Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
真のサーバレスアーキテクトとサーバレス時代のゲーム開発・運用
Search
Kazutomo Niwa
November 03, 2017
Technology
10
16k
真のサーバレスアーキテクトとサーバレス時代のゲーム開発・運用
Serverlessconf Tokyo 2017 で発表した資料です。
こちらも御覧ください →
https://gs2.io/
Kazutomo Niwa
November 03, 2017
Tweet
Share
More Decks by Kazutomo Niwa
See All by Kazutomo Niwa
Amazon Event Bridge による次世代の Pub/Sub
kazutomo
0
1.9k
DynamoDB のインデックス再編事例
kazutomo
2
780
Production-ready Amazon Event Bridge
kazutomo
2
960
もうそこまで迫っている! Cloud2.0 時代の開発
kazutomo
3
1.7k
Game Server Services ではじめる サーバ開発運用しないゲーム開発
kazutomo
1
7.3k
Cloud2.0時代のゲーム開発を支えるGS2
kazutomo
1
2k
Unityネットワーク完全に理解した.pdf
kazutomo
3
3.1k
サーバレスアプリケーションの監視・運用
kazutomo
13
6.4k
ゼロからサーバレスの先頭に追いつこう
kazutomo
25
12k
Other Decks in Technology
See All in Technology
事業者間調整の行間を読む 調整の具体事例
sugiim
0
1.4k
Shift-from-React-to-Vue
calm1205
3
1.3k
来年もre:Invent2024 に行きたいあなたへ - “集中”と“つながり”で楽しむ -
ny7760
0
470
フルカイテン株式会社 採用資料
fullkaiten
0
36k
Autify Company Deck
autifyhq
1
39k
初心者に Vue.js を 教えるには
tsukuha
5
390
わたしとトラックポイント / TrackPoint tips
masahirokawahara
1
240
コンテンツを支える 若手ゲームクリエイターの アートディレクションの事例紹介 / cagamefi-game
cyberagentdevelopers
PRO
1
130
10分でわかるfreeeのQA
freee
1
3.4k
WINTICKETアプリで実現した高可用性と高速リリースを支えるエコシステム / winticket-eco-system
cyberagentdevelopers
PRO
1
190
LeSSに潜む「隠れWF病」とその処方箋
lycorptech_jp
PRO
2
120
Datachain会社紹介資料(2024年11月) / Company Deck
datachain
3
16k
Featured
See All Featured
How to Create Impact in a Changing Tech Landscape [PerfNow 2023]
tammyeverts
46
2.1k
Done Done
chrislema
181
16k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
654
59k
Imperfection Machines: The Place of Print at Facebook
scottboms
264
13k
YesSQL, Process and Tooling at Scale
rocio
167
14k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
95
5.2k
Building an army of robots
kneath
302
42k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
364
22k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
159
15k
実際に使うSQLの書き方 徹底解説 / pgcon21j-tutorial
soudai
167
49k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
72
5.3k
Why You Should Never Use an ORM
jnunemaker
PRO
53
9k
Transcript
真のサーバレスアーキテクトと サーバレス時代のゲーム開発・運⽤ Game Server Services 株式会社 代表取締役社⻑CEO 丹⽻ ⼀智
⾃⼰紹介 丹⽻ ⼀智(にわ かずとも) セガ・任天堂で約10年間ゲーム開発・サーバ開発の仕事に従事 昨年 Game Server Services 株式会社
を設⽴ 昨年末からサービスの提供を開始。 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
Game Server Services(GS2) ネットワーク対応ゲームに使⽤できるBaaSを提供 めざせ、ゲームサーバ界の Unity! ⼤⼿メーカー ⇒ サーバエンジニアのリソース不⾜解消 ⇒
アプリエンジニアだけでプロトタイピング 中⼩メーカー・独⽴系デベロッパー ⇒ サーバエンジニア無しでゲームを作れるように Game Server Services, Inc. https://gs2.io
安定した⾼い性能を低コストを実現 BaaSとしてサービス提供 ⇒ 秒間数万リクエストを常時捌けることを保証したい ⇒ 仮想サーバで実現するには採算が合わない フルサーバレスアーキテクチャで設計 ⇒ 従量課⾦のマネージドサービスを組み合わせて実装 ⇒
アクセス量に対応して柔軟にスケールしつつ、 ビジネススケールにコストが⽐例するように サーバレスだから実現できる事業。 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
真のサーバレスアーキテクト Game Server Services, Inc. https://gs2.io
真のサーバレスアーキテクト サーバレス時代の設計者に求められる技能 ⇒ 適切な箇所で適切なサービスを適⽤できるスキル ⇒ 各マネージドサービスの性能・特性・コストを把握 「 CloudDataFlow でサーバレスストリーム分析だー」 「秒間1個もデータ流れてこないですけどね」
「DynamoDB で我が社もサクセス!」 「1%のデータへのアクセスが9割なんですけどね」 やりたかっただけのサーバレスアーキテクトにならないように! Game Server Services, Inc. https://gs2.io
お願い GS2 のサービス開発で得た知⾒を披露します これは、GS2 の安定性や確かな技術⼒を裏付けるため 当然、⾃社での開発に⽣かしていただいても問題ないです でも、是⾮ GS2 の名前も覚えて帰ってください! Game
Server Services, Inc. https://gs2.io
コールドスタート対策 AWS Lambda は初回起動にレイテンシが発⽣ ⇒ GS2 は Python を採⽤ ⇒
1つの Lambda ファンクションに全ロジックを⼊れてる ⇒ API Gateway のエンドポイントごとに、 どのロジックを実⾏するかをパラメータで渡している ⇒ コール⽐率の低いエンドポイントでも コールドスタートを回避できる Game Server Services, Inc. https://gs2.io
ログ収集 FaaS は⼯夫しないと綺麗なログが残らない ⇒ Cloud Watch Logs に出てるけど コンテナ毎にストリームが分かれて使いづらい ⇒
Lambda ファンクションの先頭で 受け取ったイベントの内容を Kinesis Firehose に書き出し ⇒ Python のデコレータを使ってフックしてる ⇒ S3のPUTイベントでログを仕分けて BigQuery に書き出し ⇒ エラーログは Slack に通知 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
アクティビティ収集 GS2ではAPIコール回数などをグラフで確認できる ⇒リソースごとに Cloud PubSub のトピックを⽤意 ⇒イベントが発⽣するごとに情報を流す ⇒ Cloud PubSub
の情報を BigQuery に書き出し 直接 BigQuery に書き込まないのはなぜ? ⇒ バッファリングして書いた⽅が安い SQS じゃなくて Cloud PubSub なのはなぜ? ⇒ スループットの問題 Kinesis じゃないのはなぜ? ⇒ 対象リソース毎の仕分け⾏程が必要になるから Game Server Services, Inc. https://gs2.io
ポーリング問題 FaaS によるサーバシステムは⾮同期処理の実装が⾟い ⇒ たとえば、マッチメイキング ⇒ 処理が終わるまで待つとがタイムアウトする ⇒ リクエストを出したあと、処理が終わったかポーリング ださい
⇒ 処理が終わったらサーバから クライアントにプッシュ通知したい ⇒ FaaS では簡単にはいかない Game Server Services, Inc. https://gs2.io
プッシュ通知の実現 コネクションを張りっぱなしにするサーバが必要 ⇒ ⾺⿅正直に設計すると仮想サーバが無限に並ぶ GS2 ではプッシュ通知を AWS IoT で実現! ⇒
名前はアレだけど、IoT以外にも使える ⇒ MQTT/WebSocket で通信 ⇒ 10億のデバイスが接続しても⼤丈夫 GS2 では通知対象がオフラインの時にモバイルプッシュ通知に 転送する仕組みも実装 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
トランザクション問題 DynamoDB にはトランザクション機能が無い ⇒ 魔法⽯を管理するサービスを提供中 ⇒ 資⾦決済法に該当するおそれのあるゲーム内通貨 ⇒ 残⾼管理や取引履歴は正確に記録する義務が発⽣ ⇒
Cloud DataStore を採⽤ ⇒ パフォーマンスを引き出すテクニックが DynamoDB とは⼤きく異なるので、注意が必要 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
マイクロサービス間の情報保全 GS2はマイクロサービスを組み合わせてゲームを作る思想 ⇒ マイクロサービス間のデータの受け渡しに ⼀旦クライアントが挟まることも ⇒ 暗号鍵を管理するマイクロサービスを提供 ⇒ APIを経由して暗号化・復号化が可能 ⇒
サーバ⽤のアクセスポリシーでのみ暗号化・復号化可能 ⇒ マイクロサービスは暗号化した情報をクライアントに返す ⇒ クライアントはそのまま別のマイクロサービスに渡す Game Server Services, Inc. https://gs2.io
アクセス権限管理 GS2 では AWS の IAM を模したポリシー管理を提供 ⇒ Lambda 関数の先頭でポリシー判定
Lambda をコール ⇒ Python のデコレータで実装 ⇒ ポリシー判定 Lambda はAPIの呼び出しを許可するかを ポリシードキュメントから判定して応答 ポリシー判定 Lambda を独⽴させているのはなぜ? ⇒ ポリシードキュメントのキャッシュヒット率を⾼めるため Game Server Services, Inc. https://gs2.io
マネージメントコンソール GS2にもマネージメントコンソールが存在します ⇒ サーバレスで実現したかった ⇒ ⼀部プライベートAPIを使⽤して仕様を実現している ⇒ HTML+js では実現できない ⇒
やむなく EC2 で運⽤していた ⇒ Google App Engine Standard が Java8 に対応 ⇒ GAした当⽇にリリース ⇒ はれてマネージメントコンソールもサーバレス化 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
Google App Engine の優れている点 モノリシックな設計のままサーバレス化できる ⇒ まったくそのままというのはさすがに無理 ⇒ GAE を⼀切意識していなかったが⼤部分が流⽤できた
FaaS は設計思想が全然違う ⇒イチから設計しないと動かせない 学習コストを抑えてサーバレス化を狙うならGAEが最善⼿ Game Server Services, Inc. https://gs2.io
マイグレーション時のポイント ホワイトリストAPI ⇒ 使えないAPIがある ⇒ 請求書のPDF出⼒で引っかかった ⇒ ローカルサーバだと例外が出るけど、 デプロイしたら動くことに気づく ⇒
Java8 ではホワイトリストAPIが無くなった ⇒ PDF出⼒もデプロイしたら動いた ⇒ バグ報告済みなのでそのうち直るはず GAE Java8 はめっちゃ⾃由度が⾼くなった Game Server Services, Inc. https://gs2.io
マイグレーション時のポイント データベース ⇒ 管理者アカウントなどで⼀部 MySQL を使っていた ⇒ Cloud DataStore で再実装した
スレッド ⇒ GS2 内の Cloud Formation に相当するサービスで使⽤ ⇒ TaskQueue を使った実装に再実装した コールドスタート ⇒ マイクロサービス毎に分かれていたのを統合 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
正直、サーバレスでどこまで作れる? 低レイテンシ通信したい⽤途には今ある⼿札では厳しい GS2 にはマルチプレイ⽤のパケット中継サーバがあるけど、こ こだけは仮想サーバ でも、こんな厳しい要件はこのケースしか無いと思う REST API で実装しているような機能であれば、確実にサーバレ ス化可能
今回紹介したプッシュ通知の仕組みを使えば、サーバサイドから イベントをキック出来るので、設計の幅も広がる Game Server Services, Inc. https://gs2.io
サーバレス時代のゲーム開発 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
ゲームサーバ開発の現状 ゲームサーバの機能の⼤部分はゲームの⾯⽩さに直結しない ⇒ プレゼントボックスとか、ログインボーナスとか ⇒ なのになぜか何回も作ってる ゲーム開発者が成すべきことは何? ⇒ かっこいいサーバシステムを作ること? ⇒
企画の細かい要求を全て満たしたゲームを作ること? ⇒ その「オリジナリティ」溢れた仕様は ゲームにとって本当に必要だとおもって実装してる? FaaS や PaaS でサーバレスもいいけど、 GS2 のような Functional SaaS を使うのもサーバレス Game Server Services, Inc. https://gs2.io
GS2 によって得られるメリット さらば。退屈なサーバシステム開発。 GS2 の提供する機能は⽇々増えている ⇒ サービス開始から1年でマイクロサービスの種類は10超 GS2 の提供するサービスで仕様が満たせる場合 ⇒
アプリエンジニアだけで開発可能 ⇒ GS2 SDK は Unity 向けのものも提供中 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
GS2 によって得られるメリット さらば。サーバダウン。 未だにローンチ時のサーバダウンは無くならない ⇒ 設計ミス、バグが原因 全ての原因は再開発していること そろそろ この無限ループから抜け出しましょう Game
Server Services, Inc. https://gs2.io
GS2 によって⽣じるデメリット 詫び⽯がもらえなくなる。 安定した GS2 によって、詫び⽯が無くなる ⇒ 無課⾦プレイヤーからすれば由々しき⾃体 ⇒ ゲームの継続率にも悪い影響
どうやって予想外のご褒美をユーザに与えるかが課題 Game Server Services, Inc. https://gs2.io
BaaSを使うための意識改⾰ 僕たちがやりたい仕様を実現できるの? ⾃分で完全にコントロールしていた状態から 他⼈のプラット フォームに乗っかる場合、不透明感が不安だったり制限が息苦し く感じる これはオンプレミスのサーバからIaaSへ変わったときや、ゲーム エンジンが10年くらい前に通った道 その⾏き着く先は今の皆さんなら理解しているはず Game
Server Services, Inc. https://gs2.io
サーバレス時代の運⽤ Game Server Services, Inc. https://gs2.io
プラットフォーマーと仲良く ベンダーロックイン ⇒ 仮想サーバであれば、他の事業者に移したりできた ⇒ マネージドサービスにおいてロックインは避けられない ⇒ 怖いのは障害発⽣時 ⇒ 何かあったとき、すぐに状況を確認できるよう
プラットフォーマーと仲良くなっておきましょう Game Server Services, Inc. https://gs2.io
可視化 サービス状況の可視化はサーバレス時代にも必要 ⇒ だいたいのマネージドサービスは アクセス数などの指標もAPIで取れるようになっている ⇒ 重要な指標は簡単に⾒られるようにしておく Game Server Services,
Inc. https://gs2.io
是⾮GS2を⼀度お試しください! 登録から3ヶ⽉間有効な3万円分のクーポンをプレゼント中 お気軽にお試しください https://gs2.io/ ゲーム開発者の友達が居たら共有してもらえると助かります Game Server Services, Inc. https://gs2.io