Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
“それなりに”安全なWebアプリケーションの作り方
Search
Ryusei Ishikawa
November 12, 2025
Technology
0
130
“それなりに”安全なWebアプリケーションの作り方
TechBull LT&交流会!#3 で使用したLTスライドです。
https://techbull.connpass.com/event/368936/
Ryusei Ishikawa
November 12, 2025
Tweet
Share
More Decks by Ryusei Ishikawa
See All by Ryusei Ishikawa
DIVER OSINT CTF を支える技術 2025
xryuseix
0
92
OSINT CTFの リアル作問環境を体験してみよう!
xryuseix
0
210
OSINT CTFを支える技術
xryuseix
1
800
HTTP通信を書きかえてみよう
xryuseix
0
71
Webアプリケーションのユーザ入力検証
xryuseix
3
1.3k
Privateリポジトリで 管理しているソースコードを 無料でGitHub Pagesに公開する
xryuseix
0
3.4k
CTFにおけるOSINT問題作問の難しさ
xryuseix
0
760
「Reactはビルド時にコメントが消えるから」と言ってコメントに💩を書いてはいけない
xryuseix
0
1.4k
Other Decks in Technology
See All in Technology
短期間でRAGシステムを実現 お客様と歩んだ生成AI内製化への道のり
taka0709
1
230
NOT A HOTEL SOFTWARE DECK (2025/11/06)
notahotel
0
3.8k
コード1ミリもわからないけど Claude CodeでFigjamプラグインを作った話
abokadotyann
1
140
Black Hat USA 2025 Recap ~ クラウドセキュリティ編 ~
kyohmizu
0
250
決済システムの信頼性を支える技術と運用の実践
ykagano
0
330
re:Inventに行きたい いつか行きたい 行けるようにできることは?
yama3133
0
120
触れるけど壊れないWordPressの作り方
masakawai
0
740
InsightX 会社説明資料/ Company deck
insightx
0
240
Spec Driven Development入門/spec_driven_development_for_learners
hanhan1978
1
1k
エンタープライズ企業における開発効率化のためのコンテキスト設計とその活用
sergicalsix
1
130
ググるより、AIに聞こう - Don’t Google it, ask AI
oikon48
0
240
データエンジニアとして生存するために 〜界隈を盛り上げる「お祭り」が必要な理由〜 / data_summit_findy_Session_1
sansan_randd
1
1k
Featured
See All Featured
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
186
22k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
9
960
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
56
14k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
51
51k
Embracing the Ebb and Flow
colly
88
4.9k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
10
650
Producing Creativity
orderedlist
PRO
348
40k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
72
12k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
333
22k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
80
6k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
76
5.1k
Building Adaptive Systems
keathley
44
2.8k
Transcript
“それなりに”安全な Webアプリケーションの作り方 石川琉聖 (xryuseix) @ryusei_ishika GMO Flatt Security Inc.
石川琉聖 (xryuseix) @ryusei_ishika GMO Flatt Security株式会社 所属。 専門はWebセキュリティ、 Webアプリケーションの開発、 OSINTなど。
趣味は麻雀🀄、開発💻、CTF🚩。 お仕事でやっていたこと プログラミング学習サービスのコンテンツ制作 (アルバイト) フロントエンド・バックエンドエンジニア (アルバイト) セキュリティエンジニア @ GMO Flatt Security Webアプリ脆弱性診断、クラウドペンテストなどをしています 2020-2023 2021-2025 2025- 自己紹介
怖い人「セキュリティ?知らねぇよ。 まずは納期までに動くもの作る方が優先でしょ」 とても怖い偉い人 僕「た、たしかに......?」 3 Webアプリケーションの開発でこんなことありませんか?
じゃあ...... 4 今回は実装コストがかからないやつを 4つ紹介します 「なんかコスパよく 、Webアプリが”それなりに ” 安全になる開発テクニックってないっすか?」
今日はこんなAPIを題材に喋っていきます 5
1. 認証認可系は共通モジュール化する 6 • JWTの検証 • JWTに書かれていたユーザが、 /money/transfer APIを使用する権限を 持っているか
• そもそもsenderIdって必要? • 「このAPIだけ認証認可を実装し忘れてた!」を防ぎたい • 「Controllerでこの関数さえ呼べばOK!」など、 何も考えなくてもいい感じに認証認可される を目指す 題材のAPIで考えるべきこと
2. 型がある言語を採用・入力値の検証をする 7 • senderId, receiverIdは文字型 ◦ /[a-z_]+/のみ許可する • amountは正の整数
• ユーザ入力のvalidationがあるだけで、 体感8割くらい攻撃者のできることが減ります (出典なし) • validationをする最も楽な方法が、型のある言語の導入 ◦ ダメだったら勝手にエラーになるから • これに加えて、型のとり得る値のスコープを狭める ◦ 正の整数, URL format, uuid format など 題材のAPIで考えるべきこと
3. ユーザによって汚染可能な変数を意識する 8 • senderId, receiverId, amountは ユーザが任意の値に書き換えてくる • 検証後のJWTの値は信用していい
• 攻撃者がどの変数の値を汚染 (変更)できるのか を意識する ◦ 汚染された値を加工した値も汚染されている ◦ 汚染された値は特に重点的に検証する 題材のAPIで考えること baseSQL = "SELECT * FROM users" senderSQL = baseSQL + "WHERE sender_id = " + senderId sender = db.query(senderSQL) ←ユーザ入力
4. 眠い時に大事な実装をしない 9 • ちゃんと寝る 。 • 実装者やLLMが「ヨシ!w」と言ってるからと言って、 レビュアも雑に「ヨシ!w」と言わない。ちゃんと見る 。
終わり 10 • 認証認可系は共通モジュール化する • 型がある言語を採用・入力値の検証をする • ユーザによって汚染可能な変数を意識する • ちゃんと寝る
ご紹介した楽にできそうなこと一覧 :