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[KC3 Meet! vol.1]ちょっとだけわかるPasskey

[KC3 Meet! vol.1]ちょっとだけわかるPasskey

Yuki Watanabe

October 15, 2023
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Transcript

  1. SPEAKER • 渡邉 雄貴 / Yuki Watanabe ◦ 近畿大学 理工学部

    B3 ▪ KINDAI Info-Tech HUB 役員 ▪ NPO法人NxTEND(KC3運営委員会) 理事 ◦ Webバックエンド・インフラエンジニア ▪ 長期インターンシップ・業務委託での開発 ▪ 転職型プログラミングスクール メンター
  2. SPEAKER • 渡邉 雄貴 / Yuki Watanabe ◦ この夏は...... ▪

    仕事! ▪ 仕事!!! ▪ 仕事!!!!!(280時間 / 月) • RecruitやDMMのサマーインターンに行ってました ◦ 気になる人は懇親会で!
  3. SPEAKER • 渡邉 雄貴 / Yuki Watanabe ◦ SKILLS ▪

    Webバックエンド • Ruby(Rails) / Python(FastAPI, Flask) / Kotlin / TS ▪ Webフロントエンド • TS(React) / JS / HTML-CSS ▪ インフラ・その他 • Linux / AWS / Docker / DB / 認証・認可
  4. SPEAKER • 渡邉 雄貴 / Yuki Watanabe ◦ SKILLS ▪

    Webバックエンド • Ruby(Rails) / Python(FastAPI, Flask) / Kotlin / TS ▪ Webフロントエンド • TS(React) / JS / HTML-CSS ▪ インフラ・その他 • Linux / AWS / Docker / DB / 認証・認可
  5. 認証ってなに? • 認証/Authentication(Authn) ◦ サービスの利用者が本人であることを確認する ▪ What you are •

    生体認証 ▪ What you have • 所有物認証(カギやセキュリティキーなど) ▪ What you know • 知識認証(パスワード・秘密の質問) 認証・認可の違い
  6. 認証ってなに? • 認証/Authentication(Authn) ◦ サービスの利用者が本人であることを確認する ▪ What you are •

    生体認証 ▪ What you have • 所有物認証(カギやセキュリティキーなど) ▪ What you know • 知識認証(パスワード・秘密の質問) 認証・認可の違い
  7. パスワード認証 • パスワード認証のメリデメ ◦ メリット ▪ 覚えていればどこでも使える ▪ 壊れたりすることはない ◦

    デメリット ▪ 失くさないけど忘れる ▪ 盗難される可能性がわりとある(フィッシングなど) ▪ 覚えるコストを避け、簡単なパスワードを使いまわしがち 前提
  8. パスワード認証 • パスワード認証のメリデメ ◦ メリット ▪ 覚えていればどこでも使える ▪ 壊れたりすることはない ◦

    デメリット ▪ 失くさないけど忘れる ▪ 盗難される可能性がわりとある(フィッシングなど) ▪ 覚えるコストを避け、簡単なパスワードを使いまわしがち 前提
  9. パスワード認証の強化 • どうしたら強くなるのか? ◦ パスワードポリシー ▪ パスワードに制約をかける ◦ パスワードマネージャ ▪

    アプリでIDやパスワードを管理する ◦ ID連携(Sign in with XXX) ▪ パスワードの数を減らす 前提
  10. パスワード認証の強化 • どうしたら強くなるのか? ◦ MFA ▪ 多要素認証により安全性を高める • SMS:SIM Swapにより盗難可能

    • Authenticator:フィッシング・ブルートフォース可能 ◦ パスワードレス ▪ そもそもパスワード使わなきゃ良くない? 前提
  11. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO ◦ Fast IDentity

    Online ▪ パスワードレス認証技術の開発・標準化団体 ▪ 認証技術自体の名称 • FIDO UAF (Universal Authentication Framework) ◦ 生体を用いたパスワードレス認証フレームワーク • FIDO U2F (Universal 2nd Factor) ◦ U2F対応HWをFIDOクライアントとする認証技術
  12. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO認証モデルの特徴 ◦ サーバに秘密情報が送信・保存されない ▪

    登録の流れ 1. サーバがチャレンジを発行し、ブラウザに送信 2. クライアント側のFIDO認証器が鍵ペアを作成 3. 公開鍵・署名されたチャレンジがサーバに送信される 4. サーバ側でチャレンジを検証、問題なければ公開鍵を保存 ◦ 秘密情報が一度も送られていない!
  13. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO認証モデルの特徴 ◦ サーバに秘密情報が送信・保存されない ▪

    認証の流れ 1. サーバがチャレンジを発行し、ブラウザに送信 2. FIDO認証器が生体認証を用いてユーザを本人確認 3. 保存されている暗号鍵でチャレンジを署名して送信 4. サーバ側でチャレンジを検証、問題なければ成功
  14. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO ◦ 不便なところ ▪

    実装が共通化されていなかった • UAFはPayPal、U2FはGoogleがFIDO Allianceと共に策定 ◦ 実装によってUXが異なる
  15. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO2 ◦ より使いやすくしたFIDO ▪

    2つの規格の組み合わせで実現 • WebAuthn ◦ W3Cの規格 • CTAP2(Client To Authenticator Protocol) ◦ FIDO Allianceの規格
  16. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO2 ◦ WebAuthn ▪

    W3Cが策定 ▪ RPへのCredentialの登録・認証のプロトコル • さっきのFIDO認証モデルを Webブラウザ上で完結させられるようにしたもの
  17. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO2 ◦ WebAuthn ▪

    いいところ • フィッシング耐性が高い ◦ ブラウザが認証を要求しているサイトのドメインと 要求された鍵に紐づいたドメインをチェック ▪ 問題なければ通ってよし!
  18. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO2 ◦ CTAP2 ▪

    FIDO Allianceが策定 ▪ 外部認証器とClientとの通信プロトコル • PC等の認証器をもたないクライアントと 外部のセキュリティキーやモバイル端末との通信を可能に ◦ どんなデバイスでもWebAuthnが可能に
  19. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO2 ◦ CTAP2 ▪

    FIDO Allianceが策定 ▪ 外部認証器とClientとの通信プロトコル • PC等の認証器をもたないクライアントと 外部のセキュリティキーやモバイル端末との通信を可能に ◦ どんなデバイスでもWebAuthnが可能に
  20. FIDO / FIDO2 / WebAuthn • FIDO2 ◦ 不便なところ ▪

    認証情報(秘密鍵)がデバイスに保存される • 安全ではある • でもめんどくさい ◦ 知っていればいいパスワードと違い、 登録したデバイスを持っていなければならない ◦ スマホ落としたら詰む/よりセキュアでない認証に戻る
  21. Passkey • Passkey ◦ FIDO2の秘密鍵、同期したら全部解決じゃね? ▪ 秘密鍵をプラットフォームに預け、端末間同期 • UXのためにセキュリティをちょっと犠牲にした ◦

    それでもパスワードよりはセキュア ▪ パスワードリスト/スプレー攻撃への耐性 ▪ フィッシングへの耐性(ブラウザによるドメインチェック)
  22. Passkey • Passkey ◦ 残る課題 ▪ クロスプラットフォームでの同期はできない • iPhone/Android間での同期は不可能 ◦

    最近1Passwordなどのパスワードマネージャが プラットフォームとして振る舞っている ▪ OSSやIDaaS・SaaSの選択肢が少ない • keycloakがFIDO2対応してるくらい
  23. Passkey • Passkey ◦ 残る課題 ▪ OIDC等の外部ID連携とのセットでの普及 • サービスが直接FIDO2を導入すると、 その数だけ鍵ペアを管理しなければならない

    • OpenIDはそもそもID・Passの管理コストを下げる目的 ◦ FIDO2に対応したIdPと連携することでFIDOの恩恵を享受
  24. まとめ • 今回のまとめ ◦ FIDO / FIDO2は、パスワードの脆弱性をクリアしようとするもの ◦ バラバラに規格化されたFIDOを統一したのがFIDO2 ◦

    FIDO2では、WebAuthnによるブラウザ上での認証と CTAPによる外部認証器のサポートが主な機能となっている ◦ FIDO2では同期できなかった秘密鍵を 同期できるようにしたのがPasskey おかげでだいぶ便利になった