織 • 産業カットの営業チーム • 部門横断の関係づくり • グローバル対応の実績が出始める • 積極採用と待遇改善の継続 覚醒期
77 中期計画を完成させる( 22期目:2025年) • 2030年の商売目標 • 単年度3000億円、利益率12%を目指す • 売上累積1兆円を目指す •
実現するためにあらゆる施策を打つ(採用、M&A、提携など) • 顧客満足のために顧客志向のサービスを突き詰める • 顧客の面倒、不備、不足の肩代わり • 顧客の先回り、問題解決、先導する • AIにオールインしていく • AWS、Anthropic、マルチクラウド、ISV • フィジカルAIをドッグフーディングしていく 覚醒期
78 なぜやるのか? • 顧客は誰か? • 10年後も変わらないことは何か? • 10年後も顧客が欲しいものは何か? • 10年後に変わった世界で逆算して今やることは何か?
• 何を得たいのか? • 全力で取り組んでいるか? • 周りを巻き込めているか? 覚醒期
79 自社の組織変容 人材開発 新卒採用・人材育成 カルチャー・人事制度 エンジニアリング統括 営業組織 マーケティング インサイドセールス アカウントセールス
カスタマーサクセス アライアンス組織 Japan Entry支援 ソリューション開発 パートナー作り 資本政策 事業会社と合弁会社 メディアのM&A デザイン会社と資本提携 新規事業 R&D PdM SRE 事業開発 顧客と共同で企画運営 グローバル開発体制 SCA 社会や顧客の変容に答えるために 自社のビジネスを変容させる 覚醒期
80 6年前のまとめ • 経営者は給与0円でも動ける身軽さと蓄えを持っておく • 経営に悩んだら企業理念とカルチャーの明文化 • 現場よりも先に責任者やマネージャを採用する • 社員が言うことはだいたい正しいから任せる
• 明日会社が潰れてもやっていける社員の輩出 • 事業は自分事の情熱と繰り返しの失敗と副産物がカギ • 無名な会社ほど情報発信に勝るマーケはない • 事業の成長はマーケットサイズに依存する • 謎のポジティブ思考はすべてを凌駕する • やはり売上はすべてを癒やす 覚醒期
81 本日のまとめ • ヒト・モノ・カネが揃ったとき、わたしはコトを成す • 10年後も変わらないものに10年以上注力する • 今後も社会を一変させるような変化が何度も起きる • うまくいっていないことは素直に認めて開示する
• 他人に期待しすぎると苦しいが、他人に夢や希望を持つと良い感じ • やっぱりカルチャー大事だけどアップデートも大事 • スキルセットよりもマインドセットとフィジカル大事 覚醒期
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