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20250710 TROCCOでのStripeを利用したクレジットカード決済の導入 / #p_...

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July 10, 2025

20250710 TROCCOでのStripeを利用したクレジットカード決済の導入 / #p_UG x #JP_Stripes ユーザーの実践から学ぶデータ統合で叶えるRevOps最前線

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July 10, 2025
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  1. 会社概要 5 株式会社primeNumber 代表取締役CEO 田邊 雄樹 2015年11月 116名 約34億円 東京都品川区上大崎3丁目1番1号

    JR東急目黒ビル5F 会社名 代表 創業 メンバー数 累計調達額 オフィス © primeNumber Inc.
  2. 7 primeNumberが提供するサービス データマネジメント各フェーズの課題に応えるべく、複数のSaaSを提供しています。 また、コンサルティングサービスは、すべてのフェーズをワンストップで支援可能です。 © primeNumber Inc. 活用 分析 可視化

    蓄積 統合 点在 データ利活用の実現に向けた ゼロからのステップをワンストップでサポート クラウドETLサービス データを活用した施策実行に 特化した連携サービス AIデータプラットフォーム TROCCO セグメントビルダー
  3. 8 発表の目的 • Stripeをプロダクトに導入するときの知見を提供する ◦ どういった考え方/進め方をするのがよいのか ◦ 実装にあたってどのようなことを考えるとよいのか ◦ 途中から組み込む際の大変さの事例として・・・

    • TROCCOの転送元Stripeの事例紹介 ◦ 自社の決済運用にあたり自社プロダクトを活用している ◦ Stripeの活用はもちろん、TROCCOの運用事例としても参考までに ◦ 気になったらフリープランからご利用ください!
  4. 14 Stripe導入の目的 • TROCCOのプラン体系 ◦ Freeプラン:無料の検証用プラン ◦ Starterプラン:エントリープラン ◦ Essentialプラン:一定規模の活用

    ◦ Advancedプラン:本格的な活用 ◦ Professionalプラン:個別要件に応じたカスタマイズ • Starterプランに月次払いのクレジットカード決済を導入 ◦ 従来は全て年間契約、請求書やAWS Marketplaceでの対応だった • ユーザー主導でスムーズに有償契約に移行できる ◦ 従来は営業とのやり取りが必須だった 請求の運用負荷を上げずに、エントリープランの利便性を向上させる
  5. 15 Stripeの選定理由 • 海外顧客の決済のため、請求処理のためStripeは利用されていた ◦ 小規模かつ局所的な運用に留まる ◦ ex. サブスクリプション機能は未利用 •

    技術的なカバー範囲が広いと見込まれた ◦ プロダクトへの組み込みの事例も多くあり、やりたいことに対して 実現できないことがあっても、Stripeでできることで留める形で いいのではないかと考えた 経理で既に利用しており、かつ技術的な対応範囲も広いと見込まれた
  6. 19 開発された機能 • ユーザー側のタイミングで有償利用に移行 ◦ Freeプランでは処理時間の上限に到達するとジョブが実行できなくなるので、 ユーザのペースでスムーズに利用を続けられる • 加えて、運用管理のための各種連携 ◦

    データ統合のための項目をStripeのメタデータに連携 ◦ Stripe発生イベントに応じてZapier経由でSlackに通知 ▪ 決済が失敗したとき ▪ サブスクリプションが作成されたとき ◦ 顧客対応基盤であるSalesforceにリードID/サブスクリプションIDを即時連携 ◦ 請求時に入力された情報をまとめてTROCCOで取得しSalesforceに連携 決済が正常に完了すると、自動でStarterプランに切り替わる🎉
  7. 22 Stripe導入の壁・・・の前に • 立ち上げ前/立ち上げ初期 ◦ スモールスタートで、Stripeを前提に運用設計をするとよい ◦ どのようにするかは、岡本さんの発表や記事を参考にしましょう ▪ 「知らないと損する。

    SaaSのマネタイズ手法と 請求管理のイロハ」 • ある程度グロースし、請求の運用が整理されてきている段階 ← 今回はこちら ◦ かなり大変です、覚悟しましょう(苦笑) ◦ 今回はこちらでした プロダクトのフェーズによって難易度が大きく異なる
  8. 25 実現したい要件の整理が難しい • プロダクトの機能要件はもちろん、請求、売上計上、営業、CS、法務、 IT統制など、あらゆる観点での整理が必要になってくる ◦ その過程で実は整理されていなかった部分が出てくる ◦ 人間で柔軟性高く処理されていた部分を、システム化するのは大変 •

    そもそもの運用整備、対象スコープの調整、要件の切り捨てを使い分ける ◦ 例えば難しかったことは、月単位の処理時間枠+超過時間課金という プライシングモデル、既存の請求手段とStripeのすみ分け、セキュリティ要件 (PCI DSSやIT統制)の考慮、パートナー経由での販売の取扱いなど • この段階でエンジニアに入ってもらった方が良かった・・・ ◦ 処理フローの整理はエンジニアの方に進めてもらって、非常に助かった → 各部門に行脚して現状整理のヒアリングを徹底的にする   処理フロー図をまとめて、アップデートしていく
  9. 26 Stripeで技術的にできることの理解が難しい • Stripe Developer Advocate(当時)の岡本さんに個別相談 ◦ 日本時間1日0時に決済させたいが、設定方法がわからない ▪ デフォルトがUTC基準で、決済タイミングがずれる問題がある

    ▪ billing_cycle_anchor_configの話を聞く ◦ カスタマーポータル上の各種制御のための詳細を伺う • 株式会社New Lightの前田さんの発表を聞いて質問攻めにする ◦ 「JP_Stripes 東京 Vol.23: これからの価格と収益の話をしよう」に 参加したところ、これからやろうとしていた全てが語られていた • お2人がいなければ正直厳しかったので、心の底から感謝しています → 有識者とコミュニティ(JP_Stripe)を頼りましょう
  10. 28 質問をもとに反映された実装 • 事前にPaymentMethodを作成して、その後にCustomerを紐づける ◦ こうすると意味のない顧客データが生成されない • メールアドレスをベースにCustomerを名寄せする処理を入れる ◦ デフォルトだと申込ごとにCustomerが作成され、この状態だと

    複数回処理されたときのカスタマーポータルが分断される • こういう勘所はドキュメントに載っていないがち • なお、このタイミングでは3Dセキュアに対しての話はなかったので、 開発のタイミングでエンジニアに徹底的に調査して対応いただきました ◦ 今後の対応の際はご注意ください Stripe内部のデータがとても健全になる
  11. 29 要件の取捨選択と拡張可能性の考慮 • 国内のみ、海外は対象外 ◦ 商品の文言はそのまま画面に反映されるので、商品作成は言語単位で ◦ 税金の取扱いもあるので、通貨が変わる場合の経理処理は要確認 • Starterプランでオプションは存在なし

    ◦ やるならクロスセルで設定すればいいと思われる • 定価のみ、割引は受付けない ◦ やり方はキャンペーン or クーポンがあり、割引幅の選択肢を絞って クーポンで対応する形が良さそう • 直販のみ、パートナー販売は対象外 ◦ どのパートナーで販売しているのかを判別するのが難しいという壁がある やらなかったことも多くあるが、拡張可能性は考えておく
  12. 32 TROCCOでの運用支援 • 契約情報の管理のため、データを集約してSalesforceに連携 ◦ 企業/契約者情報 ◦ 契約条件 ◦ 初回決済金額

    ◦ サブスクリプションID ◦ etc… • 事後処理が行われているかも定期的にデータで検知 • 経理側の消込処理をスムーズにする ◦ 毎週新規申込を連携 ◦ 定期的に過去の決済を一覧にして連携 運用者のインターフェースにデータを連携する
  13. 35 まとめ • Stripeの導入にあたって ◦ 請求の運用が整理されてきている段階の導入は大変 ◦ 実現したい要件の整理 ▪ 現状整理ヒアリングと、フロー図の整理を徹底的に進める

    ◦ 技術的にできることの理解 ▪ 有識者とコミュニティ(JP_Stripe)を頼りにする ◦ 組織横断の取り組みになるので、ちゃんと体制を作りましょう • TROCCOを使った運用支援 ◦ データを運用者の使っているツールに渡すのは便利 ◦ データをもとにした対応状況の検知にも使える 詳しく聞きたいことがあれば、ご質問ください!