Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
海外展開と負荷試験
Search
gree_tech
PRO
November 11, 2021
Technology
1
320
海外展開と負荷試験
GREE Tech Conference 2021 で発表された資料です。
https://techcon.gree.jp/2021/session/Session-6
gree_tech
PRO
November 11, 2021
Tweet
Share
More Decks by gree_tech
See All by gree_tech
REALITY株式会社における開発生産性向上の取り組み: 失敗と成功から学んだこと
gree_tech
PRO
2
130
『ヘブンバーンズレッド』におけるフィールドギミックの裏側
gree_tech
PRO
2
92
セキュリティインシデント対応の体制・運用の試行錯誤 / greetechcon2024-session-a1
gree_tech
PRO
1
100
『アナザーエデン 時空を超える猫』国内海外同時運営実現への道のり ~別々で開発されたアプリを安定して同時リリースするまでの取り組み~
gree_tech
PRO
1
81
『アサルトリリィ Last Bullet』におけるクラウドストリーミング技術を用いたブラウザゲーム化の紹介
gree_tech
PRO
1
93
UnityによるPCアプリの新しい選択肢。「PC版 Google Play Games」への対応について
gree_tech
PRO
1
110
実機ビルドのエラーによる検証ブロッカーを0に!『ヘブンバーンズレッド』のスモークテスト自動化の取り組み
gree_tech
PRO
1
110
"ゲームQA業界の技術向上を目指す! 会社を超えた研究会の取り組み"
gree_tech
PRO
1
140
Jamstack でリニューアルするグリーグループのメディア
gree_tech
PRO
2
300
Other Decks in Technology
See All in Technology
Introduction to Works of ML Engineer in LY Corporation
lycorp_recruit_jp
0
140
適材適所の技術選定 〜GraphQL・REST API・tRPC〜 / Optimal Technology Selection
kakehashi
1
690
20241120_JAWS_東京_ランチタイムLT#17_AWS認定全冠の先へ
tsumita
2
300
TypeScriptの次なる大進化なるか!? 条件型を返り値とする関数の型推論
uhyo
2
1.7k
Python(PYNQ)がテーマのAMD主催のFPGAコンテストに参加してきた
iotengineer22
0
500
Zennのパフォーマンスモニタリングでやっていること
ryosukeigarashi
0
150
VideoMamba: State Space Model for Efficient Video Understanding
chou500
0
190
The Role of Developer Relations in AI Product Success.
giftojabu1
0
140
DynamoDB でスロットリングが発生したとき_大盛りver/when_throttling_occurs_in_dynamodb_long
emiki
1
430
iOS/Androidで同じUI体験をネ イティブで作成する際に気をつ けたい落とし穴
fumiyasac0921
1
110
[CV勉強会@関東 ECCV2024 読み会] オンラインマッピング x トラッキング MapTracker: Tracking with Strided Memory Fusion for Consistent Vector HD Mapping (Chen+, ECCV24)
abemii
0
230
RubyのWebアプリケーションを50倍速くする方法 / How to Make a Ruby Web Application 50 Times Faster
hogelog
3
950
Featured
See All Featured
The Cult of Friendly URLs
andyhume
78
6k
Designing for Performance
lara
604
68k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
54
9.1k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
329
21k
Building an army of robots
kneath
302
43k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
297
20k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
28
2k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
788
250k
Writing Fast Ruby
sferik
627
61k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
273
40k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
48k
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
20
1.1k
Transcript
海外展開と負荷試験 グリーエンターテインメント株式会社 加藤 雅
グリーエンターテインメント株式会社 エンジニア部 所属 役職:エンジニアマネージャー 2017年 ファンプレックス株式会社入社 サーバーエンジニアとして、いくつかのネイティブアプリの開発に参加 チーフエンジニアとして、エンジニアのスケジュール調整や育成も経験 現在は運営タイトルのエンジニアマネージャーとして エンジニアのマネジメントやアサイン調整を担当
自己紹介 加藤 雅(かとう まさし)
アプリ海外展開事例の紹介
プリンセスコネクト!Re:Dive の英語版
本日のアジェンダ • 開発内容やインフラ構成の紹介 • 負荷試験の概要 • 負荷試験で発生した事例の紹介 • リリース後の結果 •
まとめ
プリンセスコネクト!Re:Dive英語版の 開発体制およびインフラ構成
IPホルダー パブリッシャー ディベロッパー 3社共同運営
• クラウドサービス ◦ Amazon Web Services • インフラ構成 ◦ LAMP(Linux,
Apache, MySQL, PHP) • 分析ツール ◦ Google Cloud BigQuery インフラ構成
インフラ構成
• タイムマシン運営 運営形式
Q1.プリンセスコネクト!Re:Dive 英語版の 開発期間に関して
Q1.開発期間はどのくらいでしょう? • 3ヶ月 • 6ヶ月 • 9ヶ月 • 12ヶ月
開発期間はどのくらいでし ょう? ⓘ Start presenting to display the poll results
on this slide.
Q1.開発期間はどのくらいでしょう? • 3ヶ月 • 6ヶ月 • 9ヶ月 • 12ヶ月
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ ・開発環境構築 ・各種最適化
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ ・本番環境構築 ・負荷試験 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ ・本番環境構築 ・負荷試験 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化 ・限定地域にリリース
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ ・本番環境構築 ・負荷試験 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化 ・全世界リリース! ・限定地域にリリース
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 グローバル
ローンチ ・全世界リリース! α版開発期間 β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ • 日本国内でのリリースとは異なるアクセス状況が見込まれる • グローバルに最適化した本番環境の準備が重要になる
開発期間6ヶ月(2020年) 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 α版開発期間
β版開発期間 RC版開発期間 ソフトローンチ グローバル ローンチ ・本番環境構築 ・負荷試験 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化 ・翻訳対応 ・LQA ・開発環境構築 ・各種最適化 ・全世界リリース! ・限定地域にリリース
プリンセスコネクト!Re:Dive 英語版の 負荷試験の概要
• 最適化した本番インフラ構成の動作検証 • インフラ構成のボトルネックの洗い出し • 分析ツールや監視ツールの機能テスト 負荷試験を実施する理由
• 使用したツール ◦ JMeter • 選定理由 ◦ Webに情報が多い ◦ セットアップが簡単
◦ 他プロダクトでの実績あり 負荷試験の準備
負荷試験のシナリオ • シナリオとは ◦ ある操作や処理の一連の流れ ◦ チュートリアルなどの想定されるリクエストフロー
負荷試験のシナリオ • シナリオとは ◦ ある操作や処理の一連の流れ ◦ チュートリアルなどの想定されるリクエストフロー • どの程度の負荷が掛かるかの事前確認 •
インフラ構成のボトルネックを洗い出す
負荷試験の実行シナリオ • リセマラフロー ◦ チュートリアル完了までの各API • クエスト周回 ◦ いくつかのクエストを周回実行する •
アリーナの対戦相手更新 ◦ 対戦相手更新を実行する
プリンセスコネクト!Re:Dive 英語版の 負荷試験で発生した事例の紹介
負荷試験で発生した事例の紹介 • 負荷試験実施時のlocalhostのmemcached挙動 • localhostで使用していたmemcachedが高負荷の数値を示す • インフラ構成時のPIDファイル設定ミスにより、キャッシュデータが 正しく生成されていなかった • 挙動的には正常に動いているように見え、負荷試験実施まで検知できず
負荷試験で発生した事例の紹介 • 負荷試験実施時のlocalhostのmemcached挙動 • localhostで使用していたmemcachedが高負荷の数値を示す • インフラ構成時のPIDファイル設定ミスにより、キャッシュデータが 正しく生成されていなかった • 挙動的には正常に動いているように見え、負荷試験実施まで検知できず
• localhostの設定を見直し、データが正しく生成されることを確認
負荷試験で発生した事例の紹介 • シナリオ実行サーバーの調整 • シナリオを実行しても、サーバーに負荷をうまい具合にかけられない • シナリオ実行サーバーのメモリ不足やjavaのGC影響により、高負荷が掛からない状態
負荷試験で発生した事例の紹介 • シナリオ実行サーバーの調整 • シナリオを実行しても、サーバーに負荷をうまい具合にかけられない • シナリオ実行サーバーのメモリ不足やjavaのGC影響により、高負荷が掛からない状態 • シナリオ実行サーバーのスペックアップ(c4.2xlarge =>
m4.2xlarge) • javaのGC周りの設定見直し • シナリオ実行サーバー側もCPUなどをモニタリングできるように対応
負荷試験で発生した事例の紹介 • 負荷試験中のサーバー費用に関して • 試験中は、リリース想定の台数やインスタンスクラスで稼働させる • 原因調査や土日などで、試験を実施していない間は費用かからないように調整が必要
負荷試験で発生した事例の紹介 • 負荷試験中のサーバー費用に関して • 試験中は、リリース想定の台数やインスタンスクラスで稼働させる • 原因調査や土日などで、試験を実施していない間は費用かからないように調整が必要 • 試験期間の中でも、実施期間/調査期間などスケジュール割りを行っておく
プリンセスコネクト!Re:Dive 英語版の 負荷試験を行ったことで得たこと
負荷試験を行ったことで得たこと • ウェブサーバーの台数の最適化 ◦ 初期に想定していた台数の1/4の台数で調整
負荷試験を行ったことで得たこと • ウェブサーバーの台数の最適化 ◦ 初期に想定していた台数の1/4の台数で調整 • サーバーの潜在能力の確認 ◦ 理論値でどの程度の接続数まで耐えられるか
プリンセスコネクト!Re:Dive 英語版の リリース後の結果
リリース後の結果 インフラ障害無く 無事リリース!
リリース後の結果 • 約160ヶ国に配信 • リリース2ヶ月で200万DL達成!
Q2.プリンセスコネクト!Re:Dive 英語版の 運営初月のリソースダウンロード量
Q2.運営初月のリソースダウンロード量は何バイト? (CDNのダウンロード量) • 3GB • 3TB(3,000GB) • 3PB(3,000,000GB) • 3EB(3,000,000,000GB)
運営初月のリソースダウン ロード量は何バイト? ⓘ Start presenting to display the poll results
on this slide.
Q2.運営初月のリソースダウンロード量は何バイト? (CDNのダウンロード量) • 3GB • 3TB(3,000GB) • 3PB(3,000,000GB) • 3EB(3,000,000,000GB)
リリース後の結果 3.4ペタバイト(PB)
まとめ
• 負荷試験を行う大切さ まとめ
• 負荷試験を行う大切さ • 蓄積されてきた知見の重要性 まとめ
• 負荷試験を行う大切さ • 蓄積されてきた知見の重要性 • グローバル展開の可能性 まとめ
• 負荷試験を行う大切さ • 蓄積されてきた知見の重要性 • グローバル展開の可能性 まとめ グリーエンターテインメントHPの TECH BLOG
でも紹介しています! https://gree-entertainment.com/topics/3235/
この開発で得た知見を 今後の開発に活かし ゲーム市場を盛り上げていきたい!
53