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SSoT(Single Source of Truth)で「壊して再生」する設計

SSoT(Single Source of Truth)で「壊して再生」する設計

SaaSがこの先生きのこるには #1
https://saasisdead.connpass.com/event/385368/

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かわうそ

March 24, 2026
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  1. © Dress Code Inc . 自己紹介 • 業務 ◦ エンジニアリングに関わることほぼ全部

    ◦ 最近ちょっとだけ組織設計もやっています • 技術 ◦ 「Event Sourcing」 ◦ 「New SQL」 • 趣味 ◦ お酒 / ゴルフ / 競馬 / カワウソ鑑賞 かわうそ(@_syoryu89) 2
  2. © Dress Code Inc . 14.1億円  資金調達を実施 Pre Seed&Seed Round

    220+社 が利用中  Number of companies Number of countries 5カ国 で事業を展開  Dress Code 会社概要 Company Name / 会社名 Dress Code 株式会社 2024年9月 正式創業:2025年4月 36名 東京都中央区築地2-1-4 銀座PREX East 8F CEO / 代表取締役 Date of establishment / 設立年月 Location / 所在地 江尻 祐樹 Member / メンバー数 3
  3. © Dress Code Inc . • 今までのソフトウェア開発の基本戦術は 「既存コードの修正」 • インクリメンタルな変更は意図を地層のよ

    うに積み重ねる • 局所最適な修正が蓄積し、整合性が壊れ、 エントロピー(複雑さ)が増大 “Understanding requires replaying the evolution of the codebase in your head — archaeology instead of engineering.(エンジニアリングではなく、もはや考古学)” 8 インクリメンタルな変更が”レガシー”を生む Immutable Infrastructure, Immutable Code
  4. © Dress Code Inc . 9 昔から言われていたことでもある ”割れ窓理論” 建物の割れた窓を放置すると次々に荒廃が進むよ うに、コードベースの小さな劣化を放置すると、

    それが連鎖的にシステム全体の品質を蝕んでいく という考え方 インクリメンタルな変更は、まさにこの「割れ 窓」を積み重ねるリスクを表している 達人プログラマー
  5. © Dress Code Inc . 10 AIによって「レガシー化」が加速するかもしれない • AIは数秒で数千行のコードを生成する •

    それを人間やAIがインクリメンタルに編集し始めると理解不可能なアー ティファクトが生成される • 脆いレガシーを作り出しているのかもしれない
  6. © Dress Code Inc . 12 破壊性(Destroyability)× 回復性(Recoverability) • 破壊性(Destroyability)

    ◦ システムの一部を破壊しても、その影響を完全に局所的に留められる設計 • 回復性(Recoverability) ◦ 破壊した部分を新しいものに即座に差し替えて、再び機能させることができる設計 「安全に壊して、確実に再生する」
  7. © Dress Code Inc . 15 「SSoT」な事実を残すことが重要 • 壊して再生するには「事実」が必要 ◦

    その事実を「SSoT(Single Source of Truth)」として記録する • AIは「生成」するが「事実」は作らない ◦ 「事実」に基づいた指示により「生成」する ”SSoT(Single Source of Truth)とは、あるデータや情報について、「これ1つだけが真実 (Truth)」 と決めて管理する。他のシステム・アプリケーション・レポート・ドキュメン トは、すべてこの1つの情報源を参照するようにする。これにより「同じデータが複数の場 所でバラバラに存在する」状態を防ぎます。”
  8. © Dress Code Inc . 17 データにおけるSSoT:不変なイベント • 「何が起きたか」という事実を不変に記録 ◦

    「何が起きたか」という事実=イベント(変化) • “状態”は”事実”を元に構築される ◦ データにおけるSSoTは状態(State)ではない ◦ 状態(State)はあくまでいつでも再構築可能なRead Model ”「状態は揮発的なものであり、イベントこそが永続的な事実である」”
  9. © Dress Code Inc . 18 状態(State)は使い捨てのプロジェクション • 現在の状態(State =

    Read Model)のスキーマが陳腐化したり、複雑 化になりすぎたら、躊躇なく破壊できるようにする • 蓄積された不変のイベント(事実)から、いつでも新しい状態を再生成 (回復)すれば良いだけ
  10. © Dress Code Inc . 21 Dress Code における SSoT:Core

    DB 全てのビジネスアプリケーションから共通して利用されるデータ。 「信頼できる唯一の情報源」として、組織内のすべてのデータが1つの場 所で管理・更新されるように設計されたシステムの根幹。 Peopleの例
  11. © Dress Code Inc . 24 まとめ • インクリメンタルな変更はエントロピー(複雑性)を生む ◦

    AIは「レガシー化」を加速させてしまうかもしれない • AI時代は「少しずつ直す」より「壊して再生」する方が速く正確 ◦ AIの進化により「修正コスト > 再構築コスト」が現実的になってきた • 鍵は破壊性(安全に壊せる)+ 回復性(確実に再生できる) ◦ 安全に壊して、確実に再生する仕組み • 「事実を丁寧に残す」=SSoTが重要になってきた
  12. © Dress Code Inc . • AIは機能やUIを瞬時に作れるようになった • ただし、業務で日々発生する「だれがいつ入社したか」「どのデバイス が付与されたか」というビジネスの「事実」は作り出しません

    • AIが安心して読み書きできて、信頼できるSSoTな「事実」を管理でき るプラットフォームになることが求められている(と考えている) 25 AIは「生成」するが「事実」は作らない
  13. © Dress Code Inc . 28 Dress Code Meetup #1:

    SaaS is Dead or Alive? 江尻(代表)による「SaaS is Dead」時代の事業戦略についてもご紹介! 招待制のイベントになりますので気になる方は声かけてください!