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pmconf2024_プロダクトチームの成長を加速させる組織戦略とは / prodops
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りょーま
December 10, 2024
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pmconf2024_プロダクトチームの成長を加速させる組織戦略とは / prodops
りょーま
December 10, 2024
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Transcript
プロダクトチームの成長を加速させる 組織戦略とは ProdOpsチームの立ち上げから機能期までの変遷
田中 竜馬 ADWAYS DEEE アドテクノロジーDiv GM ・2013年ADWAYSに新卒入社 ・JANetやAppDriverの開発 ・スクラム開発の推進 ・SE/PdM/Desのマネジメント ・アジャイル、チーミング、ピープルマネジメント
自己紹介
Delight Mission 喜び つくろう。 「よかった」が めぐる世界を。 Value Exciting わくわく こなすより、
夢中になろう。 Value Eager 熱心 傍観者より、 冒険者になろう。 Value Exceed 超える 前例にならうより、 前例になろう。 Mission & Value めぐる世界を。 小さな変化の積み重ねが革新に繋がる ADWAYS DEEEが世界を変える つくろう。 「よかった」が 会社紹介
事業モデル WEBサービス向けアフィリエイト広告 国内最⼤級のメディアネットワークを運営。 2003年からサービス提供を開始し、常に右肩で成 ⻑を続けている。⻑年培ったノウハウにてリスク を最⼩限に抑え、最⼤の広告効果を⽣み出す。 APPサービス向けアフィリエイト広告 インストールで成果はもちろんの事、エンゲージ メントを⾼めるCPEなど多彩な成果地点にて広告 主のKPIに合わせた運⽤が可能。国内トップクラ
スのCPI配信在庫を保有。 メディア向けオファーウォール広告 コンテンツ運営しているメディアに対し、コンテ ンツ内で使⽤できるポイントやコインをアフィ リエイト成果報酬としてユーザーへ付与するサー ビス。 掲載メディア WEBサイト、アプリメディア、SNS等 広告主 代理店 ⽣活者 オファーウォール広告 事業紹介
今回の主題 “プロダクトマネジメント”のお話ではなく プロダクト”チームのマネジメント”のお話 前提
前提:良いプロダクトは強いチームから 前提
前提:良いプロダクトは強いチームから 強いチームとは・・・ • 戦略に基づいた行動を最速でやり尽くせる • やりたいこと(仮説や課題)に向かって、一体的に、まっすぐ突き進んでいる 強いチームになるには・・・ • 数多くの経験から学びを得て成長していく •
経験を阻害され、成長を鈍化させることがあってはならない 前提
成長を「加速させる」 →成長を「鈍化させない」 前提
チームの成長を鈍化させる因子 プロダクト戦略の誤解 • 認知/理解されていない • 目的と手段が噛み合わない • 目標が一人歩きしてしまう 意思決定の遅延 •
自明なことに対して必要以上に議論 • 後から同じことが何度も掘り返される • 決定のための材料不足している 関心ごとの増加 • Aやっている間にBとCが始まる • リソース効率的な動きになっている • 情報の非対称性が生まれる プロセスの欠如 • 何をどんなタイミングでやるのか曖昧 • タスクが後手に回り非効率になる • チームのリズムが乱れる(習慣ができない) 成長を鈍化させる因子
チームの成長を鈍化させる因子 プロダクト戦略の誤解 • 認知/理解されていない • 目的と手段が噛み合わない • 目標が一人歩きしてしまう 意思決定の遅延 •
自明なことに対して必要以上に議論 • 後から同じことが何度も掘り返される • 決定のための材料不足している 関心ごとの増加 • Aやっている間にBとCが始まる • リソース効率的な動きになっている • 情報の非対称性が生まれる プロセスの欠如 • 何をどんなタイミングでやるのか曖昧 • タスクが後手に回り非効率になる • チームのリズムが乱れる(習慣ができない) 成長を鈍化させる因子
チームの成長を鈍化させる因子 プロダクト戦略の誤解 • 認知/理解されていない • 目的と手段が噛み合わない • 目標が一人歩きしてしまう 意思決定の遅延 •
自明なことに対して必要以上に議論 • 後から同じことが何度も掘り返される • 決定のための材料不足している 関心ごとの増加 • Aやっている間にBとCが始まる • リソース効率的な動きになっている • 情報の非対称性が生まれる プロセスの欠如 • 何をどんなタイミングでやるのか曖昧 • タスクが後手に回り非効率になる • チームのリズムが乱れる(習慣ができない) 成長を鈍化させる因子
チームの成長を鈍化させる因子 プロダクト戦略の誤解 • 認知/理解されていない • 目的と手段が噛み合わない • 目標が一人歩きしてしまう 意思決定の遅延 •
自明なことに対して必要以上に議論 • 後から同じことが何度も掘り返される • 決定のための材料不足している 関心ごとの増加 • Aやっている間にBとCが始まる • リソース効率的な動きになっている • 情報の非対称性が生まれる プロセスの欠如 • 何をどんなタイミングでやるのか曖昧 • タスクが後手に回り非効率になる • チームのリズムが乱れる(習慣ができない) 成長を鈍化させる因子
チームの成長を鈍化させる因子 プロダクト戦略の誤解 • 認知/理解されていない • 目的と手段が噛み合わない • 目標が一人歩きしてしまう 意思決定の遅延 •
自明なことに対して必要以上に議論 • 後から同じことが何度も掘り返される • 決定のための材料不足している 関心ごとの増加 • Aやっている間にBとCが始まる • リソース効率的な動きになっている • 情報の非対称性が生まれる プロセスの欠如 • 何をどんなタイミングでやるのか曖昧 • タスクが後手に回り非効率になる • チームのリズムが乱れる(習慣ができない) 成長を鈍化させる因子
でも!!早くプロダクトをつくらないと!! チームの問題は一旦後回し!! パンクしたタイヤで無理やり走り続けている状態 →"その時"はなんとかなってしまったりする →いずれ速度は落ちるし、コントロールも効かなくなってくる プロダクトvsチーム
プロダクトが先か、チームが先か 先後ではなく、サイクルとして考える • どっちも大事 • 自分たちの状況を知り、適切なアプロー チをする • 組織の成功循環モデルが参考になる プロダクトvsチーム
プロダクトとチームを同時に考えるのは難しい プロダクトの要素 • ユーザーストーリー • ビジネス価値(マネタイズ) • マーケット戦略 • アイディエーション
• ソリューション作り チームの要素 • コミュニケーション • 心理的安全性 • プロセス/ルール • 役割/権限 • 体制作り それぞれ専門スキルが異なり、スイッチングコストもかかるため チーム内だけで改善するのは難易度が非常高い プロダクトvsチーム
ProdOpsチームの立ち上げ • ProdOps(Product Oparetions) =プロダクト開発を上手く進めるための仕組 みや習慣を作ること • 専門チームをプロダクトチームの外に作成 • 組織の中にある複数のプロダクトチームに横断的に関わり、問題のキャッチ
アップから解決までをトータルで支援する • 以上のことをプロダクトチームの成長を加速させる(鈍化させない)ために、 組織戦略として行う ProdOpsチームの立ち上げ
ProdOpsチームの構成 ProdOpsチームの立ち上げ
ProdOpsチームの構成 現場で活動しているPdM、デザイナー、エンジ ニアの中からマネジメントに関心が高いメン バーを募りバーチャルにチームを形成 職能横断な構成にすることで、現場で起きてい る様々な事象や問題に対して、各ロールの専門 的観点や視点を踏まえた分析や考察が可能 ProdOpsチームの立ち上げ
ProdOpsチームの活動サイクル • 基本的にはスクラムを荒く回すような イメージ • 定例でプランニングや振り返りを実施 • 施策は計画外の事も必要に応じて勝手 にやる •
四半期ごとに中期戦略やロードマップ も立てる • 非同期でも問題提起や情報共有は行う ProdOpsチームの立ち上げ
ProdOpsチームの取り組み コミュニケーションラインの透明化 • ステークホルダーマップ • コミュニケーションマップ プロセスと役割の明確化 • バリューストリームの振り返り •
ドラッカー風エクササイズやRACI チームの検査と改善計画 • Criteriaを活用したチーム健康診断 • 振り返りやフィードバック文化の構築 ツール導入と活性化 • デザインやプロダクトマネジメント関連のツールや サービスの導入支援 プロダクト戦略の強化 • プロダクト戦略のアップデート支援 • ストーリーライティング支援 サポート体制の充実 • 日々の相談 • 「ちょっといいですか」を聴く ProdOpsチームの取り組み
コミュニケーションラインの 透明化 現状のコミュニケーションラインを明らかに し、情報共有や連携が断絶しているところが ないかを整備 (あくまでも目安として扱うものであり、ラインを超えたコミュニケー ションを抑制する意思はない) ステークホルダーマップ コミュニケーションマップ(slack) ProdOpsチームの取り組み
チームの検査と改善計画 そもそもチームがどういう状態なのか 健康状態を検査し、課題を明確にしていく ※Product Manegement Criteria (https://productmanagement-criteria.com) ProdOpsチームの取り組み
プロダクト戦略の強化 戦略の言語化やアップデートをサポート 障壁の早期発見や関係者への理解浸透度を検 査 戦略アップデートヒアリング ユーザーストーリーライティング ProdOpsチームの取り組み
プロセスと役割の明確化 バリューストリーム(価値創出までの流れ)の 透明化を行い、ボトルネックの特定と排除を していく バリューストリームマップ ドラッカー風エクササイズ ProdOpsチームの取り組み
チームの成長を鈍化させる問題(再掲) プロダクト戦略の誤解 • 認知/理解されていない • 目的と手段が噛み合わない • 目標が一人歩きしてしまう 意思決定の遅延 •
自明なことに対して必要以上に議論 • 後から同じことが何度も掘り返される • 決定のための材料不足している 関心ごとの増加 • Aやっている間にBとCが始まる • リソース効率的な動きになっている • 情報の非対称性が生まれる プロセスの欠如 • 何をどんなタイミングでやるのか曖昧 • タスクが後手に回り非効率になる • チームのリズムが乱れる(習慣ができない) 問題は解決できたか
問題は解決できたのか プロダクト戦略の誤解 ✅理解や浸透度が上がってきた ✅目的/目標/課題の解像度が高くなった ⚠ステークホルダー全体で考えるともう一つ 意思決定の遅延 ✅戦略に基づいた判断が早くなってきた ✅決めるヒト/コトの解像度が上がってきた ⚠本当にこれで進める?の迷いがまだある 関心ごとの増加
✅戦略に則った開発が中心になってきた ✅緊急時には別チームを作って対応している ⚠関心ごとの分類や透明性に課題あり プロセスの欠如 ✅大枠としていつ何をやるのかがわかってきた ✅ボトルネックを特定する動きも出てきた ⚠ディスカバーとデリバリーの行き来が難しい 問題は解決できたか
プロダクトチームの成長速度は? 結論:(少し)上がってきている • 行動の数は増えてきている • 行動の幅も広がってきている(越境) • 学びの質が上がってきている • 半年前知らなかったことを知っている
• なんかプレスも増えてきた(間接的影 響??) 成長は加速したのか
もちろん、いろんな失敗も経験しました😇 失敗談
加重スコアリング (優先度の定量的判断) 項目に対して任意の重みを付けられる優先度 判断の方法 数字の高い低いの基準が曖昧なまま始めたせ いで個人の価値観のばらつきが大きくなり 最終的に数字遊びみたいになってしまった 失敗談 (初期のプランニングポーカーを思い出す)
RACIを使った役割分担 プロセスの理解が不足している状態で 「誰が」の話にフォーカスしたことで ぼやけた議論になってしまった 失敗談
「チームによる」問題 チームや担当するサービス、関わるステーク ホルダーによって問題の性質や要因が異なっ たりする 仕組みやプロセスの適応に再現性を持たせる のが難しい(具体と抽象の程度が難しい) 失敗談
ProdOpsチームのリソース 枯渇問題 メンバーの大半が兼務で運営している状態な のでアウトプットが不安定に 我々がそもそも複数の関心ごとに対してリ ソース効率な動きしているジレンマ 失敗談
アンチパターン(をあえて書くなら) • ツールやプラクティス自体が主体になってしまう ◦ 問題やタイミングに対して適切な手段を選ぶこと ◦ うまくいかない時にプラクティスのせいにしない(今、それじゃなかっただけ) • 2次情報だけで判断してしまう ◦
「誰かから聞いたけど、あのチームはこういう問題を抱えているらしいよ」だけで判断はNG ◦ 直接見る/聞く(ProdOpsチームの一次情報を持っている人を信頼するのはOK) • いきなり全体最適を目指してしまう ◦ 小さく始めて、小さく学ぶ ◦ MVP開発と同じ要領 • 受け身になってしまう(サーバントになりすぎる) ◦ そもそもプロダクトチームが問題に気づいていないこともある ◦ 傾聴のスタンスは前提として、自分達からキャッチアップしにいく アンチパターン
ようやく機能し始めてきた • ProdOpsの使命感がわかってきた ◦ 組織からの期待感が目に見えてきた ◦ プロダクトチームの成長要因の一つになっ てきている • 支援の強度やバランスを掴めてきた
◦ ベースは伴走 ◦ 時にはリードする/見守る • ProdOpsのチーム外でProdOpsが始ま る ◦ ProdOpsチームのメンバーが勝手に仲間を 作ってくる好循環 機能期へ ※タックマンモデル (https://teamhackers.io/what-is-a-tuckman-model-how-to-overcome-t he-turmoil/) ↑今この辺↑
何か起きる前に相談が来るようになった 何かが起きる前に「一度ProdOpsに相談しよう」という期待や需要が生まれてき たことが一番の文化刷新 問題や懸念が勝手に集まってくるので、先手で対策を考えられるような状態に組 織として進化してきている 機能期へ
ProdOpsチーム立ち上げのすすめ チームのメリット:客観的な助言や問題提起、伴走的な支援、成長が加速 組織のメリット:ナレッジやノウハウが貯まる、横展開もスムーズ 何から始めるか・・・ 立ち上げのすすめ ProdOps体制構築 一人で良いので相棒を探す ロールは問わないので、チームの改善に関心 が高い人、giver精神を持っていそうな人に声 をかけてみるところから
プラクティス/ワーク ステークホルダーマップ 問題の大半はコミュニケーションから ヒアリングも兼ねられるのと、比較的軽量な ワークなので初手にオススメ
まとめ 前提/問題提起 • 良いプロダクトは強いチームから生まれる • チームの問題を放置すると成長が鈍化する • その瞬間は何とかなるが、パンクしたタイヤで走っているようなもの 対策 •
プロダクトチームを支援するProdOpsチームを作る • ProdOpsチームは職能横断で作ることで、多角的な問題分析や考察が可能 • プロダクトチームの問題キャッチアップから解決までを支援する ポイント • プラクティスや考え方を提供するだけではなく、伴走しながら支援する • プラクティスは打ちどころが重要(失敗をプラクティスのせいにしない) • 何かが起きる前に相談されるようになったら機能し始めた証 まとめ
問題は解決できたのか(再掲) プロダクト戦略の誤解 ✅理解や浸透度が上がってきた ✅目的/目標/課題の解像度が高くなった ⚠ステークホルダー全体で考えるともう一つ 意思決定の遅延 ✅戦略に基づいた判断が早くなってきた ✅決めるヒト/コトの解像度が上がってきた ⚠本当にこれで進める?の迷いがまだある 関心ごとの増加
✅戦略に則った開発が中心になってきた ✅緊急時には別チームを作って対応している ⚠関心ごとの分類や透明性に課題あり プロセスの欠如 ✅大枠としていつ何をやるのかがわかってきた ✅ボトルネックを特定する動きも出てきた ⚠ディスカバーとデリバリーの行き来が難しい 問題は解決できたか
ProdOpsチームの次なる”QUEST” プロダクト戦略の誤解 ⚠ステークホルダー全体で考えるともう一つ 更なる全社的な一体感の創出 意思決定の遅延 ⚠本当にこれで進める?の迷いがまだある 60点で進めるマインドセットの確立 関心ごとの増加
⚠関心ごとの分類や透明性に課題あり インサイトマネジメントの徹底 プロセスの欠如 ⚠ディスカバーとデリバリーの行き来が難しい デュアルトラックアジャイルへの挑戦 QUEST
ご清聴ありがとうございました