Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月/登壇資料(飯塚 大地)
Search
Hacobu
PRO
June 13, 2025
Technology
0
16
「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月/登壇資料(飯塚 大地)
Jagu'e'r データ利活用分科会 #27 あつまれ Looker の森 Part 3
2025年6月27日(金)18:00~19:30
https://jaguer.jp/
Hacobu
PRO
June 13, 2025
Tweet
Share
More Decks by Hacobu
See All by Hacobu
Hacobu COMPANY DECK
hacobu
PRO
0
3.8k
ChatGPTを使ったブログ執筆と校正の実践テクニック/登壇資料(井田 献一朗)
hacobu
PRO
1
310
メンタル面でもつよつよエンジニアになる/登壇資料(井田 献一朗)
hacobu
PRO
0
300
EMの活動をひもといてみました/登壇資料(奥野 秀樹)
hacobu
PRO
0
4k
マルチプロダクト戦略におけるデータ分析プロダクトのアーキテクチャ/登壇資料(三木 拓史)
hacobu
PRO
1
5.7k
bugbashを導入して検証工程をカイゼンした取り組み/登壇資料(村上 尭聖)
hacobu
PRO
0
790
物流ビッグデータのあれこれ/登壇資料(高橋 一貴)
hacobu
PRO
0
140
0→1フェーズのプロダクトのパフォーマンス分析をしてみた話/登壇資料(二瓶 亮)
hacobu
PRO
0
110
Hacobu Recruit
hacobu
PRO
0
33k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Roo CodeとClaude Code比較してみた
pharma_x_tech
1
220
Whats_new_in_Podman_and_CRI-O_2025-06
orimanabu
3
160
kotlin-lsp を Emacs で使えるようにしてみた / use kotlin-lsp in Emacs
nabeo
0
110
Kafka vs. Pulsar: Performance Evaluation by Petabyte-Scale Streaming Platform Providers
lycorptech_jp
PRO
1
350
データ戦略部門 紹介資料
sansan33
PRO
1
3.2k
開発効率と信頼性を両立する Ubieのプラットフォームエンジニアリング
teru0x1
0
120
AI Engineering Summit Pre Event LT #10
okaru
2
530
名刺メーカーDevグループ 紹介資料
sansan33
PRO
0
770
メルカリにおけるデータアナリティクス AI エージェント「Socrates」と ADK 活用事例
na0
15
8.4k
Digitization部 紹介資料
sansan33
PRO
1
4.1k
Introduction to Sansan Meishi Maker Development Engineer
sansan33
PRO
0
270
Kotlinで学ぶ 代数的データ型
ysknsid25
5
990
Featured
See All Featured
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
50
8.3k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
271
27k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
41
7.3k
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
233
17k
Building a Scalable Design System with Sketch
lauravandoore
462
33k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
Code Reviewing Like a Champion
maltzj
524
40k
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
430
65k
Being A Developer After 40
akosma
90
590k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
6
680
RailsConf 2023
tenderlove
30
1.1k
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
693
190k
Transcript
Confidential 「拠点横断アナリティクス」 リリースまでの3ヶ月 Jagu'e'r データ利活用分科会 #27 あつまれ
Looker の森 Part 3 LT資料 テクノロジー本部所属 dach
今日お話すること
Copyright Hacobu, Inc. 3 前半 Part: 「拠点横断アナリティクス」とは? 実際に現在運用している、Looker を活用しているマルチテナントダッシュボードについて、アーキテクチャなどを 通じてどういうものか解説します
後半 Part: リリースまでの3ヶ月 プロジェクトキックオフからリリースまで、どういう開発体制で進み、何に苦労してきたかを時系列で紹介します 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月
Copyright Hacobu, Inc. 4 自己紹介 dach(X @dach_chikin) 所属: Hacobu
Inc. テクノロジー本部 CTO 室 経歴: SI、ASP、インターネットメディア系、小売系を経て、2024年4月より Hacobu に join。 FRONT、BACKEND、SRE、PM と幅広く経験し、現職ではデータ分析基盤の立ち上げや運 用の経験を活かし、データエンジニアとして物流ビッグデータにチャレンジ中。 普段はチキ ン南蛮エンジニアとして、ユーザーに多大に支えてもらいながら勉強会コミュニティ Easy Easy を運営中。 趣味: コミュニティ運営、トレーニング、ご飯 顔写真やアイコン
前半 Part 「拠点横断アナリティクス」とは?
Copyright Hacobu, Inc. 6 Mission(私たちの存在意義)
Copyright Hacobu, Inc. 7 Hacobuが取り組む領域 ※出典:JILS「2021 年度 物流コスト調査報告書【概要版】」(2021)10頁及び 矢野経済研究所「2021年版
ラストワンマイル物流市場の実態と展望」(2021) (https://release.nikkei.co.jp/attach/614407/02_202107121514.pdf)より当社推計
Copyright Hacobu, Inc. 8 Hacobuが取り組む領域 人手不足
Copyright Hacobu, Inc. 9 プロダクトについて
Copyright Hacobu, Inc. 10 「拠点横断アナリティクス」について 2025/1/27 に MOVO Berth
の機能の一つとしてプレスリリース。 引用: https://hacobu.jp/news/13649/
Copyright Hacobu, Inc. 11 「拠点横断アナリティクス」について 本社・拠点双方の視点に基づく分析基盤 として、統一されたKPIで複数拠点のパフォーマンスを比較し、全体の課題を把握できる。また、 多様化している顧客の課題に対するアプローチとして「顧客に応じた」ダッシュボードを提供しているため、個社それぞれのレベルやニーズに応じ た分析ができる。
Copyright Hacobu, Inc. 12 「拠点横断アナリティクス」を支えるアーキテクチャ
Copyright Hacobu, Inc. 13 「拠点横断アナリティクス」を支える運用メンバー PdM (1) Data Eng
(1) CS (1) PdM (1) Data Eng (1) CS (4) 4ヶ月
Copyright Hacobu, Inc. 14 前半まとめ 前半 Part:「拠点横断アナリティクス」とは? - MOVO Berth
の機能の一つで、「顧客に応じた」ダッシュボードを提供してるよ - Looker のデータソースは BigQuery だよ - 開発・運用メンバーは少数だよ
後半 Part リリースまでの3ヶ月
Copyright Hacobu, Inc. 16 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 11月 12月 1月 販促用デモ環境構築
販売体制の構築 プロダクトへの埋め込み・受け入れテスト ダッシュボードのブラッシュアップ データモデルのフルリプレイス
Copyright Hacobu, Inc. 17 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 11月 12月 1月 販促用デモ環境構築
販売体制の構築 プロダクトへの埋め込み・受け入れテスト ダッシュボードのブラッシュアップ データモデルのフルリプレイス 時間掛かったポイント① 時間掛かったポイント②
Copyright Hacobu, Inc. 18 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 プロジェクト前の装備: - (E)社内用に既存メンバーが開発・運用していた「社内用ダッシュボード」 -
(E)「社内用ダッシュボード」用の複雑なデータマート - (E)データ基盤(ELT、DWH、DM、各種関連リソース) プロジェクトゴール: - 「社内用ダッシュボード」を元に Looker にダッシュボードって提供しようぜ! - 対象データは x 年分としよう
Copyright Hacobu, Inc. 19 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 プロジェクト前の装備: - (E)社内用に既存メンバーが開発・運用していた「社内用ダッシュボード」 -
(E)「社内用ダッシュボード」用の複雑なデータマート - (E)データ基盤(ELT、DWH、DM、各種関連リソース) プロジェクトゴール: - 「社内用ダッシュボード」を元に Looker にダッシュボードって提供しようぜ! - 対象データは x 年分としよう その時はまだ、罠に気づくものは誰もいなかった―――
Copyright Hacobu, Inc. 20 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 2024年11月: - プロジェクトキックオフ -
お披露目日が2025年1月末に行うことが決定 - お披露目で見せられるデモをまず作る必要が出た - 「社内用ダッシュボード」用の複雑なデータマートに、デモ用のマスキングロジックを適用 - 本番相当量のデータだとマスキングロジックが返ってこない問題が発生 - マスキングロジックが動く用にパフォーマンスチューニングを行う - 既存ロジックの複雑さに直面し、拡張性に対する不安を感じ始める - とりあえず、デモはできるようにした
Copyright Hacobu, Inc. 21 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 2024年12月: - プロダクトへの埋込を可能とするため、API の開発に着手
- また、PoC 用に遊んでいた Looker の構成をきれいに整えたり、権限管理をきれいにする - 同時期に、ダッシュボードのちゃんとした版のテンプレートを作り始める - ダッシュボードをガッツリ触り始めると、今まで見えてなかったことが見え始める - レスポンスの遅さ・コストの高さ・集計軸粒度による問題が浮上 - データ項目の追加、ロジックの確認にも思った以上に時間がかかる - 従来データマートをディメンナルションモデルにフルリプレースすることを決断
Copyright Hacobu, Inc. 22 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 2025年1月: - フルリプレース完了
- リプレースに伴うダッシュボードの参照先変更などに苦労する - ダッシュボード開発に伴う、データ項目の追加やチェックが終盤戦 - チェックにプロダクト既存機能を使って DL したデータを利用され始める - プロダクトの既存機能とデータスコープに差分があることが判明 - 既存機能のロジックと社内用データマートのロジック差分を精査 - 差分についての関係者間での認識と、方針について再度合意 - 関係者間での合意を得てローンチ
Copyright Hacobu, Inc. 23 罠とはなんだったのかを振り返る: 1. データ項目に対する認識ズレ 2. データマートをそのまま適用しようとしていたこと 3.
データスコープを単なる時間軸だけで捉えていたこと 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月
Copyright Hacobu, Inc. 24 1.データ項目に対する認識ズレ: e.g. 「稼働時間」というデータ項目があったとき 作業① 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月
10:00 11:00 12:00 13:00 現場到着 待機 作業② 待機 現場撤収 ① ② ③ 定義が明確にないと、 解釈に幅が出る
Copyright Hacobu, Inc. 25 2.データマートをそのまま適用しようとしていたこと: 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 引用:
Looker で利用するデータモデルをワイドテーブルからスタースキーマに変更したら予想以上に大変だった 集計軸が異なるデータ ちょっとだけロジックの違うデータを作りたい 分析軸を追加したい 類似の計算式の集計データを作りたい
Copyright Hacobu, Inc. 26 3.データスコープを単なる時間軸だけで捉えていたこと: 正しくは、トランザクションのタイムラインで考えるべきだった。 6/1 6/2 6/3 6/4
「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 記録① 予約 この期間を抽出対象とした場合 記録② 予約 記録③ 予約 記録④ 予約 どれが入るの? 記録⑤
Copyright Hacobu, Inc. 27 3.データスコープを単なる時間軸だけで捉えていたこと: 正しくは、トランザクションのタイムラインで考えるべきだった。 「拠点横断アナリティクス」リリースまでの3ヶ月 6/1 6/2
6/3 6/4 記録① 予約 記録② 予約 記録③ 予約 記録④ 予約 予約作成とかは 関係無いんだね 記録⑤ この期間に「記録時間があるデータ」 を抽出対象とした場合
Copyright Hacobu, Inc. 28 後半 Part:リリースまでの3ヶ月 - 既存の移行というよくある失敗踏んで苦労したよ - 普段使ってるものでも、ちゃんと意識して理解しようとすると認識ズレているよ
- 図とかを沢山駆使して、時間かけてもいいから認識揃えたほうが良いよ 後半まとめ
まとめ
Copyright Hacobu, Inc. 30 まとめ Looker のお陰で、少人数でも短期間でローンチすることができました。 引用: https://hacobu.jp/news/13649/
Copyright Hacobu, Inc. 31 採用情報 Hacobuではエンジニアを積極採用中です! データエンジニア、データアナリストも募集中です! https://career.hacobu.jp/
None