Lock in $30 Savings on PRO—Offer Ends Soon! ⏳
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
調理場で使うタブレット専用アプリ をどうつくったか -STORES モバイルオーダー 実装の...
Search
Kenta Enomoto
December 04, 2025
Technology
0
2
調理場で使うタブレット専用アプリ をどうつくったか -STORES モバイルオーダー 実装の舞台裏-
STORES Tech Conf 2025 "What would you do?" で登壇した際の資料です
https://storesinc.tech/conf/2025
Kenta Enomoto
December 04, 2025
Tweet
Share
More Decks by Kenta Enomoto
See All by Kenta Enomoto
[DroidKaigi 2025] 共有と分離 - Compose Multiplatform "本番導入" の設計指針
enomotok
0
23
Kotlin Multiplatform / Compose Multiplatform を活用したモバイルアプリ開発の最前線
enomotok
0
100
Compose MultiplatformにおけるiOSネイティブ実装のベストプラクティス
enomotok
1
440
STORES ブランドアプリのスケールするアプリづくり
enomotok
0
58
What's new in Xcode 16 ダイジェスト
enomotok
0
820
Introducing Pkl
enomotok
0
2.9k
iOS リポジトリへの Renovate の導入
enomotok
2
400
iOS開発とGitLab CI
enomotok
7
4.1k
ポモドーロテクニックについて
enomotok
0
150
Other Decks in Technology
See All in Technology
AI駆動開発によるDDDの実践
dip_tech
PRO
0
290
Oracle Database@Google Cloud:サービス概要のご紹介
oracle4engineer
PRO
0
650
私も懇親会は苦手でした ~苦手だからこそ懇親会を楽しむ方法~ / 20251127 Masaki Okuda
shift_evolve
PRO
4
560
直接メモリアクセス
koba789
0
140
M5UnifiedとPicoRubyで楽しむM5シリーズ
kishima
0
120
AI時代の開発フローとともに気を付けたいこと
kkamegawa
0
440
Playwrightのソースコードに見る、自動テストを自動で書く技術
yusukeiwaki
9
3k
Agents IA : la nouvelle frontière des LLMs (Tech.Rocks Summit 2025)
glaforge
0
410
Capture Checking / Separation Checking 入門
tanishiking
0
120
How native lazy objects will change Doctrine and Symfony forever
beberlei
1
390
HIG学習用スライド
yuukiw00w
0
110
なぜ使われないのか?──定量×定性で見極める本当のボトルネック
kakehashi
PRO
1
810
Featured
See All Featured
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
225
10k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
100
5.9k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
9
700
Designing for humans not robots
tammielis
254
26k
How Fast Is Fast Enough? [PerfNow 2025]
tammyeverts
3
380
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
31
2.6k
Building an army of robots
kneath
306
46k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
348
40k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
359
30k
It's Worth the Effort
3n
187
29k
How GitHub (no longer) Works
holman
316
140k
Transcript
調理場で使うタブレット専用アプリ をどうつくったか -STORES モバイルオーダー 実装の舞台裏- Kenta Enomoto
榎本 健太 STORES ブランドアプリチーム iOS エンジニア enomot_ enomoto 自己紹介
1. STORES モバイルオーダーとは 2. 私たちが直面した「制約」 3. 制約の中で下した判断 4. 開発の結果とタイムライン 5.
まとめ アジェンダ
STORES モバイルオーダー とは
注文から決済、受け取りまでを スムーズにデジタル化するプロダクト STORES モバイルオーダーとは • モバイルオーダーサービスを 簡単に導入できる仕組み • 注文、決済、受け取りまでをス ムーズに
キッチンディスプレイとは 調理場で使われるタブレット専用アプリ • 調理場でオーダー情報をリア ルタイムに把握 • オーダーのステータスを変更 し、お客さまに進捗を通知
2. 私たちが直面 した「制約」
制約 6 1. 調理場特有の要件 2. ビジネスのスピード感と、限られたリソースによる、 事業上の制約
制約①:調理場特有の要件 一般的なアプリとは異なる現場環境からの要求 • 一覧性 ◦ 一画面で必要な情報がすべてわかるUI • 即時性 ◦ 新しい注文に「すぐ」気づくことができる通知やUI
• 堅牢性 (端末) ◦ 故障に強い端末(例:防水性)を選択可能であること
実際に使われている現場 (iki Roastery & Eatery さま)
実際に使われている現場 (iki Roastery & Eatery さま)
実際に使われている現場 (iki Roastery & Eatery さま)
実際に使われている現場の様子 (iki Roastery & Eatery さま)
制約①:調理場特有の要件(再掲) 一般的なアプリとは異なる現場環境からの要求 • 一覧性 ◦ 一画面で必要な情報がすべてわかるUI • 即時性 ◦ 新しい注文に「すぐ」気づくことができる通知やUI
• 堅牢性 (端末) ◦ 故障に強い端末(例:防水性)を選択可能であること
制約②:事業上の制約 ビジネスのスピード感と、限られたリソースによる制約 • ゼロからの新規開発 • ビジネス要求に応えるための早期リリース • Android版 のリリースが必須 ◦
端末の選択肢のため • 少人数チームと技術スタックの制限
制約の中で下した 判断
制約の中でどのように判断をしたか MUST/前提として満たす必要あり • Android版の提供 • 一画面で情報がわかる UI • 早期リリース •
エンジニアリソースの不足 • ゼロからの開発 WANT/妥協できる • ネイティブらしいリッチな UI ◦ 凝ったアニメーション ◦ 複雑で美しいデザイン • iOS版の早期リリース 全てはトレードオフである
制約への回答 1. Kotlin Multi Platform / Compose Multi Platform という技術選定
◦ Android 版の提供 ◦ 早期リリース ◦ エンジニアリソースの不足 2. UI 設計による問題解決 ◦ 一画面で情報がわかるUI
制約への回答①:技術選定 Kotlin Multiplatform / Compose Multiplatform (KMP / CMP) Shared
UI Compose Multiplatform Shared logic Kotlin Multiplatform
制約への回答①:技術選定 Kotlin Multiplatform / Compose Multiplatform を選定 • Android 版を先行リリース
• iOS 版も要望が上がる可能性が高い • 仮に iOS をネイティブで作り直しになっても、 KMP / CMP の コードは Android の資産として活かせる • 業務アプリのため、プラットフォーム固有の UI の作り込みは少 ない
技術選定上の工夫 プロトタイピング • リリース前の時点では CMP を用いた事例はまだ少なかった • 実装に先駆けて2週間のプロトタイピングを実施 • マルチプラットフォーム環境での開発効率を検証
KMP/CMP による実装の詳細を知りたい方へ https://2025.droidkaigi.jp/timetable/944860/
制約への回答②:UI設計と工夫 • 1画面で情報がわかる UI の設計 • ボトムシート UI
制約への回答②:UI設計と工夫 1画面で情報がわかる UI の設計
制約への回答②:UI設計と工夫 ボトムシート UI
開発の結果と タイムライン
Android 版の成果 Android 版 • 通常の Android ネイティブ開発に対して、1.3倍程度の工数でリ リース (KMP/CMP
のキャッチアップも含む) • Jetpack Compose の知識があれば UI 実装で迷う部分は少な い
iOS 版の成果 iOS 版 • 実装着手からおよそ 2 ヶ月でリリース • Android
版と 90 %のコードを共有 • コードを共有できないだけモジュール分割と DI を用いて分離す る手法を用いた
開発タイムライン プロダクト 構想 2024/03 Android版 開発着手 2024/08 Android版 リリース 2024/12
2025/03 iOS版 リリース 制約の中での迅速なリリースを実現 技術選定/ 設計
得られたもの 採用した技術選定は、 STORES として 今後の資産としても活用できる基盤になった
まとめ
得られたもの 制約から最適解に辿り着く • まず制約をすべて明らかにすること • その中で最も重要なビジネス上の制約を特定し、遵守する • 守るべきものを決めれば、最適な設計は自ずと浮かび上がる