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フレームワークを生み出すメタフレームワークという考え方 -適応型から生成型へ- #RSGT20...

kyonmm
January 09, 2025

フレームワークを生み出すメタフレームワークという考え方 -適応型から生成型へ- #RSGT2025 / From adaptive to generative

「チームみんなの経験と知見を持ち寄って議論しましょう!」「そう。それは大事。。。でもさ、個人の知見バトルに頼った意思決定で組織が強くなると本気で思ってるの?妥当な結論を導くやり方の再現性低すぎない?」


「得意分野でリーダーシップを発揮するには?より大きな領域では?他の分野の人とうまくコミュニケーションするには?」
本セッションではこの悩みを解決します。セッションを聞いた後には、あなたの得意分野での戦略的な意思決定を10分からできるようになります。


「数年ごとに新しい何かを学ぶ」のも大事。でも「常に自分たちにあったものを生み出す」ほうが大事だとおもう。
でも、それを体系的に実現する手法ってないんだよな。。。
本セッションでは47機関が生み出した意思決定のメタフレームワークである「生成型」という考え方を紹介します。みなさんの現場にあった、経営にあった意思決定にガイドラインがうまれ、再現性が高くなります。
「個人の知見バトルを大事にしている組織」からさらに進んで「戦略的に生き生きとする組織」への道を提示します。

アブストラクト

kyonmm

January 09, 2025
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Transcript

  1. 3

  2. 47機関 • https://47kikan.org • kyon_mm • bleis_tift • its_out_of_tune •

    dico_leque • aki.m 4 • 2011年末結成(現在14年目) • アジャイルチーム • 所属:デロイトトーマツコンサ ルティング合同会社 • 専門 • ソフトウェア開発 • ソフトウェア工学 • アジャイルコーチング • リーンスタートアップ、スクラム • 学生のトレーニング • 自社サービス開発
  3. 規範の中にいるときはそれを窮屈と感じるけど、規範な き行為はまた行為として成立しない。 チームの始まり スクラム経験者を含むチー ムでは、製品開発を始める 際にスクラムを不完全に採 用しながら進めることが多 い。 それによって一定程度進ん でいる感じはするが、それ

    以外になにを採用するかの 指針は、エンジニアは DevOpsの指針を、POはPdMの 指針を採用することが多い。 既存の使えそうなもの 戦略に使えそうな既存のソ リューション(ただしこれ らは部分的であることが多 い) • PMBOK : プロジェクトマネ ジメント • 財務諸表 : 会計 • DevOps:ソフトウェアテク ノロジー/Digital技術 9 引用 : 草薙素子 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 第6話 意思決定の脆弱性 自分たちにとって効果的な 進み方をつくるための参考 となる戦略が一貫していな い
  4. 理解なんてものは概ね願望に基づくものだ 課題 • 始める時に必要なものを選択する 基準/方針が曖昧 • 始めてから必要なものを選択する 基準/方針が曖昧 • 既存の戦略を整理する

    基準/方針が曖昧 起きていること • チームの選択の妥当性評価は部分的にな り、全体での評価のためには統合する必 要があるが、統合して評価することを想 定していないため、全体での統合が困難 になり、全体での評価は結果指標に依存 せざるを得ない。 • 現在のデファクトスタンダードである Four Keysは、一定規模以上のシステム開 発プロジェクトでないと有効に機能しな い。 10 引用 :荒巻大輔 イノセンス
  5. 根拠ですって? そう囁くのよ、私のゴーストが The Battle for the Life and Beauty of

    the Earth: A Struggle Between Two World-Systems という事例 • 1980年代には、エキスパートとユーザーの相互作用によって部分から全体を生成する方 法が提案され、実践された事例もいくつか存在する。 “Together we could choose to work toward a reconfiguration of professional standards and practices of the building industry that address both the operational and human aspects of the system of production.” "Again and again we are confronted daily by decisions, by the question, "What should I do, what path should I take, how should I approach this problem?” There is no human being who does not, in some form, encounter this kind of self-doubt. Every one of us needs help or guidance in doing the best possible thing, in so far as what is available and practical, on the day when you encounter this question, in yourself.” 13 引用 : The Battle for the Life and Beauty of the Earth: A Struggle Between Two World-Systems 引用 :草薙素子 攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL
  6. 教訓から学び―そして,それを捨て去る。 時代背景 1970 – 1980に生成型 • アレグザンダーの「時を超えた建設の道」 (1979年)や「パタン・ランゲージ」(1977 年)は、普遍的な価値や持続可能な秩序を重 視するアプローチとして登場した。当時、工

    業化や標準化が進み、機械的なシステムが人 間らしさや自然な秩序を損なうことへの危機 感が背景にあった。 1990 – 2000に適応型 • 適応型はITの発展や市場の変化が激しい状況 に対応するために、1990年代後半から2000年 代にかけて台頭した。アジャイルマニフェス ト(2001年)の登場はその象徴であり、短期 間で結果を出し、変化に迅速に対応する必要 性が背景にあった。 生成型の強みが適応型で損なわれる 普遍的価値の軽視 • 適応型では、短期的なフィードバック ループに焦点を当てるため、生成型が持 つ「長期的で持続可能な価値」の重要性 が軽視される傾向がある。特に、外部環 境の変化に翻弄される結果、調和のある 全体像を見失いやすい。 全体性の欠如 • 生成型では、各要素が全体に貢献する調 和を重視するが、適応型では、短期的な 目的に最適化された要素が積み上げられ やすく、全体的な統一性や美しさが損な われやすい。 17 引用 :時を超えた建設の道
  7. ヒト/モノ/カネ/エネルギーの全てが枯 渇する、枯渇先進国日本を豊かな場所に • どうやって過剰なヒト/モノ /カネ/エネルギーを使う? • 第二、第三の経済大国とし てどうリードする? 21 •

    ヒト/モノ/カネ/エネルギー に頼ったソリューションは 使えない • リソースが少ない状態でも 生き生きとした生活が求め られる • リソースが少ない状態でも 社会貢献できる方法 今までの日本 これからの日本
  8. あるレイヤーでベン図の部分ごとに問いに答 えることで、組織/プロセス/プロダクトを生 成する • Why/What/Howの変数を簡単に明 らかにはどうする?その方法の 種類と比較方法は?(知る) • Why/What/Howの変数A、変数B、 変数C...から値を簡単に選ぶに

    はどうする?その方法の種類と 比較方法は?(選ぶ) • Why/What/Howの変数の実情を簡 単に知るにはどうする?その方 法の種類と比較方法は?(収 集) 28 ユーザーストーリー
  9. チームAの概要 システム開発チーム(47機関with他メンバー) • 自治体向けサービスの開発をしている • 10名前後のチーム • PO 兼 Agile

    Coach • Scrum Master • Scrum Master • Developer x 3 – 8 • アジャイル開発に対する慣れはメンバーごとに異なる & 入れ 替わりもそこそこある 33
  10. 37

  11. 過去の47機関はより小さな範囲だった 受け身の中でうまくやっていた • 自動車業界向けサービスの開発をしている • 5名前後のチーム • PO 兼 Scrum

    Master 兼 Developer x 5 • (ロールをデイリーで変えていた) • アジャイル開発に対する慣れは熟成するが、途中で抜けてまた 戻ってくるみたいなのが多い 43
  12. 参考情報 • 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX • 攻殻機動隊 GHOST IN

    THE SHELL • スクラムガイド2020 • パターン、Wiki、XP • A Scrum Pattern • 時を超えた建設の道 • パタンランゲージ • Nature Of Order Book1/Book2 • The Battle for the Life and Beauty of the Earth: A Struggle Between Two World- Systems • コンピューター革命はまだ起きていない • 17th State Of Agile Report • The State Of DevOps Report 2024 48