## 概要 エンジニアのキャリアパスの1つに「マネジメント」があります。エンジニアリングマネージャーとも呼ばれるこの仕事は、エンジニアにとっては多くの場合未知の領域です。その領域はいくつもの専門領域から成り、学ばなければならないことは多分にあります。本セッションでは、『エンジニアのためのマネジメント入門』で取り上げた「マネジメントの領域」を紹介して、各領域を解説します。
## イベント https://forkwell.connpass.com/event/276110/
エンジニアのためのマネジメント入門〜エンジニアリングマネージャーの旅路〜2023.03.22 佐藤 大典/daisuke sato※このページは削除して構いませんUSE TEMPLATEClick
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エンジニアのためのマネジメント入門本書は、エンジニアリングマネージャーの入門書となる。本書のポイントは、エンジニアリングマネージャーの実務よりも、基礎となる知識の体系化を図ったこと。この一冊で、マネジメントの基礎的・基本的な知識に広く浅く触れられる。
著者紹介株式会社Showcase Gig VPoE1986年北海道生まれ。2010年より、音楽スタートアップ企業でソフトウェア開発や新規事業立ち上げに携わる。その後、大手Eコマース企業やOMOスタートアップ企業にて、マネジメントや組織開発に従事。🐦@dskst9佐藤 大典/daisuke sato
本日のゴール組織の戦略から実行に至るまでのマネジメントを俯瞰することで、エンジニアリングマネージャー(自分)に何が必要か整理する。1. マネジメントに必要な知識を理解する2. マネジメントを俯瞰できるようになる3. マネジメントの探求をできるようになる
本書の構成
本書の構成第1章 こんにちは、マネージャー第2章 対話の基礎を学ぶ第3章 チームをエンジニアリングする第4章 組織のマネジメント第5章 戦略実現のためのマネジメント第6章 人材の成功にコミットする第7章 技術と私のマネジメント
第1章 こんにちは、マネージャー本書の構成 ● 1-1. あなたは転職した○ マネジメントの歴史● 1-2. マネジメントのはじまり○ リーダーになること○ リーダーとマネージャーの違い○ 組織の成果に責任を持つ者● 1-3. エンジニアリングマネージャーとは何か○ マネジメントドメイン○ エンジニアリングマネージャーの業務○ マネージャーのキャリア● 1-4. 本書の読み方マネジメントの歴史、リーダーとマネージャー、そしてエンジニアリングマネージャーとは何かを学ぶ。
第2章 対話の基礎を学ぶ本書の構成 ● 2-1. コミュニケーションを支える技術○ ティーチング○ コーチング○ フィードバック○ メンタリング● 2-2. 対話のフレームワーク○ 1on1と経験学習○ 1on1の進め方● 2-3. 会議の進め方○ 定例会議症候群○ 会議の壊し方○ ファシリテーション○ 質の高い会議にする 4つのテクニック○ 合意の作り方対話における基礎となる技術や知識を学ぶ。ティーチング・コーチング・フィードバック ・メンタリング・ファシリテーションを学び、1on1ミーティングや会議などでこれらを応用する。
第3章 チームをエンジニアリングする本書の構成 ● 3-1. マネージャーが「指示待ちチーム」を作ってしまう○ 「指示」の使い方○ マイクロマネジメント○ 委譲はマネージャーのスキル● 3-2. リーダーシップスタイルを使いこなす○ チームのフェーズ○ 6つのリーダーシップスタイル○ リーダーでありサーバントである○ マネージャーのフォロワーシップ● 3-3. 良いチームの作り方○ 良いチームとは○ 心理的安全性○ 5つの因子○ 人間らしい課題● 3-4. 別れと向き合う○ 退職コストを知る○ バス係数を高める● 3-5. 良いチームが価値を生むとは限らない○ マネージャーは価値を生むのか○ マネージャーも目標も要らないチームチーム作りにおけるリーダーシップの使い分け、良いチームの作る方法や心構えを学ぶ。
第4章 組織のマネジメント本書の構成 ● 4-1. 組織構造は語る○ 組織の基本型○ 組織構造の特性○ 組織構造に従うな● 4-2. 組織とシステム○ システムと組織構造の関係○ 組織をソフトウェアにたとえる○ 組織のデバッグ● 4-3. 組織は人から成る○ マネージャーの視座○ 分業が作り出すもの○ ステークホルダーと関わる組織の構造やシステムとの関係を説明している。組織はいくつものチームから成っているので、ほかのチームとの関わりについても考察する。
第5章 戦略実現のためのマネジメント本書の構成 ● 5-1. 戦略とは何か○ 戦略の構造○ 戦略プランニング○ 戦略は計画するだけではない● 5-2. 内部環境と外部環境○ ケイパビリティとメトリクス○ 組織文化の醸成○ 組織の知識● 5-3. 戦略の実行○ 予算と指標の測定○ 目標によるマネジメント○ ビジョンによるマネジメント● 5-4. 組織デザイン○ チームをデザインする○ エンジニアリングチームのデザイン○ 組織デザインは決断● 5-5. 決断せよ、マネージャー○ 時間をかけても良い決定にはならない○ 意思決定の責任と権限戦略の作り方から実現方法までをまとめている。予算や目標、組織デザインなどが関係する。
第6章 人材の成功にコミットする本書の構成 ● 6-1. 人材採用の進め方○ 応募者プロセス○ 人材採用プロセス○ 面接担当は責任重大● 6-2. 育成のための人材の評価○ 人材評価の基本○ 評価フィードバックは慎重に○ 納得性の高い評価のために人材採用と人材評価を学ぶ。人材の採用は育成のはじまり。人材の成功のために、育成・支援するのもマネージャーの仕事である。
第7章 人材の成功にコミットする本書の構成 ● 7-1. テクノロジーマネジメント○ 技術戦略とは○ 技術戦略を描く○ 技術選定● 7-2. セルフマネジメント○ 瞬間のマネジメント○ 時間のマネジメント○ レベルアップ技術のマネジメントと自らをマネジメントするための方法をまとめている。
本書の構成第1章 こんにちは、マネージャー第2章 対話の基礎を学ぶ第3章 チームをエンジニアリングする第4章 組織のマネジメント第5章 戦略実現のためのマネジメント第6章 人材の成功にコミットする第7章 技術と私のマネジメント本書で取り上げている主なマネジメントの領域は:● 企業の戦略から実行● 実行するためのチーム作り● チーム内外の人との対話
本書の構成マネジメントドメインで表現マネジメントの領域(マネジメントドメイン)における活動は、他のマネジメントドメインに関連する。
本書の構成本書は、ストラテジック・ビジネスパフォーマンス・ライン・ピープル・チームマネジメントなどについて、網羅的に触れている。マネジメントドメインで表現※エンジニアリングマネージャーが関係するマネジメントドメインは、右図の他にも多くある。本書でも他にいくつものマネジメントドメインに触れている。
マネジメント入門
マネジメント入門といっても、よくわからない
ある日、「マネージャーになってください」と言われたら何を思う?マネジメント入門の前に
ある日、「マネージャーになってください」と言われたら何を思う?● 「マネジメントって何をすればいいの?」● 「マネジメントはどう学べばいいの?」● 「リーダーとの違いは何?」● 「ソフトウェアエンジニアリングマネジメントとの違いは何?」● 「プロジェクトマネジメントとの違いは何?」マネジメント入門の前に
マネジメント入門を難しくする3つの要因
マネジメントドメインやその手法は数多くある。`/wiki/マネジメント手法の一覧 `と関連ページに記載されているmanagementという文字がつくものだけでも30以上ある。①領域が広い
マネジメントドメインの一つひとつは専門領域である。たとえば、プロジェクトマネジメント一つでも多くの専門書や論文、資格が存在している。②一つひとつが深い
マネジメントに関するさまざまな情報や文献、事例が存在する。書籍は、Amazonの「マネジメント・人材管理」カテゴリだけで7000以上ある。Google検索で「エンジニア マネジメント」と検索すると、約 1200万件の記事がヒットする(英語だと 10億以上)。③情報が多い
マネジメント入門を難しくする3つの要因と向き合うために──
マネジメント入門を難しくする3つの要因と向き合うために──マネジメントを俯瞰しよう
自分だけの「マネジメント地図」を描こう地図があれば、目的地がわかる。目的地がわかると、そこで何ができるのかわかる。
マネジメントの全体像
マネジメントワークフローを作って考察マネジメントを俯瞰するために、各章をマネジメントのワークフローとして考えてみよう。戦略のマネジメント組織のマネジメントチームと人のマネジメント
マネジメントワークフローを作って考察マネジメントを俯瞰するために、各章をマネジメントのワークフローとして考えてみよう。戦略のマネジメント第5章 戦略実現のためのマネジメント第7章 技術(とわたし)のマネジメント組織のマネジメントチームと人のマネジメント
マネジメントワークフローを作って考察マネジメントを俯瞰するために、各章をマネジメントのワークフローとして考えてみよう。戦略のマネジメント第5章 戦略実現のためのマネジメント第7章 技術(とわたし)のマネジメント組織のマネジメント第4章 組織のマネジメント第6章 人材の成功にコミットするチームと人のマネジメント
マネジメントワークフローを作って考察マネジメントを俯瞰するために、各章をマネジメントのワークフローとして考えてみよう。戦略のマネジメント第5章 戦略実現のためのマネジメント第7章 技術(とわたし)のマネジメント組織のマネジメント第4章 組織のマネジメント第6章 人材の成功にコミットするチームと人のマネジメント第2章 対話の基礎を学ぶ第3章 チームをエンジニアリングする
Engineering Management Workflow(druft)※本書には登場しない概念。本書で紹介しているマネジメントの一部要素などを大まかにプロットしたもの。
Engineering Management Workflow(druft)組織の戦略を作り実現するための計画を立てる
計画を実行するための組織を作るEngineering Management Workflow(druft)
Engineering Management Workflow(druft)組織の成果を最大化する
戦略のマネジメント● 組織のビジョンを達成するための戦略を作り計画する。● 内部環境、および外部環境を分析して、予算や目標を作る。● 各戦略をもとにロードマップや制度、組織デザインを具体化する。
組織のマネジメント● 作られた戦略を人員配置などによって組織に適用する。● 複数のチームおよびステークホルダーと関わり、会議などをとおして戦略を実行に移す。● チームと組織の統合と調整を行い、プロジェクトを推し進める。
チームと人のマネジメント● チームを組成して、機能するチームにする。● チームおよび個人を育成して、組織の成果をあげる。● チームはプロジェクト、プロダクト開発をして、成果を測定する。
マネジメントを探求する旅
マネジメント入門を難しくする3つの要因マネジメント入門を難しくする3つの要因に対して、どこから向き合うべきか。マネジメントを俯瞰して自分に問いかけてみよう。1. 領域が広い: どこから着手しようか。2. 一つひとつが深い: どれくらい深掘りしようか。3. 情報が多い: 今自分に必要な情報は何だろう。
マネジメントを俯瞰する
たとえば: ロールを考察する● 経営幹部● プロダクトマネージャー● 部長● etc● 複数チームのマネージャー● プロジェクトマネージャー● etc● チームリーダー● プロジェクトリーダー● テックリード● etc
たとえば: 読みたい書籍を考察する※本書の参考文献の一部を配置した例。
目的地を見つけて探求してみよう
本日のゴール組織の戦略から実行に至るまでのマネジメントを俯瞰することで、エンジニアリングマネージャー(自分)に何が必要か整理する。1. マネジメントに必要な知識を理解する2. マネジメントを俯瞰できるようになる3. マネジメントの探求をできるようになる“自分にとって”マネジメントは、何を学べばよいのかと考えることが大事。
自分だけ「マネジメント地図」を描こう地図があれば、目的地がわかる。目的地がわかると、そこで何ができるのかわかる。
エンジニアのためのマネジメント入門自分だけの「マネジメント地図」を描くきっかけに。本書を入り口として、興味のある分野を探求しよう。
ご静聴ありがとうございました。