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オルタナUX | AIで高速化するのもいいけど品質も大事なんじゃない?というお話

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June 30, 2025

オルタナUX | AIで高速化するのもいいけど品質も大事なんじゃない?というお話

Cursorエージェント講座 UX編 / 「オルタナUX」:爆速 vs 深化 〜次世代UX議論〜
https://explaza.connpass.com/event/358495/
深化担当のなつです。

登壇資料です!発表してないAppendixも沢山あります
X:https://x.com/Dia_Nexus

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なつ

June 30, 2025
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  1. 年 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021

    2022 2023 2025 2024 プロダクト・デザイン プロダクト・デザイン サービス・デザイン 定性リサーチ(大学院) 定量リサーチ(行政コンサル) デザイン思考 UX(大学・大学院) UX(実務) Web Direction AI サービス・デザイン デザイン思考 UXデザイン UXリサーチ Web Direction AI なつ [email protected] @Dia_Nexus 生活者 現象学志向デザイナー(自称) 4年 2年 11年 4年 4年 4年 2年 X:@Dia_Nexus 普段は都内の会社(育休中)でUXリサーチャー、UXデザイナー、ディレク ター、UX色々の品質管理、AI活用推進などをやってます。 色々珍しめのデザイナーです。 専門:UXリサーチ・デザイン、デザイン思考、サービスデザイン 備考:哲学(現象学)や人類学の観点からの話が多いです
  2. カレーのプロセス(客観的)評価 カレーを作るときに、レシピ通り作りつつ、味見をする…というのは誰もがやるはず。 レシピは補助線、指標は参考、味見がカレーを美味しくする。 UXデザインの自己評価の方法 米を2合炊飯器にセット 野菜を適量切る 野菜を炒める 米を炊く 盛 り

    付 け 肉を炒める ルウと水を入れ煮込む 鶏もも肉を切る ルウを2人前用意する \美味しいはず/ 味見! 味見! 味見! 味見! もう一口…! プロセス評価:⁨⁩正しいプロセスを通っているから「美味しい」はずだ メトリクス評価:指標・基準を満たしているから「美味しい」はずだ 質的評価:主観的に「美味しい」から、他の人にとっても「美味しい」はずだ
  3. UXのプロセス(客観的)評価 ならば、UXデザインも味見(主観的な自己評価)を行うことで 「良い体験」のサービスを目指せるのではないだろうか? UXデザインの自己評価の方法 インタビュー To Beジャーニー マップ ペルソナ As

    Is ジャーニー マップ デスクリサーチ サービス デザイン 要件定義 情報設計 UIデザイン プロセス評価:⁨⁩このプロセスを通っているから「良い体験」のはずだ メトリクス評価:指標・基準を満たしているから「良い体験」のはずだ 質的評価:主観的に「良い体験」だから、他の人にとっても「良い体験」なはずだ \良い体験のはず/ 味見! 味見! 味見! 味見! 味見! 味見!
  4. 作ってる途中やできたものを、「良い体験」かどうか試してみる、ということ? UXにおける味見とは? インタビュー To Beジャーニー マップ ペルソナ As Is ジャーニー

    マップ デスクリサーチ サービス デザイン 要件定義 情報設計 UIデザイン 良い体験? 良い体験? 良い体験? 良い体験? 質的評価:主観的に「良い体験」だから、他の人にとっても「良い体験」のはずだ…?
  5. 資料ごとの評価方針 成果物と評価方針 リサーチ関連資料 判断軸 成果物 ・人々(やユーザー)ってこうい う行動してるんだ/考えてるんだ ・整理・分類してこういうこと がわかったぞ! ・私たちはこういうサービスを

    作ろう! ・私たちはこういう人物像を ターゲットとしよう ・サービス/要件/機能/画面をこ うすれば「良い体験」を実現で きる ユーザー像を歪めることなく フラットに理解できているか? その世界観は価値があるか? その人物像は存在しうるか? 使う人にとって「良い体験」は 実現できているか?
  6. 名前: 高橋 美咲 (29歳) 職業: 地域の魅力を発信するWebメディアの編集者 性格: 効率よりも「偶然の出会い」や「自分の足で見つける楽しさ」 を大切にする。休日は知らない街を散策するのが好き。 悩み:

    最近仕事が忙しく、新しいカフェを開拓する時間がない。で も、ありきたりなチェーン店や、グルメサイトで評価が高いだけの店 には行きたくない。 ペルソナ
  7. Fiika ペルソナ あなただけの「隠れ家カフェ」を見つけよう! AIがあなたの行動からレコメンド! ・初回に簡単な好み(コーヒーの味、店内の静 かさ、作業向きか読書向きか等)を登録する と、AIがあなたの好きなお店の傾向を覚えてく れる。 最適な一軒のレコメンドで迷わない! ・アプリを開くと、その日の気分や天候、現在

    地に合わせて「今日のあなたに最適な一軒」を 提案してくれる。 AIからの推薦文! ・店の評価やレビューはあえて表示せず、AIか らの推薦文(例:「今日は少し肌寒いから、薪 ストーブがあるこのお店で、深煎りの一杯をど うぞ」)を提示。 名前: 高橋 美咲 (29歳) 職業: 地 域の 魅力を 発信する Webメディアの 編集者 性格: 効率より も「 偶然の 出会い」や「 自分の 足で見つける 楽し さ」を 大切にする。 休日は 知らない 街を 散策するのが好き 。 悩み: 最 近仕事が 忙しく、 新しいカフェを開 拓する 時間がない。で も、ありきたりな チェー ン店や、 グルメサイトで評価が 高いだけの店 には 行きたくない。 評価ワーク:このサービスってペルソナ にとって「良い体験」なのか考えてみよう!(前半)
  8. Fiika ペルソナ 問い あなただけの「隠れ家カフェ」を見つけよう! 名前: 高橋 美咲 (29歳) 職業: 地域の魅力を発信するWebメディアの編集者

    性格: 効率よりも「偶然の出会い」や「自分の足で見つける楽し さ」を大切にする。休日は知らない街を散策するのが好き。 悩み: 最近仕事が忙しく、新しいカフェを開拓する時間がない。で も、ありきたりなチェーン店や、グルメサイトで評価が高いだけの店 には行きたくない。 ・美咲さんってどんな時に、「良い体験だった」と感じるかな? ・それはこのサービスで実現できそうかな?どんな機能かな? ・このサービスでできることと、彼女にとっての「良い体験」は価値 観が一致してるかな? ・彼女がいい体験だと感じる他のアイディアないかな? 評価ワーク:このサービスってペルソナにとって「良い体験」なのか考えてみよう!(後半) AIがあなたの行動からレコメンド! ・初回に 簡単な好 み(コー ヒーの 味、店 内の 静 かさ、 作業向き か読書向き か等)を 登録する と、 AIがあなたの好きな お店の 傾向を 覚えてく れる 。 最適な一軒のレコメンドで迷わない! ・ア プリを開く と、 その日の 気分や 天候、 現在 地に 合わせて「 今日のあなたに最 適な 一軒」を 提案し てくれる 。 AIからの推薦文! ・店の評価や レビューはあ えて表示せず、 AIか らの 推薦文(例:「 今日は 少し 肌寒い から、 薪 ストー ブがある この お店で、 深煎りの 一杯を ど う ぞ」 )を 提示。
  9. 味見してみる 考えてみた:これって美咲さんにとって「良い体験」にはならないかも。 価値観のズレ: 美咲さんは「偶然の出会い」や「探すプロセス」 自体を楽しみたい人なので、 AIが答えを一つだけ提示するサービスは、便利で はあっても「心が満たされる体験」にはならない かも。 サービスコンセプトの矛盾: 「隠れ家カフェ」という偶発性をテーマにしてい

    るように見えるが、体験のコアは「AIによる最適 化」という効率性にある。 チグハグではないか? 名前: 高橋 美咲 (29歳) 職業: 地域の魅力を発信するWebメディアの編集者 性格: 効率よりも「偶然の出会い」や「自分の足で見つける楽し さ」を大切にする。休日は知らない街を散策するのが好き。 悩み: 最近仕事が忙しく、新しいカフェを開拓する時間がない。で も、ありきたりなチェーン店や、グルメサイトで評価が高いだけの店 には行きたくない。
  10. ペルソナ 名前: 高橋 美咲 (29歳) 職業: 地域の魅力を発信するWebメディアの編集者 性格: 効率よりも「偶然の出会い」や「自分の足で見つける楽し さ」を大切にする。休日は知らない街を散策するのが好き。

    悩み: 最近仕事が忙しく、新しいカフェを開拓する時間がない。で も、ありきたりなチェーン店や、グルメサイトで評価が高いだけの店 には行きたくない。 例えばこういう見方もあるかもしれない。 そんなに ストイックなの?? この人情報収集とか しないの? ある程度 あたりをつけて 探索いくことも あるんじゃない? この人、平日 忙しい中でも本当は いい店に行きたい …って思いも ありそう そもそも いいカフェに 出会えれば それもそれで 良くない?? 「近くのカフェを 突然知る」って、 十分偶然の出会い じゃない? 評価が 高い”だけ”の 店には行かないけど 見ないわけでも、 行かないわけでも ないと思う
  11. 考えてなおしてみる もう一度考えてみた:これって美咲さんの「良い体験」につながるかも 価値観のズレ: 美咲さんは「偶然の出会い」や「探すプロセス」 自体を楽しみたい人なので、 AIが答えを一つだけ提示するサービスは、便利で はあっても「心が満たされる体験」にはならない かも。 再解釈→ むしろ、特に美咲さんの忙しい日常の中で知らな

    いないカフェに偶然出会えるサービスとして刺さ るかも。推薦文であまり説明しすぎず、こんなカ フェあるよぐらいに伝えるとちょうど良さそう。 名前: 高橋 美咲 (29歳) 職業: 地域の魅力を発信するWebメディアの編集者 性格: 効率よりも「偶然の出会い」や「自分の足で見つける楽し さ」を大切にする。休日は知らない街を散策するのが好き。 悩み: 最近仕事が忙しく、新しいカフェを開拓する時間がない。で も、ありきたりなチェーン店や、グルメサイトで評価が高いだけの店 には行きたくない。
  12. 年 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021

    2022 2023 2025 2024 プロダクト・デザイン プロダクト・デザイン サービス・デザイン 定性リサーチ(大学院) 定量リサーチ(行政コンサル) デザイン思考 UX(大学・大学院) UX(実務) Web Direction AI サービス・デザイン デザイン思考 UXデザイン UXリサーチ Web Direction AI なつ [email protected] @Dia_Nexus 生活者 現象学志向デザイナー(自称) 4年 2年 11年 4年 4年 4年 2年 X:@Dia_Nexus 普段は都内の会社(育休中)でUXリサーチャー、UXデザイナー、ディレク ター、UX色々の品質管理、AI活用推進などをやってます。 色々珍しめのデザイナーです。 専門:UXリサーチ・デザイン、デザイン思考、サービスデザイン 備考:哲学(現象学)や人類学の観点からの話が多いです