Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Sign up for free
Menu
Search
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Features
All features
Private URLs
Password Protection
Custom URLS
Scheduled publishing
Remove Branding
Restrict embedding
Deck Collections
Notes
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Explore
Featured decks
Featured speakers
Programming
Technology
Storyboards
Pricing
Search
Sign in
Sign up for free
メソッドのジェネリクスでGoの夢は広がるか? / Kyoto.go #65
Search
utagawa kiki
June 06, 2026
Programming
1.6k
2
Share
Embed
Copy iframe code
Copy JS code
Copy link
Start on current slide
メソッドのジェネリクスでGoの夢は広がるか? / Kyoto.go #65
https://kyotogo.connpass.com/event/392816/
https://blog.utgw.net/entry/2026/06/07/123729
utagawa kiki
June 06, 2026
More Decks by utagawa kiki
See All by utagawa kiki
new(1.26) ← これすき / kamakura.go #8
utgwkk
0
4.7k
tparseでgo testの出力を見やすくする
utgwkk
2
2.3k
go test -json そして testing.T.Attr / Kyoto.go #63
utgwkk
4
2.8k
自動で //nolint を挿入する取り組み / Gopher's Gathering
utgwkk
1
3.5k
ゆるやかにgolangci-lintのルールを強くする / Kyoto.go #56
utgwkk
2
4.6k
君たちはどうコードをレビューする (される) か / 大吉祥寺.pm
utgwkk
21
17k
Dive into gomock / Go Conference 2024
utgwkk
14
8.8k
Goでリフレクションする、その前に / Kansai.go #1
utgwkk
4
3.8k
Go製Webアプリケーションのエラーとの向き合い方大全、あるいはやっぱりスタックトレース欲しいやん / Kyoto.go #50
utgwkk
7
4.4k
Other Decks in Programming
See All in Programming
速習iPhone Duo対応
yuukiw00w
1
660
AI Agent時代のリアーキテクチャ戦略と実践
hokaccha
9
4.8k
LL言語やWebフレームワークのPostgreSQL対応 〜DBの機能がユーザーに届くまで〜
kentaroutakeda
1
150
What We Talk About When We Talk About XP
m_seki
2
660
Security issues being discussed on Web Platforms
petamoriken
0
980
20260914 AIエージェント時代のPlatform Engineering LLM基盤とプロダクトの責務境界線
kanfab1
7
2.1k
市販E-Readerを乗っ取れ 〜Embedded Swiftで電子ペーパーガジェットを制御する〜
trickart
0
190
Starting & Sustaining Code-Based E2E Testing for Non-Coding QA Teams( #jasstniigata )
teyamagu
PRO
1
430
Streamlitで実現する自然言語データアプリ開発
ayumu_yamaguchi
1
290
wkhtmltopdfの次どうするか問題2026
willnet
2
1.5k
速く作れる。その次は、速く確かめられる開発へ 〜AIネイティブ開発を支える、Shift Down〜 / Can build fast. Next, moving to development where we can verify fast.
rkaga
5
3.4k
【高い買い物LT会】初任給で話題の国産フィジカルAIを買った話
akagami
PRO
0
160
Featured
See All Featured
Paper Plane (Part 1)
katiecoart
PRO
2
11k
The Curious Case for Waylosing
cassininazir
1
510
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
247
13k
First, design no harm
axbom
PRO
2
1.3k
Sam Torres - BigQuery for SEOs
techseoconnect
PRO
0
540
コードの90%をAIが書く世界で何が待っているのか / What awaits us in a world where 90% of the code is written by AI
rkaga
63
46k
Docker and Python
trallard
47
4.2k
SEO Brein meetup: CTRL+C is not how to scale international SEO
lindahogenes
2
2.9k
Speed Design
sergeychernyshev
33
2.1k
Skip the Path - Find Your Career Trail
mkilby
1
230
HU Berlin: Industrial-Strength Natural Language Processing with spaCy and Prodigy
inesmontani
PRO
0
700
What does AI have to do with Human Rights?
axbom
PRO
1
2.4k
Transcript
メソッドのジェネリクスで Goの夢は広がるか? id:utgwkk / @utgwkk (うたがわきき) 2026/6/6 Kyoto.go #65 オフラインLT会@はてな
1
自己紹介 • うたがわきき (@utgwkk) • 株式会社はてな ◦ Webアプリケーションエンジニア ◦ 京都在住
• 好きなパッケージはreflect 2
今日の流れ • Go 1.27で導入されるメソッドのジェネリク スの話をします • その前に、これまでのGoのジェネリクスの話 をおさらいします 3
おしながき • ジェネリクス以前 ◦ Go ~1.17 • ジェネリクス以降 ◦ Go
1.18~ • メソッドのジェネリクスで広がる夢 ◦ Go 1.27?~ 4
ジェネリクス以前 (~1.17) • 任意の型に対する操作を書くときの選択肢は 以下3つ ◦ any型からキャスト ◦ リフレクション ◦
コード生成 • 長らくこれらで暮らしてきた 5
any型からキャスト • 任意の型を入れるコンテナ ◦ context.Context ◦ sync.Map • キャストして所望の型として扱う ◦
val, ok := ctx.Value(...).(*MyType) 6
リフレクション (1) • プログラムが実行時に自身の構造を操作する ◦ reflectパッケージを利用 • 任意の型を受け取って値を書き換える関数は だいたいリフレクションやってた ◦
ジェネリクスの導入で数は減った 7
リフレクション (2) • 自力でリフレクションするのは修羅 ◦ 失敗すると問答無用でpanicする ◦ やらなくて済むなら回避したほうがいい • 遅い
8
リフレクションの活用事例 (1) • 標準ライブラリ ◦ database/sql ◦ encoding/json, encoding/xml ◦
fmt ◦ sort ◦ text/template, html/template 9
リフレクションの活用事例 (2) • サードパーティーライブラリ ◦ github.com/caarlos0/env ▪ 環境変数→structのマッピング ◦ github.com/go-playground/validator
▪ バリデーション ◦ github.com/stretchr/testify ▪ テストのassertion 10
コード生成 (1) • プログラム中で使う範囲の実装を あらかじめ生成しておく • スキーマと相性が良い ◦ OpenAPI ◦
GraphQL ◦ protobuf 11
コード生成 (2) • コード生成の対象が多いとコード量が増える ◦ Git管理するか議論になりがち • パフォーマンスは出しやすい 12
コード生成の活用事例 • github.com/abice/go-enum ◦ enum型の定義を生成 • go.uber.org/mock/mockgen ◦ interfaceのモック実装を生成 •
github.com/99designs/gqlgen ◦ GraphQL APIのリゾルバ実装などを生成 13
おさらい: ジェネリクス以前 (~1.17) • 任意の型に対する操作を書くときの選択肢は 以下3つ ◦ any型からキャスト ◦ リフレクション
◦ コード生成 • 長らくこれらで暮らしてきた 14
ジェネリクスの導入 (1.18) • 汎用的な関数・型をジェネリクスで書ける • 嬉しさ ◦ 型・関数を使い回せる (場合がある) ◦
リフレクションが不要になる (場合がある) ◦ シグネチャがより直感的になる (場合がある) • ただし制約が強い 15
型・関数を使い回せる • database/sql ◦ nullableなカラムを表す型が分かれていた ▪ bool, []byte, float64, int{16,32,64},
string, time.Time 向けの型がそれぞれ定義されていた ◦ Null[T] 型を使えばよくなった 16
リフレクションが不要になる • スライスのsort ◦ sort.Slice関数は内部でリフレクションしていた ▪ sort.Interfaceを実装した型を用意したらリフレクション不 要にできるが、煩雑 ◦ slices.Sort関数はリフレクションしない
▪ 比較関数を渡したらよい 17
シグネチャがより直感的になる (1) • any型を渡すような関数の制約が明確になる ◦ 実行時エラーに悩まされづらくなる • errors.AsType関数 ◦ errors.As関数の代替
◦ エラーをUnwrapして型キャストする ◦ 間違った使い方をコンパイルエラーで検出できる 18
シグネチャがより直感的になる (2) var asErr *SomeError if ok := errors.As(err, &asErr);
ok { // asErr != nil } // 第2引数はerrorじゃなくても渡せてしまう 19
シグネチャがより直感的になる (3) if asErr, ok := errors.AsType[*SomeError](err); ok { //
asErr != nil } // ジェネリクスの型制約で errorであることが // コンパイル時に保証されている 20
Goのジェネリクスの限界 (1) • メソッドに型引数を渡せない ◦ func (x *List[T]) Map[U any](...)
▪ 文法的には書けるがコンパイルエラー ◦ Option型とか作るときに困りがち ▪ メソッドにできないので関数にする 21
Goのジェネリクスの限界 (2) • ジェネリックなinterfaceのメソッドへの対応 が困難だったため ◦ 独自型のメソッドをジェネリクス対応するなら interfaceもジェネリクス対応しないといけなくなる ◦ ジェネリックなinterfaceのメソッド呼び出しを効率
的に実装できない 22
おさらい: ジェネリクスの導入 (1.18) • 汎用的な関数・型をジェネリクスで書ける • 嬉しさ ◦ 型・関数を使い回せる (場合がある)
◦ リフレクションが不要になる (場合がある) ◦ シグネチャがより直感的になる (場合がある) • ただし制約が強い 23
spec: generic methods for Go #77273 https://github.com/golang/go/issues/77273 24
25 https://github.com/golang/go/issues/77273#issuecomment-3962618141
おさらい: Goのジェネリクスの限界 (2) • ジェネリックなinterfaceのメソッドへの対応 が困難だったため ◦ 独自型のメソッドをジェネリクス対応するなら interfaceもジェネリクス対応しないといけなくなる ◦
ジェネリックなinterfaceのメソッド呼び出しを効率 的に実装できない 26
認識の変化 (1) • ジェネリックなメソッドは、interfaceに対し て実装されないとしても、コードの名前空間 を整理するのに有用である ◦ >Therefore methods are
useful for organizing code even if they don't ever implement an interface. 27
認識の変化 (2) • c(b(a(x))) よりも x.a().b().c() のほうが読み やすい ◦ そうですね
28
メソッドのジェネリクス • Go 1.27で実装予定 • 具体型のメソッドに型引数を渡せる ◦ interfaceのメソッドは引き続き未対応 29
夢: コレクション操作 • xs.Filter(...).Map(...) のようにジェネリック なコレクション操作を記述できる ◦ Filterは書けたけどMapが無理だった ▪ 任意の型に変わりうるため
◦ Filter(Map(xs, ...), ...) より読みやすいのでは 30
夢: Option・Result型 • structで実装すればメソッドチェーンできる ◦ Some(x).Map(...) ◦ None() とは書けなくて型引数が必須 •
if err != nil { ... } とどちらが読みやすいか ◦ Go wayからは外れる 31
夢: Webサーバーのパラメータ • 入力値のスキーマをstruct型で表現 • Hono/expressっぽいAPI ◦ app.POST("/blog", handlePostBlog) ◦
第2引数をジェネリックにできる 32
夢: パイプライン演算子 • g(f(x)) が x |> f |> g
みたいに書けるやつ ◦ Apply(x, f.Pipe(g)) • かっこいい ◦ 気をつけないとむしろ読みづらくなる ◦ いいインタフェースにしないと破滅しそう 33
34 DEMO (時間あれば)
所感 (1) • 関数がメソッドチェーンになることで見やす くなる (ことがある) ◦ 濫用すると逆に見づらい 35
所感 (2) • コンパイラの制約に阻まれることもある ◦ Claude Codeにパーサコンビネータの実装を生成して もらったけどinstantiation cycleエラーでビルドが通 らなかった
◦ Go 1.18から変わっていない制約 ▪ サイズが無限に大きくなりうる型を定義できない 36
タイトルに答える • 「メソッドのジェネリクスでGoの夢は広がる か?」 ◦ 広がるところもある ◦ メソッドのジェネリクス以外の制約に気をつける ◦ 濫用するとどんどんGo
wayから遠ざかる 37
まとめ • Go 1.27でメソッドのジェネリクスが実装さ れる ◦ これまではジェネリクスにできなかった • いい使い方を思いついたら自慢してください ◦
コンパイルエラーにならないなら 38
付録: デモ用のリポジトリ https://github.com/utgwkk/go127-generic s-dream 39
付録: VSCodeでHEADのgoを使う (1) $ go install golang.org/dl/gotip@latest $ gotip download
$ gotip install golang.org/dl/gotip@latest 40
付録: VSCodeでHEADのgoを使う (2) .vscode/settings.json に追記する { "go.alternateTools": { "go": "~/sdk/gotip/bin/go",
"gopls": "~/go/bin/gopls" } } 41