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AIエージェントのオブザーバビリティについて

 AIエージェントのオブザーバビリティについて

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Yunosuke Yamada

May 15, 2025
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  1. Copyright © 3-shake, Inc. All Rights Reserved. 会社名 株式会社スリーシェイク 設立日

    2015/1/15 Mission: インフラをシンプルにして イノベーションが起こりやすい世界を作る confidential 2 About US Vision: 労苦〈Toil〉を無くすサービスを適正な価格で提供し続ける Value: エンジニアリングレイヤーに横たわる人、手法、ツールが サイロ化されて労苦が発生しているプロセスをシンプルにし サービス機能開発に集中できるソリューション (SRE、DevSecOps、DataOps、HROps)を提供する 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 0 50 100 従業員: 200名over Engineer 60% 所在地 東京都新宿区大京町22-1 グランファースト新宿御苑3F・4F  代表者 代表取締役社長 吉田 拓真 沿革 2021年1月 JAFCOから総額5億円の資金調達 2022年8月 自動脆弱性診断ツール「Securify Scan」をリ リース。JAFCO、MUCAPから総額8.48億円の資金調達 Googleクラウド・AWSの両方のエンジニアリングに強みを持つ (2024年8月に国内2例目の、GoogleCloudのDevOpsスペシャライゼーションを取得)
  2. SREを主軸にクラウドネイティブ化/エンジニアリング内製化を支援 SRE/DevOps SecOps BizOps HR ・SRE総合支援からセキュリティ対 策を全方位支援 ・Geminiを用いた生成AIの活用支援 ・ワンストップで脆弱性診断を行う セキュリティ対策SaaS

    ・クラウド型ETL/データパイプ ラインSaaSの決定版 ・あらゆるSaaSをノーコードで連携 ・ハイスキルフリーランスエンジニ ア紹介エージェント IT内製化 / 高度化 クラウドネイティブ化 モダナイゼーション ITアジリティ向上
  3. AIエージェントの分類 どの程度自律的に振る舞うかによって3つに分類される 注意 • 実際にはグラデーション • 完全自律型のエージェントは実用レベルではない • ハイブリッド型が優れているというわけではない 8

    ワークフロー型 事前に定義された ワークフローに従い どのツールを使うかも 事前に決まっている 完全自律型 人間は目標だけを 与え、手段は全て エージェントに委ねる ハイブリッド型 ある程度の流れの定義や ツールの選択肢はあるが 具体的な行動は エージェントが選ぶ https://zenn.dev/pharmax/articles/d1d3695e4114c0を参考
  4. Agent Development Kit(ADK) AIエージェントを実装するためのGoogle製OSS 自律性という観点では • 基本的にどのツールを呼び出すかは生成AIに委ねる方針 • 実行フロー制御(Workflow Agent)、カスタムの処理(Custom

    Agent)もある 12 root_agent = Agent( name="weather_time_agent", model="gemini-2.0-flash", description=( "Agent to answer questions about the time and weather in a city." ), instruction=( "You are a helpful agent who can answer user questions about the time and weather in a city." ), tools=[get_weather, get_current_time], ) https://google.github.io/adk-docs/get-started/quickstart/
  5. AIエージェントの今後:延長線シナリオ AIエージェントは通常のアプリケーションと同じ道をたどると予想 • ワークフロー型エージェント ◦ 単一のシステムとして巨大化 ▪ すでに巨大なワークフローを持つエージェントは存在 ◦ どこかで限界に到達し、モノリス→マイクロサービスのように分割される

    ▪ マルチエージェントシステム(MAS)化 • ハイブリッド型エージェント ◦ 1つのエージェントは大きくしにくいため自然とMASに マイクロサービスの知見がAIエージェントでも活かせるはず • 耐障害性 • スケーラビリティ • オブザーバビリティ 23
  6. MCPサーバのOpenTelemetry計装 MCP(Model Context Protocol) • LLMアプリからツールを利用するプロトコルのデファクトスタンダード • ローカルでの利用(stdio)とリモートでの利用(Streamable HTTP)が可能 MCPの計装

    • MCP自体はJSON-RPC 2.0で、リモート利用でもWebフレームワークは自由に選択可能 • 例えばexpressを選択するなら、expressアプリとして計装をするだけ ◦ 気になった方は 25 https://zenn.dev/kimitsu/articles/otel-and-mcp
  7. A2AサーバのOpenTelemetry計装 A2A(Agent2Agent Protocol) • エージェント間通信のためのGoogle製オープンプロトコル • 注意:仕様としてもまだ0.1.0で、SDKもプロトタイプ A2Aの計装 • A2AはJSON-RPC

    2.0 over HTTP(S) • SDKではサーバがStarlette、クライアントがhttpxなので、普通に計装するだけ ◦ 気になった方は 26 https://zenn.dev/kimitsu/articles/otel-and-a2a
  8. まとめ • AIエージェントの難しさに対してオブザーバビリティが重要 • エージェントを実装するライブラリとしてLangGraph、ADKなどがあり、 それぞれLangSmith、Vertex AI Agent Engineなどのサービスを利用することで オブザーバビリティを獲得できる。

    • 今後の予想としてエージェントはMASになっていき、 マイクロサービスでの知見がエージェントでも活かせるはず • 例えばエージェントにおけるオブザーバビリティが一層重要になっていく 27