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新卒3年目の ゲームバックエンドエンジニアが これまでに経験したこと

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October 31, 2023

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  1. 氏名  : 部署  : 自己紹介 齋木 駿輔 2021年4月 … 新卒入社

    2021年6月 … 運用タイトル配属 (2.5年弱) 2 第2バックエンドエンジニア部
  2. • 4年制大学 学部卒 • 情報系学科 ◦ 授業でC言語 ◦ 研究ではR言語を使った分析 •

    技術関連 ◦ webアプリ開発 アルバイトで2年くらい ◦ 開発して引き渡すのみ. 運用/保守経験はなし. ◦ ゲーム開発経験もほぼ0 ◦ Python/Flask ◦ MySQL 5 私の入社時
  3. • リリースから数年の運用タイトルに在籍 ◦ 開発暦 = 運用タイトル所属暦 • イベント(後述)の開発約10本 ◦ うち半数は、イベント関係バックエンドエンジニアのリード

    • 技術関連 ◦ PHP/Laravel ◦ MySQL, Google Cloud Spanner ◦ Docker, Kubernetes 6 私の現在 他職種とのやりとり窓口になったり タスク調整したり...
  4. • イベントとは ◦ 期間限定のゲーム内コンテンツ追加 ▪ 期間限定キャラ ▪ 期間限定で特別なシナリオが読める ▪ 期間限定で機能が増える

    • 1イベントの開発は? ◦ 私の所属タイトルの場合... ◦ だいたいリリースの2〜3ヶ月前から開始 ◦ バックエンドエンジニア2〜4人くらいで担当 8 大きな開発単位「イベント」
  5. • ざっくりイベント開発フロー 9 大きな開発単位「イベント」 企画の共有 検討 (工数, 実装難度) モック開発 プレイ会

    修正 QA リリース Quality Assurance 要はデバッグのこと ×3 3ヶ月前 初回: 2ヶ月前 以降1週おき 1ヶ月前
  6. • ざっくりイベント開発フロー 10 大きな開発単位「イベント」 • これを配属から10回 ≒ 1年に4回行なっている計算 企画の共有 検討

    (工数, 実装難度) モック開発 プレイ会 修正 QA リリース Quality Assurance 要はデバッグのこと ×3 エンジニアが主に 手を動かす範囲
  7. • プレイ会を受けて仕様が変わることが大いにありえる。 • それを繰り返して面白くしていくから自然なことだが... • 仕様変更の工数が必要以上に高くなる時がある ◦ DBのテーブル設計が不完全で、仕様変更のたびにデータ構造を変えないといけなくなる ◦ コード実装を不完全のまま固めすぎて、仕様変更のたびに見直さないといけなくなる

    • 学び ◦ 実装時、仕様の目的を明らかにしよう。 ▪ 仕様が変わっても、その仕様で達成したいことは大きく変わることは少ない。 ◦ テーブル設計 は初めにメンバーでレビューしよう。 ◦ 大規模チーム開発では、より密にコミュニケーションを取ろう。 15 ① 仕様変更つらすぎ問題
  8. • 仕様共有時点で「多分できます」と言ってしまう問題 • リスク or 工数 (or 両方)がデカすぎることが後から判明し、仕様調整もしづ らく悲しくなるパターン •

    追い詰められると、人はどうするか ◦ `if (このイベント) // 本当は〜〜した方がいい ` というコードが大量発生する。 ◦ 変更に弱くて汎用性がない。次に似たイベントを実装する人が同じ苦労を... 18 ② 安請け合いしちゃう問題
  9. • 仕様共有時点で「多分できます」と言ってしまう問題 • リスク or 工数 (or 両方)がデカすぎることが後から判明し、仕様調整もしづ らく悲しくなるパターン •

    追い詰められると、人はどうするか ◦ `if (このイベント) // 本当は〜〜した方がいい ` というコードが大量発生する。 ◦ 変更に弱くて汎用性がない。次に似たイベントを実装する人が同じ苦労を... 19 ② 安請け合いしちゃう問題 ・期限がない (学習目的の) 開発中心 ・数ヶ月、数年先のことは意識しない 学生時代
  10. • 仕様共有時点で「多分できます」と言ってしまう問題 • リスク or 工数 (or 両方)がデカすぎることが後から判明し、仕様調整もしづ らく悲しくなるパターン •

    追い詰められると、人はどうするか ◦ `if (このイベント) // 本当は〜〜した方がいい ` というコードが大量発生する。 ◦ 変更に弱くて汎用性がない。次に似たイベントを実装する人が同じ苦労を... • 学び ◦ あらかじめ調査はしっかりしよう。 ◦ 有識者に意見を求めよう。 ▪ 過去前例があるか? ▪ この方針で本当にいけるか?見落としはないか? ◦ 工数見積もりは、なるべく定量的に行おう。 20 ② 安請け合いしちゃう問題
  11. 22 ③ お問い合わせ調査不可能問題 • ユーザーさんから運営への報告や質問 ◦ 「手に入れたはずのアイテムが消えてしまった」 ◦ 「通信エラーでプレイできなくなった」 ◦

    「この挙動をするのは仕様なのか?」 ◦ etc … • カスタマーエクスペリエンス (CX) チームが受け、 開発チームに確認が必要な物は調査依頼が来るという流れ ユーザーさん CXチーム 開発チーム(我々) 送信 返信 調査依頼 返答
  12. • リリース後、お問い合わせ着信 • バグか...?勘違いか...? • →「「調査に必要なログが無い!!!!!」」 • → ヒアリングを繰り返し、状況証拠をかき集めてなんとか調査するしかなく なる

    (つらい) • 学び ◦ 遊んでくれるユーザーさん、CXチームの存在を常に意識した開発をしよう。 ◦ 作って終わりじゃ無く、遊んでもらっているうちが本番。 ◦ 具体的には ... ▪ ユーザーデータの変動がある時は、変動前後の値を残す ▪ 非エンジニアでも調査しやすい環境の整備 などなど... 26 ③ お問い合わせ調査不可能問題
  13. 目的 ゲーム業界(特にコロプラ)に入社して数年後のイメージを持ってもらうこと おさらい • 運用タイトルでの働き方をざっくりと紹介した • その中で起きがちな(実際に起きた)問題を紹介した 2.5年間での学びは多かった • 実際の業務中の方が学びやすいこと

    ◦ 広く他職種の絡むチーム開発 ◦ 多数のユーザーの存在による部分 ▪ (負荷分散, ノーメンテ, お問い合わせ対応 ...) • 業務外でも身につけられること ◦ 一般的なweb知識やテーブル設計/コード実装 ◦ 技術や製品に関する価値観、こだわり ◦ 工数計算 etc… 28 まとめ
  14. 目的 ゲーム業界(特にコロプラ)に入社して数年後のイメージを持ってもらうこと おさらい • 運用タイトルでの働き方をざっくりと紹介した • その中で起きがちな(実際に起きた)問題を紹介した 2.5年間での学びは多かった • 実際の業務中の方が学びやすいこと

    ◦ 広く他職種の絡むチーム開発 ◦ 多数のユーザーの存在による部分 ▪ (負荷分散, ノーメンテ, お問い合わせ対応 ...) • 業務外でも身につけられること ◦ 一般的なweb知識やテーブル設計/コード実装 ◦ 技術や製品に関する価値観、こだわり ◦ 工数計算 etc… 29 まとめ 基礎 応用 学べるうちに学んでおくと 応用や活躍に繋がりやすい 💪 学びや成長が より結果として見えやすい