$30 off During Our Annual Pro Sale. View Details »
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
GraphQLを安全に使うためにやっていること
Search
林憲吾
September 20, 2024
Technology
2
840
GraphQLを安全に使うためにやっていること
「テックリードの悩みを解決するGraphQLの話」にて弊社エンジニア重本が登壇した資料です。
https://estie.connpass.com/event/328999/
林憲吾
September 20, 2024
Tweet
Share
More Decks by 林憲吾
See All by 林憲吾
GraphQLでの型渡しとデータフェッチの最適化
hayashikengo
1
550
電子署名サービスの品質戦略
hayashikengo
1
960
CTOの役割と、カルチャーの醸成
hayashikengo
1
91
Other Decks in Technology
See All in Technology
グレートファイアウォールを自宅に建てよう
ctes091x
0
140
pmconf2025 - データを活用し「価値」へ繋げる
glorypulse
0
700
5分で知るMicrosoft Ignite
taiponrock
PRO
0
220
エンジニアリングマネージャー はじめての目標設定と評価
halkt
0
250
“決まらない”NSM設計への処方箋 〜ビットキーにおける現実的な指標デザイン事例〜 / A Prescription for "Stuck" NSM Design: Bitkey’s Practical Case Study
bitkey
PRO
1
580
[CMU-DB-2025FALL] Apache Fluss - A Streaming Storage for Real-Time Lakehouse
jark
0
110
Sansanが実践する Platform EngineeringとSREの協創
sansantech
PRO
2
660
AWSを使う上で最低限知っておきたいセキュリティ研修を社内で実施した話 ~みんなでやるセキュリティ~
maimyyym
2
140
技術以外の世界に『越境』しエンジニアとして進化を遂げる 〜Kotlinへの愛とDevHRとしての挑戦を添えて〜
subroh0508
1
390
re:Invent 2025 ふりかえり 生成AI版
takaakikakei
1
180
re:Invent 2025 ~何をする者であり、どこへいくのか~
tetutetu214
0
120
AI駆動開発における設計思想 認知負荷を下げるフロントエンドアーキテクチャ/ 20251211 Teppei Hanai
shift_evolve
PRO
2
190
Featured
See All Featured
The Web Performance Landscape in 2024 [PerfNow 2024]
tammyeverts
12
970
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
132
19k
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
234
18k
Fashionably flexible responsive web design (full day workshop)
malarkey
407
66k
Visualization
eitanlees
150
16k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
46
7.8k
XXLCSS - How to scale CSS and keep your sanity
sugarenia
249
1.3M
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
61
9.6k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
355
21k
Connecting the Dots Between Site Speed, User Experience & Your Business [WebExpo 2025]
tammyeverts
10
720
Why Our Code Smells
bkeepers
PRO
340
57k
How GitHub (no longer) Works
holman
316
140k
Transcript
GraphQLを安全に使うためにやっていること 株式会社PICK 重本 太宏
重本 太宏 / Takahiro Shigemoto 自己紹介 Web Engineer at PICK
BE : FE = 7 : 3 設計が好き お気に入りはオニオンアーキ × DDD × テスト駆動
GraphQLの利点 利便性がもたらすリスク 01. PICKで行っている対策 02. 03. 目次 まとめ 04.
01. GraphQLの利点
GraphQLの利点 01. GraphQLの利点 • いちいちエンドポイントを考える必要がない。増えない。 • 型でFEとBEが語り合える • FEでレスポンスを型安全に扱うことができる •
一つのクエリで様々なデータフェッチに対応することができる • オーバーフェッチを考慮しなくていいので、 API実装側はYAGNIをあまり気 にせず実装可能
GraphQLの柔軟性の理由 01. GraphQLの利点 A. GraphQLは「型というノードがグラフで繋がれた世界にアクセスするためのク エリ言語」 だから • SQLに近い •
リレーションさえしていれば(エッジで繋がってさえいれば)縦横無尽にフィール ドを取得することができる
01. GraphQLの柔軟性の理由 GraphQLの利点 Compa ny Team Contrac t User
02. 利便性がもたらすリスク
利便性がもたらすリスク 02. 利便性がもたらすリスク • どこからでも引っ張ってこれることによる、意図しないフィールド露出 • 複雑なクエリや深いクエリを呼ばれることによる DoS攻撃リスク 取ろうと思えばフィールドを取れすぎるのが元凶
03. PICKで行っている対策
フィールド露出対策 03. PICKで行っている対策 • 敢えて有向グラフにする • フィールドに認可機能を入れる
フィールド露出対策 03. PICKで行っている対策 あえて有向グラフにする • 有向にすることで意図しないフィールド露出を抑制できる • メリット • 簡単にできる
• デメリット • 利便性が下がる • 把握が難しい Compa ny Team Contrac t User
フィールド露出対策 03. PICKで行っている対策 フィールドに認可機能を入れる • NestJSが提供している FieldMiddlewareを利用 • フィールドを解決する前後に処理を追加してくれる機能を利用する •
PICKではResolver関数の認可を Guardで行い、フィールドの認可を FieldMiddlewareで行って いる
フィールド露出対策 03. PICKで行っている対策 フィールドに認可機能を入れる 1. Resolverの引数に入る Contextに必要な情報を入れる 2. FieldMiddlewareを定義する 3.
フィールドに適用する
フィールド露出対策 03. PICKで行っている対策
DoS攻撃対策 03. PICKで行っている対策 • 同時にいくつものクエリを叩ける • 深く取得しようと思えばいくらでもいける GraphQLはQueryによってサーバーに過剰なストレスを与えることができる
DoS攻撃対策 03. PICKで行っている対策 • Apollo-serverのvalidationRulesオプションを利用し、同時に叩ける Query数を制 限 • GraphQL Depth
Limitを導入し、深さを制限 ならばクエリの数と深さを制限すればいいじゃない
Dos攻撃対策 03. PICKで行っている対策 同時に叩けるクエリ数を制限 graphql-jsパッケージに含まれる validationContextクラ スを使用。 (Queryがパースされた ASTが入っている)
Dos攻撃対策 03. PICKで行っている対策 深さを制限 GraphQL Depth Limitを導入
04. まとめ
まとめ 04. まとめ • GraphQLはフィールドを縦横無尽に取得できて超便利 • 型がグラフでつながり合った世界にアクセスする仕組みだから • その利便性ゆえに起こる問題 •
どこからでも引っ張ってこれることによる、意図しないフィールド露出 • あえて有向グラフにする • resolver関数だけでなくフィールドにも認可を機能をつける • 複雑なクエリや深いクエリを呼ばれることによる DoS攻撃リスク • 同時に叩ける Query数を制限する • 深さを制限する この2つはかなり手軽に導入できるのでおすすめ
今後の課題 04. まとめ • クエリの複雑度分析を取り入れていきたい • IntrospectionやAlias等をOFFにすることの検討 • CQRSとか考慮したい
ご清聴ありがとうございました
None