PythonにおけるGUIフレームワークのはなし

Pythonにおける GUIフレームワークのはなし

0 はじめに

はじめに私は最近、Pythonを用いてとあるデスクトップアプリケーションの作成をしています。そもそもPythonはあまりデスクトップアプリケーションを開発するのに向いないと思うのですが(特にインターフェイスでは)、作らなければならないので作らなければならないのです。しかも、その成果ソフトウェアは.exe形式にしてPythonの入っていない他のPCでも動作するようにしなければなりません。
その過程での諸々を紹介したいと思います。

1 CUIとGUIとは？(前提) Let’s start with the first set of slides

CUIとGUIとは？普段私達が使っているアプリケーションのユーザーインターフェースには、大きく分けて二種類が存在します。それが、・CUI(キャラクタユーザーインターフェース ) ・GUI(グラフィカルユーザーインターフェース ) です。
GUIアプリケーション CUIアプリケーション

CUI 慣れると使いやすいしとても早い。コマンドを叩いての動作が一般的なので、他のソフトに組み込みやすい。グラフィカルなUIを描画するための負担をPCに書けないため、同機能の GUIソフトウェアに比べて軽量である事が多い。シンプルで良い。
CUIとGUIとは？ GUI 直感的な操作ができるため、一般向けに最適。 GUIでなければ成立しないソフトウェアも多い。工夫すれば様々な見た目を作り出せるので、ソフトウェアの雰囲気を演出しやすい。 CUIとGUI,それぞれ利点と欠点があります。

CUIとGUIとは？ CUIアプリケーションは、その種類にもよりますが、基本的に標準入出力だけで簡易的にツールを作成することができるため、文字の表示や入力そのものにそこまで苦労しません。しかし、GUIアプリケーションとなると見た目を細かく設計しなければならないため、全て自力で核となるとかなり面倒なことになります。そんなときに役立つのがGUIライブラリです。 ※やばいCUIアプリケーションもある

GUIライブラリとは GUIライブラリとは、GUIアプリケーションを作成するにあたって必要となるパーツの実装(クラスやライブラリ)をまとめたものです。簡単に言うと、よく使われるwidgetのテンプレートを提供したり、GUIデザインがしやすいような下地を提供してくれたりするものです。これによりプログラマはいちいちボタンの機能を実装したりせずとも、ボタンを配置するというコードを与えるだけでボタンを配置できたりします。

GUIライブラリ(フレームワーク)とはデザイナーと呼ばれるツールがフレームワークに用意されていることもあります。これはVisualStudioに組み込まれている.Net向けのGUIデザイナー

2 Pythonで使えそうだった GUIライブラリ GUI Framework

Pythonで使える(？)GUIライブラリ・wxPython ▪ wxWidgetsというGUIツールキットのPythonバインディングライブラリ。 ▪ 商用利用が可能。 ▪ wxGladeというデザイナー
が利用可能。 ▪ 今はバージョンPhoenixと改名して更新中。

Pythonで使える(？)GUIライブラリ・Tkinter ▪ Tcl/TkのTkのGUIツールキットのPythonバインディングライブラリ。 ▪ 追加インストール無しで Pythonに標準で含まれている。機能性は微妙。
▪ TK GUI Builderというデザイナーが存在するようだが、最終更新が2006年？？ ▪ 商用利用可能。特にロゴはない模様。

Pythonで使える(？)GUIライブラリ・PyQt5　(4も現役) ▪ QtというGUIツールキットのPythonバインディングフレームワーク。かなり高機能で更新も続いている。 ▪ Qt Designerというデザイ
ナーソフトが存在する。無償版と有償版がある。無償版はライセンスがGPLなので、商用利用は微妙。 ▪ PyQt5自体もGPLライセンスもしくは商用ライセンスなので、無償での商用利用は微妙。

Pythonで使える(？)GUIライブラリ・Kivy ▪ ちょっと新しいライブラリ。Pygameの描画を利用したライブラリ。現在も非常に活発な開発が続いている。ただし若干不安定。 ▪ Kivy
Designerというデザイナーソフトが存在するが不安定。 ▪ Kv langというCSSのような？独自言語でGUIを記述できる。わかりやすい。 ▪ windowsから macOS,AndroidやiosのアプリまでPythonで作れるようになるすごいやつ。

Pythonで使える(？)GUIフレームワークなどなど、数だけ上げれば沢山のGUIフレームワークがあるのですが、Pythonで使えるGUIフレームワークは現状ではどれも一長一短といった感じが強いです。ものによってはテンプレート的には作れるけれど見た目をカスタマイズするのが難しく、見た目が重視される場では使いにくいものも多いです。そこで…？

3 Web技術との連携 EEL

Web技術との連携見た目をカスタマイズして、様々な演出をすることに特化しているWeb技術をPythonでも利用したい！という結論に至りました。でも勿論僕はJS周辺の言語を触りたいわけではないので、メインとなる裏はPythonで記述し、見た目(インターフェイス)部分だけWeb技術で作りたいです。そんなことを思って探してみたら……

Web技術との連携ありました

Web技術との連携こちら、今年の１月に最初のコミットあった”EEL”という非常に新しいライブラリです。フロントエンドを記述する各種Web技術と Pyhonを簡単につなぐことができます。 Pipに登録されているので、 $ pip install eel
だけでインストールできます。

Web技術との連携たとえばどんなふうに使うのかというと、 import eel eel.init("web") eel.start("main.html") <html> <head> <meta charset="UTF-8">
<title>Eel</title> </head> <body> Hello World!! </body> </html> Main.html eel_gui.py みたいに書いてeel_gui.pyを実行すると

Web技術との連携こうなります

Web技術との連携勿論HTMLを表示できるだけでなくこんなふうに書くと、Pythonの関数をJsから呼べたり、 console.log('Calling Python...'); eel.my_python_function(1, 2); @eel.expose def
my_python_function(a, b): print(a, b, a + b) Python JavaScript

Web技術との連携逆に JavaScriptの関数をPythonから呼ぶこともできます。 print('Calling Javascript...') eel.my_javascript_function(1, 2, 3, 4) eel.expose(my_javascript_function);
function my_javascript_function(a, b, c, d) { if(a < b){ console.log(c * d); } } JavaScript Python

しかも

Web技術との連携こんなコマンドを作業しているディレクトリで実行するだけで、PythonをGUI込みのexe形式の実行ファイルに変換できます！！ $ python -m eel [main_script] [web_folder]

おわり

つづきはWEBでゆるして

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