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Media over QUICによる超低遅延ライブ配信について

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Media over QUICによる超低遅延ライブ配信について

https://subculturedev.connpass.com/event/383785/ にて登壇した際のスライドです。
geminiによって生成されたスライドであり、大雑把に理解してもらうためのものであるため、細かいニュアンスなどに間違いはあるかもしれません。

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yuki_uchida

March 09, 2026
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Transcript

  1. Media over QUIC Transport (MoQT)は、2023年に提唱された、 映像・音声メディアをQUIC上でリアルタイム伝送するためのプロトコルです。 目標: 超低遅延かつ安価な大規模ライブ配信の実現 起源: 元Twitchのエンジニア

    Luke Curleyらが提唱 統合: Warp(Twitch), RUSH(Meta), QuicR(Cisco)が合流してIETFでMoQTとして仕様策定開始 基盤: QUICおよびWebTransportを採用 次世代のトランスポートプロトコル
  2. MoQTはQUICを直接、あるいはブラウザ上ではWebTransportを介して利用します。 ... Mapping media to MOQT Another scheme for MOQT

    Media over QUIC Transport A pub/sub protocol for moving binary messages MOQTのプロトコルスタック
  3. あらゆるデバイスがあらゆるデータの Publisher / Subscriber となり、 世界中に配置された大量の MoQ CDN ノードをリレーして超低遅延な大規模配信を実現します。 Publishers

    Global MoQ CDN Network Thousands of Relay Nodes Subscribers Mobile PC IoT Game Robot Car Mobile PC IoT Game Robot Car MOQアーキテクチャ : 多種多様なデバイスと GLOBAL CDN
  4. MoQTでは Publisher Priority と Subscriber Priority を用いた柔軟な帯域制御が可能です。 ライブ配信 VTuber 遠隔でのロボット操作

    オンラインゲーム 映像・音声 配信のコアとなる最も重要なメディアデータ コメント 視聴者とのリアルタイムなインタラクション 付加情報(ゲーム内情報やスポーツ情報など ) APIデータなど相対的に優先度が低いデータ モデルの動き・音声 配信者のコアとなる最も重要なデータ ライブ演出 エフェクトや3Dアイテムの同期 観客の動き 多数の視聴者の反応。混雑時は間引き許容 制御コマンド 絶対に遅延・欠損が許されない操作指示 カメラ映像 周囲の状況把握に必要なメイン映像 マイク音声 環境音など、最悪ドロップしても良いデータ 位置情報 ゲーム進行と判定に直結する重要な同期データ ボイスチャット チーム連携やコミュニケーション用データ カメラ映像 プレイヤーのカメラ映像など。遅延や間引きを許容 MOQTの優先制御 (PRIORITY)
  5. CDN事業者や配信事業者が主導し、インフラ・ソフトウェア・標準化の全方位で MoQT普及に向けたエコシステム構築が急速に進んでいます。 1. OpenMoQの創設 CDN事業者や配信系企業が中心となり、 OSSエコシステムの構築とIETF標準化を強力 に推進するコンソーシアムが発足しました。 2. Cloudflareの対応 Cloudflareが世界初となるMoQ

    CDNのエッジ ネットワークへのデプロイを開始。実用化に向 けたグローバルインフラが整いつつあります。 3. 配信ベンダー・ OSS対応 Red5などの配信ソリューションベンダーが MoQ実装を開始。Shaka Player等の主要 OSSもクライアント対応に向けた開発を進行 中です。 普及に向けたエコシステムの拡大
  6. "MEDIA" 以外のユースケースへ MoQTはPayloadの中身を規定しないため、あらゆるデータのリアル タイム配信 に適しています。 "Anything over QUIC" OpenMoQ創設者の一人 Will

    Law氏(Akamai)は「Media over QUICではなく Anything over QUIC や Manythings over QUIC に名前を変えたい」と発言。 IETFでの象徴的な出来事 IETFの相互接続試験のボードでは、「Media over QUIC」 の "Media" に×印 が付けられていました。(右図) 💡 CDN事業者らの今後の期待 : CDN事業者やIETFの仕様策定参加者は、MoQTをライブ配信に留まら ず、汎用的なPubSubトランスポートとしてメディア以外のユースケー スにも適用 しようと狙っています。
  7. 💡 これらの動向から、普及のための地盤は 2026年に向けて確実に固まりつつあります。 標準化の完了 IETF MoQ WGは2026年度中のRFC化(標準仕様 としての発行)を目指し、議論を加速させていま す。 商用展開の開始

    CDN事業者や配信系事業者の間では、2026年度 の商用展開を見据えた発言が多数 見られ、実装 競争が始まっています。 Safariの対応 Safari 26.4にて、5年越しにWebTransportへの対 応が予定されており、ブラウザ環境の最後のピー スが埋まります。 将来の展望
  8. 移行コストとメリットの天秤 既存のWebRTCやHLSで構築された巨大な資産からMoQTへ 移行するには、相応の開発コストと時間が伴います。 「超低遅延化や UX向上」「アーキテクチャの単一プロトコル 化による運用メリット」 と、その「移行コスト」 との間で、企業は シビアなトレードオフの判断を迫られます。 エコシステムの整備はこれから

    プロトコルのコア仕様は固まりつつあるものの、実際に開発現 場で利用するためのクライアントライブラリ、サーバー SDK、 テストツールといった周辺エコシステム の整備は始まったば かりです。 本格的な普及には、開発者がより容易にMoQTを扱える環境 の成熟が必要不可欠です。 課題と現実