Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

「今のプロジェクトいろいろ大変なんですよ、app/services とかもあって……」/Aft...

「今のプロジェクトいろいろ大変なんですよ、app/services とかもあって……」/After Kaigi on Rails 2024 LT Night

After Kaigi on Rails 2024 LT Night での発表資料です。

Junichi Kobayashi

November 12, 2024
Tweet

More Decks by Junichi Kobayashi

Other Decks in Programming

Transcript

  1. 「今のプロジェクトいろいろ大変なんですよ、 app/services とかもあって……」 After Kaigi on Rails 2024 LT Night

    株式会社タイミー様 東京本社 2024/11/12(火) 小林 純一 (@junk0612) 株式会社永和システムマネジメント アジャイル事業部 Sponsor Talk
  2. 小林 純一 • X: @junk0612 • GitHub: @junk0612 • 永和システムマネジメント

    ◦ Rails エンジニア ◦ 構文解析器研究部員 • Lrama のコミッター • 趣味 ◦ パーサー ◦ 音楽ゲーム ◦ ボードゲーム ◦ 俳句
  3. app/services とかもあって…… @junk0612 えっ何、app/services の話? @onk オレ、app/services にはちょっとうるさいよw @joker1007 実際、app/services

    ってちゃんと運用されること 少なくないですか? だいたい歴史が長くなっていくにつ れて「なんでも置き場」みたいになっていって、なんかこう 荒れ果てた場所になっていくイメージがあるんですけど、 あれなんでなんですかね? 個人的にはやっぱりメンバー が変わっていくと引継ぎがされなくて思想が薄れていく のかなって気がしてるんですけど @junk0612
  4. いや、そもそも app/services はねぇ、作らないほうが いいんですよ。サービスレイヤー作ると、もらったリクエス トをそのままモデルに流してコントローラに返すだけのも のすごく薄っぺらいクラスがいくつもできることになっ ちゃってイケてないですよね。ビジネスロジックの置き場 は app/models であるべきなんで、ディレクトリを切ら

    ないで models 配下に直接置いちゃったほうがいい。 @onk 実際、app/services ってちゃんと運用されること 少なくないですか? だいたい歴史が長くなっていくにつ れて「なんでも置き場」みたいになっていって、なんかこう 荒れ果てた場所になっていくイメージがあるんですけど、 あれなんでなんですかね? 個人的にはやっぱりメンバー が変わっていくと引継ぎがされなくて思想が薄れていく のかなって気がしてるんですけど。 @junk0612
  5. いや、そもそも app/services はねぇ、作らないほうが いいんですよ。サービスレイヤー作ると、もらったリクエス トをそのままモデルに流してコントローラに返すだけのも のすごく薄っぺらいクラスがいくつもできることになっ ちゃってイケてないですよね。ビジネスロジックの置き場 は app/models であるべきなんで、ディレクトリを切ら

    ないで models 配下に直接置いちゃったほうがいい。 @onk 結局のところ、rails new した時に作られるディレクトリ 以外に新しいディレクトリを作ろうとするのは Rails Way に乗らないことなんで基本的にやらないほうがいい んですよ。Form オブジェクトだったら許せる。複雑なビ ジネスロジックを扱いたいときっていうのはどうしてもあ るんで、それをモデルに書いて fat になるくらいだったら Form オブジェクトを models 配下に直接置くほうがい いですよ。 @joker1007
  6. app/services が切られる理由(1) • サービスレイヤーに属するクラスの置き場所 ◦ 出典は PofEAA ◦ app/models 配下のクラスを

    「ドメインモデル」として扱う ◦ ドメインモデルを操作して、処理を行う層 https://martinfowler.com/eaaCatalog/serviceLayer.html
  7. Rails × サービスレイヤー • だいたいのユースケースには必要ない ◦ 普通は数個のモデルに対して CRUD するだけで済むので、何も せずモデルとコントローラをつなぐだけのクラスが大量発生する

    • このパターンは「エンタープライズアプリケーション」用である ◦ そもそも、サービスレイヤーは多数あるインターフェースに対して 共通のロジックを提供するためのパターン ▪ 普通の Web アプリケーションはせいぜい HTML と JSON API が必要な程度
  8. Rails × サービスオブジェクト • Rails におけるビジネスロジックの担当は app/models ◦ ロジックを置く場所が2つあるので議論が必ず起こる ◦

    今だけでなく未来に参画するメンバーまで含めて 基準を共有するのはほぼ不可能 • 「単にロジックをまとめただけ」の場所が出来上がりがち ◦ オブジェクト指向をちゃんとやるのはむずかしい ◦ まずは ActiveRecord と RDB をがっつり使い倒そう
  9. Rails × フォームオブジェクト • そうは言っても、複雑なロジックを扱いたいときはある ◦ ユーザー登録処理とか ◦ 特定条件のときはバリデーションしないようにする、とか •

    そういうときはフォームオブジェクトを使う ◦ フォームごとに異なるロジックを書けるようにし、 特定条件下での関心事を分離する ◦ app/forms を切ることもあるが、 管理できないほど増えるまでは app/models でもよさそう
  10. Rails Way に乗る • rails new した時点では、app/services は切られない ◦ ActiveRecord

    や ActiveModel の力を使って ロジックをモデルに書くのが Rails の基本 ◦ 「こういう設計に最初からなってるのは、やっぱ DHH って 先見の明があってすげーなと思う」