Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
スター1.1kリポジトリのメンテナやってたら確定申告が確定した話
Search
wrongwrong
February 25, 2025
Technology
1
110
スター1.1kリポジトリのメンテナやってたら確定申告が確定した話
https://love-kotlin.connpass.com/event/342756/
wrongwrong
February 25, 2025
Tweet
Share
More Decks by wrongwrong
See All by wrongwrong
jackson-module-kotlin 2.19の新機能とJackson 3.0に向けた取組
k163377
1
78
jackson-module-kotlin 2.15 リリースノート解説
k163377
0
410
jackson-module-kogeraの紹介
k163377
0
390
Kotlin向けOSSに貢献してきて感じたアレコレ
k163377
0
300
jackson-module-kotlinを読もう!
k163377
0
1.7k
Java Reflectionから見たvalue class
k163377
0
650
Other Decks in Technology
See All in Technology
セキュリティSaaS企業が実践するCursor運用ルールと知見 / How a Security SaaS Company Runs Cursor: Rules & Insights
tetsuzawa
0
220
Devin&Cursor、それぞれの「本質」から導く最適ユースケース戦略
empitsu
8
2.4k
Data Hubグループ 紹介資料
sansan33
PRO
0
1.7k
OTel meets Wasm: プラグイン機構としてのWebAssemblyから見る次世代のObservability
lycorptech_jp
PRO
1
300
NW運用の工夫と発明
recuraki
1
770
ローカル環境でAIを動かそう!
falken
PRO
1
170
2025advance01
minamizaki
0
130
“⾞が通れるほど⼤きな”セキュリティーホールを抑えながらログインしたい
taiseiue
0
160
GigaViewerにおけるMackerel APM導入の裏側
7474
0
460
Digitization部 紹介資料
sansan33
PRO
1
3.8k
プラットフォームとしての Datadog / Datadog as Platforms
aoto
PRO
1
330
OSMnx Galleryの紹介
mopinfish
0
150
Featured
See All Featured
Navigating Team Friction
lara
186
15k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
29
9.5k
Unsuck your backbone
ammeep
671
58k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
667
120k
XXLCSS - How to scale CSS and keep your sanity
sugarenia
248
1.3M
Embracing the Ebb and Flow
colly
85
4.7k
Product Roadmaps are Hard
iamctodd
PRO
53
11k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
223
9.6k
Producing Creativity
orderedlist
PRO
346
40k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
160
15k
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
14
1.5k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
7
590
Transcript
スター1.1kリポジトリのメンテナやってたら 確定申告が確定した話 @wrongwrong 1
自己紹介 wrongwrong 株式会社justInCaseTechnorogiesバックエンドエンジニア 業務では Kotlin で Spring WebFlux している jackosn-module-kotlin
メンテナ Java 界隈で最もよく利用される JSON ライブラリの Kotlin サポート 特に Spring ではよく利用される JSON 以外にも様々なフォーマットを処理できる スター1.1k( FasterXML 最大では9.2k) アウトプットしているアカウント Qiita: @wrongwrong GitHub: k163377 2
OSS 活動歴 2020年より、主に Kotlin 関係の OSS へ継続的に貢献してきた jackosn-module-kotlin の性能改善や value
class 対応 Jackson 本体のバグ修正 kotlin-reflect の性能改善や value class 関連のバグ修正 moshi , intellij-rainbow-brackets , mockk の性能改善他... 貢献が認められ2023年より jackson-module-kotlin のメンテナに就任 実験的プロジェクトである jackson-module-kogera も運営 Qiita + hatena で400以上の技術記事執筆 3
OSS 活動歴 それなりに貢献をしてきたとは思うが、報酬を受け取ったことは無かった GitHub Sponsors は開設以来数年音沙汰無し Qiita 等にリンクを置くも効果無し 状況を大げさに言うと 休日はほぼ
OSS 活動に消えており、自分のためにまとまった時間が取れない 経済的には副業や資格取得、あるいは無給でも本業を進めた方がマシ メンテナ活動に関しては技術サポート的な話も多く、勉強にもなりにくい その割にめっちゃ時間食われる、やりたい開発の時間まで削れる…… という状況が数年続いていた Kotlin向けOSSに貢献してきて感じたアレコレ - Speaker Deck 4
OSS 活動について感じていたこと 正直色々と不安を覚え始めていた OSS 活動のためにキャリア、ひいては人生を犠牲にしているような状況では? やりたい開発の時間削ってまで無償で OSS をやる意味とは 正直メンテナを辞めたいかも…… そんなことを考えていた2024年末、何か来た
5
6
初めて GitHub Sponsors で支援を受けた 送り主は AWS 正直最初は詐欺かと思いました 一撃で確定申告が確定(具体的な金額は懇親会で) 桁間違ってませんか?間違ってない!? 税務署に電話をかけたり、社内の税理士さんに軽く相談することに
(実際に受け取れるタイミングから確定申告は来年でOKになった) 正直年末の間はパニクりっぱなしだった 7
年末、他にも報酬話が…… Jackson 本体のメンテナさんから Tidelift での報酬受け取りを打診された Tidelift は以下のようなサービス 対価 Tidelift からのサービス
OSS開発者 ・メンテナンス活動 ・リポジトリの重要度に応じた継続的な金銭報酬 ユーザー (企業等) ・サブスク課金 ・ユーザーが利用するOSSの持続可能性向上 ・セキュリティパッチやバグ修正 jackson-module-kotlin は確定申告が必要になる程の額にならないが、継続的な収 入保証というのが良い 8
雑感 OSS メンテナの待遇改善が進んでいることを実感できた お金が入った = 評価されたということで、正直モチベは上がった 以前は OSS 活動で報酬を得ることに半ば絶望感が有った 特に
Tidelift 的な仕組みは今後も上手く行って欲しい (皆さんの会社でも導入してみませんか?) 確定申告は超めんどくさいが…… 税金もあるので、まとめてドカンよりは継続的な支援が嬉しい 逆に今なら幾ら GitHub Sponsors 等受け取ってもタダ!お待ちしてます! もうしばらくはメンテナとしての活動を頑張らせて頂きます (レビュワーやメンテナなってくれる方は募集中です) 9