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足立の狩野派 / KANO School of Adachi

足立の狩野派 / KANO School of Adachi

AdachiCityMuseum

July 09, 2020
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  1. 狩 野 派 か の う は の 原本:狩野常信 粉本《百獣図巻》

    (当館蔵 千住仲町・石出通治氏寄贈) 足 立 あ だ ち 1 令和 2 年 7 月 9 日
  2. 狩 野 派 ・室町時代から続き、狩野永徳、 狩野探幽らを輩出した絵師集団。 か の う は ・近年の調査で、狩野派絵師の作品

    や手本が区内の旧家より確認され、 足立地域にも狩野派の画法を学ん だ人物がいたことが、明らかとなり ました。 ・時の権力者に重用され、江戸時代 には幕府や各藩の御用絵師を 務めました。 日本史上最大の絵師集団 え い と く た ん ゆ う ご よ う 区 内 旧 家 に 伝 来 し た 幕 府 御 用 絵 師 、 狩 野 常 信 に よ る 《 東 方 朔 図 》 ( 当 館 蔵 千 住 仲 町 ・ 石 出 通 治 氏 寄 贈 つ ね の ぶ と う ぼ う さ く ず 2
  3. 高田 円乗 (生年不詳~文化6年、??~1809) ・幕府や藩に仕えるのではなく、 町場の人々からの注文に応えて 絵を描いた絵師の一人。 ・千住の石出家には、円乗が描き 渡した粉本が伝わり、円乗から 画を学んでいたことが窺えます。 ・狩野派の画法を修めて、江戸の

    摩利支天横町(現 台東区上野)に暮ら しました。 5 市井で活動した狩野派絵師 た か だ え ん じょ う ま り し て ん よ こ ちょ う ふ ん ぽ ん 石 出 家 に 伝 来 し た 高 田 円 乗 の 作 品 《 雲 龍 図 ( 当 館 蔵 千 住 仲 町 ・ 石 出 通 治 氏 寄 贈 し せ い
  4. 粉本が物語る 円乗と石出家の関係 ・粉本とは、学習用の絵手本や、他者の作品の模写、構想段階の下絵などのことです。絵師 が制作をする際の重要な基礎資料で、気軽に他人に与えるものではありませんでした。 粉本「騎亀人物図」 ※石出家に伝来した粉本の一点。裏に円乗が描き渡したことを物語る 「法眼常信圖 円乗画之主石出氏(法眼常信図 円乗これを画く 主石出氏)」

    の書き込みがある。 ・石出家伝来の粉本の中には、円乗が描き渡したものもあり、石出家の中から円乗に師事 して絵を学んだ人物がいたことを伝えています。 (当館蔵 千住仲町・石出通治氏寄贈) 7 ふ ん ぽ ん えんじょう い し で も しゃ (法眼常信=江戸時代前期の絵師、狩野常信。「法眼」は僧侶の位の一つで絵師にも贈られました)
  5. 石出家に伝わる狩野派の粉本 ・日本へと舞台が移り、日本猿や熊 など日本の獣が描かれます。 ・狐や狸など、里山の身近な 動物たちへと続いて終わります。 9 粉本《百獣図》 ひゃくじゅう ず 原本:狩野常信

    (当館蔵 千住仲町・石出通治氏寄贈) ・中国の神獣、霊獣から、日本の身近な獣 までが網羅された巻物型の絵手本です。 に ほ ん ざ る く ま きつね たぬき ふ ん ぽ ん
  6. 石出家に伝わる狩野派の粉本 ・荒々しく波が逆巻く、 現在の徳島県鳴門市の渦潮。 ・日本三景の一つ、 宮城県松島の景勝。 やまと じんぶつ めいしょ 10 粉本《倭人物名所》

    (当館蔵 千住仲町・石出通治氏寄贈) 原本:狩野典信 ・全国各地の著名な景勝地が描かれた 一続きの絵手本です。 さ か ま な る と う ず し お ま つ し ま ふ ん ぽ ん
  7. 石出家に伝わる狩野派の粉本 ・関屋天満宮のある足立の名所、 関屋の里も描かれる。 ・特徴的な外舞台を有する 奈良の名刹、長谷寺。 11 やまと じんぶつ めいしょ 粉本《倭人物名所》

    (当館蔵 千住仲町・石出通治氏寄贈) 原本:狩野典信 ・全国各地の著名な景勝地が描かれた 一続きの絵手本です。 せ き や て ん ま ん ぐ う せ き や さ と は せ で ら め い さ つ ふ ん ぽ ん