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異能vation(innovation)2019

 異能vation(innovation)2019

This presentation entered the innovation contest in Japan.The presentation was rejected.

Soichi Sato

July 03, 2019
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Transcript

  1. 2  SBS 実現への筋道 ※SBSとはSorcial Broadcasting Serviceの略 放送において、 なりすまし、改ざんを防ぎ 情報配信を可能とする ソーシャルデータ配信システム 過去に特許申請

    IPDCによるデータ配信 マルチメディア放送で必須 の技術で既に一部の放送で 利用されている 多数決、決裁者、AI等 による データ承認システム 実際の放送 での運用 マルチメディア 放送 ・ 民放地方局 (ニュービジネス) ・ (デジタル) コミュニティ放送 ※IPDC(IP Data Cast:放送においてネットと同じIPパケットを利用してデータを送る方式) 既存開発済みの技術 異能vationにて開発したい技術 配信スケジュール 放送フォーマットへの変換 番組編成システム 最終目標
  2. 3 SBSの実際の利用イメージ 個人の取材による 映像、音声、文字 の情報 地方自治体、警察、消防等 による生活・防災・イベント等 の情報 手話・字幕・点字な ど障害者に寄り添っ

    た情報 IoT機器からの情報、監視 カメラからの情報など自動的 に収集される情報 SBSを利用した 放送システム (CtoC型の)    放送 地域からの孤立防止 忖度するメディアからの脱却 のためにも必要! 自分たちに必要な情報は自分 で作る、情報の地産地消! 一般の人がすぐ理解 可能な防災情報配信に 関する放送規格の統一 を進める必要も! 単に字幕に変換するだけが 寄り添うことではない!
  3. 4 SBSの意義=放送イノベーション 次世代の放送は4K8Kだけではなく、放送と通信の融合が必要 民主主義を支える地域ジャーナリズムの活性化、地域における放送の意義 放送文化継承の重要性 日本では4K、8K放送がイノベーションであるという雰囲気がありますが、ヨーロッパでの放送のインターネット化の動 き(DVB-I)、アメリカでの放送と通信が融合する新しい放送システム(ATSC3.0)など、放送のイノ ベーションが加速しており、4K・8Kばかりに目をとらわれることなく、さまざまな取り組みが必要と考えられます。 日本では地デジの次世代へのロードマップがかけず現在のハイビジョン放送を続ける予定であり、ラジオもFMというア ナログ方式のまま続くことになっていますが、このような消極的な取り組みでは放送は弱体化するのみと考えられます。

    世界的に活字メディアの衰退によって地域政治や事件を監視してきたジャーナリズムが減ってきているという問題があり ます。ネットの発展によって全国的なニュースやSNSといった個人間の情報のやり取りはスムーズになったものの、私 たちの生活を豊かにすると考えられる身近な地域の情報を取り上げることのできるジャーナリズムが衰退することはコミュ ニティの崩壊につながる恐れがあり、SBSで地域ジャーナリズムが活性化できるのであれば大きな意義があります。 また、地域を対象とした放送局による情報配信では、ネットの大手VOD事業者のように大金をかけてのCDN構 築が難しいため、通信を利用した場合は輻輳の問題が生じてしまいますが、放送では緊急時にアクセスが集中しても 輻輳なく情報配信が可能であるため、放送は安易にネット配信に置き換えられません。 放送というのは、私たちに大きな恩恵をもたらしてくれていて、誰でも簡単に楽しめる文化として生活になじんでいると 思います。ネットで十分という世界ではなく、誰もが平等に楽しめる放送もまだ必要なのだということを、新しいイノベー ションと共に感じてもらえることを目指したいと考えています。
  4. 5 ソーシャルデータ配信システム IDフィルター サーバー ID、キー取得 IDフィルター IDフィルター 復号化 暗号化 会員ID取得

    会員ID付加 データ発信 データ取得 データ保護情報 特開2016-139843 データ放送を利用したソーシャルデータ配信システム より ※説明の都合上、一部実際の特許申請時の名称から変更しています。 ・データーは会員IDを付加された後、暗号化され、会員IDとは異なるデータ保護情報に関連したコンテンツ識別 のためのIDが付与されます。以降コンテンツ識別のIDは放送局でのコンテンツの管理、および、受信者のコンテン ツ選択のために利用されます。 ・データ保護情報は放送局が配布するため、放送局は内容を含めて全てのデータの内容を見ることが出来ます が、第三者はデータ保護情報の内容を理解できない為、なりすましや改ざんが出来ない仕組みになっています。 放送局 送信・受信端末 ソーシャルデータ配信システム図
  5. 6 IPDCによるデータ配信 地デジ放送(ISDB-T) ULE UDP/IP FLUTE/(AL-FEC) ファイル IPDCプロトコールスタック図 ・IPDCを利用することによりファイルを放送波で伝送できます。 ・UDP/IPはネットで利用されている片方向通信のプロトコール

    (UDP)であり、ネットと同じIPパケットでの伝送となります。 ・ファイルをIPパケットで伝送するためのプロトコルとして FLUTE(RFC 6726)を利用します。FLUTEを利用することによ り、片方向通信によるファイルの送信が可能となります。インターネット 上ではパケットロスが生じる可能性があるため、AL-FEC ( Application Layer - Forward Error Correction)を利用 してロスしたパケットを復元することが可能ですが、放送では放送のシ ステム(図ではISDB-T)にFECの機能が含まれているので、 AL-FECは必須ではありません。 ・放送ではMPEG2-TSパケットでの伝送を行っており、ネットで利用さ れているIPパケットはそのままでは伝送できないため、ULE (Unidirectional Lightweight Encapsulation)を利用してIPパ ケットをMPEG2-TSパケットに変換して伝送します。 ※RFC:インターネットの技術仕様の標準化を行う団体による技術文章の番号
  6. 7 データ(コンテンツ)承認システム 放送局員による承認 多数決等による承認 AIによる承認 放送局員、新聞社、公共機関広報職員(役所・学校・警察等) その他一般、IoT等 放送 適切なデータ(コンテンツ)を放送するためのイメージ図 放送においては、間違った情報や適切でない表現を持ったデータ(コンテンツ)を配信することは許されませんの

    で、内容を確認する必要があります。 しかし、ソーシャルデータのような多数の人から投稿されるデータを放送局員が全て確認することは難しいと考えら れます。特に小さな放送局では職員の数も限られ限界があります。また、防災情報のような緊急性のある情報は 出来るだけ早く伝える必要があります。 そこで、(優良な)一般の投稿者同士で投稿前の内容を確認し多数決で適切なものかを確認する手段やAIを 利用して適切な内容かを瞬時に判断して放送する方法も検討する必要があると考えられます。 事前にチェック機能のある機関からの情報はそのまま放送可能と考えられます。
  7. 8 番組編成システム 動画コンテンツ 音声コンテンツ 文字コンテンツ 各種データ 映像、音声 変換 動画配信 スケジュール

    音声配信 スケジュール 放送 データ放送 変換、配信 スケジュール 放送においては、データや文字情報のようにある程度複数が同時配信できるものもありますが、基本的には視 聴者に対して1番組づつシーケンシャルに放送する必要があり、そのためのスケジューリングが必要となります。 視聴者としても、何もしなくても流れてくるものを見続けることでさまざまな情報が得られるというのが放送スタイ ルであり、メリットであるかと思います。 放送メディアにあわせて、文字情報やデータは映像、音声に変換しての配信も可能です。 テレビ放送では動画、ラジオ放送では音声ですが、マルチメディア放送では動画・音声以外にもさまざまな情報 が送れるため、SBSはマルチメディア放送にて一番威力を発揮できると考えられます。 CM・広告
  8. 9 放送の状況 マルチメディア放送 V-Low(VHF 99~108MHz)の帯域にてi-dioという名称のデジタルラジオを中心としたサービスを提供中。日本を 7ブロックに分割し、各ブロックごとに異なるサービスを提供しています。V-ALERTと呼ばれる防災情報提供サービスを 自治体向けに行ったり、カーシェアリング向け情報配信などの新しい取り組みも行っています。 V -High(VHF 207.5~222MHzの帯域)の帯域ではNottvという名称で2012年4月から2016年6月末まで全

    国一律のモバイル端末向け動画サービスを行っていましたが、事業撤退により現在は電波の空き地となっています。 地デジ 4K、8Kに向けた各種実験は行われていますが、具体的な移行時期等についてのロードマップは公表されていない 状況で、NHKがネットでの同時配信を開始する予定となっているなど、4K、8Kといった高解像度化だけではな く、動画のネット配信をどうしていくかが民放にとって大きな課題となっている状況です。一方、テレビ信州では地デジで IPDCを利用した”ナローキャスト”サービスにてサイネージの配信を行っており、地方局における新たな放送波の利 用検討も行われている状況です。地デジ電波の空き地を利用するエリア放送でもIPDCは利用可能です。 FM放送(ラジオ) ラジオはリスナーとのつながりが深いメディアで、広域、県域の民放およびNHKのほか、市区町村をエリアとするコ ミュニティFMもあり、コミュニティFMの需要はいまだに大きくあり開局数も増えています。ネットへの同時配信も radiko等によりいち早く対応してきました。しかしながら、ラジオ局の収入は減り続けていて経営が苦しくなってい る状況です。また、放送としてデジタル化が行われていない唯一のメディアでもあります。この状況を打開するため には、新たなリスナーの要求に応えられるメディアに進化する必要があると考えられます。
  9. 10 放送においてイノベーションが困難な理由 鶏が先か卵が先か問題。免許制度が先かビジネスモデルが先か。 NHKを除く民放テレビ局は公共の電波を借りてある意味独占的に(あるいは保護された環境下にて)映像番組 を配信しCM収入で稼ぐという鉄壁のビジネスモデルがあります。誰かもおっしゃっていましたが、地上波もネットも既に 動画配信というレベルでは同じことが出来る時代ですが、民放テレビ局および、それに関わる団体が放送を支え続けて います。それ自体は悪いことではいですが、ビジネスモデルを崩さないためにテレビ局は一致団結する必要があり、新し いビジネスモデルに対しては否定的な目を向けられがちになり、イノベーションを起こすのが困難となっています。 間違った放送を恐れて踏み込めない 古くからのビジネスモデルで満足している

    受信機の対応 ネットではまずやってみようというチャレンジが可能ですが、放送では電波の免許取得をしないとサービスが出来ま せん。しかしながら、ビジネスモデルがきちんとしていない放送局は行政から免許がもらえない状態となっています。 結局、既存のビジネスモデル以外での新たなビジネスモデルによる開局は不可能に近くなっています。 世の中的にはAI、IoTなどの自動化が進んでいますが、放送においては自動化など新しい放送のシステムに対 しての取り組みはとても消極的です。実際やってみないとわからないにもかかわらず、危険であるなどの議論が先行する と取り組み自体が行えないということになりがちです。 ハードウエアの設計製造に関するコストが劇的に下がってきている中、および、ハードウエアーの機能がどんどんソフトウエ アーによる実装により可能になってきている中でも、放送においては受信機の普及率をものすごく気にしていて受信機 が普及していないサービスに対しての取り組みについてはとても消極的です。