Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Daily Scrum Anti-Patterns
Search
itosho
October 26, 2018
Technology
5
740
Daily Scrum Anti-Patterns
アジャイルひよこクラブ「みんな教えて!!スクラムアンチパターン」でのLT資料です。
itosho
October 26, 2018
Tweet
Share
More Decks by itosho
See All by itosho
インターネットサービスの育て方 / How to Grow and Scale Internet Services
itosho
0
69
打線組という個人サービスを Goで開発している話 / Indie Service Development by Go
itosho
1
170
Components Reconsidered
itosho
1
2.2k
打線組を支える技術 / The Technology Behind Dasengumi
itosho
0
46
組織をスケールさせるためのTech Vision / Connehito Tech Vision for Growing Our Team
itosho
2
620
生きのびるためのインディー開発 / Indie Development to Survive
itosho
0
46
Gopher道場アフターストーリー / Gopher Dojo After Story
itosho
0
140
3分で分かるConnehito Tech Vision / Connehito Tech Vision in 3 minutes
itosho
0
480
CakePHPで学ぶDIコンテナ / Learn a DI Container through CakePHP
itosho
1
1.5k
Other Decks in Technology
See All in Technology
Why Platform Engineering? - マルチプロダクト・少人数 SRE の壁を越える挑戦 -
nulabinc
PRO
4
380
大規模サーバーレスプロジェクトのリアルな零れ話
maimyyym
3
210
Асинхронная коммуникация в Go: от понятного к душному. Дима Некрасов, Otello, 2ГИС
lamodatech
0
2.1k
RubyKaigi NOC 近況 2025
sorah
1
730
[新卒向け研修資料] テスト文字列に「うんこ」と入れるな(2025年版)
infiniteloop_inc
4
14k
MCPが変えるAIとの協働
knishioka
1
150
Previewでもここまで追える! Azure AI Foundryで始めるLLMトレース
tomodo_ysys
2
630
GraphQLを活用したリアーキテクチャに対応するSLI/Oの再設計
coconala_engineer
0
210
正式リリースされた Semantic Kernel の Agent Framework 全部紹介!
okazuki
1
1k
DynamoDB のデータを QuickSight で可視化する際につまづいたこと/stumbling-blocks-when-visualising-dynamodb-with-quicksight
emiki
0
140
Global Azure2025(GitHub Copilot ハンズオン)
tomokusaba
2
720
クラウドネイティブ環境の脅威モデリング
kyohmizu
2
400
Featured
See All Featured
The Art of Programming - Codeland 2020
erikaheidi
54
13k
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
137
6.9k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
Visualizing Your Data: Incorporating Mongo into Loggly Infrastructure
mongodb
45
9.5k
A Tale of Four Properties
chriscoyier
159
23k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
32
2.3k
Designing for Performance
lara
608
69k
[Rails World 2023 - Day 1 Closing Keynote] - The Magic of Rails
eileencodes
34
2.2k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
667
120k
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
693
190k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
19
1.2k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
47
2.7k
Transcript
Daily Scrum Anti-Patterns アジャイルひよこクラブ @itosho 1
▪ 自己紹介 ・伊藤 翔 @itosho ・コネヒト株式会社 / Supership株式会社 ・ひよっこスクラムマスター ・兼バックエンドエンジニア
・野球とアイドルが好きです ・最近推しが卒業を発表して哀しい
皆さんはデイリースクラムやってますか? 3
▪ 今日話すこと ・デイリースクラムをやっている人が0人だった場合 ⇒昨日のプロ野球のドラフト会議の話 ・デイリースクラムをやっている人が1人以上いた場合 ⇒デイリースクラムのアンチパターン3選をご紹介
アンチパターン#1 Rush Hour 5
▪ Rush Hourとは? ・デイリースクラムの時間が「柔軟」にずらされること ・ラッシュアワーの電車のように時間通り始まらない ・時間がずれる原因 is… ・(不可抗力により)遅刻するメンバーがいる ・別のMTGがあるメンバーがいる ・よくあるフレーズ「全員揃ったらやりましょ〜」
▪ Rush Hourの問題点 ・柔軟でよさそうにみえてしまうが… ・デイリースクラムは柔軟さよりも「固定」されていることが重要 ・時間が変わるとリズムがつくられない ・ルーティンにすることが大切 ・作業時間が分断される ・生産性が下がるリスクがある 朝会
開発 朝会 10:00 12:00 開発 開発 どちらが効率的か?
▪ Rush Hourのカイゼン策 ・朝にこだわらない ・確実に全員集まれるなら昼会や夕会も検討する ・そもそもなぜ別のMTGが入るのかを確認する ・メンバー/周囲からデイリースクラムの重要性が認知されていない ・デイリースクラムが形骸化している可能性も
▪ Rush Hourを用いてもよい場合 ・プロジェクト序盤や短期プロジェクトの場合 ・リズム/ルーティンよりもチームビルディングを優先したい場合 ・朝にやる必要性はないが、基本的に朝のほうが向いている ・たまになら許容してもよい ・事前にチームメンバーと合意しておくことが大切
アンチパターン#2 Face To Fake 10
▪ Face To Fakeとは? ・対面で集まっているがメンバーの顔をみていないこと ・他のメンバーの話に集中していない ・メンバーの顔をみていない原因 is… ・昨日やったことや今日やることをスマホで確認している ・順番が固定化されている
▪ Face To Fakeの問題点 ・個人作業に陥りやすい ・チームでスプリントバックログを終わらせるという意識がなくなる ・非言語によるサインを見逃してしまう ・体調が悪そうだったり、言いたいことを我慢していそうだったり
▪ Face To Fakeのカイゼン策 ・カンバンにすべてのタスクがあるかを確認する ・スマホをみてしまうのはカンバンにないタスクがある ・カンバンの前に出て、みんなに向かって話す ・発表する順番をランダムにする ・ぬいぐるみやクッションを投げて、次に話す人を決める
▪ Face To Fakeを用いてもよい場合 ・基本的にはない ・まずはデイリースクラムの意義をきちんと全員で理解する ・それでも解決しない場合は… ・オフラインでの開催を検討 ・メンバーが多すぎるかもしれないのでチームを分割する
アンチパターン#3 Share For Share 15
▪ Share For Shareとは? ・共有のための共有 ・ふーん…ってなるだけの行動に結びつかない共有 ・例えば、KPIの数値を毎日共有する ・一朝一夕には数値が変化しない場合 ・チームでコントロールしづらい数値の場合
▪ Share For Shareの問題点 ・やってる感は出るが、実際は何も生まれてない ・組織で「共有が足りない」という声はよく上がる ・その共有が何のアクションに繋がるかはよく考えたほうがよい ・結果的にモチベーションが下がることがある ・共有しているKPIの数値が日々の仕事から遠い場合は要注意 ・更にモチベーションは良くも悪くも伝播しやすい
▪ Share For Shareのカイゼン策 ・アクショナブルではない共有はやめる ・例: 何故それを共有するのかを全員が答えられるようにする ・共有の粒度を変える ・例: KPIであれば、KPIツリーなどでKPIを更に分解する
▪ Share For Shareを用いてもよい場合 ・何らかのアクションや意思決定を促進する共有 ・情報の流通性が低い現場 ・情報がオープンに共有されていること自体は重要 fyi: Netflix社も「share information
openly, broadly, and deliberately」と言っている ・癖を付けたい場合 ・数字を意識させるために、KPIの数値を毎日共有するのはあり ・しかし、それをデイリースクラムで共有するかは考えたほうがよい
まとめ 20
▪ Failure Teaches Success ・デイリースクラムは目的ではなく手段 ・全員がデイリースクラムの目的を理解していることが重要 ・デイリースクラムをやることで何を得たいのか?に答えられるか ・教科書通りにやりすぎない ・組織/現場毎に考慮すべき変数は異なる(アンチパターンも違う) ・教科書通りにやるにしても目的を正しく理解してから
・失敗から学ぶ ・とは言え、やってみなければ分からないことは多い ・失敗を恐れず、日々改善していくことが大切
▪ 参考サイト / 文献 ・デイリースクラムのTIPS (2016年版) ・https://www.ryuzee.com/contents/blog/7083 ・朝会のパターン:立ってるだけじゃないよ ・http://bliki-ja.github.io/ItsNotJustStandingUp/ ・Culture
At Netflix ・https://jobs.netflix.com/culture ・『カンバン仕事術――チームではじめる見える化と改善』 ・https://www.oreilly.co.jp/books/9784873117645/ ・『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』 ・https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798129716
23